μ'sとA-RISE、その激闘に終止符は打たれるのか!?
そして穂乃果は…!?
ではどうぞ!
《前回のラブライブ!》デンッ!
テレテッテッテッテッテー
にこ「ついに幕を開けたA-RISEとの決勝戦。
腕の違いに驚きながら、私たちμ'sはなんとか奮戦、残すはリーダーのツバサだけになった…と思った。
その瞬間だけは…」
#12 願いと想い
にこ「残るはダブルオーね…」
真姫「手負いとは言えこっちはまだ3人、勝機は――――――――」
ザシュッ
にこ「え…?」
ズシャァ
真姫「なっ…!?」
ツバサ「…間に合わなかったけど…
これで互角ね…!」
真姫とにこが振り返ると、そこには、トランザムで粒子を使いきったはずのダブルオーライズが、再び深紅にその身を包んで佇んでいた。
ツバサ「…どうやら、本気でいかなきゃダメみたいね。」
トランザムシステム…
それは基本的に、1度解除されると通常稼働ですら支障が出るレベルのシステムダウンが伴う。
言うなれば諸刃の剣…
そんなトランザムを、使いきったはずのダブルオーが再び直後に使用するなんてことができるのだろうか。
にこ「なんで…なんでトランザムが…!?」
突然の出来事に驚きを隠すことができないにこに、ツバサが答えた。
ツバサ「A-LIVEシステム…
アブゾーブシステムにより機体周囲のプラフスキー粒子を吸収、粒子残量を回復するダブルオーライズの基盤となるシステムよ。
実質トランザムは無限に使用できる…といっても過言ではないわね」
ツバサが言い終わると、真姫のオオトリとにこのユにこコーンは爆発することなくシステムダウンを起こした。
にこ「っ!!
動きなさいよっ…!ユにこーンっ…!!!」
真姫「どんな動きをしたのか全く見えなかった…どうして…何が起きたのよ…!?」
2人の声は空しく、システムダウンで暗くなったバトルシステムのコクピットに響いた。
ツバサ「さあ穂乃果さん…
これで1対1、思いきり戦えるわね」
ツバサが少し嬉しそうに言い放った。
穂乃果「…ううん。
1対1なんかじゃない…
9対3だよ!
私たちμ'sと、A-RISEの3人…
みんながこの場所で戦ってる!」
穂乃果が言い返すと、ゴッドガンダムが腰に手をやった。
取り出したのは、バトルの前に託された扇形ビームサーベルだった。
穂乃果「このビームサーベルには…
このゴッドガンダムには、私だけじゃない、μ'sみんなの気持ちが集められてる!
だから…
私は一人じゃない!」
ビームサーベルの展開と同時に、再び背中のウイングを展開し、腕甲がせり上がると、ゴッドガンダムの機体が黄金に、ビームサーベルはμ'sそれぞれのカラーに輝き始めた。
穂乃果「行くよ…
凛ちゃん。
花陽ちゃん。
真姫ちゃん。
絵里ちゃん。
希ちゃん。
にこちゃん。
ことりちゃん。
海未ちゃん。
みんなで…みんなで叶えるんだ!」
ツバサ「隠し玉はなしってわけね…。
いいわ。」
別段驚く様子も見せず、GNソードⅢを地面に突き刺し、腰のGNソードⅡを手にしたダブルオーは、トランザムを三度発動し、GNソードⅡに紫色のビームの刃を展開した。
ツバサ「一気にいくわ!穂乃果さん!」
ツバサが叫ぶと、ダブルオーは穂乃果の視界から姿を消した。
正確に言うと、姿を消した訳ではない。
速すぎて見えなかったのだ。
ガァンッ!
一瞬の間の後、衝撃音が疾ったかと思うと、穂乃果のゴッドガンダムは見事にダブルオーを捉え、つばぜり合いに持ち込んでいた。
ツバサ「ダブルオーが…見えるの…!?」
穂乃果「私たちだって…練習したんだっ!」
鮮やかに煌めく光の尾を引きながら降り下ろされるビームサーベルを受けて応戦、押される状況にいたのはツバサだった。
ツバサ「…予想以上、期待未満…って感じかしらね」
ツバサが呟きながら、トランザムの隣に並んだSPのスロットルにカーソルを合わせ、発動する。
穂乃果「!?
