短編 性転換物   作:3442

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三九の復讐の番外編です。
母親以外を性転換させる話です。


三九の復讐 番外編

 夏休み前に母親の鏡台の引き出しから性転換薬を見つけ、私は、母親に仕返しをすることにした。

 パパと二人の兄を性転換薬を使って女性にして、母親をこの家から追い出す事にした。

 パパが女性になれば、母親は、パパが結婚した男性の兄弟になるから私からすれば、おばになる。

 私は、人体実験を済ませ、パパ達を性転換させるチャンスを待った。

 

 夏休みに入ったある日の夕方、

「お母さん。暑いから、プールに入りたいんだけど、プール出して」と私はお母さんに頼んだ。

「もうすぐ夕御飯だから、また今度ね」とお母さんが言った。

「エーッ?夕御飯前には出るから。ね。」と私は、お母さんに手を合わせてお願いした。

「はぁ。出してあげるけど、水は、自分で張ってね」とお母さんが言った。

「わーい。ありがとう。お母さん。水着に着替えてくるね」と私は言って、二階の部屋に行った。

 水着に着替えて、下に降りて庭に出るとビニールプールとホースが蛇口に刺さって置いてあった。

 早速私は、蛇口を捻りプールに水を張った。

 見つけた性転換薬をプールに入れ、パパ達の帰りを待った。

「ただいま」と部活帰りの法兄の声が聞こえた。

 すかさず私は、法兄にプールに誘うことにした。

「法兄。一緒にプールに入ろう」と私は法兄に声をかけた。

「プール?涼しそうだから俺も入ろうかな」と法兄が言った。

「プールの前に着替えてらっしゃい」と母親が法兄に言った。

 しばらくして、法兄は、水着に着替えて来た。

 法兄は、プールに入って、「気持ちいい」と言った。

 私は、心の中で、『まず一人』と言って、水鉄砲で法兄に水をかけた。

「冷て。やったなっ」と言って法兄は私に手で掬った水をかけた。

「きゃっ!冷たい」と言って法兄に水を掛けた。

 私達が等とじゃれあっていると、「ただいま」とパパが仕事から帰って来た。

「何か騒がしいと思ったら、プールに入っているのか」と縁側からパパが言った。

「パパも入ろ」と私は言った。

「着替えたらね」と言ってパパは着替えに行った。

 パパは、着替え終わって庭に来て、縁側に座ってプールに入っている私達を見ていた。

「パパも入ろうよ」と言って、私は水鉄砲でパパの顔めがけて水をかけた。

「冷た。やったな三九」と言って、プールの近くまで来て私にプールの水をかけた。

 私は心の中で、『あと一人』と言った。

「楽しそうね。私も混ぜて」と母親が言った。

「夕御飯の支度は?」とお母さんに入られたら計画が台無しだから夕御飯の支度に促した。

「何か、焦げ臭くないか?」と法兄が言った。

「本当だ。何か臭うね」と私は言った。

「魚焼いていたんだ」と言って、母親は大慌てで台所に向かった。

「こっちが気になって、魚を焼いていたの忘れたのかな?」と私は二人に言った。

「そうかもな」とパパが言った。

「憲兄遅いね」と私は言った。

「憲ちゃんなら、『交代の人が急遽休みになったから、帰り遅くなるからご飯はいらない』ってメール来たよ」と母親は言った。

『憲兄、帰り遅いのか、性転換薬を少し残しておいて正解だったかな』と私は心の中で言った。

「夕御飯の時間だから、そろそろ片付けようか」とパパは言った。

「はーい」と私は言った。

 三人で片付け、私は、パパと法兄と三人でお風呂に入った。

 9時位に憲兄が帰ってきた。

「おかえり。憲兄」と言って、私は憲兄の上半身裸の背中を叩いた。

「ただいま。痛いじゃないか」と背中をさすりながら言った。

「今日、パパと法兄と三人で寝るんだけど、憲兄も一緒に寝よ」とシャワー浴びに行く憲兄に言った。

「いいよ。じゃあ俺の布団を敷いといてくれるかな?」と憲兄が言った。

「私達の部屋に敷いておくね」と私は言った。

「わかった」と憲兄が言った。

 私は、心の中で、『これで三人』と言った。

 憲兄の背中を叩く前に、私は、憲兄に触る前に乾かないように性転換薬を手にビッシャリとつけておいたのだ。

憲兄がお風呂からでて四人一緒に寝た。

 布団の中に三人が入った時に、三人に性転換薬を使ったことを伝えた。

「なぜそんなことをしたのか」とパパに言われた。

 私は、「お母さんへの仕返し」だと伝えた。

 私は、「お母さんが女の子がほしいからと性転換薬を作ったこと、人体実験として一女と同じ市内にあった男子高を女子高にしたこと、人体実験は成功して、私が生まれてくるのを待ったけど、男の子で、私に性転換薬をかけたこと、性転換薬は一人一回しか使えないこと」を三人に話した。

