東方赤弓兵   作:ライダ

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今のところは毎日投稿できていますがそろそろ危なくなってまいりました。一様明日の分は予約投稿してますが。

ちなみに作者は小説のストックをしていません。すべて一日で書いてます、なので学生の身分の私は登校が始まると投稿も遅れてしまうことをご了承ください。

それではお楽しみください。


幻想郷と白沢

「で、君の言っている慧音先生がいる場所にはいつ着くんだ?」

 

魔理沙に連れられかれこれ一時間、最初の場所に戻ってくること計三回、そろそろ打開策を講じるべきだろう。

 

「もうすぐ着くって。心配すんなよアーチャー」

 

その根拠のない自信はいったいどこからくるんだ。

 

「ほらこっちだこっち、早く来いアーチャー」

 

その道はさっき通ったぞ。仕方ない……

 

「魔理沙」

 

「ん?なんどわぁぁぁ!?」

 

上から探すことにしよう。

 

「な、何すんだよアーチャー。いきなり屋根の上なんかに上がって」

 

「これ以上時間をかけるのはごめんでね。慧音先生がいる方角を教えてくれ」

 

「向こうの方だけど」

 

魔理沙がさした方角は北東。おいおいそっちを指したのに何で進もうとした方角は南東なんだ?

 

「北東だな。しっかりつかまってろよ魔理沙」

 

「おう!」

 

さて行くとしようか。

 

「やっほー!速い速いぜ!」

 

「楽しそうで何よりだ。けど着いたら教えてくれよ」

 

「おう!…なあアーチャー」

 

「なんだ」

 

「もう過ぎちまったぞ」

 

屋根から落ちそうになった

 

「速く言え」

 

ほんと疲れる。

 

 

 

「着いたぜ。ここが寺子屋だぜ」

 

寺子屋、確か昔の学校がそう呼ばれていたっけ。けど教師のことは師匠と呼ばれてたはず。なんだかいろいろと時代錯誤見られる世界だな。

 

「さあ早く入ろうぜ」

 

「そうだな」

 

「おーい慧音先生いるかー?」

 

「その声は」

 

なんか奥から凄い音が。

 

「こぉ~らぁ~魔理沙ぁ~!お前はまた授業を脱走しおって、お仕置だぁ!!」

 

ガン!!

 

おおすごい音、というより頭突きで出る音じゃないぞ。

 

「いってー!!なんだよせっかく客連れてきてやったのに!」

 

「客だと」

 

魔理沙の言葉を聞きこちらを見上げる慧音先生。少し恥ずかしげにこちらに話しかけてきた。

 

「これは失礼した、私は上白沢慧音という。ここの寺子屋の教師だ、それでこっちの馬鹿者は霧雨魔理沙だ。この子の案内で来たのならさぞかし大変だったでしょう、この子は近道しようとしてよく迷子になりますから」

 

「そうでもないよ。魔理沙は魔理沙なりに頑張ってくれた」

 

「そうですか。それはよかった、ほら魔理沙もお礼をいいなさい」

 

「おう!ありがとなってなんで私がお礼いうんだ?」

 

「そのことは置いといてだ、俺はアーチャーと言うのだが教師であるあなたに聞きたいことがあるんだ」

 

「私に教えられることなら構いませんがいったい何を?」

 

「魔理沙に聞いたんだが俺はどうやら外来人というらしいんだ。魔理沙の説明だといまいち要領を得なかったのでできればもっと詳しい人に教えてもらおうとここにきました」

 

「そうでしたか、それでは立ち話もなんですこちらにどうぞ」

 

上白沢さんはそういって寺子屋の奥に案内してくれた。よかった、これでやっとこの世界のことを知ることができる。

 

 

 

「それで聞きたいことは外来人のことでしたな」

 

「ああ、それとできればこの場所のことも教えてもらえると助かる。ここに来る前何やら奇妙な化け物に襲われてな、さすがにこれ以上無知でいるのは不味いので」

 

それを聞くと上白沢はわかりましたと言って棚から一枚の巻物を取り出してきた。

 

「まず最初にここの土地のことをお教えしましょう。ここは幻想郷といいます、そして今あなたがいるこの場所は人間の里。その名の通り人間たちが住まう場所です。さらに……」

 

