デジモンアドベンチャー リライト   作:早野 ひろかづ

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第二話 いざ! 冒険の島へ!

 さて、準備は万端!

 ……なんて言える状態にはならなかった。

 

 大体、サマーキャンプに行かない筈だったのに、太一に強引に誘われたから用意したのだ。

 全く、準備が捗らない。

 

 あれ? そういえばサバイバル道具の準備っていらなかったよな?

 どうしてか忘れたけど。いらなかった気がする。

 

 だったら他の事をすべきか……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 サマーキャンプ当日。

 特に問題なんてないと思っていた俺がバカでした。

 吹雪が来るの忘れてた……。

 太一の誘いに乗るんじゃなかった。

 

 俺は太一達七人と一緒に蔵の中に入っていた。

 

 アニメは普通に見ていたんだが、結構覚えてないもんだ。

 だが、ここから先は大体覚えているから大丈夫。

 

 先程の吹雪に驚いていた皆だったが、それが止むとすぐ外に出ていった。 

 

 

「やっと止んだみたいだな」

 

 太一が嬉しそうに外へ駆け出す。元気っていいね。

 

「わ~! 雪だ! すご~い!」

「おいタケル、気をつけろ」

 

 タケルとヤマトも外に行ってしまった。

 ヤバイぞ……。どんどん物語が進んでしまう……。

 

「寒いわね……。夏とは思えない……」

 

 当然だよ。異常気象だし。

 空は身震いしながら外に出て行った。にしても寒いな。ホント。

 

「早く大人たちの居るキャンプ場に戻ろう!」

 

 丈さんが帰還を提案している。

 ここはそれに賛同し、自分はさっさと帰ればいいのでは?

 

「そうですね。帰りま――」

「なにあれ? きれーい!」

 

 後ろからの声に遮られてしまった。それは可愛らしい声だった。

 その声は丈さんの提案は無かったことにし、俺の帰りたいアピールも一緒にかき消されてしまった。

 

 ミミちゃんがここで出てくんの忘れてた……。

 

 まだ光子郎がパソコンを起動させているが、ここにいてもあまり意味はないな。

 仕方ない。外に出てみようかな。

 

 とりあえず俺は蔵から出た。

 そして、そのすぐあとに俺はオーロラを見た。

 

 うん。オーロラだよ。オーロラ。

 日本じゃ見ることなんてできないあのオーロラだよ。

 

 ミミちゃんがロマンチックだとか言ってるが、ロマンどころではない。

 日本では見れない自然現象の出現。

 異常気象怖い、……くらいは考えていただきたい。

 

「おい! あれなんだ?」

 

 太一の声で皆が注目する。

 

 彼の指した先、そこには黄緑色をした渦巻が現れていた。それはオーロラの奥にあり、反時計回りの渦に見える。

 

 渦の中心には光を覗かせており、奥は映らない。これはもしかして……。

 

「やばい!」

 

 間違いない。ここはデジヴァイスが落ちてくるシーンだ!

 まだ間に合うかもしれない。

 巻き込まれる前に早く逃げないと!

 

 そう考えるには少し遅かったみたいだ。

 渦の中にあった光は分裂し、こちらに側に飛来する。

 

 その光の数は八。それはここにいる全員の人数と一致している。

 

「うわ!!」

 

 皆の前にデジヴァイスが出現する。やはり間に合わなかったか……。

 事態はこれだけには留まらない。。

 俺に飛んできた光もまた、デジヴァイスの光だった。

 

 何故だかは知らない……。

 俺以外の七人しか選ばれてない筈だろ?

 八人目はまだ居ない。これで合っているはずだ……。

 その筈なんだ……。

 

 

 これは、俺のデジヴァイス……?

 喜んでいいものだろうか……?

 いや、良くない!

 

 次の瞬間、また物語は進みだす。

 巨大な波がやって来たと思ったら、波は割れた。

 割れ目からはとてつもない力で引き寄せられる。

 

「マジかよ!!」

 

 恥ずかしながらくるくる回って波にのまれました。

 まさか、自分もあんな感じでくるくるする羽目になるとは……。

 

 ここで俺の意識が途切れる。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 ひどい目に合った……。

 来て早々、木に引っかかっているとは思わなかった。

 

 なんとか生きているみたいだ……。

 二度目の転生はないかもしれないからな。慎重に生きていかねば。

 

 それにしても頭が痛い。

 起きてからは胸やけみたいな感じがする。まるで二日酔いみたいだ。

 だが、体調は悪いが動けない訳じゃない。

 

 パッと辺りを見渡してみる。

 俺の目前にはジャングルの木が、耳には何かの鳴き声が聞こえてくる。

 クワガーモンじゃなかろうな?

 

 うろうろしてたら俺のパートナーが出てくるかと思ったが、一向に現れる気配がない。

 

 当然だよね。俺、選ばれて無いんだもんね!

 ……泣いてないし。

 

 不貞腐れながら歩いていたら、ヤマト達と合流した。

 ヤマト達は状況の整理をしており、早くもこの環境に順応し始めていた。

 

 小学生のはずなのに、なんかすごく頼もしいく感じてしまう。

 俺の方が年上なのにね。

 

 俺は知っているのだが、ツノモン達の事を聞いておいた。

 特に変わった点もなく、ここはやはり、デジタルワールドのファイル島であることが分かった。

 

 その確認のすぐ後に、太一達があわててこっちに走ってきた。

 まさか、クワガーモンが来たのか?

 少し早い気もするが……。

 急いで皆と逃げないと……。

 

「みなさん! 無事ですか!?」

「ああ、そっちも無事みたいだな」

 

 太一達は怪我なんかもしていないようだし、一安心だ。

 

 そんなことを考えていると、男の悲鳴が聞こえてきた。

 声の正体は丈さんで、こっちに向かって走ってる。これも原作通りだ。

 

 彼はかなり取り乱してるみたいで、自分のパートナーを変な奴呼ばわりしている。

 

 いや待てよ?

 元から知ってる俺はともかく、他の皆は初めてのことだらけなのに、意外と冷静だ。

 もしかして、おかしいのは俺達の方かもしれないな……。

 

「なんだコイツら!? 一体!?」

 

 丈さんは悲鳴に近い声でそう叫んだ。

 その問いに彼らはこう答える。

 

「ぼくたちデジタルモンスター!!」

 

 

 

 

 

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