思った……仗助がいたら、回復魔法はいらないのでは!?
アレ……コンパの役目が、と思ったけど、仗助自身の怪我は治せないんだった。
そう思った風狼龍でした。
それではどうぞ。
仗助たちはネプギアたちについていき、プラネテューヌへと来た。
街を見た瞬間、仗助たちは驚愕する。
「す、スゲェぜ!仗助!アレ見ろよ!テレビが薄いぜ~!?」
「す、凄い!まるで近代未来都市だ!ぼ、僕たちは夢でも見ているのかな!?」
「お、俺でも驚きを隠せないぜ~!?」
「ホントに驚いているのね……」
「異世界から来たって言うのも本当かもしれませんね」
「そしたら凄いです!」
仗助たちは目を輝かせながら辺りを見渡しており、それを見たネプギアとコンパは微笑んでおり、アイエフはあの時疑っていたのが馬鹿らしく思えてきた。
というよりも、段々疑うのが馬鹿らしくなってきたのだ。
三人の反応は本物……。
だからこそ、疑う事がもうバカらしくなってきた。
「ん?あぁ、すまねぇな~!俺たちの世界じゃあ、ここまで技術が進んでねぇからよ~?」
「でもさ~、もう少しすればありえるんじゃないかな?僕たちの世界でもさ!」
「そしたらよ~、もう驚きの連続だぜ~!」
「いえ、何て言うか……仗助さんたちを最初見た時は不良かな~と思ってたんですけど、今のを見てると、普通の人と変わりないんだな~って思えてきました」
「まぁ、俺たちは不良だよな~」
「そうだな~」
「まぁ、そこら辺の不良よりかはマシだと思うよ」
「うおっ!仗助~、見てみろよ!ゲーム機が持ち歩けるくらいのサイズになってるぜ~!」
「おぉ!ホントだな~!これなら、どこでもできそうだよな~!」
「もう二人とも~!ネプギアちゃんたちが苦笑いを浮かべてるよ~!」
三人はあちこちを見て回り、ネプギアたちはそれに苦笑いを浮かべながらも、ついていく。
三人が止まるまで、教会にすぐに戻らなくても大丈夫だろうと考えたのだ。
すると、ネプギアたちの前に三人くらいの男が現れる。
ちゃらちゃらとした服装で、髪なども金髪に染めている。
所謂ヤンキーというものだ。
それに反応し、アイエフは相手を睨む。
「何か用かしら?」
「君たち、今暇?よかったらさ、俺たちとどこか行かない?」
「ゴメンだけど、暇じゃないのよ。わかったら通してくれないかしら?」
「す、すみません」
「と、通るです」
アイエフが男たちの隣を通り過ぎ、それに続く様にコンパ、ネプギアという順で行く。
早く仗助たちの元へと行かなければならない。
見失ったら、街の事を知らない三人は簡単に迷子になってしまう。
こういうのが増えたのも、きっと犯罪組織が原因だろう。
すると、ヤンキーの一人がネプギアの腕を掴む。
「オイオイ、そんなつれない事言うなよ」
「俺たちと楽しい事をしようって言ってるだけじゃないか」
「は、離してください!」
「アンタたち!いい加減にしなさいよ!」
「俺たちが優しくしてりゃ、調子に乗りやがって……オイ、あの二人も連れていくぞ!」
リーダーと思える人物がそういうと、残りの二人がアイエフとコンパを捕まえる。
二人は抵抗するが、振りほどけない。
ネプギアも逃げ出そうとするが、両腕を掴まれる。
周りに助けを求めようとするが、見て見ぬふりである。
当たり前だ、厄介ごとには関わりたくないのが普通である。
「ちょっと!離しなさい!」
「離してください~!」
「ダメだね」
「へへへ、安心しろって。悪い様にはしねぇから。楽しい事をするだけだからよ~」
「コイツ等……!」
アイエフが男たちを睨む。
ネプギアも必死に抵抗する。
それにイラッと来たのか、男は拳を振り上げる。
「大人しくしてろってんだ!」
「ッ!」
そして、ネプギア目掛けて拳を振り下ろす。
それにネプギアは目を閉じる……が、それと同時に腕を掴む手が一つ。
ネプギアはいつまで経っても来ない痛みに不思議に思い、目を開けると……そこには仗助がいて、男の腕を掴んで止めていた。
「い、イタタタ!?」
「女によォ~?手を上げるたぁ、どういう事だ~?」
「は、離せ、コノヤロー!」
「ならよ~、ネプギアを離せってんだよ~!」
「チッ!お前等、コイツを……アレ?」
「へっ!二人なら俺がのしてやったぜ!」