なるほど上白沢の説明でこの世界のことは理解できた。幻想郷は人間ではなく独自の文明が妖怪たちによって築き上げられている世界だ。俺を襲ったのも妖怪というやつだろう。

だから幻想郷は人間の文明レベルが明治より少し下ぐらいで止まっているのか。まあその割に電気やガスが通っているのは不思議だが。

 

「なるほど助かった。礼をいう」

 

「いやいや、困ったときはお互い様です。それはそうと私も一つあなたに聞きたいことがあるのですがよろしいですか」

 

「それは構いませんがいったい何を?」

 

「私はこう見えても半人半獣でして普通の人間より鼻が利くんですよ。あなたからは少々異彩な匂いがする、あああなたを悪人と思っているわけでわないのでそこは心配なさらず」

 

なんと匂いで俺のこと察知したと。それよりも半人半獣とは、只者ではないとアーチャーが判断したいたみたいだがまさか妖怪だったとは。

 

「私は満月の日だけ妖怪になるんですよ。なのであなたがわからなかった無理もない」

 

満月の日だけって、まるで狼男だな。いや女性だから狼女か?

 

「何やら無礼ことを考えていませんか」

 

「いや別に」

 

直観は人間の時でも健在のご様子だ。

 

「それよりも俺の素性でしたね。ここのことを教えてくれたお礼にお答えしましょう」

 

そして俺は上白沢さんにアーチャーのことを話した。といっても話したのはアーチャーができることと、魂の変換を産まれた時の偶然と称した作り話だけど。

さすがにこれだけは本当のことを話すわけにはいかない。この世界には神様もいるみたいだが次元違いの神のことは話さない方がいいだろう。

 

「そんなことが。いささか信じられられませんがあなたがいることがその事実を証明してますね」

 

「ええ、俺も困ってるんですよ。肉体が残っている分霊体化が出来ないばかりか魔力がなくなるとおそらく俺は消滅する。困ったはなしです」

 

ほんとこれだけは困る。この世界はマナが濃いため通常に生活する分には影響はないが、戦闘中に魔力が尽きる可能性は捨てきれない。早いところ投影に消費する魔力量を見極める必要がある。

 

「しかしこうして目の前に座っているのが過去の英雄とは、何やら感慨深いものがありますな」

 

「たいしたことないですよ、そんなに知名度のある英雄ではないです」

 

それどころか誰も存在を知らないでしょうね。

 

「それに英雄の力を持っているだけで中身は不純物が混じった不良品では」

 

「それは違うでしょう。あなたはそれでも自分が残っている、確かに英雄とは言えないのかもしれませんが英雄となる資質を持った立派な人間ですよ」

 

「はは、そう言ってもらえると嬉しいです」

 

実際はただ異常性をもった人間だったみたいだけど。騙してるようで心苦しい。

 

「それであなたはこれからどうするんです?外の世界に行くのですか」

 

「いやそれは無理だろう。聞いた話ではこの世界は外で存在が薄くなった者が結界の力により引き寄せられる。俺はおそらく外に出た途端引き戻されてしまう。さっき言った通り俺はこの世界の英霊じゃない、知名度ゼロじゃ外に出ることはできない」

 

「それもそうですね。それではそのマスターとやらを探しに行くのですか?」

 

「それも何時かはしますが、今はその博麗神社とやらに行ってみたいと思います。聞いたところこの世界の起点らしい。一度見に行こうと思います」

 

それにこの身はまがいなりにも守護者だ。起点を知ることも重要だ…とアーチャーの魂が言っているようだ。

 

「それで度々ですまないのですが幻想郷の地図があったら貸してもらえないでしょうか」

 

「それは構いませんが貸すだけでいいのですか?」

 

「ええ、アーチャーは創る者ですから」

 

「……ああ、そうでしたね」

 

こういう時投影は便利だ。それに魔力消費量を量るいい訓練にもなるからな。

 

……そういえば魔理沙は?いつの間にか静かになってたし。

 

「…んあ?話終わったのか、それじゃ遊ぼうぜ!」

 

ああ睡眠中でしたか。

 

魔理沙を慧音(名前で呼んでくれと言われた)に預け俺は地図を片手に寺子屋を後にした。

 

ごっ!!

 

その後寺子屋の中から鈍い音と少女の鳴き声が聞こえた。




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