ハイスクールDevil×Dragon×Dhuman 作:しにかけ/あかいひと
永那「兄が欲しくば…………我を、倒せ!!!」
一誠「いや、永那って世界最強じゃん。無理無理」
・永那に彼氏ができそうな時の兄の反応
一誠「お、お前は本当に大丈夫か!? 俺ぐらい倒せないと永那の相手は難しいんだぞ!!?」
永那「…………兄、流石に、傷付く」
◇◇◇
………………………と言うのをいつかやりたい。
というわけでまたもや深夜テンションでドーン!
圭太と塔矢が悪魔になったところで、彼らの生活が大きく変わるかといえば…………割とそうでもなかった。基本的に朝起きて、学校に通うという流れは変わらなかったからだ。そこに、放課後の部活動と夜の部活動が追加されただけなのだから。
放課後の方は、ぶっちゃけ自由時間と言い換えてもいいだろう。文化祭とか、活動が必要になる場面もあるのはあるのらしいが、基本的には悪魔の隠れ蓑という側面が強いため、こうなっても仕方なし、ではある。
で、そんな自由時間、俺や2人がやってることと言えば…………まあ、お察しだろう。
「甘い、甘いぞ圭太ッ!! そんなこもってない拳撃が、この俺に届くと思うてかッ!!」
「そうは言ってもテメー、防いで避けるだけじゃねぇか塔矢!! 能書きたれてねぇでサッサと撃ち込んで来いやゴルァ!!」
旧校舎の一部は、オカ研が使っても良いことになっている。そのため俺はお嬢に土下座し、教室の一つを自由にしてもいい権利を得た。
そして其処に設置したのが、前世でも散々お世話になった『VR訓練システム』である。しかも、殴ってる感覚の薄いアレとは違い、思考具現化理論をも応用した、限りなく現実に違い再現が可能になった改良版である。
いやー、プログラミング齧ってた上に
…………とりゃーず、説明と愚痴はともかく。そんなものを設置したもんだから、俺たちの部活動が血と汗に塗れたハートフルな青春戦闘パラダイスになることは自明の理。今日もニコニコ己が武器を握って戦うのみである。
勿論ここを利用するのは俺たちだけではなく、お嬢とお嬢の眷属の皆さんもである。最初こそ、お嬢はこの設備を見て胃と頭を押さえたものの、実践的な戦闘訓練としての有用性に目をつけてからは、自分に言い聞かせるようにして利用している。
後は木場が、よく俺を誘ってくるなぁ。一回手合わせで触れられる前にコテンパンにのしてからだけど。まあ同じ『刀剣による近接戦闘を得意とする者』として訓練に付き合うのは嫌じゃない、むしろ喜んで付き合うんだけど…………最近、『木場×兵藤』とかいう世にも悍ましい単語が聴こえてくるようになったんですよね…………ええい、
他にも、姫島先輩と圭太が一緒に使ってたり、塔城ちゃんと塔矢が一緒に使ってたり。…………この組み合わせ、なんかあやしーなー。もしかしたら、もしかするかもね。先を越されるのは正直悲しいものがあるが、まあそうなった時は笑って祝福してやろう。そもそもあいつらが俺についてきたキッカケは『モテたい』だったわけだし。
まあ、そんなこんなで放課後はとてもとても有意義な時間と化しました。嗚呼、幸せっ♪
で、夜の方は本チャンの悪魔業務である。下っ端はまず俺が貰ったあのチラシを欲を持つ人間の家のポストに投函するという下積み修行から始め、それを終えた悪魔は、配ったチラシからドロンと現れて、人間の欲を満たし、対価として何かを貰っていくらしい。
対価、といっても想像するような『対価はお前の命だ!! ゲヘヘへへへッ!!』みたいなことではないとのこと。できんことはないが、最近は命をかける程の願いを持つ人が減ったらしい。家事お手伝いやらマッサージ、果てはコスプレ依頼など、やってることは何でも屋さんに近い様な気もする。ま、欲を満たした代価は絶対徴収なので、問題はないのだろうけど。
まあそんなこと言っても、悪魔でない俺では関わりたくても関われないお話。故に俺っちは夜の活動には不参加である。
「(そういや今日からあいつら、依頼を受けに行くんだよなぁ。大丈夫だろうか?)」
『(まあ余程のことはないだろう。昔ならいざ知らず、今のあいつらが他人に異常なまでの不快感を与えることはないだろうからな)』
「(まあそうだろうけど)」
そんなこんなで、弟子との訓練を終えて家路についていたその時、ピリリとスマホがなった。着信元は、《松田圭太》。
「もしもし圭太? 今仕事中なはずだよね?」
『あーそうなんだけどよ。依頼者がお前をご所望なわけなんだ。つか、お前も知ってる相手だぜ?』
「ほう、それは誰なのかね?」
『あの、ミルたんだ』
……………………アハッ。
「マジか…………マジかマジか、マジかァ…………!!!」
『お、おいイッセー? スイッチ入っちゃったりしてる?』
「そりゃあ入るに決まってるだろう…………あの、あのミルたんなんだろう? 察するに、俺との戦いを取り付けてくれってなところだろう?」
『…………まあその通りだけどよ。で、受け付けるってことで良いんだよな?』
「勿論。お前は依頼者の願いを叶える。ミルたんは、願いを叶える。俺は、楽しめる。誰も彼もが損をしない、実に素晴らしいことではないかッ!」
『否定はしねーよ。じゃ、1時間後に例の河原で』
「承知した」
フフ…………フハハッ! これはこれは楽しい楽しい夜になりそうだ!
