リリカルでなのはな凡人転生記   作:セキシキ

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や、やっと投稿できた……。

すみません、遅くなりました。
バイトしたり補講出たり祭りあったりでてんやわんやしてました。別に成績悪いわけじゃないんだ……、勝手に休んで補講なんて入れてきた先生が悪いんだ……。

それと、これで本当にストック尽きました。

受け取れ、最後の弾倉だ!



第6話 士官学校最後の日 後編

前回までのあらすじ!

 

 

士官学校卒業の日

最後に教官相手に模擬戦!今がその時だ!

みんな……見ていてくれ、仇は俺がとる!←今ここ

 

 

 

というわけで俺のターン。軍曹の前まで歩いていく。

 

「よし、お前が最後だな、白峯。」

「本当に最期にならないことを願います。」

「ふっ、相変わらずの減らず口だな。さすがはあいつらのリーダーだな。」

「人を問題児筆頭みたいに言わないでくれます!?」

 

全く持って心外だ!おれはどこをとってもまともな優等生だというのに!前世の記憶あるから精神年齢高いけど!

 

……なぜか、自分のことを普通っていう奴ほど普通じゃないって言葉思い出した。

な、なんでだろーなー(棒)

 

「おまえの場合は筆頭というよりまとめ役か。あいつらをコントロールできるのって、おまえしかいないからな。」

 

うーん、別にコントロールしてるわけじゃないんだけどなぁ。抑えようとしてもあいつら全然聞かないし。

 

あ、いまさらだけど、あいつらっていうのは俺がよく一緒にいるあの4人のことだ。いい奴らだし悪いことはしないんだけど、良くも悪いも個性的すぎるんだよなあ……。

 

「っと、無駄話もここらへんにしておこう。始めるぞ白峯。セットアップしろ。」

「はい。ーーーいくぞ、アスタルテ。」

『yes、master。ようやく私を御披露目するときがきましたね!』

「?なに言ってんだ?」

『気にしないでください。メタフィクションですから。』

「そ、そうか。じゃあ、いくぞ……セットアップ!」

『stand by ready!』

 

アスタルテの機械的な音声の後、俺の体は一瞬光に包まれ、士官学校の制服から、バリアジャケットを身にまとった。

 

バリアジャケットとは、魔導師がまとう防護服だ。魔導師本人の魔力で生成され、魔導師を周囲の環境や敵からの攻撃から守る鎧といえるだろう。

 

魔導師ならばだれでも当たり前に使っているバリアジャケットだが、これのデザインはここのデバイスにある情報によって変わる。

 

聞いた話だと管理局員はデザインを統一して制服のようにしているらしいが、俺は自分専用にカスタマイズしてある。やっぱこういうのって自分用のが欲しいよな!

 

ちなみに俺は、正中線に真っ直ぐ白い線が入ったカソックのような黒いシャツに黒いミリタリーパンツと白いブーツを着込み、その上から赤いジャケットを羽織っている。

 

……ああそうだよ!どこぞの蒼の魔導書のラグナさんだよ!中の人銀さんですよ!文句あっか!

 

個人的に、あの作品の中で一番この人の服が好きなんだよね。かっこいいのは白面さんだけど。

まあ、記憶がうろ覚えなのと俺の趣味もあって、細かいデザインが違う。

 

例えばグローブは、手の甲に付いてる何か目玉みたいな模様の代わりに手の甲から上腕にかけて鉄製の手の甲が付いていて、さらにフィンガーレスグローブ(グローブが指の第二関節までしかない)になっている。

 

他にも膝当てが付いていたり、鳶職のようなだぼっとしたズボンがシュッとしたミリタリーパンツになったりしているのだが、一番変わったのは腰回りだ。

 

原作ではxのように二本のベルトを交錯させていたが、俺verでは一本のベルトを普通に腰に巻き、腰回りに鎧をつけている。

 

