多くは書きません、ではどうぞ!
穂乃果「これが私たちの結晶…
μガンダムの、μ'sの力…!!」
2期#15
9人の炎、3人の剣
ツバサ「その拳は…!?」
今までオレンジや赤に染まっていたゴッドガンダムの拳。
しかしそれがμガンダムという、μ'sの想いの結晶と重なり、そして穂乃果のアシムレイトが共鳴して、橙の機体に閃光が疾ったような白をたぎらせたのだった。
穂乃果「…!」
白い拳を一瞬見たもつかの間、μガンダムが緑のカメラアイを一際強く輝かせると、次の瞬間にダブルオーは頭部を掴まれ、成す術なく地面に叩きつけられていた。
ツバサ「なに…
なに…!」
驚きを隠せないツバサをよそに、周辺の地面もろともダブルオーA-RISERを壊さんとする勢いで掴んでいない方の拳で突きを繰り出すμガンダム。
ツバサ「…!」
粒子化して脱出したツバサだったが、頭部の損傷は決して小さいものではなかった。
穂乃果「やっと…
届いた!」
あんじゅ「ツバサ!?」
にこ「穂乃果…ついに!」
対峙していたにことあんじゅが、舞い上がった砂煙を見て一瞬互いのリーダーを見遣る。
あんじゅ「…心配は無用ね、私は私のすることを…!」
にこ「迷わず来るなんて…
前とは違うわね!」
ビームサーベルを両手に持ち、突撃をかけたストライクフリーダムをジャベリンで受け止めたユにこーンが、アームド・アーマーVNを展開して隙のできたストライクフリーダムを掴もうと腕を振りかぶるが、その機動性でストライクフリーダムは一瞬で組み合いを解き、避けて見せた。
あんじゅ「そう簡単な手にはかからないわよ!」
にこ「想定内っ!」
すかさずユにこーンが、離れたストライクフリーダムに向けて、アームド・アーマーBSを連射すると、ビームライフルに装備を持ち替えたストライクフリーダムが今度は精密な射撃でユにこーンを捉えた。
にこ「…!」
Iフィールドで耐えることができるとはいえ、反動で大きく飛ばされたにこは建物に激突し、辺りに砂煙が巻き上がった。
あんじゅ「もらったわ!!」
砂煙に向けてあんじゅがドラグーンを放つと、まもなくそのビームが何本も、ユにこーンがいるであろう空間を焼いた。
あんじゅ「仕留めた…!」
にこ「だぁれが…
こんなところで勝手に勝ったことにしないでもらえるかしらぁ!」
あんじゅ「なっ…!?」
そこであんじゅは気づいた。
自分の放ったドラグーンがまだ戻らないことに。
そして砂煙の引いてきたそのビルの方向を見ると、今までのカラフルな光はもう見えず、ただ一色、深い緑の光が輝いていた。
真姫「押され…っ!」
エピオンに押しきられたルージュが、その体勢を崩すと、ここぞとばかりに英玲奈が攻勢に出る。
英玲奈「決めさせてもらう!」
ビームソードの出力を上げたエピオンが、倒れたルージュを叩き斬ろうとソードを振り上げた。
真姫「花陽…凛…
にこちゃん…穂乃果…ごめん…」
真姫の顔に諦めの色が見えた。
その時。
エピオンの頭上から、ビームが降り注いだ。
英玲奈「なに!?
これは…あんじゅのドラグーンでは!?」
にこ「真姫!あんたなに諦めてんのよ!
バッカじゃないのぉ!!」
ビームを放ったのはにこだった。
ストライクフリーダムからサイコミュジャックで奪取したドラグーンを真姫に向かわせ、援護したのだった。
そしてユにこーンのサイコフレームは緑に輝きを変えていた。
にこ「なに泣きそうになってるのよ!
悔しいなら立ちなさいよ!