◇◇◇
河原に降り立った俺を待っていたのは…………
「久しぶりにょ、イッセーたん」
「おう、久しぶりだミルたん」
戦士の貌、はち切れんばかりの筋肉を持つ、魔法少女の服装を身に纏った、1人の
名を、ミルたん。『魔法』というファンタジーな力に魅了され、しかしあらゆる手段を尽くしてもそれを得ることはできず、それでもなお魔法少女を目指す、尊敬すべき求道者。
「俺を呼び出した理由は大体察しがつくぜ。…………アレから鍛え直したのが、よく分かる。そのオーラは、努力の証なんだな」
「もちろんだにょ。でも、これは単なる通過点でしかないにょ」
そして彼女は、俺にその拳を突きつけた。
「宣言するにょ。今日こそイッセーたんを倒し、魔法に目覚めてみせるにょ!」
轟ッ!! と空気と大地を揺らしながら、ミルたんは構えを取る。その姿に俺は、やはり尊敬の念を抱かずにはいられない。
身体を鍛える、というのは簡単だ。トレーニングが訓練を積めばいい。でも、身体を極限まで鍛えるとなると、話は変わってくる。なにせ、自傷行為に等しいからだ。常人は、それに耐えることができない。
だが、目の前の存在は、それを成した。見るだけで分かる、血と汗と涙…………そして渇望の結晶。人知を超えた力が、そこに宿っている。人道を踏破した先にある、何かを掴んだ証。素晴らしい…………本当に、素晴らしい。人は、ここまで愚直に、強くなれるものなのか。
「はっは! 俺はどこかの運命的な作品に出てくる幻想種TUBAMEとはちがうんだぞ? それでも貴女が満足すると言うのなら…………この兵藤一誠、全力でお相手しようッ!!!」
俺も、戦闘態勢に移る。
彼女相手に手を惜しんではいられない。神器を展開、そのまま禁手、流れる様にインフィニティブラスト。両の手元に擬似フォトンの奔流が集まり、剣の形を為す。
「さあ来い!!!」
「いかせてもらうにょ!!!」
その日、その河川敷は突発的な災害が起きたかのような痕を残し、潰滅することとなる。
◇◇◇
「…………あのねイッセー。ケータの依頼に協力してくれたのはとても助かるのだけどね?」
「はい」
「災害を引き起こしたかのような痕を残したのはやり過ぎよこの馬鹿ッ!!!!」
「いやー、結構白熱しちゃいましてねー。楽しかったですよー」
「楽しかったで土地一つ消されてたまるもんですかッ!!! 誰か、誰かの馬鹿に鉄槌を──────ッ!!!」
いやーあはははー。
…………本当、マジでごめんなさいお嬢。
分からない人の為のグラールの固有名詞講座
・エミリア
→旧名エミリア・パーシバル。何故旧名なのかはネタバレ故にノーコメ。ファンタシースターポータブル2のヒロイン(女主人公という意味で)。主人公(この場ではショウ・ウォーカー)の相棒。序盤は戦い慣れてないグラール基準で普通の女の子。でも、後々に天才だということが判明。これもストーリーに関わってくるためノーコメ。性格は天真爛漫といったところ。
・シズル
→シズル・シュウ。ファンタシースターポータブル2におけるラスボス…………の憑代だったお方。詳しくはノーコメ。エミリアと同格、またはそれ以上の天才。本人の性格は真っ当で、好青年と言えよう。ファッションセンスが飛んでる。あとムッツリ。
・亜空間航行理論
→要は異世界に行ける理論。論文を書いたのは前述のシズルさん。この頃グラールは深刻な資源枯渇問題に悩まされ、それを解決する手段として亜空間航行理論(作中では明言されてはいなかったが、おそらく外の世界に資源を求めていたものと思われ)はとても注目を浴びた。が、コレが原因で……………………
・思考具現化現象
→前述の亜空間航行理論に含まれる亜空間発生によって副作用として生じる現象。読んで字の通りである。割と便利な現象なのでこれからも多用すると思われ。
・フォトン
→グラールの基盤になってるエネルギー。地球で言うところの電気。めっちゃ使える、魔法的な技の触媒になったりもする便利エネルギーではあるが、使用者によって出力が変わったりするためやや不安定。
・フォトンリアクター
→フォトンを動力にするエンジンと考えたら大体あってる。
・Aフォトン
→フォトンを結晶化させたもの。崩壊する時のエネルギーがぱない。普通のフォトンを使う時よりも安定して高出力。でも、コレがきっかけで……………………
・Aフォトンリアクター
→フォトンを取り入れ、それを結晶化し、崩壊させ、そこからエネルギーを得るという一連の機構を積んだエンジン。安定した高出力なエネルギーを生み出せるが、その構造上どうしても大きくならざるを得ないという欠点がある。
◇◇◇
説明が必要そうな単語は、後書きに載せることにします。自己解釈もすこし混じってるので、アテにはならないかもですが、ニュアンスだけでも伝われば。
それはともかく。
感想、批評、駄目出し、よろしくお願いします。