そして最も違う点は、両腰骨のところに四角い金属製の箱と円形の金属がついていることだ。この箱が何なのかは使うときにわかるのでまた後でな。

 

……まあ、武器は前言ったように大型拳銃二丁なので、どっちかというとノエルさんなのだが。髪下ろした姿素敵です。

 

閑話休題。

 

セットアップして軍曹と向き合う。相変わらず、すげえ威圧感だな。思わず縮みあがりそうになる。

 

「よし、それではいくぞーーーはじめ!」

 

軍曹が大声で開始を宣言する、と同時に、俺は大型拳銃に変形(コンパート)したアスタルテを抜き打ちする。

抜きな、どっちが早いか試してみようぜ、という奴だぜ……!

 

俺が放った魔力弾は、最初の一発ずつは当たったものの、二発目は防御魔法で防がれてしまった。

 

さて、唐突だが説明タイムだ。

俺のデバイス、アスタルテは俺発案キチガイ技師(父さんの旧友)協力で制作したカートリッジシステムを搭載している。

 

カートリッジシステムとは、魔力をあらかじめ弾丸にこめ、これを戦闘時開放することで魔力を一時的にブーストするシステムだ。

 

ただこれは元々ベルカ式なので、いまだに研究が完成しておらず、肉体やデバイスへの負荷が大きいという欠点がある。

 

ただ、デフォルトで魔力の少ない俺としては喉から手が出るほど欲しいものだ。そこで少し趣向を凝らしてみた。

 

通常時使用する魔力が少ないが多めに搭載できる小型弾(9mmパラベラム弾サイズ、15発装填)と、魔力が多い分装弾数が少ない大型弾(.50AE弾サイズ、6発装填)を開発し、小型弾頭は今みたいに魔力弾として直接撃ち出すのに、大型弾頭は魔力をブーストするのにと使い分けるようにしたのだ。

 

これで使用する自前の魔力量をかなり抑えることができたのだが、魔力反発が起こるとかで、今度は使用するカートリッジの魔力が自分のものでなくてはならないという欠点ができてしまった。

 

つまり、いちいち自分でカートリッジに魔力を込めなければならなくなってしまったのだ。保有魔力が少ないので一度に作れる量は少ないし手間かかるしでめんどくさいことこの上ない。

 

また、大型弾頭では負担が大きいのは変わらないのであまり多用できなかったりする。使いすぎるとデバイスのダメージがやばいことになっちゃうからな……。

 

さらに言うと、小型弾頭の魔力弾は威力が低いという問題もある。現に軍曹は二発喰らったのにピンピンしてるし。

まあ、これは織り込み済みだけど。

 

俺はそのまま銃を連射しながら右前方へ、軍曹を中心に円を描くように走る。

今更だが、俺たちが戦っている訓練場は、廃墟になった町をモデルにしていて、家や電柱の残骸など、遮蔽物の多い場所だ。

 

軍曹が銃撃を防御しながらこちらに射撃魔法で攻撃してくるのを、廃墟を盾にして防ぎながら駆け抜ける。

 

あ、弾切れた。さすがに打ちすぎたかーーーってうおお!?軍曹砲撃準備してやがる!さっさと避けないと直撃する……!

 

弾が切れたとみるやすぐさま盾を破棄して砲撃しようとする様に肝を冷やしながら、アスタルテのトリガーガードの付け根部分に着いてるボタンを押す。

 

すると腰についてる箱からプシュッ、という空気が抜けるような音とともにアンカーが発射され、廃墟の一つに突き刺さった。そのまま円形の金属ーーー巻き取り機で一気に巻き取ってワイヤーに引っ張られ移動する。

 

移動した途端に、そこを砲撃が通過した。あ、あぶねえ。本当にギリギリだったな……。

 

さて、これでわかる人もいると思うが、お楽しみ兼虎の子であるこの箱一式は、某進撃する系漫画の立体機動装置だ。

 