まだ負けてないでしょ…
まだ立てるでしょ!!」
真姫「にこちゃん…っ…!」
真姫は浮かんだ涙を堪え、再び機体を立て直した。
英玲奈「矢澤にこ…
またしても!」
あんじゅ「英玲奈…ごめん、私…」
英玲奈「あんじゅ、気にすることはない。
ここからだ!」
ツバサ「(なんてこと…
ここまでのスピード、出力…
ダブルオーA-RISERより上…?)」
焦りを隠せないツバサに、地面を蹴って飛び出した穂乃果のμガンダムが迫る。
穂乃果「はあっ!!」
右手から繰り出された突きが、ダブルオーが咄嗟に翳したGNソードVを砕いた。
ツバサ「一撃で…砕かれた!?」
そのまま突き抜けた拳が、ダブルオーの腰を掠めると、右腰にマウントされていたGNソードⅡが折れて落下した。
ツバサ「…こうなったら!」
トランザムしていたダブルオーA-RISERから、突如大量の粒子が放たれると、その勢いに圧されてμガンダムが動きを止め、ガードの体勢を取った。
穂乃果「やっぱり…
まだガンプラ学園の時みたいな勢いを感じてなかった、これがツバサさんの本気!」
額から汗を流しながら、穂乃果は笑っていた。
機体を緑色に染めたダブルオーA-RISERが、両腕のGNソードⅢをソードモードに展開すると、その刀身もまた緑色に輝いて行く。
ツバサ「行くわ!」
次の瞬間、穂乃果の拳とツバサの剣が正面から衝突していた。
互いに全くひけをとらないその衝撃で、周囲の地面が抉れていく。
ツバサ「これでようやく同等…
穂乃果さん…いや、μ's、なんて力なの…!」
穂乃果「やっぱりツバサさんは、A-RISEはすごいや…!
さっきまではどうにかなるかもって思ってたけど、今は気を抜いた瞬間負けちゃいそう…!」
言葉とは裏腹に、2人は笑っていた。
アシムレイトの穂乃果の腕の痛みは尋常ではないはずである。
それでも、穂乃果は、笑顔だった。
にこ「真姫…
時間稼ぐから、サテライトのチャージを。
どれくらいかかる?」
真姫「1分。
1分あれば…」
にこ「1分…」
制限時間はまもなく残り2分を迎えようとしていた。
にこ「任せなさい!
…あんた、なんでそんな笑ってんのよ」
真姫「にこちゃんだって…」
にこ「…楽しいからよ、ガンプラバトル」
真姫「私も。
チャージ開始したわ、頼むわよ!」
にこ「ええ!」
玉砕するかもしれない。
それでも、その覚悟で。
心の底から楽しんで、笑顔で…
にこは真姫を信じ、1機で英玲奈たちに向かっていく。
英玲奈「1機で来るなどと!」
にこ「1機かもしれない…
でも、私たちは9人よ!!」
エピオンのビームソードとユニコーンのジャベリンが拮抗する。
あんじゅ「背中ががら空きよ!!」
にこ「絵里!」
絵里のフェネクスのアームド・アーマーDEが、Iフィールドを展開してビームからにこを守る。
英玲奈「我々だって1人ではない!
3人で戦っている!!」
ジャベリンを押されて押しきられそうになるにこ。
にこ「…っ!
希っ!!」
呼応するように今度は、希のバンシィのアームド・アーマーVNがビームソードを受け止める。
そしてエピオンの右腕を損傷に持ち込んだ。
あんじゅ「これならっ!」
ビームサーベルを取り出し、ユにこーンのアームド・アーマーDEを片方損傷させたあんじゅだったが、決定打を放つには至らない。
にこ「あと30秒…!」
英玲奈「西木野真姫がいない…
そういうことか!
くっ!」
にこの企みに気づいた英玲奈が、遠方に見えた真姫目掛けて進んで行く。
にこ「させないっ!」
離れる英玲奈に向けて、ジャベリンを飛ばすにこ。
しかしそれはあんじゅによって阻まれた。
あんじゅ「英玲奈の邪魔は…!」
ビームシールドを展開してジャベリンを受け止めた左腕を犠牲に、右手にビームサーベルを連結させたストライクフリーダムが、カリドゥスをチャージしながらにこに接近する。
にこ「真姫!」
制限時間は残り1分と10秒を指している。
あんじゅ「届いて…!」
にこに接近したあんじゅが、限界までチャージしたカリドゥスを放った。
残ったアームド・アーマーDEでガードするにこだったが、徐々にIフィールドが弱まっていく。
にこ「こうするしか…ない!」
見切りをつけたにこがアームド・アーマーDEを投げ、ビームサーベルを抜いてあんじゅに向けて投げると、それはストライクフリーダムの機体を貫いた。
あんじゅ「…!
さすがね!」
体勢を崩されたあんじゅだったが、右手にもったビームサーベルを突き出してユにこーンを貫く。
にこ「まだああああ!!!!」
にこが近づいたあんじゅにもう一撃、右手のビームトンファーを突き刺すと、ストライクフリーダムはその動きを止めた。
にこ「…今回は引き分け、かしらね」
あんじゅ「そのようね…」
あんじゅのストライクフリーダムヴィヴィッドの停止を見届けるかのように、にこのフルアーマーユにこーン・プランBもその目とサイコフレームの輝きを失った。
にこ「(真姫…穂乃果…!)」
英玲奈「西木野真姫!
