【改稿版】リボーンの世界に呼ばれてしまいました   作:ちびっこ

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すまぬ。
まだ日常編なのに、優の可愛さに私が暴走したw


授業参観

 優は思い出そうとしていた。だが、いくら頑張っても授業参観の原作があったことは覚えているが、凄いことになったという記憶しかない。

 

 仕方ないと諦め、元気がなさそうなツナに声をかける。

 

「どうしたの? ツナ君」

「今日は授業参観だから、母さんが……」

 

 ハッとツナは口を閉ざす。来るなと言っても母親が授業参観に来ることをグチろうとしたが、優のことを考えれば言えない。はっきりとは聞いてはいないが、優の家庭環境はあまり良くないからだ。

 

 何気なく体育祭で浮かれた理由を聞いたときのことを今でもツナは鮮明に覚えている。優は雲雀と食べれたことに喜んでいたが、ツナ達は何と声をかけていいかわからなかった。

 

 もしかすると授業参観に来てもらったことがないかもしれない。いや、恐らくない。

 

「ツナ君?」

「な、なんでもないよ!!」

 

 必死に何も無かったことにしようとするが、残念なことにツナはわかりやすい。

 

「一緒に予習しよっか。良いところ見せれるよ」

「……ごめん、優」

 

 バレただけじゃなく、気までつかわれてしまいツナはガクリと肩を落とす。

 

「大丈夫だよ」

 

 いつものように笑う優を見て、敵わないなぁとツナは思った。

 

 

 

 授業参観が始まり、ツナが当たり問題を答える機会がやってくる。

 

 少しドキドキしながら見守ってると、正解だ!という担任の声が教室に響く。すぐに振り返りツナが優の顔を見たので、優も満面に笑みを浮かべる。

 

「はーい!! ランボさんも答えるもんね!!」

 

 声に反応し教卓に目を向けると手をあげているランボと、止めようとするイーピンの姿がある。

 

「わー、先生。すみません!」

「い、いえ」

 

 慌てて優が2人を回収する。風紀委員から優の行動は目をつぶれと通達され、体育祭の一件から雲雀恭弥の恋人疑惑がある優に謝られれば、担任でなくてもこの事態に文句を言えるはずがない。……一部の男子は抱きかかえられてる子どもを羨ましそうに見ているが。

 

「優、ごめん!!」

「いいってば」

「母さんに見てもらうから!」

「大丈夫だよ。このほうがランボ君は大人しいと思うし」

 

 コソコソとツナと優は会話する。机の上にランボとイーピンを座らせ、やりたい放題である。当然、注意はとんでこない。

 

 渋々ツナが納得したところで、ビアンキが登場し獄寺が倒れる。助けてあげたかったが、流石にこれはどうしようもない。

 

 イーピンは獄寺の付き添いの方へ行くらしく、ペコッと優に頭を下げた。

 

「うん。任せて」

 

 可愛いイーピンの頼みだ。優はランボをしっかり見ようと決意する。

 

「はい、注目~。オレが代理教師のリボ山だ」

 

 突如教壇に現れたリボーンを見ても、優はもう驚かない。覚えていないがそんな気がしていたのだ。

 

 そして黒板いっぱいに書かれた問題に、優は溜息を吐く。この問題は解けないだろう。優ですら、見たことがあるからわかるレベルだ。このクラスで解けるのは先程倒れて出て行った獄寺ぐらいだろう。

 

「ちなみにこの問題を解いた奴はいいマフィアの就職口を紹介するぞ」

 

 再び溜息。だから誰も解けない。

 

「ランボ君、『√5』って元気よく言える?」

「るー?」

「『るーと5』だよ」

 

 わかりやすくゆっくりとランボに優は教える。このときにケイタイが震えたが、優は無視した。相手はわかっている。後で謝ればいい。

 

 謝って許してもらえると思ってる時点で、優はずれている。

 

「はいはーい! るーと5!!」

「風早優、答えたな。マフィアの就職口を紹介するぞ」

 