この士官学校での2年の間で、俺のある意味順当な弱点が露呈した。交戦能力の低さである。

 

いくらレアスキルで速度を上げたところで地力に勝る相手や、速度が俺並のやつ、またはそれこそマーボーのように高い瞬発力や白兵能力があるやつだと決め手に欠けることもあり、長くは持たなかったのだ。

 

そこであれこれ考えた結果行き着いたのがこれだ。おもっくそパクリではあるが、立体機動装置によって得た圧倒的な強襲、離脱力とトリッキーな空中機動は、レアスキルにも匹敵する強力な手札になった。原作では身体の負担が強かったが、こっちにはバリアジャケットがあるから問題ないしな。

 

アンカーに引っ張られ一気に移動した俺は、アンカーが突き刺さっている壁を蹴り、地面に着地し再び軍曹に向き合った。

 

勿論、アンカーを回収する事も忘れない。最初は戸惑ったこの動作も、今ではお手の物で、同時にリロードを行うことも朝飯前だ。

 

軍曹もこちらに向き直りデバイスをこちらに構えている。相変わらず隙がないなぁ……。仕方ない、行くか!

 

言葉もなく、互いに睨み合うこと数秒。無理してでもこちらから攻めるべきだと判断し、地面を蹴って駆け出す。今度は何のひねりもなく真っ直ぐに。

 

突然な突撃に対し、勿論軍曹は眉一つ動かさずに迎撃する。……っと、危ねえ!少しかすった!もう少し動揺してくれてもいいんじゃないですかねえ!?

 

内心でめちゃくちゃ愚痴りながらこちらも射撃で応戦。どうせ牽制だけどね。ほらみろよ、全部シールドで防がれてるぜ。泣いていいですか。

 

そのまま撃ち合い、ちょうど半分くらいまで走ったところで唐突に相手からの攻撃がやんだ。シールドにこもりながら砲撃準備してみたいだ。このままだと、こっちが接近する前に撃たれる。しかも軍曹のことだから、避けようとしたらバインドが待ってるんだろう。

 

状況はまさに絶体絶命。しかし、だからこそそこに活路がある……!

 

「アスタルテ、閃光弾!」

『Flash bang、 fire!』

 

アスタルテの詠唱とともに、俺の後ろが強烈な発光した。これは元々あった発光魔法を改良してできた、文字通り閃光弾だ。味方がいる場合だと巻き添えを喰らわせてしまうため使えないが、こういう時には相手の足止めや攪乱ができるため非常に便利だ。こんな風に!

 

さしもの軍曹も、突然の閃光に顔を覆っている。ちなみに俺は平気だ。うしろで発光させたからな。少しまぶしいけど。

 

軍曹が怯んでいるうちにと、アンカーを軍曹の後方にある電柱に飛ばしてから、再び魔法を発動する。

 

「アスタルテ!ハンドソニック!」

『guardskill、 Handsonic!』

 

俺の腕を猩々緋の魔力光が包むと、両腕の手の甲と服の間から刃、剣が伸びた。

これが俺の作った主力魔法の一つ、ハンドソニックだ。これは、某鍵製、死んだ世界戦線的なアニメのヒロインである天使ちゃんが使用した技である。違う点といえば、せいぜい刀身が俺の魔力の影響で緋色であることくらいかな。

 

例のごとくパクリだが、これを開発したコンセプトは『高速戦闘下での近接攻撃手段の確立』、つまり立体機動装置を使った高速機動でヒットアンドアウェイを行うことだ。なにぶん高速でしかも複雑な動きをするため、普通に銃を撃ったり剣を振ったりするのは難度が高い。ぶっちゃけて言うと原作に出てくる剃刀みてえな剣の代替が欲しかった。

 

そこで考えたのがこれ。腕の動きに直接連動し、さらに空気抵抗を受けずに振れるので高速戦闘下では剣より使いやすいのだ。すれ違いざまに敵を斬るのがとても楽ちんですごく助かってる。

 

武器を展開したところで立体機動装置を使って一気に接近して切りかかる。

 

「……ッ!!」

 

軍曹も直感的に危機を察知したようで、のけぞって避けようとする。そこへ回転して遠心力をつけ、ブレードで切りかかるーーークソ!肩かすっただけか!この状態でかわすとか、軍曹マジ軍曹だな!