消えた…の…?」
気づくと、トランザムで紅くなっていた機体を一瞬緑色に染めたダブルオーが視界から今度こそ消えていた。
ツバサ「これを使った以上…負けるわけにはいかないわ!!」
キラキラと光る粒子で半身が再構成されたダブルオーが、ゴッドガンダムを背後から襲撃する。
穂乃果「うしろっ!?」
量子化、または粒子化と呼ばれるこのシステムは、あらゆる攻撃の無効化…
というよりは、自分が消えることで敵の攻撃を避けるという、相手側からすると対策のしようがない厄介なシステムだった。
絵里「ライザーではないのに粒子化まで…」
希「性能は通常のライザーを超えとるとみて間違いなさそうやんな…」
花陽「…万事休す、なんでしょうか…」
控え室のメンバーたちもさすがに動揺が抑えられず、口々に呟く。
ツバサ「行くわよ!穂乃果さん!」
よろけたゴッドガンダムの隙を逃さず、2撃、3撃と、紅い残像を残しながら連続してゴッドガンダムを切りつけるダブルオー。
穂乃果「っ…
ま、負けちゃう…の…?」
顔に焦りを浮かべる穂乃果が、捉えきれないダブルオーを必死で追い続ける。
『私たちμ's…
9人で、ガンプラバトルの大会、でない?』
そういえば、始まりはにこちゃんの言葉だったっけな…
ごめんねにこちゃん、みんな。
きっともう…私は…
「なぁにぼさっとしてんのよ穂乃果ぁ!」
不意に響いたにこの声に、穂乃果ははっと目を見開く。
穂乃果「にこ…ちゃん…?」
にこ「バカなんじゃないの!?穂乃果!
あんた、何のために戦ってきたのよ!
負けるためじゃないでしょ!諦めるためじゃないでしょ!!
みんなで勝つためでしょ…っ!!!」
真姫「そうよ穂乃果!
あなたが諦めたら…誰が戦うのよ!
戦って!それで負けてもいい!
諦めずに…戦って…!!」
穂乃果「真姫…ちゃん…」
攻撃を食らいつつも、穂乃果は少し離れたところに目をやる。
そこにあるのはもう動かない、ユにこーンとオオトリの2機。
でもその2機に乗っている2人は、まだ諦めてなんかいなかった。
穂乃果なら。
そう思っていたから。
穂乃果「そうだよね…
ここで諦めるなんて、もったいない。
まだ…
まだっ…!」
すると、ゴッドガンダムのウイングに展開された紅いリングの形状が変化し、9本の炎が迸った。
その見た目はさながら太陽のようにも見える。
そして両手は、バンガード学園戦の時に見せたような深紅に染まっていた。
ツバサ「…!?
こ…れは…!?」
メイジン「ついにその極地まで達したか…
アシムレイトの覚醒…」
別室で見ていたメイジンがふっと笑いつつ言った。
穂乃果「もう私は諦めない!
みんなのため…私は戦う!」
ビームサーベルを腰に戻したゴッドガンダムが、両手を前に突き出す。
穂乃果「この右手にみんなの願い!
左手にはみんなの想いを乗せて…!」
深紅を越え燃え上がった両手を握り、両腕を腰の横に引くと、燃えるような闘志に気圧されたツバサのダブルオーがその動きを止めた。
ツバサ「さっきとはまるで別の機体…
何倍も、何十倍も、性能なんて言葉じゃ表せないくらいに何かが変わってる…!」
動きを止めたダブルオーの腹部に、ゴッドガンダムのパンチが突き刺さるかのようなスピードで打ち込まれる。
飛ばされたツバサは、あまりの出来事に驚きを隠せずにいた。
ツバサ「これが…メイジンの言っていたアシムレイト…!
想定を超えてる…!」
一旦トランザムを解き、A-LIVEシステムを起動して粒子量を回復させようとしたダブルオーの後ろに、ゴッドフィールド・ダッシュでゴッドガンダムが迫った。
穂乃果「はぁっ!!」
拳を振るうと、その手からは拳型の石破天驚拳が放たれた。
ツバサ「…間に合わない!
