ラブライブ!×ガンダムビルドファイターズ   作:ませな

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お待たせしました。
新章、始動です。

今回からは皆様お察しの通り、もうひとつの9人が活躍する話となっております。

ガンガン更新していきたいと思っているので、よろしくお願いします!


Aqours編1期 輝きを追って
#0  プロローグ 『輝きたい!!』


これはあの日から、すこしだけ前の話。

まだ、彼女たちが全力で駆け抜けている最中の話。

 

彼女たちのバトルは、多くの人に。

感動を。

興奮を。

そしてなにより。

ガンプラに触れるきっかけを作った。

 

そんな彼女たちを見て、数奇な巡り合わせに引き込まれた女の子がここにも一人。

 

まだ何も知らない、一歩を踏み出したばかりの彼女。

そんな彼女が、いや、彼女たちが、その足で辿るのは…

伝説となった9人の足跡か、それとも…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青い海、そよぐ風、広い空…

 

アキバとは何もかもが違う、自然豊かな…

 

悪く言えば田舎に、ある学校があった。

 

 

 

 

 

 

『浦の星女学院』…。

通称『浦女』。

 

海際から丘を登った上に佇むそれは、いつも海風の吹く、心地よい雰囲気に包まれた高校だった。

 

 

 

 

 

 

そしてそこに通うことになる…つまりはそこにはまだ入学していない、ある女の子がいた。

 

 

 

 

 

「暇だなぁ……」

 

今日は学校がたまたま休日であるが故、何をするでもなく、ただだらけながら呟く。

その言葉は、誰に向けられたものでもなかった。

 

 

「海は寒いし…

みーんな予定合わないし…

なーにしよっかなー」

 

 

語気からは到底何かする意思は感じられない。

 

 

「…沼津の方にでも行ってみようかなぁ」

 

 

何をするでもなく、ただなんとなく。

遠出とは言えないいつものお出かけ…

になるはずだった。

 

 

彼女が、このあと。

あの『スクールアイドル』に出逢わなければ―――――――――

 

 

 

 

 

ラブライブ!×ガンダムビルドファイターズ

Aqours編1期

プロローグ

 

『輝きたい!!』

 

 

 

 

 

 

 

『沼津駅前、停車いたします』

 

 

バスが無事停車すると、彼女はバスを降り、特に目的もなく周囲を歩く。

 

 

「ここまで来たはいいけど…

なーにしよっかなぁ…」

 

 

沼津駅前とはいえ平日の昼間である。

ひとっこひとりいない…とまではいかないものの、人が少ないのは明白だった。

 

 

「曜ちゃん家にでもいってみようかな…

でも確かいないんだっけ」

 

駅の近くに住んでいる友達のところに行こうにも、その友達に前以て今日は家にいないと言われたことすら忘れていた。

 

 

「はぁ…こっちまで来ても暇だな…って曜ちゃん!?」

 

 

目に飛び込んできたのは、確かに友人の姿だ。

しかしその姿は路面に向けられた売り物のテレビに写し出されている。

 

「なんでテレビに…ってなんだろう、この番組」

 

気になって番組名を探すと、右上にうっすらとタイトルが表示されていた。

 

 

「…ガンプラバトル全国大会高校生以下の部…準決勝?」

 

 

そんなことを確認しているうちに場面は切り替わり、客席を映していた画面が選手に切り替わる。

 

「誰だろう、これ…

音ノ木坂学院…u's?」

 

名前を呟きながら、おぼろ気な記憶と照らし合わせる。

 

「u's…

聞いたことない…」

 

それもそのはずである。

彼女は名前を読めてすらいないのだから。

 

 

 

 

「そういえば曜ちゃん、ガンプラがなんちゃらって言ってたっけ…」

 

と、思い返しているうち、試合が開始された。

 

 

 

この試合は他でもない、μ'sと聖鳳学園の雌雄を決するあの試合だった。

 

 