 

そのまま軍曹の横を通り抜けた俺は、近くの壁にアンカーを打ち込み、それを支点にUターンして再び切りかかった。しかし、今回もかすったのみ。しかもさっきより入りが浅くなってる……!まずい、動きが読まれてきてる……!

 

このあとも幾度となく切りかかったが、どんどん攻撃が当たらなくなってきた。やっぱり、立体機動は直接運動になるのがネックだな。魔力を放射してブースター代わりに使っても付け焼き刃だし。しかもこれ、魔力消費もバカにならないんだよね。

 

そんな感じで繰り返すこと十数度、ついに致命的な隙が訪れたーーーー俺に。

 

無意識に気を抜いていたのか、再接近する時にアンカーのワイヤー部分を杖で思いっきり引っ張られてしまった。もちろんそこにつながっている俺も連動して引っ張られる。

 

後に聞いた話だと、まるで一本釣りされた魚のようだったそうだ。 

 

俺はバランスを崩したまま軍曹の方に引き寄せられた。あ、ヤバイ、軍曹の拳が顔面に迫ってきてるーーー!

 

「ぐぼあぁぁぁ!?」

『マスター!?』

 

アスタルテの悲鳴を聞きながら、俺は顔面を思い切りぶん殴られて、地面に吹っ飛ばされた。そのままだと勢いのまま転がっていきそうだったので、必死で体勢を立て直す。

 

危なかった……。あと1秒でも遅かったら追撃されてやられてただろう。

とはいえ状況は一転して不利になってしまった。互いの距離がちょっと近すぎるから立体機動まで持ち込めないし、抜き撃ちしようものなら初動に割り込まれて積みだ。かなりきついな……。でも、やるしかないな。

 

覚悟を決め、右足を一歩踏み出すとともに腕を前に向け振り上げる動作をする。

 

構えようとする動作を察知した軍曹が魔法を発動する。おそらく盾を展開する気なのだろう。だからこそ、俺のとる手段は魔法の展開よりも早く抜き撃ちすることーーー

 

Time alter(固有時制御)double accel(二倍速)!」

 

ではなく、レアスキルによる強襲!!これしかない!さあ突撃ー!やあああってやるぜえええ!

 

「なっ!?」

 

軍曹が驚く声がゆっくりと聞こえる。それを無視し、世界より早く駆け抜け、軍曹の後ろへまわり刃を振るう。

 

まあそこはさすが軍曹というべきか、直撃するはずたったのを腕を盾にして防いだが。

だがチャンスであることに変わりはない。返す刀で再び切りかかる。

 

だが、気をつけなければならない。今の俺では、固有時制御は二倍速で連続六秒しか維持できない。小刻みに使っても長くは保たないだろう。その前に蹴りをつけてやる……!

 

通常速から倍速へ、倍速から通常速へ、時には倍速や通常速のまま、相手の虚をつき裏を掻きながらまるで乱舞のようにひたすら腕を振るう。

 

固有時制御の精度はまだまだであるが、5年も付き合ってきたのだ、これくらいどうってことはない。

 

時に防御よりも速く、時に迎撃よりも遅く、敵の攻撃や防御をすり抜けながら徐々にダメージを増やしていく。

 

だが。

 

「……ッ!」

 

頭に鋭い痛みが走る。それだけじゃない、体全身が痛みに悲鳴をあげている。

筋肉疲労や魔力の枯渇ではなく、レアスキル使用によるフィードバックだ。

 

