何か、不定期とかいっといて一週間ごとになってきてる件。不定期より亀更新のほうがいいですかね。
今回の話は超特急で書き上げたので、結構文が雑になってるかと思いますが、生暖かく見守って下さい。
あと、やっとキス島抜けました。
第38陸上警備部隊に配備されてから一週間、俺はひたすら訓練と先輩隊員たちとの相互関係構築に明け暮れていた。
まあ、当たり前ではあるけどね。いくら士官学校を出たとはいえ、実戦経験のないズブの素人なんざ使えるわけ無いし。
任務や戦闘に当たる心構えについてももちろんだが、何よりチームプレイが出来ないのが問題だ。
一応、士官学校でもチームでの連携についてはかなりの時間を割いて学習、実習している。だから、士官学校を出た生徒は基礎ぐらいなら押さえている。
だが、チームプレイで重要なのは個々がセオリーを押さえているかではなく、どれだけ仲間のことを理解しているかどうか、ということらしい。
仲間の得意魔法、戦闘法、癖、精神状態、こうするとどう動くかあの状態ならどう考えるかーーーー
もちろん、全部を理解できる訳はないが、”なんとなく”でも把握しなければチームは成り立たない。士官学校の受け売りだけど。
つまり、何が言いたいかというと、俺たちが士官学校で組み、学んだチームはあくまで生徒同士であり、配属先の部隊ではないということだ。
「何を当たり前なことを」と思うかもしれないが、いやいや、これがすごく重要なのだ。
俺はこの部隊のことをほとんど知らない。使用魔法や指揮の癖、隊員の名前さえもろくに知らない。
そんな状態で、いきなりチームで行動できるか?答えはNOだ。そんな事が出来るなら、そもそも士官学校入らなくてもいい。
『チームプレイは存在しない。あるのは、スタンドプレイによって生じるチームワークだけ』
という言葉もあるが、そんなものはそれ単体でも鉄火場を切り抜けられる
そんなわけで、俺のこの一週間は自己紹介から始まり、訓練の見学、参加、模擬戦、歓迎会などに終始していた。
……え?最後は違うって?気にすんなよ。
まあそんなわけで、仕事らしい仕事するわけでもなくのんべんだらりと過ごしていたのだが……
* * * *
その日もいつも通り、朝から訓練をしていた。ちょうどランニングも終わり、小隊の連携を確認していたときだった。
『第一小隊各員に通達!現在行っている訓練を中止し、至急ブリーフィングルームに集合せよ!繰り返す!第一小隊各員はーーー』
唐突に、大きく放送でうちの隊に呼び出された。突然すぎたので思わず目を丸くしたのだが、先輩方はそっからが早かった。
駆け足で更衣室まで戻り、パパッと制服に着替え、ブリーフィングルームへ走りながら上着を羽織り、最短で集合していた。
俺?先輩方にちょこちょこついていきましたが何か?昔から空気読むのは得意なのでござる。
というわけで、ブリーフィングルームである。
部屋の前方、長卓の上座に座っている小隊長が机に座っている隊員を見渡しながら声を出した。
「よし、全員集まったな。これより、ブリーフィングを始める。ただし、時間が切迫しているため手短に行うぞ。」
小隊長は、いつもの柔らかな雰囲気と違う真剣そのものな感じを出している。
いつもとまったく異なる様子に戸惑いを憶えてしまったが、それほど急がなくてはいけない案件なのか?
「数分前、別の地区で車泥棒が発生した。現在も盗んだ車で逃走中、そのままうちの地区に向かっているそうだ。
今回の任務は、先回りして犯人を車ごと確保すること。簡単な仕事だが、油断しないように。」
そこまで言って、ふと、こちらを見て柔らかく微笑んで言った。
「ユウトくんは今回が初任務になる。特に難しい訳じゃないから、リラックスして作戦に当たって欲しい。」
「……はい!」
小隊長は俺の緊張をほぐそうと声をかけたらしい。変に緊張している訳ではないのだが、その心遣いはありがたい。
……というか、なんで先輩方は俺見て笑ってるんでせうか?
「よし!全員、準備はいいな?とっとと終わらせて帰るぞ!第一小隊、出撃!」
『了解!!』
さあ、俺の初陣がついに始まるぜ!
* * * *
終わりました。
あれだね、車泥棒くらいホントにサクッと終わらせちゃうっていう。ぶっちゃけ暇でした!
