「なのは!次はあの店行こう!」
「なのはママ!ヴィヴィオあのアイス食べたい!」
「ま、待って二人共…ついていけない…」
ここは首都クラナガンに半年前、オープンした大規模ショッピングモール。前から常々行きたかったから楽しみだったのだが…
「ほらほら早く早く!」
「先行っちゃうよ?なのはママ」
よもや二人に引き摺り回されることになろうなんて誰が予想できただろう。
「ふ、二人共!もうお昼だから、ね?」
「アイス~!!」
「ヴィヴィオ、それはおやつ」
「そっかもうお昼か…じゃあ何処かで食べましょうか」
なんとか落ち着かせることに成功したことに安堵のため息をつく私。これならヴィータちゃんやシグナムさん達と模擬戦する方がずっと気が楽だと思う。
「なのは?どうかした?」
「へ?」
どうやら思考の海に沈んでるうちにもうメニューを開くくらいになってたようで悩みの元凶の一人、フェイトちゃんが声をかけてきたようで。
「じゃあ私はペペロンチーノにしようかな」
「なのはがペペロンチーノなら…私はカルボナーラ」
「ヴィヴィオ、ボロネーゼ!」
…楽しいことには間違いないのだ、今はこの幸せを享受しよう、そう思い早速注文する。ショッピングモールに出店しているこの店、あまり有名ではないが知る人ぞ知る穴場店なのだ。味も良いがなによりもこの落ち着いた雰囲気がそうさせているのだろう。そんなことを考えていると
「ねーねーなのはママぁ」
「ん?なぁにヴィヴィオ?」
「最近アインハルトさんとよく練習しててずいぶん強くなったんだ」
「この前の大会の時より?」
どうやらフェイトちゃんはヴィヴィオが何を言うつもりなのか知っているらしく、隣で微笑みながら話を聞いている。
「うん!それでね、アインハルトさんがママ達に稽古はつけてもらってないの?って聞かれて、そうだよって答えたらずいぶん驚いた顔してたんだけど、どういうこと?」
「あー…そういうこと… ならフェイトちゃんの方が…」
「私もそうしてあげたいんだけど…時間がなかなかとれなくて」
「でも私はクロスレンジはあんまり得意じゃ…」
「ヴィヴィオね、最近なのはママみたいなことできるようになろうって練習してるんだけど上手くいかないの」
その言葉を予期していたのだろう、フェイトちゃんは私の方を見て頷きかけてくる。
「…私みたいってもしかして砲撃魔法を使おうとしてるの?」
「うん!あのドカーンってやついつ見てもやっぱり格好いいよ」
そのストレートな称賛に少し照れながら答える。
「じゃあ帰ったら一度やってみようか?」
「やった!ありがとうなのはママ!」
ちょうどそこにタイミングよく料理が運ばれてくる。どれもいい匂いだ。
「美味しそうだね、なのは」
「フェイトちゃんのもヴィヴィオのも美味しそう、そうだ皆でわけっこしよう」
「わぁーい!」
数十分後、店から出てくる3人。
「じゃあこれからどうする?」
「ヴィヴィオのこともあるし、家に帰ってゆっくりしようか」
「賛成~!」
そうして帰路につくなのは達。せっかく車で来たのだから眺めのいい道を通って帰る。と、そこに通信ウィンドウが開く。
「あれ?クロノ君、どうしたの?」
「どうしたの兄さん?」
「いや、休暇中誠にすまないのだがその近辺でロストロギアが感知されてな。そこに一番近い魔導師が君らだったということさ」
「それで?そのロストロギアを回収してほいの?」
「まぁそうなる。だが安心しろ、今回のロストロギアはあまり規模が大きくないらしい」
「じゃあすぐに帰れるのね」
「 あぁ、そのロストロギアを回収したらな。」
「フェイトちゃんはバルデイッシュ今日はもって なかったよね」
「うん」
「じゃあ私が出る。二人は先に帰っててね」
「早く帰って来てね、なのはママ」
「気を付けてね、なのは」
「うん。じゃあ、また」
数時間後、高町なのはの行方不明、MIA扱いという知らせがフェイトのもとへ届いた……………
学生にはやはり少しキツい………