「真帆」
走り去っていく真帆を追おうとする紗季。
「永塚さん待って、ここはオレが行く」
「でも、」
「ここはオレに行かせてくれ」
真剣な隆志の表情
「ええ。任せたわ」
「隆志君真帆をお願い」
「斎藤君」
「おー隆志になら任せられる」
「みんなありがとう。行ってくる」
真帆を追う隆志。
竹中達も戻って来る。
「竹中君」
いつもより強めの智花の声
「な、なんだよ湊」
竹中も思うところがあるのかバツの悪そうな顔をしている
「何であんなプレーをしたの?」
おとなしい智花の声だが目は真剣だ
「・・・・何か問題でも?オレは全力でやっただけだ」
そっぽを向いて答える
「確かに全力だった。でも、いつもの竹中君じゃないよ」
背を向けていた竹中はクルリと反転し
「オレはお前らと戦いたいんだよ!!次勝ったらお前らと戦える。そう思ったら自分の気持ちが抑えられなくなったんだ。だからいい勝負にしようぜ」
「そうだったの。うん。いい勝負にしよう」
竹中から本当の気持ちを聞き納得した智花はいつもの表情に戻っていた
「(本当にそうなのか?)」
隣で聞いていた戸嶋は疑問に思う
一方場所は変わって・・・・・・・・・公園
ヒックヒック
真帆が泣いていた。
「三沢さん」
隆志が追いつき名前を呼ぶ
「隆志っち」
隆志の胸に顔をつける真帆。
隆志は優しく真帆の髪に手を置きそっとなでる。
「いいよ。思いっきり泣いて」
隆志の言葉がスイッチになったのか更に泣く。
それから数十分後、真帆が口を開く。
「今まで何をやっても、すぐ上手くなって、すぐに飽きるの繰り返しだった。でも、バスケってどんなに練習しても、シュートが全部決まるようにはならないし、ドリブルも思ったようにいかないし、キツイことだらけだけど、とっても楽しくて面白いんだ。」
「うんうん。バスケは面白いよね」
「夏陽には全然通じなかった。悔しいよ」
「竹中も三沢さんと同じくらいバスケが大好きでいっぱい努力してるからさ。追いつくのは時間がかかるよ。でも、悔しいって思えるってことは三沢さんは初めて本気になれるものを見つけたんだよ。それが分かっただけでもこれからもっと上手くなるよ」
「うん。もっともっとバスケが上手くなりたい」
「三沢さんバスケは好き?」
「うん!!大好き!!」
「その気持ちが一番大事だよ。みんなに心配かけるといけないからそろそろ戻ろうか」
「うん。隆志っちありがとう」
いつもの笑顔で元気に答える真帆
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「みんな心配かけたね。もう大丈夫」
戻った真帆はみんなに謝る
「まったく真帆は心配かけて」
紗季はやれやれといった感じであるがホッとした表情をしている
「おー真帆おかえり」
「おかえり真帆ちゃん」
ひなたと愛梨が笑顔で迎える
「真帆。良かった」
「えへへ。もっかん、隆志っち、私の分も頑張ってね」
「うん。真帆の分もがんばる」
「がんばるよ」
「おい、隆志、いよいよだな全力で勝負だ」
「竹中、オレたちは負けない」
火花が飛び散る
次回隆志&智花VS竹中&戸嶋