ラブライブ!×ガンダムビルドファイターズ   作:ませな

32 / 36
久々の更新になります!

心持ちも新たに外伝編、スタートです!

当初は学年別の話にしようかと思っていたのですが、どうしてもメンバーごとに活躍の差が生まれてしまうため、1学年あたり3話ずつ、各メンバーを主軸に据えたストーリーを作っていこうと思います!

それでは外伝最初の1話、ご覧下さい!


μ's編外伝 『もしもの明日と語られる過去』
外伝 2年生編Ⅰ 『伝説との邂逅』


μ'sの全国行きが決まって程なくして。

 

穂乃果たちは全国大会用のガンプラを作り上げ、疲れはてて眠りについていた。

 

 

 

 

 

「うーん…」

 

目覚めると、見慣れた部屋の風景。

 

しかし、そこにガンプラを作っていた形跡もなければ、海未やことりもいない。

 

 

なにかがおかしい…

 

なんとなく違和感を感じながら、穂乃果が玄関から外に出ると、海未とことりもそこにいた。

 

 

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん…

ここにいたんだね」

 

海未「はい…

でもなにか変ではありませんか?」

 

ことり「なんだか…懐かしいというか…」

 

 

3人とも、生まれたときから3人が住んできたアキバの街並みが、空気が、少し今とは違う気がしていた。

 

 

なにかを探ろうと歩き回り、UTXの目の前についてモニターを見た3人は、ようやくその違和感の理由に気づいた。

 

 

『7年前…!?』

 

 

流れていたアニメのDVDのCMを見ると、それの発売日が穂乃果たちの過ごしていた時の7年前だとたしかに表示されていた。

 

 

穂乃果「私たち…タイムスリップしちゃったの…?」

 

 

 

 

 

 

ラブライブ!×ガンダムビルドファイターズ 外伝

 

2年生編Ⅰ

 

『伝説との邂逅』

 

 

 

 

 

 

7年前に来てしまい、戻る方法も見つからない穂乃果たちは、なにかヒントを求め、現在穂乃果たちが打ち込んでいることのひとつであるガンプラに目星をつけた。

 

過去にやっておらず、現在やっていること。

そこに触れればなにか事態は動くのではないかと考えたからだった。

 

 

はじめてガンプラに触れたエドバシカメラに足を運んだ穂乃果たちの目に留まったのは、でかでかとした広告だった。

 

 

海未「世界チャンピオンとバトルしよう…?」

 

ことり「ガンプラバトル世界チャンピオン、イオリ・セイとバトル…?」

 

 

イオリ・セイ。

その名前にはどこかで聞き覚えがあった。

 

 

海未「…この名前、確か…」

 

 

話はμ'sの全国行きが決まったときまで遡る。

 

μ'sでもA-RISEでもない、もう一組の全国出場が決まったとき、にこは確かに言っていた。

 

「え…?

聖鳳学園ってあの…イオリ・セイのいた…?」

 

 

いち早く思い出したのは海未だった。

 

 

海未「!

聖鳳学園…

チーム・トライファイターズのいる学校に、過去にいた人物だとにこが言っていたはずです!」

 

ことり「まさか…世界チャンピオンだったなんて…」

 

 

穂乃果「よぉーーーっし!

戦おうっ!!」

 

相変わらず誰より先に、無鉄砲に言い出したのは穂乃果だった。

 

 

穂乃果「だって他にすることも見つからないし…

これってまたとない機会だと思わない!?」

 

目を輝かせて言う穂乃果。

そして言っていることは確かに間違ってはいなかった。

 

海未「…確かに、タイミング的にも聖鳳学園が関係しているというのは気になりますね…」

 

ことり「いいんじゃないかな!

行ってみよう♪」

 

 

かくして3人は、エドバシカメラ6Fのバトルコーナーに向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

そこには想像以上の静寂が広がっていた。

 

大人数の人。しかしその一人一人が口を開こうとしない。

 

LIVE画面に写っているのは青い粒子に包まれたガンプラと、それによる攻撃で破壊されたと思われる大破したガンプラのみ。

 

ようやく纏っていた粒子が消えたガンプラの手には、日本刀のような刀が握られ、その刀身と拳は蒼く輝いていた。

 

 

バトルを見ていなかった穂乃果たちは、周囲の張り詰めた空気からそのバトルの経過を察したのであった。

 

 

