ATUIOMOI 改 ロウきゅーぶ!編   作:ウッチー39号

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第十二話 スターター

「ディフェンス!!!」

 

 

 

「(男バス、気合い入ってるな)みんな、一本ずつ返していこう」

 

 

 

「「おー」」

 

 

 

「(智花にオールコートダブルチームしてるならまだまだ付け入る隙はある)

 

 

 

隆志はチラッと智花を見た

 

 

男バスが智花へのパスを警戒しようとする刹那、隆志はトップスピードで突き進んだ。

 

 

 

これで状況は四対三。

 

 

 

和久井がオレのマークにつく。

 

 

 

オレは右にいくと見せかけて左に、和久井も反応しようとするが

 

 

 

「おー」

 

 

 

ひなたが和久井にスクリーンをかけていた

 

 

 

隆志が和久井を簡単に抜き去り、ジャンプシュートを撃とうとする。

 

 

 

しかし、深田がブロックに跳ぶ

 

 

 

「(これを待ってたんだよ)三沢さん」

 

 

 

隆志は跳んだのではなく、跳んだフリで真帆にパスを出した

 

 

 

真帆がゴール下でゴールを狙う

 

 

 

「落ち着いて、版をよく使って」

隆志が叫んだ

 

 

 

真帆はプレッシャーに強い子だ。

 

 

 

難なく、初めてやるバンクショットを決めた。

隆志や智花のシュートを見て覚えたのだろう

 

 

 

「ナイスシュート」

 

 

 

「任せとけって」

 

 

 

「袴田さんもナイスアシスト」

 

 

 

「おー。ひなも役に立った?」

 

 

 

「シュートまで行けたのは袴田さんのおかげだよ」

 

 

 

「おー。ひな、嬉しい。ありがとう隆志」

 

 

 

 

 

 

 

ひなたが右手を出してきた。

オレも右手を出し、ハイタッチする。

 

 

 

「永塚さん」

 

 

 

「何?」

 

 

 

「三沢さんに対抗しようとしなくていいからね。焦らないでね。シュート外してもリバウンドとるから」

 

 

 

「私は別に真帆に対抗しようとなんかしてないもん・・・・・・・バカ 」

 

 

「いくぞーみんな」

 

 

 

竹中が攻め込んでくる。

 

 

「(オレの推測が正しければ、やつは重心をめいいっぱい後ろにして、追い付いてるはずだ。だから、オレのジャンプシュートには対応出来ないはずだ)」

 

 

竹中がジャンプシュートを放つ。

 

 

 

「!!っ」

 

 

 

隆志は思いっきりジャンプしたが

 

 

 

チッ

 

 

 

何とか指先にかすってシュートが外れた。

 

 

 

「(しまったリバウンドに間に合わない。和久井にベストポジションを取られた)」

 

 

 

「私に任せて」

 

 

 

隆志その瞬間に直感した。真帆がリバウンドをとってくれると、ならば自分の仕事はシュートまでの確実なルートを探すことだと。

 

 

 

「永塚さん、走れ」

 

 

 

オレが指示を出すより前に紗季は走っていた。

 

 

 

「(何てすごいんだ。お互いを信じてなければ出来ないはずだ)」

 

 

 

真帆と和久井と田嶌がリバウンドを争う。

 

 

 

ボールは真帆と和久井の方に跳んだ。

 

 

 

真帆と和久井。身長さは10cm以上あるが、

 

 

 

真帆は和久井に全体重をかけ、和久井に体を預ける。和久井にベストジャンプをさせないようにして、ボールをとるのではなく、オレの方へティプ(はじく)してきた。

 

 

 

「(一瞬の閃きかもしれないけど、これはかなりの高等技術だ。だったらオレは)」

 

 

 

オレは真帆からティプされてきたボールをバレーボールのトスのようにタップパスで前線にあげる

 

 

 

先ほどから走っていた紗季がこれを何と、教えてもいないはずのレイアップで決めた。

 

 

 

「ナイスシュート」

 

 

 

隆志は紗季の前に右手を出した。

 

 

 

「ありがとう。でも、ハイタッチなんてそんな、子どもみたいなこと、でも、チームワークを乱してはいけないわね」

 

 

 

パンッ

 

 

 

「心の中ではものすごく喜んでる紗季であった」

 

 

「真帆」

 

 

 

「さあ、ディフェンスだよ。」

 

 

 

隆志はあることに気づいた。みんなの動きが鈍くなっていることに

 

 

 

その証拠に智花までもがあっさり抜かれてしまった

 

 

 

「(この距離なら)」

 

 

 

 

竹中がいつもより遠くからジャンプシュートに入る

 

 

 

隆志が前に出る。

 

 

 

キュキュキュキュ

 

 

 

竹中が和久井にパスを出した。和久井は真帆をターンでかわして、シュート

 

 

 

ドン

 

 

 

何と、隆志が先にコースに入っていた。

 

 

ピー

笛が鳴る

「オフェンスファール」

 

 

 

「(何で追い付けるんだよ。ん?)」

 

 

 

竹中が倒れていた隆志を見た。

 

 

 

「(パッシュの底がすれてる。それにさっきのキュキュキュキュって音と何か関係が?)」

 

 

 

「竹中、スターターだ。やつはスターターを使っているんだ」

カマキリが叫ぶ

 

 

 

「スターター?確か雑誌でよんだことがある」

 

 

 

「ねぇ昴、スターターって」

 

 

 

「スターターって言うのは、どう説明すればいいかな?スターターっていうのは、つま先で通常の何倍も小刻みにステップを踏むことだよ。今、見たいにキュキュキュキュって音がするんだ。

 

 

 

「へぇ。難しいのか?」

 

 

 

「やるのはそんなに難しいことじゃない。高校生にもなれば大抵のやつは使う。でも、足にかかる負担がかなり大きくなる。隆志はそれをさっきからずっとやってるんだ」

 

 

 

「にゃはは。じゃあ隆志のやつすごい根性だな」

 

 

「でも、さっきから音はしませんでしたよね」

愛梨が不思議そうに尋ねる

 

 

 

「それは、隆志が相手にばれないように上手くやってたんだよ。隆志のバッシュはかなり底がすれてる。だから、音がなりずらいんだ。それを利用して、隆志自身も意識して音を消していたんだ。でも、今のは竹中が上手かった。音を出さざる終えなかった」

 

 

 

「(ばれたか。もうちょっとだけ、遅かったら良かったのに)」

 

 

 

「湊さん、エンドスローお願い」

 

 

 

「分かった」

 

 

 

「竹中、斎藤につけ、お前の力で男バスに勝利をもぎとれ」

 

 

 

「おす」

 

 

 

隆志が智花からボールを受けた。

 

 

 

「(痛。足にきたか)」

 

 

隆志の前に立ちはだかるのは竹中

 

 

 

side隆志

オレはボールを受け、周りをみる。

やはり、みんな疲れてる。さっき、休んでも、疲労があるからな。

オレはドリブルをつこうとしたが、やめた。

 

目の前からものすごいオーラを感じたからだ。

 

 

 

竹中がよく腰を落として獲物を狙う野獣のような眼だ

 

 

隙が全くない

 

 

 

これが竹中の覚悟か、静電気のようにビリビリ伝わってくる。

 

キャプテンとして、エースとしての覚悟

 

 

立派だよ。尊敬するよ

 

 

sideout

 

 

 

side竹中

監督が、みんなが、オレを信じてる。斎藤を止めてやる。

勝つのはオレ達だ!!!!!!!

 

 

 

残り一分半

 

 

51ー46

男バスの5点リード

 

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