トランザム!」
ワンセコンドトランザムでからがら粒子化し、GNソードⅢのある場所に戻ったツバサは、腰にGNソードⅡを戻し、Ⅲを引き抜いた。
ツバサ「急いで、A-LIVEシステム…!
このままでは…!」
あんじゅ「なに焦ってるのよツバサ…
貴女らしくないわよ♪」
ツバサ「!?
あんじゅ… 」
不意のあんじゅからの通信に、ツバサは驚いた。
恵令奈「私のトールギスのところへ!
ドーバーガンに手をかざしてシステムを使えば…残留粒子が残っているはずだ!」
ツバサ「恵令奈…!」
続いた恵令奈からの通信で、ツバサは笑顔を取り戻した。
ツバサ「そうよ…穂乃果さんの言う通り。
9対3の戦い…
だったわね!」
トランザムを使わない状態でのドライブの最大出力で、撃墜されたトールギスのもとへ向かったダブルオーは、両手をドーバーガンに翳した。
ほどなくして、ダブルオーの機体はまた、次第に深紅に染まって行く。
ツバサ「ありがとう…あんじゅ、恵令奈。
トランザムっ!!!」
ダブルオーの双眸が今までで一番強く、そして緑色に輝くと、ダブルオーの機体も緑色に染まった。
穂乃果「相手にとって不足なし…!
みんな!
行こうっ!!!」
上空に飛び上がり、GNソードⅢを天に向けて掲げたダブルオーの周辺に、粒子が波を起こすように集約されていく。
かたや地面に仁王立ちしたゴッドガンダムの両手は未だ燃え盛り、周囲の粒子は白くキラキラと輝いていた。
ツバサ「穂乃果さん!
泣いても笑っても…きっとこれで勝負が決まる。
準備はいいかしら!」
序盤に見せたものとは比べ物にならない大きさのライザーソードを掲げたツバサが言った。
穂乃果「もちろん!」
穂乃果はただ、不敵な笑みと共に返事だけをした。
額には汗が光っている。
会場を、静寂が包んでいた。
μ'sも、A-RISEも、無言だった。
自分達のリーダーを信じていたから。
響いていた歓声も、今は収まり、UTXのモニターを見つめる観客はただただモニターを凝視していた。
静寂を破ったのは、ツバサの声だった。
ツバサ「…はぁあぁぁあぁぁぁぁぁあああぁぁ!!!!!!!!!!」
声を張り上げ、思いきりライザーソードを振り下ろす。
穂乃果「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
穂乃果はそれを両手で受け止め、押し返そうとする。
バリバリと、雷のような音が、システム外にまで響き渡った。
エネルギーの質量に押され、ゴッドガンダムが少しずつ地面にめり込んでいく。
穂乃果「んぐっ…!
う…でが…!!」
本人も気づかず、アシムレイトを発動している穂乃果にかかる負担は相当なものだった。
それでも、穂乃果は腕を離さなかった。
穂乃果「…ゴッド!
フィンガぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
ただでさえバカにならない負担の状態でゴッドフィンガーを使えば…
穂乃果の腕には激痛が走ることが目に見えていた。
穂乃果「う…っぐ…!!」
しかし少しずつ、確かにライザーソードにヒビが走り始めていた。
ツバサ「さすが穂乃果さん…!
負けられない!!」
穂乃果「怖がる癖は捨てちゃえ…
とびきりの…笑顔でっ…!」
表情を歪めていた穂乃果が、自分に言い聞かせるように歌い、再び笑みを取り戻す。
穂乃果「飛んで、飛んで、高く…!」
ライザーソードに、バシッと大きく1本のヒビが走った。
穂乃果「僕らは今の―――――――――――」
次の瞬間、ライザーソードは崩壊し、ダブルオーはトランザムが解けて落下、膝立ちの状態でゴッドの方向を見つめた。
ツバサ「…やっ…たの?」
爆風の引いた後、ゴッドガンダムはまだ立っていた。
穂乃果「…」バタッ
穂乃果が倒れるまでは…。
BATTLE END
次回 #13
明日へ
に、続く。
いかがでしたでしょうか!
大方の予想を裏切る展開となったのではないかと自分では思っております!
そして次回、#13で、このssは一区切りを終えます…!
次回以降もよろしくお願いいたします!