「先に行くぞ、起き上がれるなら追ってこい」
「……………………」
はぁ、朝がきた。目覚ましボイスを付けてみたけど憂鬱さは変わらない。
「仕事……いかないと」
朝は嫌いだ。現実を直視するのはつらい。現実よりも幻想の中にいたいよ。
「今日も終わった。また希望が持てる」
時刻は午前0時、憂鬱な昨日が終わり希望に溢れた今日がきた。後は家に戻るだけ、そうすれば後は自由になる。
何を言ってるか解らないか?それなら安心してくれ、君は正常だ。正常な君が異常な俺を理解できるはずがない、いやする必要もない。
俺は異常者だ。自分が住んでいる世界を否定して別世界を信仰しているどこにでもいそうな異常者だ。だから誰も気にしないでくれ、俺という異常者がいたということを。
「どこだここは?」
気付いたら知らない場所にいた。けど何故か嫌じゃない、むしろ心地よさすら感じる。
「気がついたか、君が何を感じてるかはわかるがあえていおう。おめでとう、君の夢はようやく叶う」
「叶っていいのか俺の夢って?」
「まあ仕方がない、こちらの手違いで君を殺してしまった。そのままにしておくわけいくまいて」
俺が殺された、いつ、どうやって?ああいや思い出してきた。確か曲がり角で急に目がくらんで…
「そしてそのまま跳ねられ即死。思い出した見たいだな」
「けどそれはただの事故だろう。何がそっちのせいなんだ」
「ああ、まあ知らなくていいことだ。君はただ転生して暮らせばいい。さあ選びたまえ、君は好きな能力かそれとも好きな世界に行くかどちらを選ぶ」
「選んでいいのか?」
「うむ、もとはといえばこちらのミス。その分は優遇しておかなくてはこちらのタツセがないんでな」
よくわからんがなにやら優遇されるみたいだ。ならきまりだな。
「なら能力を貰う」
「わかったただし能力は一つだけ。君の異常性ではこれが限度だ」
「十分だ、欲しい力は赤い弓兵の力だ」
「赤い弓兵?」
「とぼけなくてもいいだろ。さっきからエセ神父声で喋っておいて」
「はは、冗談だ。しかし君が望む能力はそれなり代償がいるぞ」
「代償?」
「そう君が望む能力は君自身の魂を赤き弓兵の魂に打ち直す。そうしなければ無限の剣は使えない。その打ち直しは非常に強い苦痛をともなう、それに君自信が耐えられない可能性がある。赤き弓兵に魂が押し潰される可能性がある」
押し潰されるか、俺の夢が叶うならその方がいい気もするけど。
「まあ構わない。潰れたらそれだけだ」
「承った。でわ魂の変換は転生先で行う、君に神の加護があらんことを」
「何が加護だ。神自身のくせに」
神の笑い声とともに俺の視界は暗転した。
「……ッッ!どうやら着いたようだな」
視界が戻ると辺りは鈍い光が立ち込めている。これは光苔?それにここは洞窟か。
「けど光苔が光ってるということはどこかに光源があるはず。ならここからの脱出は……がっ!?」
な、なんだ今の衝撃は。体に電流でも流されたみたいだ!?
「アアァァァァ!!!」
か、体が、いや魂が引き裂かれる!
これが魂の変換なのか、ヤバイもういし…き…が…
ドサ!!
洞窟に一人の男が倒れ伏した。その体は徐々に変貌し無限の剣がはえてきた。
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