第十五話 祝勝会
隆志が悩んでから三十分
「隆志三十分たったでぇ~祝勝会いくでぇ~」
「うん」
「(まだ暗いなぁ~。まぁ当たり前やけど、相当悩んでるみたいやしな。ここは)なぁ、隆志」
「何?」
「あんた、マリナのこと、どう思っとるん?」
「?いい人だと思うよ」
「そうゆう意味とちゃうわ!!女として好きか嫌いかきいとんねん」
ビシッ
マリカの伝家の宝刀の手刀をくらう
「そんなこと考えたことないよ」
そう言いながらも顔を真っ赤にしている隆志
キラリ
マリカの目が一瞬光った
マリカが携帯を取り出し
「もしもし、マリナ、ウチやけど、隆志がアンタのことすk・・・・・」
隆志が素早く携帯をスティールした。しかし、電話はかかってなかった。
マリカが一人で腹をかかえて笑っている
「ウソやウソ。ジョークにきまっとるがな」
「こっちはすごく焦ったんだからな」
隆志が若干不機嫌になった
「すまん、すまん。あんたの慌ててるのが、おもしろくてな。せやけど、焦ったてことは満更でもないんとちゃうん?」
「なっ」
更に隆志の顔が真っ赤になる
「なぁ、ウチじゃダメなん?」
「その手にはのらないよ」
「アンタのバスケしてるとこみてたら惚れてもうたんや」
マリカが顔を近ずけてくる
「近い、近いって」
隆志はかなり取り乱している
「アンタ、ホンマにうぶやな」
マリカがまた爆笑している
「じゃあ今のも」
「冗談にきまってるやろ」
「いい加減にしろよ」
流石に隆志もキレる
「ちゃんと喜怒哀楽できるやないか。確かに今のアンタの状況は大変や。不安になったり、悩むのも分かる。でも、黙ってたって何にもならへん。だったらもっと笑ったり、怒ったりした方がすっきりするやろ」
「そこまで考えてくれてたんだ。ありがとう」
「ええって、ええって。ウチに出来るのは話し聞くくらいやし。そろそろ、美星先生が来るころや。先にいっとるで~」
「分かった。オレもすぐ行くよ」
「隆志」
「ん?」
「バスケしてる時のアナタは輝いてて本当にかっこよかったよ」
いつもの関西弁じゃないことに違和感があったが本心だということは分かった
隆志もすぐに行き、美星の車で長谷川家に行った
長谷川家に着き、昴の母に挨拶して、みんなのところに行った。すると、愛梨が泣いていた
「どうしたんですか?この状況?」
「あ、隆志君実は・・・・」
智花が説明する。
どうやら昴が偽SF作戦のことを話したらしく愛梨はCをやってたことにショックを受けていた
「私はやっぱりC何だ。ビックマンなんだ」
愛梨が呟いている
「愛梨」
昴が声をかける
「オレ、愛梨のことすごく大切に想ってるから。愛梨はオレにとって大切な存在だから」
昴なりに愛梨を励まそうとしたのだろうがこれでは愛の告白である
「おお!!すばるんがアイリーンに告白した」
「ここにきて愛梨が一歩リードね」
「ふぇぇぇ昴さん」
智花は悲しそうな顔をしている
「お兄ちゃん、ひなはひなのことも大切?」
案の定みんなに突っ込まれている
愛梨は愛梨でまるで告白されたと勘違いしてるような顔だ
「香椎さん」
隆志が助け舟を出そうとしたのか愛梨に話しかけた
「斎藤君」
「香椎さんはCが嫌いなの?」
「ううん。そういうわけではないけど、CはBIGMANって呼ばれてるんでしょ。私、大きいって言葉が嫌いなの」
「そっか。じゃあさ女バスのみんなのことは?」
「もちろん大好きだよ」
「確かにCはBIGMANって呼ばれるポジションだけどCはみんなを守ってあげられるポジションなんだよ」
「どういうこと?」
「Cは最後の要なんだよ。リバウンドをとったり、シュートをブロックしたり、時には後ろから大きな声でみんなを支えたりね。だから香椎さんがリバウンドをとったり、シュートをブロックしたりすればするほど大好きなみんなを守ってることになるんだ。Cっていいポジションだと思わない?これは香椎さんにしか出来ないことだよ」
「私しか出来ない・・・ありがとう斎藤君。私C頑張ってみる」
「うん。それにCやってる香椎さんかっこよかったよ」
「斎藤君」
愛梨は真っ赤になった
「おおっと、隆志っちもアイリーンに告白か?」
「智、智もCやった方がいいんじゃない?」
紗季がニヤニヤしながら智花を見ている
「わたしはいいよ(今度やってみようかな。攻めのパターンが広がりそうだし、隆志君に教えてもらえるし)」
「ひなもCやる」
「(隆志は気づいてへんけど、キャプテン向きやなやっぱり)」
「みんな、ご飯出来たわよ」
いいタイミングで昴の母が出てきてくれた
みんなお腹がすいていたのかすぐにご飯をたべた。そしていろいろな話をしていた。マリカも持ち前の明るさで、すぐにみんなと打ち解けた。
「ねぇ隆志っち。隆志っちは男バスに入るの?」
突然真帆が聞いてきた
「いや、今のところそのつもりはないよ」
「じゃあさ、じゃあさウチらと一緒にバスケしない」
「ごめんね。せっかくだけど少し考えさせてね」
隆志がそういうとしぶしぶ納得して、もとの雑談に戻った
しばらくして隆志は昴の庭のバスケットリングに行った
「バスケするかい?」
昴が声をかけた
「長谷川さん」
「何か悩んでるようだね」
「ええ。まぁ」
「この前までのオレにそっくりだ。そうだ、この本をあげよう」
昴が一冊の本を隆志に渡した
「オレもこの本には助けられたんだ。まぁ一番助けになったのは智花だけど」
「ありがとうございます」
「機会があったらバスケしよう。君と1ON1するのもおもしろそうだ」
「はい。では、また今度」
美星に送ってもらい隆志とマリカは帰っていった
隆志は昴からもらった本を読むことにした
それは隆志が好きな君は何かができるの詩がかいてあった
それは隆志を奮いたたせるには最高のものだった
そして最後には
『COME TO BECOME』
っと書いてあった
「(COME TO BECOME、「成るように成る」か。そうだな、オレがどんなに悩んだってキャプテンの世界に帰れるわけじゃないし、そもそも、悩むくらいなら体を動かすのがオレだ)」
隆志はフッ切れた。
真帆の隆志とマリカへのニックネームを募集しています。ご意見をいただけたら幸いです