 優は首を傾げた。リボーンはこの前の意味を正確に理解してるはずだ。リボーンが同じことを繰り返さない信頼がある。だから本当に優を誘っているのだろう。何か興味を持たれることをしただろうか。不思議に思いながらも優は返事をかえす。

 

「先生、答えたのはランボ君ですよ。ねー」

「そうだぞー! オレっちだもんね!」

 

 優が言質を取られないようにしていると気付き、リボーンは舌打ちをする。過去の判断ミスが悔やまれる。真正面から攻め、優を納得させるしかない。現状維持で問題ないと思ってる優を納得させるのは骨が折れそうだ。

 

 ふふふと優はランボと笑いあう。小さい子はやっぱり可愛い。笑いあってる間に教室が静かになったことに気付いたが、リボーンが何かしたのだろうと優は深く気にしなかった。

 

 カツカツと音が近づき、優はやっと顔をあげる。

 

「あれ? 雲雀先輩?」

「行くよ」

 

 そういえば……とケイタイが震えていたことを思い出す。

 

「すみません。今この子をみてるんで、後で行きますね」

 

 スッと睨むように目を細め、優の机に座ってる子どもを見る。

 

「うわああああ!」

「ちょっと! 雲雀先輩! ランボ君を泣かさないでくださいよ!」

 

 慌てて優はランボを雲雀から隠すように抱きしめる。

 

「きゃっ」

 

 グイッと雲雀に腕を引っ張られ、優は焦った。おしゃぶりの位置に当たらないように抱きしめているので、少しでもズレれば気づかれてしまう。

 

「や、ランボ君、そこはダメっ」

 

 優の焦る声にピシリと固まる教室。特に男子。

 

「ランボ何してんのーー!?」

 

 すぐさま復活したツナが真っ赤な顔になりながらも、優からランボを離し抱き上げる。

 

 優がホッと息を吐いたことで、ますます勘違いする者が続出する。

 

「ありがとう、ツナ君。……どうしたの?」

 

 真っ赤になったツナを不思議そうに優は首を傾げた。自分が何を仕出かしたかわかってない。これは酷い。酷すぎる。

 

「……何も」

 

 ポツリと発した声に、再び教室が静まる。

 

「何もなかったよね? 君達」

 

 ビシッと立ち上がり、「はい!」と答える生徒達。ここであったと答えれば、咬み殺されるだけではすまない。

 

「あの、どうしたんですか? ……わわわっ!」

 

 優の腕ではなく手を握り、ズンズンと凄い勢いで教室から離れていく。逆らうことが難しいと感じた優は「ツナ君、ランボ君をお願いねー」とのんきに叫んだのだった。

 

 

 

 応接室に到着すれば、草壁が驚いた顔をした。不思議に思いながらも、優は雲雀に言われるままソファーに座る。

 

 ドサドサドサッと無造作におかれる書類をみて、優は顔が引きつる。以前と量が違いすぎる。一週間はかかる量だ。

 

「あの、前にやりませんよって言いましたよね?」

「ケーキ、1ヶ月分」

「へ?」

「ラ・ナミモーヌのケーキ、1ヶ月分出す」

 

 目の前の書類から雲雀に視線をうつす。雲雀が報酬を出すほどだ。余程困っているのだろう。

 

「しょうがないですねー。それならいいですよ」

「終わるまで教室に寄らず、真っ直ぐここに来ること」

「え!?」

「やるって言ったのは君だよ」

 

 確かにと納得し、書類に取り掛かる。言質を取られたほうが悪い。

 

「……どれだけ咬み殺せば、記憶って抹消出来るのかな」

「えっ、急にどうしたんです? 雲雀先輩ちょっと怖いですよ」

「気のせいだよ」

 

 屋上へ向かったはずの雲雀が、いきなり優を連れて来て、更に物騒なことを呟き始めたので、草壁は彼女をしばらく隠したいほどのことが起きたのだろうと推測した。

 

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