「アハハ……スタンドで、だけどね」
リーダーらしき男が叫んだが、二人は気絶しており、億泰がドヤ顔で立っていた。
それに康一は小さい声でツッコミを入れる。
男は歯軋りしながら、仗助を睨む。
「だからよ~、ネプギアの手を掴んでいる手を離せってんだよ~?」
「う、うるせぇ!ふざけた髪をしているくせに俺にケンカ売ろうとしているのか!」
「「あ!?」」
男の放った一言に億泰と康一はマズイという顔をする。
そして、すぐさま康一と億泰はネプギアの元へと行くと、無理矢理引きはがして、アイエフたちの元へと行く。
男は仗助を睨んでいたため、ネプギアを掴む手が緩まっていたのだ。
そのため、いなくなった事にさえ気づいていない。
「どうしたのよ、二人とも?慌てた様に」
「急にギアちゃんを連れ戻してきたです」
「い、いやぁ……その、巻き込まれないために」
「巻き込む?どういう事よ?」
「そ、それがよ~」
「オイ、テメェ今……俺の頭の事、なんつったァァァー!サザエさんみてぇだとォ!」
「「「え……?」」」
仗助のいきなりの変貌に驚いているネプギアたち。
次の瞬間、仗助が腕を動かしたかと思うと、クレイジーダイヤモンドの拳が飛び出し、相手を殴り飛ばす。
その時、ネプギアは驚き、目を擦って確認するが、やはり何もない。
(さっきから何かが見えている様な……気のせいなのかな?)
ネプギアはそう考える。
殴り飛ばされた男は鼻が折れており、鼻血が出ていて、歯も何本か折れている。
「あが……あがが」
「テメェ、今……俺の頭の事、サザエさんみてぇだと言ったな~?」
「そ、そんな事まで言ってな……ィィィィ!?」
「確かに聞いたぞ、コラぁ!」
男の頭を踏みつけて、地面とキスをさせる。
さっきまで温厚だった仗助の変貌っぷりにネプギアたちは驚くしかない。
「お、落ち着いて!仗助君!」
「そ、そうだぜ~!ネプギアたちがひいてるぜ~?」
「……」
仗助は億泰と康一の言葉に反応して、ネプギアたちを見る。
ネプギアの目はもうやめて、と語り掛けている様に見えた。
それを見た仗助は足を相手から退けて、ネプギアたちの元へと向かう。
「あ、あが……」
「!? さっき殴り飛ばされた男の顔が治っていく……?」
「で、でもさっきとなんだか違うですぅ」
殴り飛ばされた男の傷は治っていく……が、顔が変わったのだ。
男の鼻は大きく広がり、歯も変な形で治っている。
そう……これこそがクレイジーダイヤモンドの能力『治す』能力である。
だが、治すと言っても、元に治すか直さないかは本人次第であり、別の形へと変貌させる事もできる。
特に怒った状態の仗助に殴り飛ばされれば、ああいう顔に変貌する。
「早くよ~?仲間連れて逃げた方がいいぜ~?また仗助に殴り飛ばされるぜ~?」
「は、はいィィィィィ!」
男は倒れている仲間の二人を連れて逃げ出す。
それを仗助たちは見送り、ネプギアたちを見る。
「すまねぇな~、変なとこ見せちまってよ~」
「う、ううん。助けてくれてありがとうございます。それよりも、どうしていきなり……」
「仗助君は髪型をバカにされるとキレてしまうんだよ。なんでも、昔、自分を助けてくれた命の恩人がしていた髪型らしくてね……」
「なるほどね……。それで真似て、誇りを持っているって言う事なのね。つまり、その髪型を貶されるのは自分の恩人をも貶す事と同じ。だからこそ、怒るのね」
「そうなんですか……」
「そんな事があったんですね……」
「まぁ、気にしなくていいぜ~?それにしてもすまねぇな~。俺たちが道草食ったせいで、目的地に行けなくてよ~?」
「いえ、大丈夫ですよ。少し遅くなるだけですし。それじゃ、行きましょう」
ネプギアたちは歩き出し、仗助たちもそれについていく。
しばらく歩くと、プラネテューヌの中で一番高い建物の中へと入っていく。
「ただいま戻りました。いーすんさん」
「お帰りなさい、ネプギアさん……アレ?そちらの男性三人は」
「あ、紹介しますね。ダンジョンで出会った人たちで」
「「「……」」」
「右から順に東方仗助さん、虹村億泰さん、広瀬康一さんです」
「初めまして、私はプラネテューヌの教祖、イストワールと言います……それと私を見て、驚いてます?」