店員「第11試合…

イオリ・セイ選手の勝利です!」

 

店員の視線の先には、恐らく中学生だろうか、小柄で青い髪の少年が立っていた。

 

 

セイ「ふう…ありがとうございました!」

 

対戦相手は呆然と立ち尽くしている。

 

 

店員「さあ、他に挑戦者はいませんか?」

 

店員が問いかけても、誰も手を挙げなかった。

 

一人を除いては。

 

 

穂乃果「はいっ!!」

 

 

穂乃果が勢いよく手を挙げると、観衆の視線が穂乃果に集まり、次第にざわつき始めた。

 

当時は存在すらしていなかったμ's…

穂乃果たちのいる現在でこそその存在が認知されていても、7年前となれば全く無名の無謀な女子高生がバトルを挑んだようにしか見えないのは至極全うなことであった。

 

 

店員「他にいないようですね…

ではこちらへどうぞ!」

 

店員の誘導で、システムまで歩み寄った穂乃果が、ついにセイとシステムを挟んでその顔を合わせたのだった。

 

 

セイ「よろしくお願いします!」

 

穂乃果「こちらこそ!!」

 

 

笑顔で挨拶するセイに、穂乃果もまた笑顔で返す。

 

しかし穂乃果がガンプラを取り出した途端、セイの表情が一変した。

 

 

セイ「…このガンプラ、あなたが作ったんですか?」

 

穂乃果「うんっ!

トライゴッドガンダムって言うんだ!!」

 

セイ「塗装と精密な組み上げ…それにビームサーベルの小改造も…

 

それにこの機体は…」

 

そう言いつつセイがガンプラを取り出すと、そのガンプラもまたゴッドガンダムの要素を色濃く継いだ機体であることが見てとれた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

穂乃果「ゴッドガンダムそっくり…?」

 

セイ「ビルドゴッドガンダム…

 

あなたとならいい勝負ができそうです!」

 

穂乃果「…うん!

穂乃果もそう思う!」

 

 

 

Beginning plavsky particul dispersal…

 

Please set your GUNPLA…

 

 

店員「それではスペシャルマッチ、開戦といきましょう!

 

バトル…スタートっ!!!」

 

 

 

 

Field・1

Ground

 

 

セイ「(このフィールドは…)」

 

穂乃果「桜が舞ってる…

綺麗…」

 

 

広がったフィールドは、セイが唯一無二の"相棒"に出会う前に初めて自分の作り上げた機体を動かし、そして再びそこに立ったときその"相棒"と約束を交わした、セイにとって特別なフィールドだった。

 

 

穂乃果「出来上がってすぐだけど…

いくよっ!」

 

桜を舞わせながら地面を蹴り飛び出したトライゴッドガンダムが、立ち尽くすビルドゴッドガンダムにその拳を届かせんと肉薄する。

 

セイ「させないっ!」

 

腰に差した刀でトライゴッドの拳を受け止めたビルドゴッドが、今度はその力を拮抗させて逆に押し込んでゆく。

 

穂乃果「押されるの!?」

 

驚きを隠せない穂乃果が一度拳を引いて離れると、今度はしっかりと構えたビルドゴッドがその刀を振り上げてジャンプし、トライゴッドに向けて飛びかかる。

 

その姿は日光に照らされ、さながら流星のようにも見えた。

 

穂乃果「早いっ!」

 

避けられないと判断した穂乃果は、右の拳をゴッドフィンガーで橙に染め、刀を受け止めた。

 

セイ「避けない上にゴッドフィンガーで受け止めるなんて…!

さすがだ!」

 

ゴッドフィンガーで刀が破壊されるのを危惧したセイが、刀に負担をかけまいとすぐさま穂乃果から離れる。

 

 

まずは小手調べ…といった具合に、一撃ずつ交わらせた2機が再び膠着状態に戻ると、戦場には桜吹雪が駆け抜けた。

 

 

セイ「(なにかのきっかけ…なのか?

あの機体にこのフィールド…

偶然にしては出来すぎている…気がする)」

 

 

セイは一人考えを巡らせる。

 

そこで穂乃果がビームサーベルを腰から抜いて向かって来るのを見て、セイは知らず知らずのうちに重ねていた。

 

セイ「…似て…いる。」

 

 

確実に腕は劣るだろう。

確実に動きに精細を欠いているだろう。

もしかしたらたまたまかもしれない。

 

それでも。

 

初めて出会った相手のはずなのに、相棒の姿を垣間見たセイは、その拳を、そして刀を握りしめ、上空へと飛び上がった。

 

 

セイ「…全力でいかせてもらいます!

