錦「・・・・・・俺、本当にここに入学できるんだよな。・・・・・・も、もう一度入学案内を確認して」
圭太「大丈夫だって。確認何回もやったろう? 俺と錦、揃って林田に入学だよ。それにしても、小中高とずっと学校名が林田で同じって、なんだかすこし田舎くさいかな」
錦「別に、都会であってもそんなことざらにあるだろう?」
圭太「だよね。うん。じゃあそれはいいとして、錦君はなにをきょろきょろとしているのかな」
錦「別に、なんでもないしっ! 誰も探してないし・・・・・・」
圭太「ほほう、誰を探してるんだか」
錦「だから、誰も探してn」
洸太「兄貴たち、クラス発表あったよ」
錦「ぅおっ! ・・・・・・洸太、驚かすなよな」
洸太「錦兄さんが勝手に驚いただけだろ。あっちだよ」
圭太「ありがとう、洸太。ほら、錦、行くよ」
錦「わかったって、引っ張るなよ」
美秦「朝から、三つ編みにしないといけないなんて・・・・・・」
ゆり「大丈夫。私が結びなおしてあげる」
美秦「ん・・・・・・。ありがとう」
ゆり「それにしても、また今年からもこれまで通りに、美秦と一緒に学校に通えるなんて、私、幸せ」
美秦「私も、よかった。これで、『ぼっち飯』をしなくて済むのね」
ゆり「美秦、よくそんな言葉知ってるわね。そうね、二人とも弁当派だし、一緒に食べましょうね」
美秦「? 『ぼっち飯』と弁当派であることとの関係性がわからない・・・・・・」
ゆり「え・・・・・・。美秦、『ぼっち飯』ってなにかわかる?」
美秦「確か・・・・・・、『坊主になる修行を兼ねた、昼食時のいわばプライベートレッスン。それを日々続けたものは、いずれ坊主の中のリッチ、略してぼっちになれることから、みな一人で黙々とぼっち飯を行うことを推奨する』とかって聞いたような・・・・・・」
ゆり「ごめん、途中から聞いてなかったわ。つまり、8割がた誤情報ね。ぼっち飯は、一緒にご飯を食べるような友達がいない人が、それでもともだちがいない、一人ぼっちであることを知られたくなくて、隠れて一人でご飯を食べることをいうのよ」
美秦「そうだったの・・・・・・。べつに、友達がいなくて一人でも、だれもそれを馬鹿にしたりはしないんじゃ・・・・・・?」
ゆり「美秦はいい子だからそう思えるのよ。何にも染まらない、真っ白な存在だからよ。でも、世間はにそんな人はとても少ないの。・・・・・・さ、こんなところで長話もなんですから、早くクラス発表でも見て教室に行こう」
美秦「うん」
「あった」