前にも話したと思うが、今の俺は血液の流れや筋肉の諸動作を二倍速にすることで、結果的に自分の行動速度を倍にしている。

 

つまり、その分肉体に多大な負荷が掛かっているということ。それを小刻みとはいえ何度も連続で使っていれば尚更だ。

 

今まで滅多に感じることのなかった痛みが身体全体に走り、思わず動作が停止する。

 

そこにできた一瞬の隙をついて、軍曹が杖を大きく振りかぶった。

 

「ッ!?ク、ソ!!」

 

痛みのせいで動きの鈍い身体を必死に動かし、刃をハサミのように交錯させてなんとか防ぐことができた。

 

ああもう、力強すぎだろ!すっげえおもいんですけど!?体中痛いし、徐々に押されてってるし!これ、ホントにきつい・・・!早くなんとかしないと・・・。おおおうでがあああ。折れる、折れるってええ!

 

「詰みだな。これで動きは封じた。お前の強みはその機動力だからな。白旗をあげてもいいんじゃないか?」

 

うわ!ムカつく!余裕綽々なとこもそうだけど、なによりも俺が絶対降参しないの知っててわざわざ言ってくるとこが一番ムカつく!

 

ええい!こうなったらやけだ!一か八かやってみるか!それでぜってえぶっ飛ばしたる!

 

「エクスプローディング ブレード!」

『liberation!』

 

俺たちの短い詠唱とともに、杖を受け止め続けていた剣が、爆発音を発して弾炸裂し、、刃を散弾のように全方位にばらまいた。

 

「……クッ!」

「ガア!?」

 

刃のよる弾丸の直撃を受け、俺と軍曹が思わず声を上げる。使ったのは俺なのに、俺の方にも少なくない被害がでている。

この魔法、というか魔力刃の中で魔力を炸裂させただけなのだが、その性質上どうしても無差別になってしまう。だからめったに使うことはないんだが。なんだかんだで痛いし。

 

だが、その分の成果は出た。刃が爆発した衝撃で、受け止めていた軍曹の杖が跳ね上げられたのだ。

 

これは千載一遇の、というか最後のチャンスだ!一気に決める!

 

「アスタルテ!」

『yes master! cartridge load!』

 

二丁の銃のスライドが後退し、空になった薬莢が排出される。それと同時に、多量の魔力がアスタルテから発生する。

 

今度使用したのは大容量カートリッジだから、ちょっと制御が難しい。少しでもミスると暴発する。普段なら1~2秒はかけるのだが、今回は時間がないので強引に魔力をまとめあげる。

 

さあ急げよ俺、隙は数瞬しかないんだからな!

 

軍曹が怯んでいるうちに二丁の銃を突きつけ、事前に準備していた術式を起動する。そのまま一気に、まとめあげていた魔力を注ぎ込む。

 

視界の端で軍曹が杖を振り下ろそうとしているのが見えるが、こっちのほうが早い。チェックメイトだ!

 

「デュアルバスター、撃てぇ(てぇ)!!」

『Dual buster、Fire!』

 

二丁の拳銃からそれぞれ一本ずつ、計二本の光線ーー砲撃が轟音とともに発射せれ、軍曹を吹き飛ばした。

 

この魔法、デュアルバスターは、素質不足がたたりどうしても火力不足になってしまう俺の解決案の一つ。

 

つまり、一本でだめなら二本で撃てばいいじゃない、ということだ。

 

まだまだ発展途上なので改善点がいっぱいあるが、俺の現段階の最大火力をこんな至近距離で浴びたのだ。ただではすまないだろう。

 

ーーーーそう思っていた時期が、私にもありました。

 

砲撃の衝撃で舞った煙の中から、上半身裸の軍曹が、悠然と歩いてきたのだ。

あ、おれヲワタ。

 

「なかなかいい砲撃だった。さすがに痺れたな。だが、まだまだ、だな。」

 

いつもの調子でおれに語りかけながら、杖をこちらに構える軍曹。足下には、展開される魔法陣。ついでとばかりに俺を捕らえるバインド。

 

