予選が終わり30分の休憩があたえられる。
作戦会議をする者、シューティングする者、お互いの調子を確かめるために1ON1をする者、休息を取っている者。各々で調整している
隆志達はシューティングにはげんでいる
シュッ
智花がジャンプシュートを放つ
スパッ
「ナイスシュート。調子いいね湊さん」
「うん。このバッシュすごくいいよ」
「オレも結構このバッシュに慣れてきたよ」
二人とも調整は上手くいっている
「お~い隆志」
次の対戦相手の和樹と恵がやってくる
「おう和樹、田辺さん次はよろしく。お手柔らかに」
「二人とも次はよろしく」
「負けないぞ~隆志。それと隆志の彼女さん」
「ふぇ!!か、か、か彼女じゃないよ」
「違うよ和樹」
二人とも慌てている
「C組の湊さんだよね。ウチはE組の田辺 恵だよ。今日はよろしく」
「よろしく田辺さん」
「恵でいいよ」
「うん。恵ちゃん。恵ちゃんはバスケ経験者だよね」
「うん。そうだよ。クラブチーム」
「そうなんだ。今日はよろしくね」
「うん。よろしく。あ、隆志君。今日は隆志君ととことんやりあいたいな」
「それは作戦次第かな」
「じゃあ後でね」
「隆志君どうする?」
「正直、オレが和樹とマッチアップして湊さんが田辺さんとやりあった方が勝率が高いと思う」
「隆志君。恵ちゃんとやりたいんじゃないの?私に気を使わなくていいよ。恵ちゃんも隆志君とのマッチアップを望んでるよ。いつも隆志君は私がやりやすいようにサポートしてくれる。今度は私がサポートにまわるよ」
「ありがとう。湊さん」
「行こう隆志君」
休憩が終わり試合が始まる
先攻は和樹チーム
ボールは和樹が保持。恵は45度のポジションに
「恵」
和樹からパスが渡る
和樹は逆サイドに移動
すなわちアイソレーション
1ON1を意味する
「隆志君フォローにはいかないよ」
「いくよ隆志君」
ダム、ダム
恵が軽くドリブルをつき一気に加速
「(早い)」
スピードだけで隆志をかわしてシュートを決めた
1-0
「ドンマイだよ。隆志君」
「うん。湊さんパスちょうだい」
「もちろん」
攻守交代で智花がボールを保持
隆志も45度の位置へ
両チームとも完全に同じ作戦
隆志が智花からのパスを受ける
「(さてどうするか。インサイドに持ち込んで勝負するかそれともアウトサイドで勝負するのか。インサイドに持ち込めば負ける気はしないがここはアウトサイドから攻める)」
左へフェイクを入れ、右へドライブ
しかし恵はつられない。
隆志と全く同じタイミングで同じ方向へ進み、ボールをスティールする
「くっ」
「そのフェイクは何度も使ってるからね。もう何回もマッチアップしてるんだよ。簡単には抜かさない」
「やるね。次はオレが止める」
攻守交代
先ほどと全く同じアイソレーション
恵のドライブ。隆志もついていく
クロスオーバーで方向転換
隆志も負けじとついていく
「(よし。ここだ)」
隆志が右手でボールをスティールしようとする
恵がタイミングをあわせてロール
隆志を振り切りシュートを決める
「(完璧にタイミングまで読まれている)」
動揺している隆志にまともな攻めが出来るわけがなくずるずると崩れていく
次も恵に止められ、決められ、止められ
次を決めればリーチ
「(やっと落ち着いた。田辺さんにオレの動きが分るなら。その逆だって。次は左へドライブだ)」
隆志の読み通り左へドライブ・・・・・・ではなかった
「(ジャブステップ。体が間に合わない)」
左へ体が傾いた隆志をあざ笑うかのように恵はジャンプシュートを放つ
智花ほどの綺麗なフォームではないが練習で固めたフォーム
ボールはリングへ突き刺さり
敗北へと追い込む
「こんなもんじゃないでしょ隆志君は」
その声は味方の智花
・・・・・・・・・ではなく恵だった