作戦始まったと思ったら機動車で先回りして車を止めて犯人確保はいオワリィ!みたいな。三分クッキングよりはやぁい。
というかまじで気張ってきた意味ないんですが。わりと張り切ってたのに。
くそ、こうなったらさっさと帰ってこのもやもやは訓練で発散してやる……!
俺はそう決意し、他の隊員と機動車に乗り込もうとしたのだが……。
その時、事件は起こった。
『緊急連絡!銀行強盗犯が飛行魔法を使用して高速で逃走中!付近の部隊は至急追撃、確保してください。繰り返します!銀行強盗犯がーーー』
突如鳴り渡った連絡と共に、空中にホログラフが表示される。そこにはここ近辺の地図と、犯人と思われる赤い点がかなりの速さで移動している。
「くそ、このタイミングで!」
「どうする?早く確保しないと海にでる。そうなったら、俺たちじゃ手を出せないぞ。」
「小隊長の飛行魔法ならなんとか追い付けるんじゃ……」
一気に慌ただしくなる先輩方。まあそうなるだろう。飛行しながら逃走する強盗犯なんて、あまりにも突然の事態なのだから。
うちの部隊でろくに飛行出来るのは俺と小隊長だけ。ただし、あくまで俺は飛べるだけであんまし速くないから、行けるのは小隊長のみに限られる。だがーーー
「いや、駄目だ。確かに僕なら追いつけるけど、使用許可が出てない。飛行魔法使って追撃するのは出来ない。」
そう、これだ。ミッドチルダでは飛行魔法の使用には許可がいる。それは管理局員も例外ではなく、申請が通るまで最低でも10分はかかる。
そして、犯人は現在海上に向かっている。犯人が海に出るのは数分もかからないだろう。機動車もあれに追いつけるほど早くはない。どう考えても間に合わない。
くそ!なんて面倒なシステムなんだ!飛行魔法禁止されたらこういうときこま……る。
何かに引っかかって思考が一瞬止まる。
なんだ?今、何に違和感感じたんだ?何を考えてたか思い出せ。
そう、俺は飛行魔法なしじゃ追いつけないって思って……、それでこんな
……そうか、違和感はこれか。……行けるかな。
ーー行けるな。
「隊長。」
一瞬で是非の判断を下した俺は、すぐさま小隊長に具申する。
「なんだい?今少し忙しいから後でーーー」
「俺が先行して追撃します。隊長たちは機動車で犯人の収容をお願いします。」
小隊長の言葉を遮ってすべて言い切る。時間がないので、返答を待たずにセットアップする。ちなみに、服は管理局員の制服だ。しばらくはみんなで合わせるらしい。
「……は?いやいや、飛行魔法使えないから追撃出来ないってーーー。」
「大丈夫です。
『愚問ですね。いつでも行けますよ、マスター。』
「よし。」
「ちょっと待って!ユウトくん、何をするつもりだい!?」
「追撃です。先行って待ってますね。」
「いや、だから待ってって……!」
小隊長の悲鳴じみた呼び声を無視して、カートリッジで増幅した魔力を後方に一気に放出する。
そして身体が浮かび上がった勢いを利用し、立体機動装置を使って高速で移動する。
そう、これこそが俺の考えついた抜け穴。立体機動装置を使って追撃することだ。
俺氏マジ天才。
「アスタルテ!ナビ任せる!」
『はい、任せて下さい!』
アスタルテに案内を任せてビルの谷間を跳び回る。時々飛んでくる指示に従いながら右へ左へ、ビルに連続でアンカーを突き立てながら急ぐ。時に地面やビルを蹴り、踵を地面に付けながら滑るようにし、速度を保ちながら全速力でビル群を駆け抜ける。
フハハァ!見よ!これが14秒間に作画400枚レベルの立体機動だぁ!迫力が違うのだよ迫力がぁ!
『おい、あれなんだ!?』
『飛んでるんじゃないか?』
『いや、あれは……飛び跳ねて、る……?』
『何かアンカーっぽいのだしてない?』
『見て、あの人、管理局員よ!』
『変な局員もいるもんだなあ……。』
『とりあえず写メるか。』
何だか下の方が騒がしいが無視する。けど、これはいい感じのペースだ。これなら追いつける……!
「前へ、前へ前へ、前へ前へ前へ前へ前へ前へ!!」
『
そして俺たちのテンションもだいぶとち狂っていた。
ほら、あれだよ。車で早く走るとテンション上がってくるやつ。何か速いとさ、テンション上がらない?俺は上がってきたぜ!最高に、Highってやつだああ!
