「谷川君。私達邪魔だから、行こうか」と言って、谷口が俺の腕を掴んで言った。
「行くって何処に?」と俺は言った。
「もーっ。鈍感なんだから。いいから行くよ」と言って、谷口は俺の腕を引っ張った。
谷口は、少し歩き、俺の腕を離し、後ろを振り向いていた。
「ふふ。どうやら、うまくいったみたいね」と勇次達を見て、谷口は言った。
「何がだ?」と俺は言った。
「優奈と勇次君が、付き合うってことよ」と谷口は言った。
「ふーん。あいつらがね」と俺は、手を繋いで、歩いていく二人を見て言った。
俺は、隣の谷口を見て、俺達もと思った。
「谷川君。この後、予定ある?」と谷口が言った。
「帰る予定だったから特にないけど」と俺は言った。
「そう。じゃあ。
「え?付き合うって、俺とか?お、俺はいいけど」と俺は、告白だと思い、少しドキッとして言った。
「はーっ?何勘違いしているの?私と谷川くんが付き合う?冗談も休み休み言ってよ。それ、無いから。買い物を付き合ってってこと」と谷口が言った。
「別にいいけど」と俺は言った。
その後、俺は、夕飯の買い物に付き合わされ、谷口の家の近くまで、荷物持ちをさせられた。
「ここで大丈夫だから、買い物付き合ってくれてありがとね。助かった。じゃあね」と言って、俺が持っていた荷物を持って、そそくさと谷口は、谷口の家の方に向かった。
「あ。家まで持つよ」と俺は言った。
俺は、うまく行けば、谷口の家でお茶でも飲めることを期待していたが、
「大丈夫。家そこだから」と言って、谷口に断られてしまった。
「あ、ああ。また、明日な」と俺は言った。
「ありがとね。じゃあ」と言って、両手に荷物を持っているので、手も振らず、振り返らずに、谷口は、返事をした。
谷口は、俺のこと眼中にないってことか?ハーッ。とため息を着いて、家に帰った。
「ただいま」と勇次が言って、帰ってきた。
「お帰り。優奈ちゃんとあれからどっか行ったのか?」と俺は言った。
「え?ああ。喫茶店でお茶飲んで別れたよ」と勇次が言った。
「ふーん。良かったじゃないか。末長く仲良くやれよ」と俺は言った。
「で。兄ちゃん達は、あれからどっか行ったの?」と勇次が言った。
「買い物付き合わされて、荷物持ちさせられて、あいつの家の近くで別れたよ」と俺は言った。
「何だ。家にあがって、お茶でも飲んだのかと思っていたのに」と勇次が言った。
「あいつ。俺なんか、眼中に無いみたいでさ。『この後、予定ある?』と聞かれて、用事がないと言ったら、『そう。じゃあ。付き合って』と言ったから、告白かと思ったから、『付き合うって、俺とか?お、俺はいいけど』と言ったら、『私と谷川くんが付き合う?冗談も休み休み言ってよ。それ、無いから』と言われた」と俺は言った。
「たぶん、小学校の運動会の
「あれって何だよ」と俺は勇次に訊いた。
「俺が、小一の時、優奈達の親が来れなくて、一緒に食べようって話になった時、優奈達の弁当を見て、兄ちゃんが、『谷口ん家の弁当、寂しいな』と言ったことがあっただろ。それで、優理さん怒って、『自分の教室で食べる』と言って、自分の弁当持って、教室に行ったことがあっただろ」と勇次が言った。
「そんなことあったっけかな?覚えてないけど」と俺は言った。
「その後、俺達に促されて、謝りに行ったろ。その時、優奈が言っていたんだ。『お母さんが、作る暇がなかったから、あのお弁当は、お姉ちゃんが、朝早く起きて、作ったお弁当だから、怒るのも当然だよ』って言っていたんだ」と勇次が言った。
「兄ちゃんが、優理さんを好きでも、優理さんは、兄ちゃんのこと好きじゃないと思うよ。現に、兄ちゃん。今日、優理さんに夕飯、誘われてないだろ。優奈と喫茶店で、お茶している時、『勇次君のお母さんの帰りが遅いなら、夕御飯、うちに食べに来なよと伝えて。もちろん、
「な?俺には、別れ際に、そんなこと一言も言ってなかったけど」と俺は言った。
「だから、俺、今日は、優奈の家で、夕飯ごちそうになってくるから。兄ちゃんは、コンビニかなんかで、弁当買って食べてよ」と勇次が言って、二階の自分の部家に行った。
その後、勇次は、谷口の家に、ご飯を食べに行ったのだった。
俺は、夕飯をコンビニ弁当で済ませたのだった。
その後、勇次は、谷口家で、ご飯を食べることが増えた。
俺は、連れてくるなと谷口に言われていると勇次が言っていた。
どうやら、俺は、谷口に本当に嫌われているらしい。
優理は、勇次を気に入っています。
理由は、作った料理をいつも美味しそうに食べてくれるから。
勇太の事は、勇次が言った通り、小学校の運動会のことがあったから、あまり好ましく思っていません。