しかも短いです。
お前だれ?と思う人が大多数だと思います。
生存報告みたいなものです。
また、徐々に投稿していきたいと思います。
それでは始まりです。
イバン達が席に着いてからしばらくするとミストが教室に入ってきた。教科書と白墨を教卓の上に置くと自身の生徒たちの方へ向きその日の講義を開始した。
「今日の講義は天然の魔法石が生命に及ぼす影響による生物の突然変異、魔物化につい
ての話だったわね。天然の魔法石は人体に影響はないけれどそのほかの生物について
は身体機能を一部変化させ狂暴化させることがあるわ。それを人は魔法生物化、魔物
化と呼んでいるわね。これは、人造魔法石の装飾品を身に付けさせることや魔力によ
る処置で回避することが可能で家畜や愛玩動物などにはいずれかの処置が施されてい
るわ。ちなみに、人が魔法石の影響を受けないのは無意識に魔力の膜を作り身体を覆
うことで魔法石から放たれる魔力から身を守っているからね。―。」
ミストが淡々と話し始めた静かな教室の中にはミストの声と黒板に彼女が板書する音、そしてそれを生徒たちが自分のノートへと書きこむ音以外の音は無かった。
教室の中で流れる空気にソフィアは違和感を抱いた。自分だけが取り残されているような感覚が彼女の中に走ったからだ。
講義の内容がわからないという訳では決してない。今、自分の目の前で行われている講義の内容はこの世界では本当に基本的なことだ。わからないなどと言っていたら今までどうやって生きてきたのかと言われてしまう。
講義の内容がわからないわけではないのに講義に置いて行かれている。この謎の感覚がソフィアに教室の雰囲気を「おかしい」と感じさせたのだ。それが気になって彼女は自分の周りにいる学生の様子を盗み見た。ほとんどの学生はミストの講義に聞き入っているが隣に座っているクリフは違った。彼は講義の始まる前から読んでいた本を読み続けていたのだ。彼女は驚いてクリフのことをまっすぐに見つめてしまった。
クリフはミストが教室に入ってきても気にせず読書を続けていた。講義が始まってもそのことは変わらない。講義を聞かずに講義の時間を過ごすことが彼にとって当たり前であった。講義の内容を聞き流しながら本を読み進める彼は隣に座っているソフィアが自分に視線を送っていることに気が付き本へ目を向けたまま彼女に声をかけた。
「どうかしましたか。ソフィア・グレイシールさん。」
「いえ、講義の時間に読書をしている人がいて驚いているだけです。」
講義中にありえないことをしているクリフからいきなり話しかけられ二重の驚きを味わったソフィアは自分の違和感を忘れクリフに返事をする。そうするとまたクリフの口から今朝、彼が見せた笑顔とともに言葉が発せられた。
「もしも、あなたが講義に集中できず僕と話をしたのならば、僕と一緒ですね。」
「っ・・・。わっ私は、クリフ君とは違います。」
ソフィアはクリフが見せた不意の笑顔に言葉を詰まらせながら言葉を返し、再び講義を聞く姿勢を整え集中し始めた。しかし、彼女は集中しきれていないようだった。
「ほら、僕と一緒じゃないですか。」
その様子を見たクリフは笑顔を浮かべたまま一言つぶやいた。その呟きは誰の耳にも届くことは無かった。
やっぱり短いですね。
批評等あれば感想の方にお願いいたします。