友達の少ない僕が幼馴染達のお手伝いを頑張る事になった(凍結)   作:なんちゃって提督

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他の作品は非常に面白いのに自分の作品はどうしてこんなに…これからも頑張ります!(笑)

あ、申し訳ないですがちょっと短めです
それではどうぞ


ファーストライブを終えて

 

ライブを終えて、わざわざ観に来てくれた小泉さんと星空さんとはお礼を言ってから別れた。あの二人が来てくれていなかったらどうなっていたか……無理矢理連れてきた形で申し訳ないんだけど本当に感謝しかない

 

 

穂乃果ちゃん達が着替えや片づけをしている間に、僕は同じようにライブを観てくれていた人と会っていた。本来なら僕も片づけを手伝うべきなんだろうけど、この人ーー西木野真姫お嬢様は僕の意見など聞かずに腕を引っ張って講堂を出た

 

 

「ちょ、そんなに引っ張ったら痛いって」

 

 

「……」

 

 

あ、無視ですかそうですか。無視されるとかなり傷つくんだけど分かってる? かなり強い力で引っ張られているから本当に少し痛いんだけどなぁ。でも仕方ないから腕を引っ張られている事は忘れる事にしよう。話題を変える

 

 

「観に来てくれてありがとね」

 

 

「ふん、偶々学校に残っていてヒマだったから観ただけだしお礼を言われる筋合いなんてないから」

 

 

今度はちゃんと返事をしてくれた。しかし暇だったからってわざわざあんな離れた所に建っている講堂に足を運ぶとは思えない。自分が作曲した曲の出来が気になったのかもしれないし、何か別の理由があるのかもしれない。とにかく、真姫は興味があったからライブを観に来てくれたんだ。本当に素直じゃないんだから。ツンデレ可愛いです

 

 

「それより!」

 

 

真姫が少し声を張り上げて僕の方を向いた。その表情から判断すると、何やら怒っているようだ。彼女は僕の方を睨み付けながら

 

 

「どうして悠くんがここにいるのよ! ここは女子校だし、そもそも部外者の悠くんが入って来れるわけないでしょ!」

 

 

「あれ、言ってなかったけ?」

 

 

「言ってない!」

 

 

真姫が怒鳴りながら僕に詰め寄った。うん、顔が近いですよ西木野さん。そんなに顔を近くに寄せなくても良くないですか?

 

 

「え、えっと、僕と穂乃果ちゃん……じゃない、高坂さんが知り合いだっていう話はしたよね? それで僕は頼まれてあの人達のお手伝いをしているの。今日は最初のライブだから特別に入校許可をもらってライブ観戦しに来たってわけ」

 

 

ドキドキしている事を何とか隠しながら説明する。こんなに顔近いと僕の顔が真っ赤なのがばれるんじゃないだろうか。僕のちっぽけなプライド的に言うとそれはまずい、まずいですよ!

 

 

「ふーん……別に音乃木坂と何の関係もない悠くんが手伝いを引き受けるなんて、随分と高坂先輩と仲が良いのね」

 

 

そう言った真姫は何故か悲しそうだった。寂しそうだったとも言えるかもしれない

 

 

「仲が良いっていうか、あの人とは色々あってね」

 

 

「色々って何?」

 

 

「いや、その……」

 

 

「へー、私には言えない事なんだ」

 

 

悲しい顔から変わって、明らかにイライラしている事が分かる。ひょっとしてヤキモチですか西木野さん。それを言ったら殴られるだろうから何も言わないでおくけどーー

 

 

「ニヤニヤしない!」

 

 

「ぐはっ! け、結局殴られるのね……」

 

 

鳩尾に素晴らしいストレートを喰らった。真姫の身体能力はそんなに高くないはずなのに、僕に暴力を振るう時だけは身体能力が五割増しくらいにはなっている気がする。痛みに唸っていた僕の耳に聞き慣れた明るい声が届いた

 

 

「あ! こんな所にいた!」

 

 

その声に真姫と僕はほぼ同時に声が飛んで来た方向に顔を向けた。こちらに走ってくるのは先程までの話に出てきていた人物。真姫に責められるように問い詰められていた僕にとっては救いの光が差したようだった。ありがたい、これで話題を逸らせるかもしれない

 

 

「穂乃果ちゃん、ライブお疲れ様! すっごく良かったよ!」

 

 

「うん、ありがと! 練習で上手くいかなかったステップ、自分では結構上手くいったと思うんだけど、どうだった?……ってそうじゃなくて!」

 

 

ビシッ! と僕を指差しながら

 

 

「はるちゃんって西木野さんと知り合いだったの!? ライブ終わったらさっさと二人で出て行っちゃってさ!!」

 

 

「あれ、言ってなかったっけ?」

 

 

「言ってない!」

 

 

怒ったようなに僕を睨み付けてくる穂乃果ちゃん。あれ? なんかついさっきも似たような事があったような無かったような。何これデジャヴ?

