錦と美秦   作:黒枝 芳乃

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担任いじり

 

 

吉木「この1年、お前らの担任をする事になりました、吉木一だ。何も質問はないか」

 

ゆり「吉木先生」

 

吉木「なんだ」

 

ゆり「お幾つですか?」

 

吉木「今年で26歳だ」

 

ゆり「へぇ・・・・・・」

 

吉木「・・・・・・何だ」

 

ゆり「いいえ、何でも」

 

吉木「・・・・・・! 他は、もうないか」

 

圭太「一先生」

 

吉木「親しくないから苗字で呼びなさい」

 

圭太「吉木さん」

 

吉木「! 普通に呼べないのか・・・・・・」

 

圭太「普通って、なんですか? 先生」

 

吉木「は・・・・・・?」

 

圭太「また、普通で縛りつけようとする学校ってなんなんでしょうか」

 

吉木「お前は教育評論家か何かか」

 

圭太「吉木さん、本題に戻りますけど。ご結婚は」

 

吉木「まだだが」

 

圭太「彼女さんは」

 

吉木「何が言いたい・・・・・・」

 

圭太「教師って、大変なんですね」

 

吉木「お前、明日から覚えとけ」

 

ゆり「怖いわ・・・・・・。先生、ぜひともそのような言葉遣いで美秦に近づかないでくださいね?」

 

吉木「美秦って誰だ」

 

ゆり「自分の受け持ちの生徒もわからないんですか?」

 

吉木「待て。今、名簿を・・・・・・」

 

錦「せせ先生」

 

吉木「待て、瀬川。ゆっくり落ち着いて、俺を呼んでみろ」

 

錦「せっ、先生!」

 

吉木「惜しい、もう一回」

 

錦「えぇえ〜、もう、トイレに行かせてください・・・・・・吉木さん」

 

吉木「お前もそう呼ぶのかっ! ・・・・・・はぁ、行ってこーい」

 

圭太「錦で遊ぶのはやめていただけますか。あいつはまだまだ純粋なんです」

 

吉木「もう、おまえらなんなんだよ・・・・・・。保護者が2人もいるようなんて」

 

ゆり「失礼ね。私はただの幼馴染よ」

 

圭太「俺も、ただみんなのお兄さんでありたいだけですよ。・・・・・・吉木さんのお兄さんには、なりたくはないなぁ。ひねくれていて、とても面倒くさそうだ」

 

吉木「うるせぇ、もう、勝手にしてろ」

 

 

 

美秦「担任の先生・・・・・・、面白いひとだったね」

 

ゆり「本当にね。私たちのセリフのひとつひとつにきちんと反応してくれてる。どれだけ適当なことでもよ? あの先生で、よかったね」

 

圭太「結局、美秦さんのこと、わかったのかは、はなはだ疑問だけどね」

 

ゆり「きっと、わかっていないでしょうね」

 

錦「は、恥ずかしかった・・・・・・。なんなんだ、吉木さん。美秦さんのこともわからないし、俺のトイレも妨げるし・・・・・・。ひどいひとだよな」

 

圭太「おっと、ここにアンチが1名」

 

錦「え?」

 

 

吉木「なんだこれ、あいつらずっと同じクラスにいるのかよ! どんだけ仲いいんだよ!」

 

 

 

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