ラブライブ!×ガンダムビルドファイターズ   作:ませな

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ついに、ついにこのss最後の勝負のときがやって参りました。

μ'sとA-RISE、双方の活躍、見届けてくださると幸いです。


2期#14『交錯する道』

2期#14

 

交錯する道

 

 

 

 

 

 

 

 

 

早朝の会場を、朝日が包んでいく。

 

ついにその日が来たのだ。

 

 

ガンプラバトル全国大会、高校生以下の部、決勝。

 

この上ない至高の舞台で、μ'sとA-RISEの2組が再び相まみえる時が。

 

 

 

 

 

穂乃果「…さぁみんな、行こう!」

 

μ's『おーーっ!!!』

 

 

 

 

 

にこ「って、まだ6時じゃないの!

試合は14時からでしょ!!!」

 

 

全員示し合わせたように目覚めたμ'sだったが、試合まではまだまだ時間があるとわかっていてもそわそわせずにはいられないのだった。

 

 

 

 

 

そしてその時間はすぐに過ぎ去っていった。

 

会場には超満員の観客、入場前から響く歓声が会場全体を揺らす。

 

 

 

 

 

海未「いよいよ、ですね」

 

凛「あっという間だったにゃぁ…」

 

絵里「そうね…

スクールアイドルを始めたときもそうだったけど」

 

希「みんながガンプラを始めてから、もっと早く1日1日が過ぎていって。」

 

花陽「迷ってみんなに迷惑かけたこともあったよね…」

 

ことり「でもそれも、今じゃ思い出になっちゃって…

 

ガンプラ始めたの、この前のはずなのになぁ」

 

 

にこ「それだけ…

それだけアンタたちが熱中してたってことでしょ。

 

私も人のこと言えないけど…」

 

真姫「そうね。

 

ガンプラ…楽しいもの。」

 

 

穂乃果「みんな、まだだよ!

 

この決勝戦が、私たちのゴールじゃない!

 

ガンプラも、ライブも…

まだ、始まったばっかりだよ!」

 

 

穂乃果が満面の笑みで全員に言うと、全員があっと気づいたような表情のあとに、穂乃果と同じように笑った。

 

 

 

トントン

 

 

 

不意に、穂乃果たちの控え室のドアが叩かれた。

 

とはいっても、ノックの主は誰だかわかっていたのだが。

 

穂乃果「どうぞ!」

 

 

ツバサ「失礼するわ。」

 

あんじゅ「ハ~イ♪」

 

英玲奈「試合前の挨拶に来た。」

 

 

入ってきたのはA-RISEの面々だった。

 

しかし以前戦った時とは違い、μ'sの顔に焦りはない。

むしろ全員が不敵に笑っているようにすら見えた。

 

 

ツバサ「穂乃果さん、もう一度聞かせてもらうわ。

 

この決勝に来るまでの時間、あなたはどう感じたかしら?」

 

 

穂乃果「…長かった、です。

 

前とは違う、もっと大きなプレッシャーとか緊張に気圧されたり、私は自信を失ったりもしました。

 

 

でもそれは、退屈な、無駄な時間じゃなかった。

 

 

A-RISEの皆さんは、どうでしたか?」

 

まさかの返しに、ツバサは少し驚きながらも落ち着いた口調で語る。

 

ツバサ「私個人として感じた時間は短かったわ。

あっという間に日は過ぎた。

 

でも、A-RISEとして…

チームとしては、とても長かった。

 

去年の大会からずっと、もう一度ガンプラ学園と再戦したい気持ちもあった。

 

それに穂乃果さん…

貴女たちとの決着を、はっきりつけたかった」

 

 

まっすぐに穂乃果を見つめ、ツバサは言った。

 

穂乃果「…そう思ってもらえて、光栄です。

 

それは私たちμ'sも同じです。

 

 

試合、楽しみましょう!」

 

穂乃果が手を差し出すと、ツバサもその手をとり、強く握った。

 

ツバサ「えぇ…!

お互い、後悔のない試合をしましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『間もなく、ガンプラバトル全国大会、高校生以下の部、決勝を開始する!