「なぜ三九が生まれる前のことを知っているのか」とパパに聞かれた。

 私は素直に、「人体実験に協力した女性教師に聞いたこととその女性を麦茶に混ぜた性転換薬を飲ませたこと私と別れた後の詳細を聞いたこと」を話した。

 私は、「性転換薬は原液だと心が先に、水に混ぜると体が先に変化すること」を伝えた。

「じゃあ、俺たちは水に混ぜた状態でかけられたのか」と憲兄が言った。

「うん」と私は言った。

「いつかけたんだ」と法兄が言った。

 私は、「パパと法兄には、プールの水に混ぜてあったこと、憲兄には、背中を叩いた時に水に溶かした性転換薬を私の手に大量につけていたこと、本当は、憲兄もプールの水をかけるはずだった」ことを伝えた。

私は三人に、「明日は、徐々に変化していく姿を他の人達に見られないように三人には仕事や部活を休んでほしい」と伝えた。

 だが、私の計画とはかなり違う展開になることを私は知らなかった。

 

 翌朝、性転換薬を浴びてから約半日が経った。

 パパが憲兄と同じくらいに若返っていた。

 憲兄と法兄は見た目は代わりはないように見えたが、少し身長が縮んでいるように見えた。

 

 お昼になると、パパはさらに若返り、中学生くらいになっていた。

 憲兄と法兄は、身長がさらに縮み体つきも女性に近づいてきて、男の人の象徴も小さくなってきていると憲兄達が言っていた。

 

 3時のおやつを皆で食べているとき、パパは、私と同じくらいの身長、同い年くらいになっていた。

 私は、何で、パパが私と同い年くらいまで若返ったの?私が、妹がほしいと願ったから?等と考えていた。

 顔つきは、双子みたいに私そっくりになった。

「パパと私まるで双子だね」と私は言った。

 違うとすれば、泣き黒子(ぼくろ)が右目尻の下にあるのと髪の毛を後ろで束ねていることくらいだ。

「そうだね。泣き黒子の位置が左右逆なだけでそっくりだよ」と憲兄が言った。

「え?私、泣き黒子無いよ」と私は言った。

「左目尻の下にあるよ」と法兄さんが言った。

「「え?そうなの?鏡見て無いからわからないよ」」とパパと私は同時に言った。

「はい。父さん」と言って法兄は、手鏡を渡した。

 手鏡を見て、「ありがとう。のりねえ。 本当だ。三九そっくり」とパパは言った。

「私にも見せて」と私は、パパに言った。

「はい」と言ってパパは私に手鏡を渡した。

 パパから手鏡を受け取って、「ありがとう。ホントだ。左目尻の下に黒子がある」と私は言った。

 今、パパ、()()()()()()って呼んだ?

