短編 性転換物   作:3442

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一目惚れした女子高生をストーカーしている男の話です。
残酷な描写があります。


ストーカー編

 俺は、県内でも有数な進学校として有名な高校に通っている。

 そんな俺は、毎夕、同じ電車に乗っている有名女子高に通う女子に一目惚れをした。

 朝は、女性専用車両に乗っているのか、違う電車なのかは、解らないが、会わないが、通っている女子高は、俺が通っている高校の最寄り駅の先にあるため、夕方に、俺が、電車に乗ると、彼女が先に大体乗っている。

 彼女は、読書が好きみたいで、電車の中で、毎回、小説を読んでいて、彼女が読んでいる小説を読みたくなり、同じ小説を買ったり、彼女の家の最寄り駅まで行くと、バスで家に帰るみたいだった。

 俺は、彼女の乗り降りするバス停がどこか突き止めるため、最寄りの駅の次のバス停の反対側に立ち、降りなければ、翌日、次のバス停とやっていき、最寄りのバス停を突き止め、その翌日に、最寄りのバス停から彼女をつけ、彼女の家も見つけた。

 そして、次第に、彼女と付き合いたいと思うようになった。

 

 そんなある日、彼女をいつものように、離れながらつけていると、彼女は、あるラーメン屋に入った。

 それは、どんな願いも叶うというラーメン屋だった。

 俺もその店に入り、彼女の彼氏になる夢を叶えてもらおうと、思った。

 俺は、ラーメンを注文し、ラーメンが来るまで、彼女の好きな作家の小説を読んだ。

 ブックカバーも彼女のものの色違いである。

 ラーメンが来たので、隣の席に小説を置いて食べた。

ラーメンを食べながら、『彼女と()()()()()()()』と願った。

 ラーメンを食べ始めると、身体に変化が、起こっていたが、気づかなかった。

 先に食べ終わった彼女が席を立ち、会計をするため、レジに向かうため、俺の横を通過しようとしたとき、俺を見て、

「あれ?有花(ゆか)じゃない。有花もラーメン?」と彼女が言った。

 俺は、『心の中で、ゆかって誰だ?』と思った。

「え?」と俺は、顔を挙げ、彼女を見た。

「有花、一緒に帰ろう」と俺に言って、俺の前に座った。

「何言ってるんだよ。俺は、ゆかじゃない、有次(ゆうじ)だ」と俺は言った。

 そう発した声が高くなっていることに気づいた。

「何言っているの?有花。私たち一卵性の双子で、貴女は、姉の有花で、私は、妹の有実(ゆみ)でしょ」と彼女が言った。

「え?一卵性の双子?」と俺は言って、窓を見た。

 そこに映っていたのは、彼女そっくりな女性が、彼女の学校の制服を着て、彼女の前に座っていた。

 更に、ブックカバーも同じ色に変わっていた。

「何で?俺が、彼女にそっくりになっているんだ。俺は、『彼女と()()()()()()()』と願ったのに」と俺は言った。

 そのやり取りを聞いていた店員が、「『彼女と()()()()()()()』と願ったからじゃよ」と言った。

「え?どういうことですか?」と俺は訊いた。

「解釈によっては、容姿や趣味嗜好が一緒になりたいととれるんじゃよ。それに彼女の願いも一緒に叶えた形じゃよ」と店員が言った。

「え?彼女の願い?どういう願いだったんですか?」と俺は、店員に訊ねた。

「それは、プライバシーの問題で、言えないんじゃよ」と店員が言った。

「ラーメン延びちゃうから早く食べなよ」と彼女が言った。

「あ。うん、そうだね」と俺は女の子みたいに言った。

ラーメンをすすり、食べ終わる頃には、俺は、心身共に有花になった。

 私と有実は、仲良く自宅に帰った。

 

 翌朝、いつもは、有実のストーカー対策のため、二人で一緒に登校するのだが、私は、日直のため、早めに家を出た。

 私たちは、朝が弱いため、有実は、起こさず、私だけ出てきた。

 家を出て、しばらく歩いたところで、「有実ちゃん。俺と付き合ってよ」と有実から相談を受けていたストーカーが私に声をかけてきた。

「ひ、人違いです」と言って、私は、逃げようとした。

 しかし、ストーカー男は、私の腕を掴み、「君、有実ちゃんだよね。双子の姉の有花ちゃんじゃないよね。だって、鞄についているキーホルダーに、『YUMI』と掘られてるよ」と言った。

 間違えて、有実の鞄を持ってきてしまったようだ。

 私たちの鞄には、お互いの名前が、ローマ字で掘られたキーホルダーを同じところにつけていた。

「私は、有実にストーカーをするような男と付き合えませんので、離してください」と私は言って、必死に腕を払おうとした。

「俺は、こんなにも有実ちゃんが好きなのに。何でわかってくれないんだよ」と言って、ポケットからナイフを取り出した。

 刃物を見て、私は、殺されると思い、少しずつ下がりながら、腕を払おうと必死になりながら、「いや。殺さないで。お願いだから、殺さないで、お願い、助けてください。お願いします」と言って、大きな声で、泣きながら、何度も懇願したが、

 ストーカー男は、「君を殺して、俺も後を追う、一人にはさせないから、安心してね。有実ちゃん」と言って、

 グサッ。という音と共にお腹に痛みが走った。

 ストーカー男は、私のお腹を刺したのだ。

 お腹を刺された私は、刺された部分を手で押さえ、うつ伏せに倒れ、「助けて、お願い。助けてください。死にたくない」と必死に手を伸ばし、ストーカー男に助けを求めたが、だんだん意識が遠退いていった。




知り合いの娘さんがストーカー被害を受けているという話を聞いて、思い付いた話です。
皆さんもストーカーには、気を付けましょう。
こんな結果になったのは、因果応報ということで。
有実の願いは、番外編に書こうと思います。
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