死神と艦娘の物語   作:ゆーなぎー

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ごち○さのようなほんわかを目指していた時期もありましたとさ


chapter 4-1 死神と?

どこだろうここ?

『オレ』は今白い花の咲く花畑の中にいる。

なんだここ?

懐かしいような気もするし、来たくない場所のような気もする。

 

だが、そんな思いは幼い好奇心に負けた。

花を一つ摘み取ってみる。

こんなに綺麗な花なのだ持って帰ったら『お姉ちゃん』が喜ぶだろうな。

『ぼく』は『お姉ちゃん』の笑顔を思い出し口元が緩んだ。

 

そして、流れるように摘み取った花を口元まで持っていき匂いを嗅いでみる。

だが花の蜜の香りがしない。

あれ?おかしい何で?

そんな事を思って今度はてのひらの中にあるままの花を握りつぶす。

そういえばこうしてみるといい匂いがするのもあるからね。

潰れちゃってもあた新しいのを摘めばいい。

そんな事を思いながら感覚を確かめる。

が、握りつぶした感覚が無い。

 

てのひらを開いて見てみる。

中にあった花は摘み取った時のままだ。

 

ああ、そうかやっと『オレ』は気づいた。

ここは夢の中だ…。

 

自分の手を見て思った。

これは今のオレの手じゃない。

もしかしたら『オレ』じゃない誰かかと思ったが、近くにあったみずたまりで姿を確かめられた。

『オレ』だ。

いやこの頃だから『ぼく』なのかもしれない。

『ぼく』は外見年齢の割に不相応な乾いた笑みを浮かべながら思う。

あのころはよかったなんかと思いながら乾いた笑いを浮かべ続ける。

よく見たらバンダナをしていない。

 

はははっ。ますます笑えてくる。

本当に何もかもよかった時の姿じゃないか。

そうこのころはよかった。

何もかも気にせずに笑っていた。

平和だった。

幸せだった。

『大きな幸せ』も『小さな幸せ』もたくさんあった。

それが当たり前のことのように享受していた。

だが当たり前じゃなかったんだ…。

 

『ぼく』は何者かに操られるかのように歩き出した。

いや、わかってる。本当はここにとどまるのが嫌だったからだ。

だけど、楽しかった思い出を忘れられず、そこにずっと居たい思いも強かった。

でもそれじゃ駄目なんだと自分に言いつけ歩みを進める。

 

また水たまりだ。

姿を確認してみる。

そこには×に××があった少年がいた。

周りを見まわしてみる。

白い花はいつの間にか枯れかていてほとんどが萎れている。

 

 

この頃の『僕』は多分『僕』の歯車が狂った後だろう。

だがこの頃はまだましだった。

それ以上の地獄を見ることになったのだから…。

 

また歩みを進める。

この頃には大事すぎる思い出が沢山ある。

この思い出を留まることで安いものにしたくなかった。

その思い出にすがりたくなかったのだ…。

あまりにも多くの『小さな幸せ』が多かった。

ここに留まったら、もう無理にでも歩みを進めることができなくなるからだ…。

この頃にも悲しい事があった。

だがそれ以上に×と過ごした日々が眩しく感じた。

その事を心に深くしまっておけば大丈夫だった。

そうだと思いたかったのだ…、

 

また水溜りだ。

中を覗いてみる。

今度映っていたのは戦闘服を着た青年だ。

額にはしっかりバンダナも巻いてある。

周りの花は全て枯れてしまっていた。

 

この頃は少年の頃に忘れかけてた者を思い出せた気がした。

『オレ』の閉じられてしまった心の扉をまた開いた頃だったのだ。

だが扉を解き放ち、そこから出てきたのは、ただの真っ赤な血だったのだ。

 

そしてこの頃の『オレ』は思ってしまった。

『自分は何の為に歩んでいるのだろう』と。

 

それから歩みだすのが怖かった。

そして掃き溜めに送られた。

 

だがそんな掃き溜めにも救いはあった。

『あいつら』がいてくれたのだ。

そして、あいつらと共に地獄の中にいたがいつも笑っていた。

久しぶりにまた『大きな幸せ』がなにかわかった気がしたのだ。

 

いつの間にか私は歩き出していた。

だが目の前の水溜りでまた歩みを止めた。

 

この水溜りは覗きたくない!

その思いが私の体を支配し目を閉じた。

 

だが何かが訴える。

見ろと。逃げるなと。

 

頭が痛くなり吐き気がする。

ここは夢じゃないのかよ?!