 

ディスチャージシステム・起動!

プラフスキーパワーゲート、展開っ!!!」

 

 

穂乃果「!?

あれは…?」

 

ビルドゴッドガンダムの腰回りに装備された緑のクリアパーツから、矢印のような形をした光が放たれ、その矢印が円を形作ってフィールドが発生する。

 

そしてセイが刀を前に突き出すと、刀身をフィールドが包み込み、刀身が青く輝いた。

 

 

セイ「いきますよ!」

 

突きの姿勢をとったビルドゴッドが、穂乃果に向かって突撃をかけると、穂乃果はハイパーモードを発動してさらに加速をかけた。

 

 

ビシィッ…

 

 

2機の激突で、大地にヒビが走る。

 

 

爆煙が辺りを包んだが、その煙から程なくしてトライゴッドのビームサーベルと、ビルドゴッドの刀が投げ出された。

 

 

次第に煙が引き、戦場が露になると、激突の行方が見えてきた。

 

 

 

穂乃果「…!」

 

セイ「…」

 

 

そこには、互いに武器を失ってから一瞬で拳を紙一重に交わした2機がいた。

 

互いの拳が互いを捉える寸前で止まっている。

 

 

 

穂乃果「危なかった…!」

 

セイ「ディスチャージの一撃で相討ちなんて…

想像以上だ!」

 

拳を引き、一旦間を取った2機が、決着をつけんと再び構えを取った。

 

 

穂乃果「スーパーモードっ!!」

 

いち早く声をあげた穂乃果の声に反応するかのように、トライゴッドガンダムの機体が黄金に染まっていく。

 

セイ「スーパーモードまで…!

 

仕方ない、こうなったら!」

 

セイがSPのスロットを展開すると、ディスチャージとは違うビルドゴッドの第2のシステムが起動した。

 

セイ「RGシステム・起動っ!!」

 

ビルドゴッドの間接部とクリアパーツ、そして拳に蒼い粒子の輝きが宿って行く。

 

かつて世界大会でも見せた、セイの造り出したシステムの起動に、観客がどよめいた。

 

 

 

ことり「すごい…綺麗…」

 

海未「…!

あの輝き…粒子を機体の内部に凝縮して出力に転化している…?」

 

 

 

 

セイ「行きますよっ!!」

 

穂乃果「うんっ!!」

 

 

 

 

セイと穂乃果が互いに右手を引き込むと、大地を蹴って2機が飛び出した。

 

 

 

 

セイ「ビルドォォォォォォ!!!!!!」

 

穂乃果「ばぁくねつ!!

 

ゴッドォォォォォ!!!!!」

 

 

 

 

 

『セイ。』

 

 

 

 

 

セイ「…!」

 

 

 

 

 

『ナックルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!』

 

 

穂乃果「フィンガァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果「…うーん」

 

目覚めた穂乃果の目の前に、トライゴッドガンダムが立っていた。

近くには海未やことりのガンプラもあり、二人はまだ眠っている。

 

 

穂乃果「…夢?」

 

 

今まで起こっていたことが夢だったと理解するのに、周りを見るとそう時間はかからなかった。

 

 

穂乃果「イオリ…セイくん…

強かったな…」

 

妙にリアルに、穂乃果の手元に残った感覚が、夢から覚めても無くならなかった。

 

 

穂乃果「もし、また会えた時に、負けないように…

 

よーしっ!また練習だぁ!!」

 

 

 

 

 

そして全国大会・開幕当日。

 

会場へと急ぐμ'sとすれ違う、人影がひとつ。

 

 

 

「あの人は、確か7年前に…

 

いや、そんなはずはないか。」

 

 

 

 

振り返って、走っていく穂乃果たちを、青い髪の青年が見つめた。

 

 

 

青年「…いや、もしかしたらそうかもしれない。

 

 

…君もそう思うだろ、レイジ」

 

 

晴れ空を見上げ、青年が呟いたのだった。

 

 

 

 

 

外伝

2年生編Ⅰ

 




いかがでしたでしょうか!

この話については続編を書きたいと思っておりますので、その時にまた深く触れたいと思います!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。