「え?あ、そのよ~?」
「よ、妖精だぜ~!仗助、妖精がいるぜ~!」
「お、億泰君!」
「大丈夫ですよ。初対面の人が驚くのも当たり前です」
「す、すまねぇな~?」
「大丈夫です。それよりも仗助さんたちはどこから来たんでしょうか?」
「どうやら『異世界』から来たみたいなんですが……」
「異世界から……ですか?」
「あぁ、地球から来たんだけどよ~?」
「地球……ですか」
「どうでしょうか、イストワール様?」
「ありえない事ではないかもしれません。こちらに来る際、何かありませんでしたか?」
イストワールに尋ねられて、三人は考え始める。
すると、仗助は思い出す。
ゲーム機から声が聞こえた事に。
「思えばよ~?ゲームセンターによったらよ、不思議なゲーム機があってよ~?そこから声が聞こえたんだよな~」
「どんな声でしょうか?」
「僕たちはよく聞こえなかったけど……」
「確かよ~。『ゲイムギョウ界が壊れちゃう……。助けて』って聞こえたぜ~!思えば、その声、ネプギアの声にそっくりだったんだよな~」
「私に……ですか?それにそれは……」
私が誰かに助けを求めて願った事……と考える。
つまり、その声が世界をも超えて、仗助たちを呼んだのではと考える。
「それって……ネプギアさんが助けを求めていたという事でしょうか?」
「いつの間に……」
「恐らくですが、心の奥底で一緒にこの世界を救ってくれる人を探していたのかもしれません。そして……ネプギアさんの願いにシェアクリスタルが反応して、消える寸前で仗助さんたちの世界へと飛んだ。そして、仗助さんたちを呼び寄せたと考えるのが普通でしょう」
「それじゃ……私が仗助さんたちを呼び寄せた?」
「そう考えるのが妥当ですね」
その話を聞いて、ネプギアは仗助を見る。
仗助はそれに反応してネプギアを見る。
その目は優しい目で、どこかホッとする。
「もし、そうだったら……仗助さんたちに迷惑を」
「あのよ~?ここが異世界だとわかったのはいいんだけどよ~?詳しく教えてくれねぇか~?」
「僕たち、この世界の事についてよく知らないんだ。来たばかりだからさ」
「教えてくれると助かるんだけどよ~?」
「わかりました。それじゃ、私が説明しましょう」
イストワールは仗助たちの問いに答える様にゲイムギョウ界について、何が起こっているのかを説明を始める。
☆
一通り説明をすると、仗助と康一は理解しているが、億泰は何処か理解していないのが見てわかる。
女神という単語が出てきた時は驚いたが、異世界だという事で納得が行った。
「つ、つまりどういう事だ~?女神って言うのが捕まったら何が大変なんだ~?」
「もう!億泰君!つまりはこの街や国を護る人がいないって言う事だよ!」
「そ、それは大変じゃあねぇか~!?」
「で、ネプギアはその女神の妹って事か。女神候補生か……」
「ハイ……。私だけが助かってしまって……」
「……」
ネプギアの悲しそうな顔を見ると、仗助は黙り込む。
きっと、ネプギアは力になってもらえる人を呼んだ。
自分より承太郎さんの方が適任じゃないのだろうかと考える。
だが……そういうのは関係ない。
仗助の中にある黄金の精神が悪を許せない。
「……それだけでなく、私が願ったから仗助さんたちをこの世界に呼び出してしまって……」
「ねぇ、仗助君」
「あぁ、さすがにこんなのを聞かされて黙ってるわけにはいかねぇよな~!」
「え……?」
「仗助の言う通りだぜ~!犯罪組織なんざ許せないに決まってるぜ~!」
「僕たちが呼ばれた事に理由があるなら、それを手伝うよ。ゲイムキャラだっけ?それを集めるのも」
「で、でも……!」
「巻き込むわけにはいかないってか~?気にする必要はないぜ~!」
「確かに喧嘩は強そうだけど、それだけじゃ、アイツ等には勝てないわ。特に康一なんてケンカもできそうになさそうじゃない」
(は、話すしかないのか?)
仗助は話すしかないのかと考える。
だが、見えない力を信じてもらえるか?と聞かれれば、NOである。
人とは見えないものを信じる事は出来ない生き物なのだ。
だからこそ、一般人には見えない力であるスタンドを信じてもらえるハズがない。
ならば、魔法が使えるとでも嘘を吐く事にしようか?