なんでこんなに頭が、何でこんなにも×が痛いのだろうか。

 

そしてその痛みに耐えきれず目を開けてしまった。

 

そこに映っていたのは歪んだ笑みを浮かべる灰のように真っ白な髪をした『私』だった。

 

周りの景色は真っ白で何も無かった。

 

そして水面に映る『私』は黒革のカバーの手帳を見せる。

 

止めろ…。

 

その手帳はお前のものじゃない。『オレ』の物だ!

 

『私』なんかが、『オレ』なんかが触れるな!

 

汚れた『私』が触れるな!

壊れた『オレ』が触れるな!

死にたがりだった『オレ』が触れるな!

仲間を信じ切れなかった『私』が触れるな!

未来を信じることができなかった『私』が触れるな!

過去を受け入れられなかった『オレ』が触れるな!

 

全てから逃げた『オレ達』が触れるな!

 

触れるな!触れるな!触れるな!

 

水面に映る『私』が銃を取り出し、こめかみに銃口を向ける。

そして引き金に手をかける。

 

『オレ』はそのざまを無様だとあざ笑う。

この世界に耐えられないのか?と

お前は弱虫だな?と

 

だがそこで気づいた、こめかみに銃口を向けているのは『私』だ

その『私』とは『オレ』なのだ。

視界が真っ赤に染まり、世界が歪む。気づいてしまった。

―――気づかなきゃ良かったのだ。

『オレ』は『私』だ。

―――指に力が籠り手が震えている。

つまり今銃口をこめかみに向けこの世界から逃れようとしているのは――――――

『オレ』……なのか?

 

 

 

 

目が覚めた。

気持ちが悪い夢をみた、気がした。

 

夢の内容を思い出そうとするが何も思い出せない。

思い出そうとすると頭が痛くなる。

風邪か?勘弁してくれ。

 

近くのスマホのスリープを解除し時間を見る。

0426だ。起きる時間には早い。

水でも飲んでまた眠るとする。

台所に向かい手近にあった計量カップに水道の水を入れ飲む。

だがすぐに吐き出す。

変な所に入って咽てしまった。

何だこの味は、まるで…。

 

嫌な考えを振り払い、また寝室に向かった。

 

もう寝よう。

布団に入ろうとした所で気が付いた。

布団が異様に膨らんでいる。

布団をゆっくりとめくる。

中には水玉の可愛らしいパジャマを着た響がいた。

何でこんな所に…。

一応言っておくがオレは戸締りはしっかりするぞ?

何せ家出る時と、寝る前の戸締りの確認は二回もする位だ。

まぁ、いいか。この時間に自分の部屋に戻って寝ろなんて言って後で寝れませんでした何て、苦情が来るのは嫌だ。

 

それに彼女は幼い見た目をしている。

だから一人だと寂しいのだろう。

あれ?そういえば、だだっ広い部屋で独りで寝るのは寝るのは寂しいだろうからしばらくみんなで寝れば?って言った気もするけど、まぁいいか。

 

っとそんなこと考えてたら響が寒そうに体を丸めているではないか。

オレもこんな寒い中布団無しは嫌なので布団に入る。

 

響はオレに背を向けるように横向きに寝ている。

そしてオレが落ち着く体温をしている響を優しく抱きしめる。

 

「お休みなさい」

 

静かに優しく言って、響の髪にキスを落とす。

別に響に恋愛感情があるわけではない。

 

だがオレだけキスでドキドキさせられて少し不満だった。

 

だからこうしてお返ししてやる。

 

なぁに、こういうのも悪くないだろ。

 

「なぁ、響?」

 

響は急に体を更に縮こまらせ手を重ねてきた。

 

だけど、それは寝ているときに体が動いただけだ。

それに彼女の体温が上がったきがした。

 

だけどそれは気のせいだろう。

何故なら、彼女は寝ているはずなのだから…ね。

 

なんか恥ずかしくなってちょっと抱きしめる力を強くする。

 

キス何てしたのは久しぶりだ。

最後にした時は、妹が頬にしてきたから同じように返したんだっけ?

ちなみにファーストキスはもうない。

(多分)事故的な物で失った。

 

響が何か言っている気がするが寝てしまおう。

おやすみなさい。

 

朝起きたら響はいなかった。

オレが寝ぼけてただけなのか?

まぁ、今日も元気に行きますか。

今日のバンダナは赤の迷彩だ。

 

 

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