ハイスクールDevil×Dragon×Dhuman   作:しにかけ/あかいひと

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イッセーとオーフィスのせいで、戦闘民族HYODOとなりつつあるこの作品の兵藤家ェ…………


その6-日常×中学×前編

さらに数年。家にオーフィスがいる光景にも慣れてきた頃。

 

流石にオーフィスのことは隠しきれないので、オーフィスのことと、ついでに自分のことについて父さんと母さんに洗いざらい吐いた。嫌われる覚悟で全てを告げた。

だが、父さんと母さんの反応は予想外のものだった。

 

『へぇ? だからイッセーは物分かりが良かったのねー』

『成る程、だからイッセーはここまでつよかったんだな』

『…………え、めっちゃ意外な反応』

『『だって、愛する息子であることに違いはないから』』

 

その後、みっともなく泣き喚いてしまったのは黒歴史だが、俺は絶対に親孝行してやると決意を新たにした。

それはともかく、オーフィスが物騒な存在故に、人目のつくところにいるとまずいという旨を伝え、彼女は基本俺ん家にいることに。平日昼間は母さんが、夜中は俺が加わり、休日は父さんが彼女の相手をすることに。てか父さんと母さんは娘ができて嬉しそうだ。心なしか、そんな2人に構われてるオーフィスも、薄くだが笑顔を見せる様になってきた。彼女も彼女で嬉しいのは間違いないみたい。

 

さて、そんなこんなで色々安定してきた俺の日常中学編の一部をご覧あれー。

 

 

◇◇◇

 

 

平日、朝は腹部に衝撃を受けて目覚める。

 

「…………ウグッ」

「イッセー、朝」

 

[4:55]

5時のアラームが鳴る前に、オーフィスが俺に突撃してきて起床する。

 

「…………痛いからやめろと何度言ったら」

「漫画、記載。兄、起こし方」

『単純な年齢なら、お前の方が喰ってる筈なんだがな』

「ドライグ、なってない。れでぃ、歳の話、厳禁」

 

見た目故なのか、それともその幼さそうな行動故なのか…………彼女のウチでのポジションは『妹』である。正体を知っている身としては、違和感があってしゃあない。

 

「訓練、始める。急げ」

「あーはいはい。もちょっと待っててくださいな」

 

[5:10]

いつもの公園で、ジャージ姿で準備体操をする俺とオーフィス。オーフィスにそんなものは本来必要ないのだが、いつも俺に合わせてやっている。ほんと、いつも訓練に付き合ってもらってありがたいです。

 

「質問。今朝、内容?」

「今日の朝は、ついこの間禁手の形態その2があるじゃん? そいつの制御訓練」

「把握。なら─────」

 

そう言って、彼女は頭上にザッと見ただけで10万は超えているだろう魔力球を展開した。それも、どれもこれも当たれば即死級の。…………流石は無限の龍神と言わざるを得ない。

 

「オーダー、全て撃墜」

「…………オーライ。準備はいいか?」

『いつでもOKだ、相棒』

 

無茶振りは、いつものこと。

少し心の中で愚痴りながら、迫り来る魔力球に向かって、俺は背中に展開された機翼を震わせて飛び上がった。

 

[6:30]

訓練を終えた俺たちは、家に一度帰宅する。

 

「あ”〜……ただいま〜……」

「只今、帰宅」

 

2人の疲労度は段違い。魔力や光力で怪我を治すことはできても、疲労は今の所どうにもならない。

 

「お帰りなさい2人とも。もう朝ごはんできてるからね」

 

そう言いながら、母さんは俺とオーフィスの汗や汚れを魔法(・・)で吹き飛ばしてダイニングに向かっていった。

…………今でこそもう慣れたが、昔は焦ったものだ。

なぜ、一般人であった母さんがこんなことができるか。言わずもがな、隣の龍神サマの所為である。

俺の告白から、所謂オカルト的な存在もいるということを知ってしまった父さんと母さん。そしてある日、母さんがポロっと口にしてしまったのだ。

 

『私でも、魔法が使えたりするのかしら?』

 

娘として、母さんを慕い始めていたオーフィスが、その要望に応えないわけがなかった。ウロボロスは、知識の象徴でもあったため自身の知識の中にあったのか、瞬時に母さんでも使える魔法をすぐさま見繕いやがったのだ。

そこから色々となんやかんや発展していき、母さんには才能があったのか、現在では新たに魔法を作ってしまう程の魔法使いにまで成長してしまった。父さんは『奥様は魔女ってか!? アッハッハ!』なんて笑ってたが、作る魔法の凄さが分かってしまう俺としては、相当に笑えない事態である。

最近だと、家電製品の大半が母さんの魔法によって置き換わっている。世の魔術結社が見れば卒倒する光景だ…………。

 

とりあえず、手の汚れまで飛ばされたのでそのままダイニングのテーブルまで移動し、席に着く。

今朝の朝食は和食だ。大好きな納豆まである。

 

