短編 性転換物   作:3442

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アラフォー兄弟編 番外編 バレンタインデーの優理視点です。


アラフォー兄弟編 番外編 バレンタインデー 優理編

 今日は、バレンタインを前日に控えた日曜日。

 私は、小学一年の時から毎年、クラスメートと先生に手作りチョコを渡している。

 

 昼ご飯を食べ終わり、チョコの材料と夕ご飯の買い物に行く準備をしていると、

「お姉ちゃん。私も一緒に買い物に行くよ」と優奈は言った。

「夕御飯の買い物も一緒にするから、助かるよ」と私は言った。

「ねえ。お姉ちゃん。お願いがあるの」と優奈は言った。

「言わなくてもわかってるよ。教えてあげるから、一緒に作ろうね」と私は言った。

「うん」と優奈は言って、買い物に行く準備をしに行った。

 

 優奈にチョコの作り方を教えながら、クラスメートのためのチョコを作った。

 ラッピングしていると、

「お姉ちゃん。袋、一つ足りなくない?」と優奈は言った。

「足りているじゃない。谷川君のは、()()だから」と私は言って、チョコの材料とともに買った、市販のチョコを指差した。

「勇太さんには、今年も市販のチョコなの?最後くらい手作り渡せばいいのに。きっと喜ぶよ」と優奈は言った。

 私は、谷川君に、小3の運動会の一件から、手作りチョコを渡していない。

「クラスメートだから仕方なく、チョコをあげているだけだから、市販品でいいのよ。それに、手作りなら、優奈が渡せばいいじゃない」と私は、優奈に言った。

「私からじゃなくて、お姉ちゃんの手作りを貰いたいんだよ。勇太さんが、お姉ちゃんを好きなの知っているでしょ」と優奈は言った。

 私は、優奈の言葉を無視し、「はい。勇次君に、明日渡してね」と言って、優奈に手作りチョコを渡した。

「う、うん」と言って、優奈は受け取り、代わりに私に、

「はい。これ、勇太さんに渡してね」と私に手作りチョコを渡して来た。

「ええ?私が渡すの?絶対、谷川君、誤解するやつじゃん」と私は文句を言った。 

「お願いね」と優奈は言った。

「勇次君経由で渡せばいいじゃない」と私は、さらに文句を言う。

 優奈は、「わかったよ。勇次君経由で渡すから、これ、勇太さん経由で、勇次君に渡すように言ってね」と言って、私にさっき渡した、勇次君用のチョコを返して来た。

「ハーッ。わかった。谷川君に、優奈からだと言って渡すよ」と言って、私は、勇次君用のチョコを優奈に再度渡した。

 クラスメートの男子の弟さん用にもう一個違うチョコを作った。

 

 翌朝、ホームルーム前の教室

 教室に入る前、副担の女性の先生にチョコを渡した。

 朝一番で、クラスメートの机の上にチョコを一つずつ置いた。

 谷川君の席には、私の市販のチョコと優奈の手作りチョコを置いた。

 クラスメート達が続々登校して来て、私に皆、ありがとうと言って、

「あ。おはよう。これ、弟さんの分のチョコね」と言って、弟さんの分も注文したクラスメートにチョコをもう一つ渡した。

「悪いな。谷口。ありがとう。うち、男兄弟しかいないから、母親からしか貰えないから。弟も喜ぶよ」とクラスメートの男子が言った。

「ねえ。谷口さん。何で、谷川君の机に、チョコ2つ置いてあるの?」とクラスメートの女子が言った。

「ああ。あれね。袋に入っているのが、妹が手作りしたチョコで、箱の方が、私が買ったやつだよ」と私は答えた。

「はーっ。谷口から貰えるの今年が最後か」とクラスメートの男子の一人が言った。

「もし、来年も欲しければ、あらかじめ言ってくれれば、作るよ。女子高でもクラスメートには、作るつもりだし」と私は言った。

「本当か?じゃあ。頼もうかな」とクラスの一人の男子が言った。

「俺も」と結局、男子全員が手を挙げた。

 その中には、谷川君もいたが、

「分かった。()()()()()は、作るね。ただし、作るの大変だから、今年のクラスメートのみだから他のクラスの男子には言わないでね」と私は、口に人差し指を当てて言った。

「何で、俺だけ作らないんだよ。いつも、市販のやつなのに、今年は、作っただろ」と谷川君が言った。

「はーっ。やっぱり勘違いした。だから、嫌だったんだよね。優奈が作ったチョコを持ってくるの。袋に入っているのは、優奈が作ったやつで、私のは、市販の方だよ」と私は言った。

「優奈ちゃんの手作り?嘘だろ」と谷川君が言った。

「本当よ。食べ比べてみれば、分かるよ」と私は言った。

「どれ。一口貰うかな」と言って、谷川くんの前の席の男子が、袋を取り、開けて一口食べた。

「美味いな。このチョコ。でも、まだ谷口には及ばないかな」と谷川君の前の席の男子が言った。

「どれどれ。あ。確かに美味いな」と近くにいた男子が一口食べて言った。

「私も食べようかな。美味しい。教える人が上手いからね」とさらに近くにいた女子も一口食べた。

「確かに、谷口は、教えるのも上手いしな。家庭科の調理実習とかな」とクラスメートの男子が言って、谷川くんのチョコを一つ食べた。

「おい。俺の分が減るだろ」と言って、谷川君は取り上げた。

「お詫びに、谷口の作ったチョコをひとつやるよ。ほら」といって、谷川君の前の席の男子が自分のチョコの袋を開け、一つ谷川君に渡した。

谷川君は、自分が貰ったチョコと前の席の男子から貰ったチョコを食べ比べて、「確かに、俺の貰ったチョコより美味い」とちょっと落ち込んだ顔で言った。

「美味しいって言ってくれてありがとう。でも、来年以降は、谷川君には、手作りも市販のチョコもあげないからね。クラスメートだから、市販のチョコを買っていたけど、クラスメートじゃなくなるしね。それに、私は、まだ、小3の運動会の件、許してないからね」と私は言った。

 その時、チャイムが鳴り、担任が来て、ホームルームが始まった。

 私は、ホームルームが終わった時に、先生にも、手作りチョコをあげた。

「先生も貰っていいのか?」と担任の男性の先生が言った。

「はい。毎年、担任の先生と副担の先生にも渡していますから」と私は言った。

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