『マスター、対象を発見しました!前方500m!』
「……あれか!」
そうこうしてるうちに、逃走中の犯人を見つけた。ビルの合間をなかなかの速さで飛行している。けど、これくらいなら追いつける!
「確保おおぉぉ!」
「ッチ、追いついていたかってなんじゃありゃああ!?」
気合い入れるのも兼ねて大声出して特攻すると、相手も気付いたらしく何故か悲鳴を上げながら射撃魔法を放ってきた。
それらを立体機動で全て回避しながら接近していく。
「オラオラ、どうしたどうしたぁ!こんなもんかよおまえの力はよお!違うだろ、諦めんなよそこで!もっと熱く、熱くなれよぉ!!」
「な、なんなんだお前はあああ!?」
もうテンション上がりすぎて訳わかんねえこと叫んでる俺と、まるでホラー映画で突然怪物に出くわした一般人のように逃げ惑う逃走犯。それが空中でおいかけっこしているのだ、はたから見たら何か凄まじい光景だろう。
「来い、来いよ!さあ!ハリー!ハリー!ハリーハリーハリーハリーッ!!」
「ヒッ、ヒイイィィィ!!」
何故か恐慌状態で魔法を乱射する逃亡犯。その攻撃を、立体機動で全て避けきる。
互いの距離はざっと30m。よし、ここまで近づけばいけるな。
「アスタルテ、一気に決めるぞ!」
『YES,master!load cartridge!』
再びカートリッジをロードし、その魔力を全て後方へ放出、推進力に転換する。
アンカーを全て解除し、魔力放出で得た推進力を利用し、一気に逃亡犯に追いすがる。
「だあぁぁらっしゃあぁぁ!」
「ギャアアァァァァ!?」
その勢いのまま、展開していたハンドソニックで逃亡犯を叩き切った……のだが、勢いが強すぎたのか逃亡犯は思い切り吹き飛び、爆音とともに地面に激突した。
あ、やっべ、やっちまった。生きてっかな、あの人。
とりあえず安否確認のために逃亡犯のところまで降りる。
うん、どうやら気絶してるだけみたいだ。バリアジャケットのおかげだな。大丈夫だろうけど、とりあえず縛っておこう。
その数分後、第一小隊の機動車が到着、犯人を収容した。
あー、疲れた!こんなに立体機動装置使うことってめったにないからな。やっぱりキツいわこれ。戻ったら仮眠とろー。
俺が達成感と疲労感に浸っていると、小隊長がこちらに歩いてきた。
何だろう、手を頭に当ててるけど……。心なしか疲れているようにも見えるんだが……。
「ユウトくん、とりあえずお疲れ様……。」
「え、ええ、お疲れ様です。……あの、どうかしましたか?」
「君がそれを言うのかい……?まあいいや。犯人は確保、これから護送のために別地区の収容所に向かうことになった。お手柄だよ、ユウトくん。」
明らかに疲れきった顔で誉めてくるのだが、なんだろう、そんな顔で言われても全然嬉しくないんだけど……。
思い切って聞いてみるか……?
「あ、あの、そういう割に暗いんですけど……。どう、しましたか?大丈夫ですか?」
「いや、ただね、僕らは君のことを誤解していたよ。」
え?誤解?何のことだろう、特にこれという心当たりがないんだが。
「君のことは問題児のまとめ役と聞いていたけど、それってコントロールするとかじゃなくて、率いるってことなんだなって。
制御役というよりも筆頭っていう感じだったんだね……。」
……え?どういうことですかそれ?
あ、ちょ、ちょっと待って下さいよ小隊長!どういうことですか今の!小隊長?小隊長ォォ!
第8話、いかかでしたでしょうか。
戦闘(?)シーンはやっぱり書きづらいです。
立体機動が描写不足ですが、これがアニメしか見てない勢の底力ということで。ファンの方すんまそん。
そして主人公のキャラが安定しない……。うちの子はどこへ行ってしまうのでしょうか。
それと、登場させたいキャラやここはこうすればいいのでは、という改善案がありましたらドシドシ送って下さい。
まだハーメルンの機能を把握してないので、感想という形になりますが、いずれはアンケートとして別で集められるようにしたいと思います。
批評や感想、誤字脱字お待ちしてます。
次回は裏ヒロイン(妹)の隠された力が明らかに……?
?「ここからは私のステージだ!」
ps.本文のミス修正しました。お見苦しい思いさせてしまい申し訳ない。