激しく展開されるバトル、進むカウント。

 

最後に残ったのは、拳を振るう2機のガンダム。

 

ボロボロになりながら、それでも勝利を掴むために、互いの拳をぶつけ合い、倒れ、起き上がる。

 

 

そんな戦いに、画面の前の彼女は知らぬ間に釘付けになっていた。

 

「…すごい、なぁ」

 

息を飲む、とはこういうことかと、彼女は初めて体感する。

 

 

 

 

 

この9人のことなんて知らなかった。

 

ガンプラなんて知らなかった。

 

それでも、すごいと分かった。

手のひらサイズのガンプラが、ステージ狭しとぶつかり合う熱い舞台が、そこには広がっていた。

 

 

 

「頑張れっ…!」

 

 

心から湧き出たのは、その言葉だった。

どちらを応援するでもない、双方に向けられた言葉。

 

 

そして勝敗が決したとき。

彼女は拳を握りしめていた。

汗をかくほどに。

 

 

「はっ、私…

ずっと見ちゃってた」

 

試合時間は延長を含んでも30分程度だ。

しかしその内容の濃さに、彼女は圧倒されていた。

 

「ガンプラバトル…すごいな。

u'sって人たちも……」

 

 

彼女がこの間違いに気づくのは、少し先の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから彼女は、μ'sについて、そしてガンプラについて、色々と調べ始めた。

 

 

「おとのきざかがくいん…ゆーず……っと」

 

検索エンジンはすぐに結果を表示した。

 

【もしかして:音ノ木坂学院 μ's】

 

「あれ?ゆーずじゃない…?

 

みゅー…ず」

 

 

彼女はそこから、μ'sの活動を知った。

彼女たちが、廃校を止めるためにスクールアイドルを始めたこと。

その活動が功を奏し、廃校を止めたこと。

そして彼女たちが…

 

ガンプラバトルで活躍しているということを。

 

 

 

 

「μ'sって…すごいな…」

 

自分とは正反対の、遠い世界にいる彼女たち。

 

「私も、こんな風になりたい…!」

 

 

でもそれを、自分とは違う世界にいるから…と見上げるだけじゃない。

そうなりたいと思った。

 

彼女たちのように、輝ける存在に…

 

 

 

 

 

その後、彼女はガンプラに打ち込むようになった。

 

試合を見に行っていた友達や、幼馴染を巻き込んで、一緒に。

 

同時に、彼女には目標ができていた。

 

μ'sのリーダー、高坂穂乃果。

彼女と同じ高校2年生になったら。

 

「スクールアイドルをやりたい…

 

輝きたい…!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその運命的な出逢いから、4年あまりが過ぎた。

 

季節は春。

 

桜の花が校門を綺麗に彩り、海風は心地よく吹いている。

 

海際から丘を登り、そこに佇む高校。

『浦の星女学院』の校門に、2人の女生徒の姿があった。

 

「私たち、ついになったんだね。

 

高校2年生に…!」

 

「そうだね。

 

ずっと、ずっと言ってたもんね。

 

 

頑張ろうね、千歌ちゃん!」

 

 

「うん!!

 

私たち…

 

 

 

輝きたいっ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

彼女たちはまだ、自分たちの辿る道を知らない。

 

 

どんな仲間を得て、どんな戦いをして、勝って、負けて。

 

 

何度笑って、何度涙を流すのかも。

 

 

これからなのだ。何もかも。全部が。

 

しかしそれでいい。

 

まだ見たことのない、夢の軌道を、追いかけていくのだから……

 

 

 

 

 

 

 

次回 #1

『赤い転校生』

に、続く!




今回はプロローグのため、短めとなっておりますが、次回以降は本編になるためしっかり書き込んでいこうと思います!

また、プロローグで含みを持たせてある部分は、後々触れていく部分になるので、その時までおたのしみに…!



新たな形で再始動となりましたが、頑張っていきますので何とぞよろしくお願いします!!
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