 憲兄達も、スタイル抜群の女性になり、憲兄は、腰まで髪を伸ばし、後ろで縛っていて、法兄は、部活をやっているからだろう、ショートヘアーになっていた。

「そろそろ体に合った呼び方にした方がいいかな?」と私は皆に聞いた。

「そうね。父さんが、今、私をのりねえって呼んだから、みくちゃんものりねえでいいよ」と法兄は言った。

言葉遣いも女っぽくなっている。

「うん。わかった。憲兄とパパは?」と私は言った。

「表札で名前の確認する?」と憲兄が言った。

「うん。門の所まで行こう」とのりねえが言った。

 私の家の表札は、名字の下にパパ、その左にお母さん、生まれた順に憲兄、法兄、私の順番で書かれてあった。

 表札を見ると、一番右にパパの名前の典文、二番目にお母さんの名前の幹子、三番目に美憲、四番目に法華、五番目に美九、六番目に美守と書かれてあった。

「ねえのりねえ?なんて読むの?」とパパは言った。

どうやら、パパは、私と同じで、習っていない漢字は読めなくなったみたいだ。

「ああ。お母さんの隣に書かれてあるのが、みのり、順番にのりか、みく、みもりだよ」とのりねえが言った。

「生まれた順だから、私が美憲って訳ね」と憲兄が言った。

「じゃあ。みのねえだね」と私は言った。

「何で私だけ()()()がつかないの?」とのりねえが言った。

「いいじゃない。()()()()なんだから」とみのねえが言った。

「さっきのりねえが私をみくちゃんと呼んだから、私が美九だね。私も美しい?って漢字が入ってる」と私は言った。

「じゃあ。私が美守って事?三九をみくねえって呼ぶってこと?」とパパは言った。

「双子なんだから、みくのままでいいよ。私もみもって呼ぶから」と私は言った。

「わかったよ。みく」とみもは私を呼んだ。

「みのねえ、のりねえ、みもこれからもよろしくね」と私は言った。

「「よろしく」」とみのねえとのりねえが言った。

「よろしくね」とみもは、右手を差し出して言った。

私は、その手を握って、「こちらこそよろしく」と握手して言った。

「それにしても、本当、私たちそっくりだよね。泣き黒子の位置を化粧で変えて、髪型を変えれば、どっちがどっちか、お母さん、わからないんじゃない?みのねえ、化粧で泣き黒子って消せる?」と私は言った。

「消せなくはないけど、本当にやるの?」とみのねえが言った。

「うん。お母さんにどっきりを仕掛けるの。泣き黒子を消して、反対側に泣き黒子を描くの。絶対にバレないよ」と私は言った。

「面白そう。()()を驚かせようよ」とみもが言った。

 ん?()()?その単語を聞いてどっきりの内容を思い付いた。

「お母さんが帰ってきたら、みもが私のふりをして、『おかえり。ママ』って言うの。でお母さんが、もし、『ただいま。みもちゃん』って言ったら、すかさず『私、美九だよ』って言って信じたら、どっきり成功。何回言っても信じなければ、どっきり失敗。どう?面白いでしょ」と私は言った。

「うん。やろうよ」とみもが言った。

「そういえば、みくちゃんは、私たちを真似して、お母さんって物心ついた時から呼んでいたもんね」とのりねえが言った。

「みもちゃんもお母さんって最初呼んだけど、お母さんにしつこく『ママと呼びなさい』って言われ、ママと呼ぶようになったのよね」とみのねえが言った。

「でも、学校や友達と遊んでいるときは、()()()()と呼んでいるよ」と私は言った。

「うん。学校じゃママは恥ずかしいからね。家に居るときだけだよ」とみもが言った。

「じゃあ。決まりね。早速、準備を始めましょ」と私は、手を一つ叩いて言った。

 私たちはどっきりの準備を始めた。

 