 

選手、入場!!』

 

 

 

 

 

会場にメイジンのアナウンスが響き、観客の歓声が再び最高潮に達すると、入場口に向けて2チームが進んで行く。

 

 

 

 

にこ「さ、いくわよあんたたち!」

 

真姫「ええ!」

 

穂乃果「…うん、行こう!」

 

 

 

入場口の手前まで進むと、μ'sを支えてきた面々が目に入った。

 

通路に左右に、花道を作るかのように大勢の人が集まっている。

 

 

 

 

泣きそうな3人がその道を歩いていくと、応援のメッセージが耳に入った。

 

 

 

キンケドゥ「君たちが本当にここまでたどり着くとは思ってもいなかった。

悔いのない、そして熱い試合を期待している!」

 

ザビーネ「フン、貴様らに手向ける言葉などないと思っていたが。

 

私でも越えられない場所まで、お前たちは成長した。

その力、見せてみろ!」

 

トビア「皆さん!

僕たちだけじゃない、今まで戦ってきたみんながμ'sを応援してますから!!」

 

 

 

フミナ「ついに決勝ですね!

 

私たちの想いも…連れていってください!」

 

ユウマ「にこさん、真姫さん!

そして…穂乃果さん!

皆さんの決勝…しかと見せてもらいます!」

 

セカイ「穂乃果さん!

この試合が終わったら…また、バトルしましょう!」

 

 

 

雪穂「お姉ちゃん!

ずっと家でみてたけど、応援に来たよ!!

 

…私たちも、ガンプラ始めたから!」

 

亜里沙「μ'sの皆さんにはまだまだ及ばないけど…

雪穂と一緒に頑張ります!」

 

穂乃果の父は陰で涙を流していた。

 

 

 

 

 

 

 

その花道がステージの入口に近づくと、最後はμ'sのメンバーが両サイドで声を…

 

 

かけることはせず、ただ、右手でチョキを作っていた。

 

穂乃果「…!」

 

 

穂乃果と同時ににこと真姫も気づいたのだろう、自ずと9人が円を形作る。

 

 

 

 

穂乃果「決勝戦、全力で飛ばしていこうっ!!

 

 

 

ミューーーーーーーズ…!」

 

 

9人『ガンプラバトル、スタートォッ!!!!!!!』

 

 

 

 

 

そうして3人がステージにたどり着くと、A-RISEは既にシステムの近くに佇んでいた。

 

 

互いに言葉はない。

ただ、ステージ上の6人が笑みを浮かべていたのは確かだった。

 

 

 

 

Beginning plavsky particul dispersal…

 

Please set your GUNPLA…

 

 

 

「統堂英玲奈!ガンダムエピオンヴァイオレット!」

 

「西木野真姫!サテライトルージュ!」

 

「優木あんじゅ!ストライクフリーダムヴィヴィッド!」

 

「矢澤にこ!フルアーマーユ【にこ】ーンガンダム・プランB!」

 

「綺羅ツバサ、ダブルオーA-RISERセブンソード!」

 

「高坂穂乃果!μガンダム!!」

 

『出ます!!!』

 

 

 

 

 

Field:ex

 

Akihabara

 

 

 

 

 

決勝の舞台は、この決勝のためだけに作成された秋葉原のフィールドだった。

 

見慣れた景色とはいってもガンプラ目線でみるといつもと比べ高い位置から見下ろすような視点であるゆえに街のサイズ感も変わって見えるのだが。

 

穂乃果「アキバ…

私たちの街が、決勝の舞台…!」

 

ツバサ「面白いじゃない!」

 

 

 

 

穂乃果のμガンダムに対抗するかにように、A-RISEはダブルオーA-RISERを更に完成度を高めたセブンソードへと昇華させていた。

 

両腕のGNソードⅢ、腰部にマウントされたGNソードⅡとGNビームサーベル。

そして追加装備された手持ちタイプのGNソードⅤ。

1年前この舞台に散ったエクシアの魂を受け継ぐに相応しいセブンソードの完成度は、恐ろしさを感じるほどに高められていた。

 

一見取り回しの悪く見える武装の数だが、ツバサの腕が武装の多さを単なる長所に変えてしまう。

 

 

 

ツバサ「…トランザム!」

 

 

まだ散開していないμ'sの3機に急接近したツバサの一撃が、穂乃果のμガンダムを襲った。

 

 

 

 

 

様に見えたが、それは勘違いであった。

 

 

短い衝撃音の後、穂乃果に迫ったGNソードを何かが止めていたのだ。

 

 

 

にこ「ったく、目に悪いったらないわ」

 

 

穂乃果を救ったのは、NT-Dを発動したにこのユにこーンだった。

サイコフレームのパーツ色もばらばらなせいで、赤水色紫という何とも微妙なカラーリングになっている。

 

 

ツバサ「…この一撃を難なく止めるだなんて…!」

 