だが、最初に色々と言ってしまっている。
腕力が凄いだの、アイテムを使っただの。
いや、嘘だと見抜かれているから、信じてもらえるかもしれない。
その時だった。
「思えば、仗助さんと康一さんから何か飛び出した様に見えたんですが……アレは気のせいでしょうか?」
「「「!?」」」
「あの二人から?何か飛び出したかしら?」
「いいえ、何も見えなかったです」
「やっぱり、気のせいなのかな……」
「待て、ネプギア」
「え?」
「まさかよ~、コイツが見えるのか?」
そういった瞬間、仗助はクレイジーダイヤモンドを出す。
見えているのか、ネプギアは驚いた顔をしている。
ネプギアだけじゃない、イストワールまで驚いているのだ。
「じょ、仗助さんから人みたいなのが!?」
「そ、それは一体……」
「!? まさか、ネプギアだけじゃなく、イストワールにも見えている!?」
「ほ、ホント?なら、『エコーズ』!」
「『ザ・ハンド』!」
康一と億泰も自分のスタンドを出すと、それに驚くネプギアとイストワール。
アイエフとコンパは見えていないためか、首を傾げている。
「康一さんと億泰さんからも!?」
「い、一体これは……」
「どうしたのよ、ネプギア?イストワール様も」
「え?あ、あそこにいるのが見えないんですか!?アイエフさん!仗助さんたちから何かが飛び出してきましたよ!」
「? 何もいないです」
「え……?」
「それは一体……」
「コレは俺たちの力でよォ?『スタンド』と呼ばれるものなんだがよォ~?普通なら、俺たちと同じスタンド使いか、もしくは才能がある者にしか見えないんだけどよ~」
「何の話をしているの?」
「その……アイエフさんとコンパさんには見えていない僕たちの力です」
「貴方達の力……?もしかして、巨大なスライヌが吹き飛んだり、不良がいきなり吹き飛んだりしたのも、貴方達の力なの?」
「思えば、変に治ったりしたです」
「アレはよ~、俺のクレイジーダイヤモンドの能力で『治す』能力のせいなんだよ~」
「治す能力……?にしては元には戻らなかったわね」
「どう戻すかは本人のイメージ次第。仗助君が怒っている状態では無理なんだ」
「だから、変わった形に治ったんですか」
普通に会話しているが、信じているのか?と考える仗助たち。
もしかしたら、女神であるネプギアや女神によって生まれたイストワールの言葉だから信じているのではないのだろうかと考える。
「だからよぉ、俺たちは足手まといにならないと思うんだがよ~?ダメか?」
「い、いえ!ダメじゃないです!ですが……巻き込むわけには」
「大丈夫だぜ~。元の世界じゃ、スタンド同士での戦いを経験してるからよ~!」
「殺人鬼とも戦った事あるしな~!」
「さ、殺人鬼と!?」
「そいつも俺たちと同じ力を持っていたからな~」
「どうかな?僕たちは戦闘だって経験あるし、足手まといにはならないからさ」
「……いいわ。戦力は多い方が助かるもの。それに貴方達のその力というもの……。もしかしたら、マジェコンヌの奴らには見えない力かもしれないしね」
「思えば、何で私といーすんさんには見えているんでしょうか?」
「恐らくだがよ~?女神の力か何かが関係してるんじゃあねぇか~?この世界の特別な存在みたいだしよ~!」
「なるほどね。貴方達スタンド使いは向こうの世界では特別な存在よね。特別な存在同士だからこそ、見えているという事かしら……」
「そうかもしれないね」
最初はスタンドの才能があるかと考えたが、女神の力が関係しているのでは?という方が強かった。
女神の力とスタンドの力がどう関係あるのかはわからないが、女神には見えるという事がわかった。
「それじゃ、協力してもらってもよろしいでしょうか?」
「任せてくれていいぜ~!ネプギアの姉ちゃんを助けるんだろ~?」
「それに国を回れば、帰る方法が見つかるかもしれないしね」
「旅は道草って言うしな~!」
「億泰君、それを言うなら旅は道連れだよ」
「ありがとうございます。仗助さん、康一さん、億泰さん」
「とりあえずよ~、プラネテューヌのゲイムキャラだよな~?」
「見つけるのに少し時間がかかるので、しばらくプラネテューヌを見て回ってはどうでしょうか?」
「そうだな~」
「僕たちも興味があるしね」
「あ、なら案内しますよ?」
「おぉ、それはありがたいぜ~!」
仗助たちはそうやって、話が盛り上がるのだった。
説明が難しい……。
楽しめたのなら幸いです。
それではまた次回。