「ただいま」とお母さんが仕事から帰ってきた。

「おかえり。ママ」と言って、みもは階段を降りて行った。

「三、三九ちゃん」とお母さんの裏返った声がした。

「ど、どうしたの?ママそんなに驚いて」とみもが言った。

「いや。初めて『ママ』って呼んでくれたから、ママ、嬉しくて」とお母さんが言った。

「く、苦しいよ。ママ。離れてよ」とみもが言った。

「あ。ごめん。嬉しくて、つい、抱きついちゃった」とお母さんが言った。

「何も泣くこと無いでしょ」とみもが言った。

 私達は、階段の上から聞いていたが、お母さんの妙な反応に三人とも首を傾げながらも三人でどっきり大成功と書かれた紙を持って階段を降りた。

「おかえり。お母さん。どっきり大・成・功」と三人で言って、どっきり大成功と書かれた紙を三人で持ってお母さんの前に立った。

「ごめんね。ママ」とみもが言って、私たちの横に並んだ。

「え?どっきり。え?三九ちゃんが二人いる?」とお母さんは、私とみもを交互に見て言った。

 さらに、私の両隣に立つみのねえとのりねえを見て、「え?うちに見知らぬ女性が二人いる?え?え?え?どういう事?」とお母さんはかなり混乱していた。

「見知らぬ二人って、みのねえとのりねえのこと」と私は言った。

「え?え?みのねえとのりねえ」とお母さんは、まだ混乱していた。

「私が二人いるってどういう事?」と私はお母さんに()いた。

「だって、うちに娘は、三九ちゃん一人だから」とお母さんが言った。

「うちは、四人姉妹だよ。あとお母さんがさっき抱きついたのは、私の双子の妹のみもだよ」と私は言った。

「そうだよ。ママ。私は、美守だよ」とみもが言った。

「え?四人姉妹?三九ちゃんの双子の妹のみもり?え?え?え?」とお母さんはさらに混乱しているようだ。

「三九ちゃん。説明して」とお母さんが言った。

「みのねえは、元憲兄。のりねえは、元法兄。みもは、元パパだよ。なぜパパが私と同い年まで若返ったのかはわからないけど…」と私は言った。

「え?まさか、性転換薬を三人に使ったの?」とお母さんが言った。

「うん。のりねえとみもは昨日の夕方。みのねえは昨日の9時過ぎに使ったよ」と私は言った。

「どうやって?」 とお母さんが言った。

「プールの水に混ぜたの」と私は言った。

「みのねえには、手に大量につけて、シャワー浴びる前に背中を叩いたんだよ」と私は言った。

「解毒剤は?もう一本入っていたでしょ」とお母さんが言った。

「あったけど、人形を使った実験で、何も変化なかったから捨てちゃったよ」と私は言った。

「そんな。夫が、帰ってこないじゃない」とお母さんが言った。

「私たち子供は女のままなんだね。お母さんの気持ちがよーくわかった。解毒剤があったとしても、みもはパパには戻らないと思うよ」と私は言った。

「な、なんでよ」とお母さんが言った。

「解毒剤を使っても女から男に戻るだけでしょ。私の双子の弟になるだけだと思うよ」と私は言った。

「何故こんなことしたの?」とお母さんが言った。

「お母さんへの仕返しだよ」と私は言った。

「私に性転換薬を使った事へのね」と私は言った。

「な、何故、それを」とお母さんは動揺して言った。

「お母さんが人体実験を行った時に協力した教師がいたでしょ。その人が言っていたの。一人一回しか効かないと。性転換薬を見つけた時、私にかけたのよ。でも変化なし。それでわかったの、私は、性転換薬を浴びて今の姿になったんだって。という事は、私は、男の子だったんだってね」と私は言った。

「みくちゃんから聞いたけど、お母さんって最低だよね。人体実験と称して男子高を女子高にするなんて」とみのねえが言った。

「私利私欲のために性転換薬を作り、県内の20代前半の男女比率を圧倒的に女性を多くさせたんだから」とのりねえが言った。

「本来、50歳のおばさんになるところをみくと同い年になって、ママの娘になったのは、そのバチが当たって、母子家庭で、四人の娘を育てることになったんだと思うよ」とみもが言った。

「私もみもの言う通りだと思う」と私は言った。

「もうすぐ、のりねえとみもが性転換薬を浴びてから一日が経つから、お母さんもみもを娘だと思うよ」と私は言った。

「そんな」とお母さんが言った。

「皆で夕御飯の支度をしましょ」とみのねえが言った。

「「おう!」」と私とみもが声を揃えて言って、拳を作り高くあげた。

「さすが双子だね、声が揃った」とのりねえが言った。

 私とみのねえとのりねえが先に歩いて台所に向かった。みもは、呆然と立ち尽くしているお母さんの手を引いて、「ほら、ママも台所に行こ」と言った。

「みくちゃんとみもちゃんは、化粧落としてからね」とのりねえが言った。

「「はーい」」と私とみもは同時に返事をした。

「え?化粧?」とお母さんが言った。

「泣き黒子の位置を変えるためにお化粧をしたんだよ。みくは、左目尻の下、私は、右目尻の下にあるから。でも今は、左にあるでしょ」とみもが言った。

「え?三九ちゃんに泣き黒子なんて無いよ」とお母さんが言った。

「前はね。今はあるよ。たぶんみもと区別をつけるために泣き黒子が付いたんじゃない?」と私が言った。

「みのねえ。髪()って」とみもが言って、椅子に腰かけた。

「いいわよ」と言って、みのねえがみもの後ろに立って、髪を結んだ。

 私は、髪が濡れないように結んだまま、化粧を落とした。

 化粧を落とし、「ね。左目尻の下に黒子があるでしょ」と私はお母さんの前に立って、左の目尻辺りを左手の人差し指で触って言った。

「みもは、後ろで、髪を結んで、私はいつも下ろしているの」と言って、ヘアゴムを外し、鏡の前に立ち、櫛で髪を整え直した。

 皆でご飯を作り、お母さん以外の四姉妹でお風呂に入り、四人で部屋で寝た。

 私たちは、仲良し四姉妹として、生活していくことだろう。

 

 こうして、私の計画とは違うが、お母さんへの仕返しは終わった。

 

性転換薬使用後の四姉妹。

 

【挿絵表示】

 




三九の復讐の後書きに書いた通り、最初の予定では、三九が性転換させるのは、母親以外の予定だったのです。
娘達の名前には、憲法9条の条文を変えずに守り続けなければならない。という考えから、それぞれ、憲、法、九、守を入れてあります。
季節が全然違いますが、三九の復讐に合わせて、夏に設定してあります。
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