ハイスクールDevil×Dragon×Dhuman 作:しにかけ/あかいひと
[空白の中学時間]
ここはもう説明する必要はないだろう。
俺自身はいたって真面目で、よくいる体育で活躍する系な生徒な為、普通の学校生活と変わらない。ごくたまーに変なことが起こるが、そんな稀なことを説明してもアレなので、割愛割愛!
[16:00]
放課後となると話は別。
便宜上は帰宅部のはずの俺だが、その身体能力から、結構な頻度で運動部に助っ人として駆り出される。
現在は、バスケ部の助っ人である。もうすぐ大会なので、部員プラス俺で2チーム作っての試合形式の練習をしているところで。
「チェーストォォオオオアアアアッッッ!!!!」
ダガンッ!! とボールをリングに叩きつけ、俺は地面に足をつける。
揺れるリング、プレイの豪快さに興奮する味方、青筋を立てて笑う敵、乾いた笑いをこぼす顧問。
「オイオイそんないきり立つんじゃねーよ。開幕レーンアップをかましただけじゃねぇか。ほら、ゲームはまだ始まったばかりだ。ちゃんと…………ちゃーんとバスケしよーぜ。
「「「「「野郎ぶっ殺してやらァァァアアアアアッッッ!!!」」」」」
ッ! コレだから、戦うのはやめられん。
どんな形であれ、誰かがこんなにも本気で俺を倒そうと、力を振るい、頭を捻り、向かってくる。幸運なことに、誰も彼も心が折れてないのだ。
「そうだ…………それでいい!」
なにやら途中から9対1になった気がするけれど、それすらも楽しみながら蹴散らし、俺は勝利した。あれ趣旨違ってない?
…………のちに行われた市内大会。俺が出る幕もなくみんなは他の学校を蹴散らして優勝した。まるでNBAのチームと中学生のチームが戦ってる様相だったと言っておこう。どうしてこうなった。
[18:30]
各々の放課後を過ごし、松田と元浜と合流。今朝の会話通り、某有名ハンバーガーチェーン店にてハンバーガーを貪りながら、談笑をしていた。
「これでバスケ部も汚染されたか…………」
「もうダメだ、おしまいだァ…………」
「そろいもそろってなんつーことを。俺が何をしたって言うんだ」
「「周囲の人間の人外化」」
「……………………」
否定できないのが悲しいところ。
そう、何故か俺が一定以上関わった人間は結構ぶっ飛ぶ上に、一部は性格に[好戦的]が追加される。
「ぶっちゃけ、俺らもその類だからな」
「普通の人間が、不良に囲まれて冷静に対処し、あまつさえ撃退するなんてできないことは理解している」
…………普通はそうだよなぁ。
ってあれ? じゃあ6歳の時に(神器ナシで)大暴れした俺は…………?
「人の形をしたナニカ、とだけ言っておこう」
「酷い!?」
ただちょっとだけ戦闘への意欲が凄くて、ちょっとだけ魔力と光力を持っててそれらを武装化できて、ちょっとばかし珍しいモノが身体に宿ってたりして、爵位持ち悪魔をぶっ飛ばせるぐらいちょっとだけ強い、人間の遺伝子変成体だよ!!!
『(全くもって普通じゃないな)』
「(うるせぇドライグ!!!)」
他の誰が言っても、二天龍の貴様にだけは言われたかねーよ!!!
「にしてもイッセークン」
「なんだね松田クン」
「俺ら、囲まれてねーか?」
まあ、気がついてはいたけどね。俺らの席を囲むように、顔のこわーい10人に囲まれてる。
でも、この程度なら命の危険なんて感じないのでスルーしてた。
「まあ、この程度の戦闘力なら俺ですら苦労はしないな」
「あー、元浜が言うならさらに安心だー。アッハッハ!」
そんな風に俺らがガン無視を決め込んでるので、周りがとってもうるさい。てかここは店の中だぜ? 周りのお客様に迷惑だろうが。
「無視すんじゃねえっ!!!」
後ろから飛んできた拳を見ないまま受け止める。不意打ちで見えてなかったら当てれるとでも思っていたのだろうか。気配がダダ漏れで分かりやすい。
オマケに、1年前に家族とチベット旅行でいった須弥山で、仙術の触りを学んで『気』まで読める俺に死角はない。
…………今は関係のない余談だが、父さんには仙術の適性があったみたいで、最近だと神器使わないと父さん相手に近接戦闘は苦しくなってきた。誰が父さんに仙術を極めさせたのかは分かってる。絶対あいつの所為だ。手合わせで俺にぶっ飛ばされたあの
「…………ねーねー。君ら俺らの目の前にあるハンバーガーが見えてないの? 俺ら、食事中。その後なら面でもなんでも貸すからとっとと失せ─────────」
ガシャン! と音がした。
飛ぶトレー、落ちる晩飯、飛び散る中身。
そして不良のリーダー格っぽい奴が、ハンバーガーの残骸を踏みつけた。
「ん? どこにハンバーガーがあるってんだ?」
目の前で、食べ物が台無しにされた。
目の前で、食べ物が粗末にされた。
目の前で、食べ物が踏みにじられた。
「………………………ほう?」
頭の中で、ブチリ! と聞こえてはならない音がした。
これは、ダメだ。
これは、逆鱗だ。