「よし、揃ったな。じゃ、いただきます」

「「「いただきます」」」

 

家族揃っての朝食。雑談しながら食べるのは、楽しいモンである。

 

[7:45]

朝食を終え、身支度を終え、カバンを背負い学校へと向かう。

その道中で、ガラの悪いヤツらに襲われることはあるが、今日に関しては平和な通学路だった。

…………そういや一度ぶっ飛ばしたヤツの中に、当たりどころが悪かったのか、『舎弟にしてくれ』とか言ってたヤツがいたような…………たしか、サジとかなんとか…………。別に不良やってるわけではないから丁重にお断りしたけれど。

 

「よーイッセー。珍しく今日は何にもなかったんだな」

 

遠い目をしてたら、後ろから友人の1人が声をかけてきた。丸刈り頭の爽やかスポーツ少年といった風のそいつの名は、松田。

見た目に違わず、スポーツや運動という枠においてなら、最近人外化してね?って感じの俺とタメを張れるバケモノである。

俺と連む前は、それはもう酷かった。何が酷いって、こいつ日常的にセクハラ発言しまくるド変態だったんだぜ? 言い換えるなら、俺の戦闘への渇望をエロへのソレに置き換えたようなものだ。それはもう相当だろう。

ま、エロいことは種の繁栄的な観点から見れば悪いことではないが、行き過ぎは良くないので、友人として多少は矯正させてもらった。酷かった評判も最近では好転しつつあり、友人の1人としては鼻高々だ。

 

「何もなかったっておま…………日常的に襲撃される方がおかしいんだっつーの」

「統計から見れば、登校日に襲撃のある確率は59.87%。珍しくという表現は不適だが、そっちの方が日常的とは言えるぜ」

 

俺の言葉に反論する様に、背後からまた別の声がする。友人の1人、キザっぽく眼鏡を指で押し上げてる知的な見た目をしたそいつの名は、元浜。

知的な見た目に違わず、頭はまーまー。さらに観察という方面に目が長けている。相手の大体の戦闘力、得意技、弱点を見破るという、俺でも2秒は掛かる作業を一瞬でやっちまうというバケモノだ。元々身体能力は高くなかったが、俺と松田と連むようになってからは否応無しに引き上げられ、少なくとも不良5人程度なら難なく撃退できるぐらいの強さを得たとのこと。…………あれ、おかしくね?

そんな元浜も、元はロリコンのド変態だったのだと思うと、今でも涙が止まらない。お前、その素晴らしい才能(観察眼)をなんで女の子の体型を数値化する為だけに使ってたんだよ。宝の持ち腐れにも程がある。昔の俺にそれがあれば、間違いなくその方面での苦労はしてなかったというのに!!

というわけで例によってこいつのエロさも多少は矯正した。間違っても、その才能が埋もれることを危惧したわけではない、断じて。友人のことを思っての行動である。

 

「…………え、それマジで?」

「おう、マジだ」

「ひゅ〜、流石『駒王の龍』。モテる男は辛いねぇ!」

「その渾名マジでやめてっ!?」

 

もうやめて出来心だったんです!

隣町の不良グループを叩き潰す時に自作の特攻服に赤い龍の刺繍をしちゃっただけなんです! そのせいでここまで弄られるなんて思ってもなかったんだ!!

 

「…………てか、本当に俺がモテると思ってんのかてめーら」

「「……………………」」

「目ェ逸らすんじゃねーよ、悲しくなるだろ!!」

 

さて、ここで俺の見た目についておさらいだ。

 

顔はまぁ、自分で言うのもアレだが悪くない。よくある優男面だ。髪の毛も、日本人らしく黒だ。染めた覚えもない。

だが、それ以外が…………。

 

肌は死人もびっくりする程の、しかも日光に当てられても焼けることのない、幽霊の如く白い。

目は、片方が禍々しい印象を与える紅と、見るものを闇に引き込みそうと称された黒のオッドアイ。もちろん、カラコンではない。

そして、戦う者特有の凄味を纏ってるらしい。よく言えば、強そう。悪く言えば、怖い。

 

さあ、それらを纏めて考えてみよう。

果たして俺の周りに、女の子は寄ってくるか?

…………予想通り、これまでちっともモテた試しがねぇ!!! 思わず父さんと母さんが孫の顔を拝めるのか心配になるレベルだよ!!!

 

「うぅ…………ひぐっ…………どーせ俺はとっつきにくい恐い不良だよちくしょう…………」

 

あ、なんか泣けてきた。戦闘者としてはこの身体に不満なんて何一つなかったのになぁ…………。

 

「あー…………とりあえず、愚痴ぐらい聞いてやるから落ち着け」

「放課後、マ○ク辺りで奢ってやる」

 

友の励ましが、地味に心に沁みた。

 

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