 

しかしその性能は、3年生3人の技術が集約されただけあって高い水準にあった。

 

にこ「食らいなさい!」

 

GNソードⅤを抑えつつも、NT-Dの発動とともに展開したハイパー・ビーム・ジャベリンがダブルオーに向かって突き出された。

 

ツバサ「っ!」

 

やむなく離脱の行動を取ろうとするツバサの前に、何かが割って入った。

 

 

英玲奈「させんっ!」

 

にこ「正面から…ジャベリンの突きを止めた!?」

 

ツバサの不利を見た英玲奈が、エピオンで突撃をかけたのだった。

 

 

にこ「…なんてね!

穂乃果っ!下がるわよ!」

 

穂乃果「うんっ!」

 

しかしジャベリンの一撃を止められた瞬間の表情とは一転、にやりと笑ったにこがエピオンの眼前からその姿を消すと、その背後、アキバのメインストリートの奥に、青白い光が見えた。

 

 

英玲奈「あれは…!」

 

真姫「いくわよ!!

 

ツインサテライトキャノンッ!!!!」

 

穂乃果とにこが囮となり、真姫のサテライトをチャージする作戦。

それに英玲奈はこの瞬間気づいた。

 

英玲奈「はめられたか…しかし!」

 

迫るサテライトキャノンを前に、エピオンは動じずにビームソードを構えてその場に佇んでいる。

 

英玲奈「これならば!!」

 

エピオンの機体が薄い紅色に染まると、ビームソードが出力を増して巨大化した。

 

そしてあろうことか、そのビームソードを迫る砲撃に向かって降り下ろしたのだった。

 

にこ「ふんっ!なめられたものね!」

 

間もなくビームの波がエピオンを包み込み、辺りを眩い光が照らした。

 

 

英玲奈「…もらった!」

 

 

しかしサーベルでビームを吸収しつつ切り裂いたエピオンが、その機体を変形させて真姫に突っ込む。

 

 

真姫「何らかの対策はしていると思っていたけど…!」

 

シュベルトゲベールで応戦する真姫だったが、ビームの吸収により出力の上がったエピオンのサーベルはそれを上回っていた。

 

英玲奈「西木野真姫!その程度か!」

 

真姫「ッ…!

違うわよ!」

 

押されつつも懸命に耐える真姫のルージュに、近づく機影があった。

 

 

あんじゅ「確実にやらせてもらうわ!!」

 

ルージュの背後に迫ったあんじゅのストライクフリーダムが、サーベルを降り下ろした。

 

 

にこ「させないわ!!」

 

アームド・アーマーDEをシールドファンネルのように飛ばして真姫を守ったにこが、急降下してあんじゅを狙った。

 

あんじゅ「さすが…

矢澤にこさんね!」

 

地面を踏んで飛んだストライクフリーダムが、降りてくるにこのユにこーンとサーベルを交わらせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果「捉えきれない…!」

 

μガンダムのライフルを連射モードにし、トランザムで駆けるツバサを追うも、そのスピードを目で追うのがやっとで、射撃は追い付かない。

 

ツバサ「行かせてもらうわ!」

 

穂乃果「…海未ちゃん!ことりちゃん!」

 

穂乃果が武装のスロットをSPに合わせつつ言うと、青と白のフィンファンネルが射出される。

 

練習試合のときと同じように、コの字を広げたような形で組み合わさった2基のフィンファンネルがフィールドを形作った。

 

穂乃果「…そこだ!」

 

μガンダムがフィンファンネルのフィールドに向かって、最大出力のビームライフルを放つと、フィールドに集約されたビームが青と白の弾丸の雨になってダブルオーに降り注いだ。

 

ツバサ「何っ!?」

 

突然の出来事に驚きを隠せないツバサだったが、寸でのところでビームを避けながら考えを巡らせる。

 

 

ツバサ「まさか…

プラフスキーパワーゲート!?」

 

穂乃果「すごい…!

こんな風になるなんて…!!」

 

フィンファンネルを再びマウントし、ビームサーベルを取り出してツバサとのつばぜり合いに持ち込んだ穂乃果は、空いた左手でダブルオーにパンチを叩き込んだ。

 

ツバサ「肉弾戦!?

拳はゴッドガンダムの…!」

 

穂乃果「今なら!

ばぁくねつ!!!!!」

 

 

 

打撃の衝撃で一瞬隙ができたダブルオーの頭部を、μガンダムの拳が掴んでいた。

 

 

ツバサ「…ッ!」

 

 

穂乃果「消えた!?