こいつらは、食べ物を粗末にしやがった。
万死に値する。
「はぁ…………全く。無知は罪だよなぁ」
「…………その所業、お前たちは余程死にたいらしい」
松田も元浜は、仲間でなければビビる程に、笑っている。こいつらも、相当キてるようだ。
「「「てめーら少し面貸せやコラ」」」
[19:00]
近くの川の河川敷。俺たちの周りに死屍累々といった様相で倒れている不良共。
そして、
「な、なんだよこれ…………ば、化け物…………!!?」
最後まで残された、リーダー格。
「さーてーと。後はお前だけだなー」
「本当なら軽くあしらって流すだけなんだけどよォ」
「お前はしてはいけないことをした」
とてもイイ笑顔をしながら、逃げ場を防ぎつつ、俺らはリーダー格に詰め寄る。
「Rest in peace」
思わず口を突いて出た故郷の言葉。こっちでは英語として機能しているので問題ナッシング。え、わからないと仰る? 『安らかに眠れ』だよ。
一撃、ただ一撃を心の臓に穿つ。
それだけで、リーダー格は顔を恐怖に歪めたまま、崩れ落ちた。
「さて、後処理どーする?」
「いつも通り、回復魔法使って傷は癒しとくんだろ?」
「まあ、そうなんだけど。でも、それじゃあつまらんなーって話」
「ならば、額に『肉』の字を油性マジックで書いて、髪の毛を刈り取ればいいだろう」
「「それだ」」
後始末を終えた俺たちは、河川敷に並んで横たわる肉と書かれたハゲ達の図に、思わず吹き出してしまった。
「さて、帰るかー」
「笑ったらスッキリしたぜ」
「食後の運動にもなったしな」
[19:30]
なんだかんだでようやく帰宅できたと思ったら、親父の鉄拳制裁が待っていたでござる。
いや、鉄拳制裁っても外傷ができる拳を落としてきたわけじゃないんですけどね。痛覚だけに作用するとかどんな手品だよ教えておとーさま。
「イッセー…………あれ程暴れまわるなと言ったはずなんだがなぁ?」
「…………ご、ごめんなさい。ってかなんで父さんが知ってんの!?」
「
「…………あ、成る程」
ウチのママンがおとーさまにチクリやがったのねちくしょう。だから今日無駄に帰ってくるの早かったのねー。
「そ、それに俺だけじゃなくて───────」
「無論、松田君と元浜君の家にも報告済みだ」
「デスヨネー」
許せ、2人とも。庇う前既に報告済みでした。
「それにしても、いつも言っているだろうイッセー」
「な、何を?」
「もし不良に囲まれたなら、すぐに逃げて父さんに言いなさい」
え、でもなー。
「そして父さんも混ぜなさい。楽しそうだからな」
「結局それか!!! 歪みねぇな!!!?」
嫌いじゃないけど!! 流石我が父よ!!
[20:00]
前世の記憶がある上に、ドライグや過去の赤龍帝の先輩達という先生がいるため、積極的に勉強をする必要はない俺。
しかし、一応宿題とかは学校から出されてるため、幾らかはそこに時間を割かねばならない。
「…………この程度の連立方程式とか、暗算レベルなんすけど。むしろ書く方が手間とまで言える」
『まーまー。書類仕事とかを考えたらまだマシじゃない!』
書類仕事…………クラッド6の管理…………イベント提案…………やり直しコール…………うっ、頭が痛い。
「ううぅ…………もう止めて…………戦闘に青春捧げてた俺にはそれが限界なのぉ…………」
『あ、あー。元気だしなさい後輩』
とは言え、宿題自体は別に大したものでもないのですぐに終わる。
そして、ここからがお楽しみターイム。
「じゃ、今日の座学よろしくお願いしますね先輩!」
『分かったわ。今日は『土地から見た力』の話ね』
この先役に立つことを、それぞれの先輩が先生役となって教えてくれる。
心構え的に
そんな風に、勉学の時間は過ぎていくのであった。
[22:00]
戦闘訓練夜の部。
但し行われるのは朝のように公園ではなく、神器空間の中である。
基本的に、先輩達の誰かか相棒、ごく稀に神器世界に飛び込んでくるオーフィスが手合わせの相手になってくれるが、今日は趣向を変えてみた。
インフィニティミッションでミッションをランダム生成してもらい、それをこなしてみる。但し、難易度は『∞』。
さーて、どんなミッションになるかなー…………
[討伐ミッション:太陽神と破壊神の共演]
「……………………オワタ」
ミッション生成機を前にして俺は、絶望に顔を染めたのであった。
…………そして、ミッションを終えた後、現実に戻ることなく意識を落とすことになることは、自明の理だった。
◇◇◇
というのが大体の流れかなー。
え、おかしい? バカ言え、赤龍帝を宿してる割には普通な日常だと思うぞ?
まあそんなことはともかく。俺の中学生活はこんな感じで緩やかに過ぎていくのでした〜。
『ところで相棒。誰に説明しているんだ?』
「しらね」
解説
太陽神→ファンタシースターポータブル2のラスボス
破壊神→ファンタシースターポータブル2∞のラスボス