ここは、雷門中学校。
雷門中のサッカー塔で、23歳の女性と、34歳の男性が、声をひそめて何やら話していた。
「楓・・・辛いだろう」
「・・・お兄さんには、やはりお見通しですね」
「なぜ・・・なぜ、円堂達に本当のこと、言わなかったんだ!」
「今は、まだ言える段階ではありません」
「・・・そうだな。怒鳴ったりして、悪かったな。一番つらいのは、楓・・・おまえ自身だからな」
「お兄さん・・・実は・・・顔が、見れないんです」
「・・・似ているからな、あの子は、アイツに」
「はい・・・でも、そんなのただのいいわけ・・・見たいのに、見てあげたいのに、いざ見ようとすると・・・あぁぁぁぁ・・・」
「楓!無理しなくて・・・」
「いやぁっ!」
「楓、楓!」
「おっ、お兄・・・さん・・・ごめんなさい・・・わ、私・・・!」
「山吹楓!逃げるな!現実からっ!」
「やま・・・ぶき・・・」
「いや・・・今は違ったな・・・
剣城楓!」
「!!っ」
「いくら自分の旦那が、悪い奴だからと、現実から逃げるな!」
「お兄さんに、何がわかるのよっ!自分の子供の顔も、ろくに見れない気持ち、分かるのっ?!どれだけ辛いか、分かるのっ?!自分の夫の本当の姿、知ってしまってから・・・もう・・・私の人生・・・ぐちゃぐちゃよっ!!」
「か、楓・・・」
「ご、ごめんなさいっ・・・わ、私、帰ります」
「あぁ。明日、またここで会おう」
「はい・・・では」
そして、楓と鬼道は別れた。
そう、山吹楓・・・いや、剣城楓は、4年前、19歳の時、雷門中学校サッカー部だった、剣城京介と結婚し、20歳の時、長男・剣聖(けんせい)を、21歳の時、長女・みかを産んだ。
剣聖は、剣城の化身、剣聖ランスロットから、みかは、楓の化身、大天使ミカファールからとった。しかし、みかを産んですぐ、剣城は、真・フィフスセクターを作り、皆の前から姿を消した。
だから、今は楓の心は、精神的不安定な状態だった。
10年越しの、戦いが、今、始まる!!