東京喰種ー螺旋ー   作:Rinz

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♯01 「前兆」

ーあの夜のことは、決して忘れないだろう。

愛しい「人」と永遠《とわ》の時をー

 

♯01「前兆」

ー12月1日 13時30分 :reにてー

楡井 孝史 (にれい たかし)は付き合って3年になる椎名 光(しいな ひかり)と遅めの昼食をとっている。

 

「光はもう志望校は決めたのか?」

 

「うん一応ね。上井大学にしようかなって。孝史は?」

「奇遇だな。俺も上井にしようと考えてたんだ。」

 

「そうなんだ…。やっぱり私達出会うべくして出会ったのかな?…なんてね。」

 

椎名 光は少し首をかしげ、笑顔でいった。肩の辺りで切り揃えられた黒い髪が揺れる。

 

「かもな。」

 

孝史も笑顔でいった。そこにウェイトレスが注文したものを運んできた。

 

「お待たせしました。ブラックコーヒーのホットとカプチーノ、ミックスサンドです。」

 

それぞれが注文したものを目の前に置く。

 

「どうぞごゆっくり。」

 

そういうとウェイトレスはカウンターに戻っていった。

 

「光はブラックコーヒーだけなのか。」

 

「だってお腹あんまり空いてないから…。」

 

「そうか…。無理すんなよ。」

 

「え?」

 

椎名 光は驚いたように言った。

 

「いや…何でもない。」

 

「そう…。」

 

2人は昼食をとると、支払いを済ませ外へ出た。

 

「それじゃ私、家の用事があるから…」

 

「そうだったな。じゃあまた月曜日学校でな。」

「うん。また月曜日ね!」

 

そういうと椎名 光は駆け出して行った。

 

「光…?」

 

3年も一緒にいる仲だ。互いのことはよく知っている。知っているはずだ…。光が踵を返したその右目が、ほんの少し少し'赤い'気がした。

 

「まさか…な。」

 

楡井 孝史は駆けていく光の後ろ姿を見つめていた。

 

ー14時10分 :reにてー

「兄さん。さっきいたカップルの女のほう…。」

 

霧島 董香は小声で四方 蓮示へ話しかける。

 

「喰種《グール》か…。」

 

「うん…。男のほう大丈夫だったらいいな…。」

 

「…研と被るか?」

 

「…。あいつがCCGにいるなんて今でも信じられない。」

 

「そうだな…。」

 

そのとき外は'あの時'と同じ雨が降っていた。

 

「驟雨…か。クソカネキ…。」

 

そういうと霧島 董香は軽く舌打ちをした。

 

ー同日 23時 20区 裏路地にてー

「くそ…っ!なんでテメェは喰種ばかり狙う!」

 

金髪の男喰種は息を切らしながらいった。

 

「…。人を食べる訳にはいかないもの…。」

 

女喰種は右肩から金色の巨大な赫子を発現させる。

 

「や…やめろ…。助けっ…」

 

ザシュ!

 

肉を切り裂く音。辺りに鮮血が勢いよく飛び散る。

 

「ごめんなさい。こうするしかないの…。」

 

喰種の亡骸を抱き起こす。まだ首の付け根から激しく血が噴き出している。その血を飲み、肉に噛み付き屠る。

 

「…孝史と同じ人間に生まれたかった。」

 

月明かりに照らされ金色の赫子が煌めく。同時に彼女の真紅に染まった瞳から赤い涙がこぼれ落ちる。

 

♯01 「前兆」 END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この小説のテーマは「愛すること」です。原作での金木・リゼの出来事を見て感じたことを小説として描いていこうと思います。
この小説では楡井・椎名(2人とも名前に大きい意味は今のところ持たせるつもりはありません)を主人公として話を展開していきます。今後の展開の仕方は大雑把にはありますが、投稿主が受験生であるため定期的な投稿は難しいです汗
今回、初めて小説を投稿させていただきました。こういう事をするのは初めてなので、まだまだ至らない点も多々ありますが御容赦頂ければ幸いです。
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