あのときと同じ…!」

 

 

さすがのダブルオーも、粒子化でからがら離脱せざるを得ない状況だった。

 

 

 

ツバサ「…穂乃果さん、まだ全力じゃないでしょ?」

 

穂乃果「そういうツバサさんだって…!」

 

 

2人が互いにニヤリと笑うと、ダブルオーのGNソードⅤの刀身とμガンダムの拳が紅く輝き始めた。

 

ツバサ「ここからが本番よ!」

 

穂乃果「行きますよ、ツバサさん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんじゅ「結局あなたと戦うのね…

矢澤にこさん…!」

 

にこ「不服かしら?」

 

あんじゅ「いえ、むしろ…

リベンジさせてもらうわ!」

 

にこ「望むところよ!」

 

あんじゅのストライクフリーダムの目が怪しく輝くと、バックパックからドラグーンが射出されてにこを囲んだ。

 

あんじゅ「もらった!」

 

にこ「させない!!」

 

つばぜり合いを解き、ユにこーンが右手を翳すと、ユにこーンに向かっていたドラグーンがストライクフリーダムに向き直った。

 

にこ「サイコミュジャック!

残念だったわね!」

 

あんじゅ「それは…

どうかしらね!」

 

言い終わるかどうかのタイミングで、あんじゅがにこに突撃し、ユにこーンはその地上に落下した。

 

あんじゅ「撃たれる前にそれより速いスピードで動けば…!」

 

にこ「さすがね…!

でもこれはどう!?」

 

あんじゅ「なっ!?」

 

 

にこに気をとられていたあんじゅの背後に、真姫を守ったアームド・アーマーDEがビームを放ちながら飛来し、ドラグーンを1基掠めて破壊する。

 

あんじゅ「やられた…!」

 

しかしあんじゅは焦らず宙返りし、追撃を避ける。

 

にこ「さすがの状況判断ね…!」

 

あんじゅ「そちらも…ね!」

 

 

 

 

 

英玲奈「もしもこれが限界だというのなら…

遠慮なくやらせてもらう…!」

 

真姫「…そんなワケ…

ないでしょ!」

 

サテライトシステムを再展開し、チャージされたエネルギーを、シュベルトゲベールの出力に転化すると、その出力はエピオンのビームソードと拮抗しうるものにまで上がった。

 

英玲奈「…!

やってくれる!」

 

真姫「こんなところで…退けない!」

 

 

 

 

 

 

 

バシィッ…

 

 

 

穂乃果の拳と、ツバサの剣が、正面から激突し、破裂音のような轟音が辺りに響いた。

 

 

穂乃果「…!」

 

ツバサ「…!」

 

 

 

互いに驚きを隠せなかった。

 

地区大会の時とは別次元になった実力を、互いに感じ取ったからなのだろう。

 

 

穂乃果「…よし、試してみよう!」

 

アシムレイトで更なる性能の発揮が期待できる…

海未は確かにそう言った。

 

 

穂乃果「フィン・ファンネル!!」

 

 

穂乃果がSPのスロットを再び展開すると、今度は左手側に黄緑、黄、赤の、右手側に紫、水色、ピンクのフィンファンネルが展開された。

 

3基がそれぞれ三角形を形作ると、中心にフィールドが生成された。

 

ここまでは同じだった。

 

しかし穂乃果は直感で感じていた。

 

 

穂乃果「そうか…

私の気持ちに応えてくれて…

 

それなら!」

 

ビームライフルやビームサーベルを持つことはせず、両手をそれぞれのフィールドに入れると、μガンダムの両手は今まで見たことのない、透き通ったように輝く白へと変貌を遂げた。

 

 

穂乃果「これが…μガンダムの本当の力…!」

 

ツバサ「いくらパワーゲートといっても、この一撃を手では!」

 

 

 

斬りかかったツバサのGNソードⅤを、どう動くのか全く見せずにμガンダムが掴んでいた。

 

 

ツバサ「何をしたの…!」

 

 

 

 

穂乃果「これが私たちの結晶…

 

μガンダムの、μ'sの力…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回

2期#15

9人の炎と3人の剣

 

に、続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『頑張れ、穂乃果ちゃん』




いかがでしたでしょうか?

幕を開けた決勝戦、その終結まで、ひいては物語の終わりまで、お付き合いいただければ幸いです。

(2016/6/17 凍結の為歌詞を削除し改訂)
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