サテライトの発射…2度は許さん!」
真姫「あと5秒…!」
眼前に英玲奈のエピオンが迫るが、真姫のサテライトキャノンのチャージは間もなく終了であった。
この距離で放てばエピオンと言えど、右腕の損傷も相まってさすがに耐えられないだろう。
しかしその一瞬、5秒という時間が、真姫はとてつもなく長く感じていた。
真姫「あと3びょ…」
英玲奈「食らうがいい!」
あと2秒。
その時間がこんなにもどかしく感じたことはなかった。
エピオンのビームソードが、真姫のルージュを貫いていた。
英玲奈「残念だったな西木野真姫、矢澤にこ。
一歩及ばなかったようだ」
真姫「誰がサテライトシステムはキャノンだけって言ったのかしら?」
英玲奈「何っ!?」
左手で差し込まれたビームソードの柄を掴み、逃げられないようにした真姫が、右手に握ったシュベルトゲベールにサテライトのエネルギーを再び集約した。
真姫「これで相討ちよ!」
英玲奈「くぅっ…!!!」
互いを貫く形となった真姫のサテライトルージュと英玲奈のエピオンヴァイオレットが、力なくその場に項垂れた。
残り時間はもう1分を切っている。
英玲奈「ツバサ…!」
あんじゅ「ツバサ!」
真姫「穂乃果!」
にこ「穂乃果ぁ!!」
勝敗は、リーダーの2人に委ねられた。
上空に舞い上がったツバサが、ダブルオーの両手を掲げると、巨大な粒子の剣が形成されていく。
かたや穂乃果は、地上で扇形ビームサーベルを抜き、再びフィン・ファンネルでフィールドを作り出していた。
穂乃果「みんな!
最後の力を!
このバトルを…
笑って、楽しんで終えるために!」
穂乃果の声に反応するかにように、左右に懸架されたフィン・ファンネルが4基ずつ、フィールドを形作った。
そしてそれに包まれたビームサーベルが大きく、そしてより一層輝きを増して穂乃果の、μガンダムの腕に握られた。
ツバサ「前と同じね、穂乃果さん。
地区大会の決勝…
あの時と。」
穂乃果「そうですね…
でも、あの時とは違う。
みんなの想い、声、期待。
全部を背負って、今の私の機体が、μガンダムがここに立ってる…!」
ツバサ「それは私も同じ。
A-RISEの力、思い知りなさい!!!」
ツバサが巨大なライザーソードを振り下ろすと、穂乃果はビームサーベルでそれを受け止めた。
穂乃果「やっぱり…前とは全然違う…
でもなんでだろう、こんなに楽しいや…!」
穂乃果がにっと笑うと、ビームサーベルが更に輝きを増す。
ツバサ「これを受け止め続けるだなんて…
さすが穂乃果さんね!」
ツバサのライザーソードもまた、その剣を更に大きく伸ばして行く。
穂乃果「怖がる癖は捨てちゃえ…
とびきりの…笑顔でっ…!」
前とは違い、笑顔で。
μ'sのみんなの声を乗せた歌を、穂乃果が呟くように歌う。
穂乃果「飛んで、飛んで、高く…!」
すると、強固で巨大なライザーソードに、バシッと大きく1本のヒビが走った。
穂乃果「僕らは今の―――――――――――」
ツバサ「…!」
あの時と同じだった。
ライザーソードが消え、ダブルオーA-RISERが落下する。
大きく凹み、抉れた地面の穴の真ん中に、μガンダムは佇んでいた。
しかし。
あの時とは違う、力強い立ち方で、穂乃果は、μガンダムは、地面を踏みしめていた。
穂乃果「…よぉーーーっし!」
ツバサ「あれを…耐えるだなんて…!」
落下したダブルオーに、μガンダムのビームサーベルが迫った。
穂乃果「これが…μ'sの想いの力だぁぁぁ!!!!」
Over the time limit…
Battle END…
しかし穂乃果が止めをさす直前、タイムアップを告げるアナウンスと共に、バトルは終了する。
メイジン「バトル終了だ!!
残った機体は互いに1…
よってこの試合、15分後にチームの代表による1対1の延長戦を行う!!」
これが運命なのか偶然なのか、それはわからない。
しかしかくしてμ'sとA-RISE、その勝負の行方は…
穂乃果とツバサ、2人のリーダーの手に託されることとなった。
次回
ラブライブ!×ガンダムビルドファイターズ
最終回
『光輝く瞬間』
に、続く。
いかがでしたでしょうか。
次回ついに最終回、期待してお待ちいただければ幸いです。