「しっかり見て、味わって、学んでおけ。これが、俺の全力だ!」

 

放たれる光の御柱。俺の身の丈を覆っても余りあるそれは、棒立ちにさせられていた俺を包み込みーーー

 

「ギャアアアアアァァァアアアア!!!」

『マスターアアアアアアァァァアア!!?』

 

俺の体と意識を彼方まで吹き飛ばした。

 

*     *     *     *     *

 

目を覚ました俺が見たのは、雲一つ無い青空と、心配そうに覗き込んでいた仲間たち(バカども)だった。

 

まさか天井ですらないとか。あの軍曹やっぱり軍曹だわ。

 

「あ、起きたんだ。オハヨー、気分はどう?」

「ゆ、悠斗くん、体大丈夫?い、痛いところ、ない?」

「やっと起きたか。待ちくたびれたぜ?」

「フッ、この程度で寝入るとは、貧弱な男だな。」

 

口々に俺への心配や労いの声をかける四人。

ありがとう、すっげえ嬉しい。胸と涙腺が熱くなってきた。だが、エルマー、手前は駄目だ。あとでシメル。

 

「白峯が起きたか。よし、全員集合!これより、俺対お前ら全員で集団戦だ!」

「「「はい!」」」

「……はい?」

 

……え?これから?模擬戦?さっきので消耗したままなのに?なにそれ聞いてない。

 

「ほら、なにやってんの?行こうユート!」

 

寝そべったまま絶望に浸っている俺に声をかけ、無理やり引き起こすアーシア。

 

おいやめろ、引っ張るな。俺は行かねえぞ、絶対に行かねえぞ!……ってばか、やめろっていってるだろ!無理やり立たすな。後ろから押すな!

 

「ほらほら、抵抗しなーい。キビキビあるけー!」

「お前がいないと、万に一つも勝ち目無いんだからな。しょうがねえだろ。」

 

ふ、ふざけんな!お前らみてたろさっきの戦闘!俺ズタボロなんだけど!疲労困憊してんだけど!

 

「だ、大丈夫!悠斗くんなら何とかなるよ!」

「その通りだ。この中でお前が一番指揮能力が高いからな。期待してるぞ?」

 

そ、そういうこといってんじゃねえよ!

ってちょ、やめろっていってるだろお!?嫌だ!やりたくない!いい笑顔してる軍曹のとこなんていきたくな……!お、おい、やめろ!やめろおおおあ!?

 

そんなわけで、ボロボロの状態のまま集団模擬戦にかり出せれ、なぜか指揮紛いなことをさせられた俺であった。

 

結果?神のみぞ知る、ならぬ俺たちのみぞ知るってことで。




というわけで第6話でした。アーシアがヒロインにみえてきました、セキシキです。

いやあ、戦闘描写大変でした。だってろくにやったこと無いんだもの。こんな感じで大丈夫ですかね。

今回、悠斗が教官相手に押すことができたのは、軍曹が終始様子見と牽制に徹していたのと、悠斗が反撃されないように立ち回ったからです。

実力差がありすぎるので、少しでも後手に回るとすぐにやられてしまいますからね。戯言の人識君が言っていたような、完勝しないと負ける、というやつです。圧倒してても負けましたけど。 

軍曹が牽制ばかりで攻勢に出なかったのは、そもそもこの模擬戦の趣旨が生徒の実力を見ることなので当然ですね。

うちの主人公は力ではなく技術重視でいきます。
どこまで表現できるかわかりませんが。

あと、本当にストックがもう無いので、これからは不定期更新になります。執筆遅くてホントすみませんね。

それと今更ですが、今期のアニメ始まりましたね。出来る限り見たいんですけどねぇ……。
シンフォギアがどれだけひどくなるか楽しみです。あとシャーロット見てて亜人思い出しました。人体実験的な意味で。
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