 

 

「それにそんなにくっついてさ! 二人は一体どういう関係なの!? まさか恋人とか!?」

 

 

穂乃果ちゃんの言葉に僕と真姫は顔を見合わせる。そうだった、真姫が先程詰め寄って来たからほとんど密着してるみたいな感じになってたんだ

 

 

具体的な距離を言うと、二人の顔の距離は十センチも離れていない。僕の腕も真姫に掴まれたままだ

 

 

真姫の整った顔がすぐ目の前にある。それに密着しているせいか、女の子特有の甘い匂いがする。思わずクラクラしそうになった

 

 

少しの間、僕の頭の中に空白が生まれた後

 

 

「ななっ!?///」

 

 

「うぇぇ!?///」

 

 

ほとんど同時に相手から飛び退くようにして離れた。真姫の顔を見ると林檎みたいに真っ赤になっていたけれど、きっと僕の顔も負けないくらいに真っ赤になっている事だろう。やばい、真姫の顔まともに見れないや……

 

 

「そうだ西木野さん、今日は観に来てくれてありがとね。興味が湧いたらまた観に来てくれたら嬉しいな!」

 

 

穂乃果ちゃんは明るい声でお礼を言いながら頭を下げる

 

 

「は、はい。それじゃ失礼します……」

 

 

真姫は顔を真っ赤にしたまま、そそくさと立ち去って行った。この場の空気に耐えきれなくなって逃げ出したなあのヘタレ……おい、今ブーメランだと思った人、怒らないから名乗り出なさい

 

 

「それではるちゃん?」

 

 

「な、なに?」

 

 

穂乃果ちゃんに呼ばれて彼女の方に目をやると、笑顔は笑顔なんだけど目が全く笑っていない。こんなに人の笑顔が怖いと思ったのは初めてだ。でもすぐにいつもの笑顔になって

 

 

「片づけ、手伝ってくれるよね? まだ結構残ってて大変でさー」

 

 

「う、うん! もちろんだよ」

 

 

良かった、いつもの穂乃果ちゃんだ。そんな事を思って内心ほっとしたのも束の間

 

 

「片づけが終わったら詳しく聞かせてね?」

 

 

「な、何を……?」

 

 

「色々と、ね♪」

 

 

「はい……」

 

 

有無を言わさない迫力に負け、頷くしかなかった。僕の幼馴染はしばらく会わないうちに強く逞しくなっていたみたいです……穂乃果ちゃんの背後に鬼が見えたのは僕の錯覚だと信じたい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「酷い目に遭った……」

 

 

「私もあんなに怖い穂乃果は初めて見ましたよ」

 

 

「あはは……穂乃果ちゃんかなり怒ってたねぇ」

 

 

片付けも無事に終わり、今は帰宅の最中だ。僕の隣を歩いてくれているのは園田さんと南さん。話を聞けば彼女達の家は僕の家と同じ方向にあると言うので、途中まで一緒に帰る事になったのだ。文字通り両手に華の状況でご褒美としか言いようがないんだけど、こんな美少女である二人と一緒に帰るなんて普通じゃ考えられないシュチュエーションに僕の心臓は悲鳴を上げている。ちなみに途中まで一緒にいた穂乃果ちゃんとは別方向なので先程別れたばかりだ

 

 

「穂乃果ちゃんってば笑っていたのに目が全然笑ってませんでした……久しぶりに命の危機を感じましたよ僕は」

 

 

「命の危機が久しぶりなの?」

 

 

南さん、そこはツッコまないでくれると嬉しいです

 

 

「そうですね。私達も穂乃果との付き合いは長いですがあんな表情は初めて見ました」

 

 

あの子もあんな顔するんですね、と園田さんと南さんは苦笑いしているが笑い事じゃないんですよ。本当に殺されるかと思うくらいの威圧感だったんですから。何かもう色々と穂乃果ちゃんには勝てない気がしてきた……いやいや、諦めたらそこで試合終了ですよ? 頑張れ、僕

 

 

「それで林堂くん?」

 

 

「はい?」

 

 

南さんがやたらとキラキラした瞳で隣を歩く僕を見た。思わず一歩後ずさる

 

 

「え~とね、単刀直入に聞くよ?」

 

 

先程まで穂乃果ちゃんに根掘り葉掘り聞かれたというのに今度は南さんから尋問を受けるのか。もう勘弁してほしいのだが、僕に拒否権はなさそうなので頷くしかない

 

 

「は、はい」

 

 

しかしやばい、僕の本能がこの話を聞いてはいけないと叫んでいる。逃げる事も考えた僕だが、隣を歩いている園田さんの何とも言えない威圧感のせいで下手な事ができない。僕、園田さんに何かしたかなぁ……心当たりがまるでない

 

 

「林堂くんは~」

 

 

「ごくっ……」

 

 

「穂乃果ちゃんのこと、どう思ってるの?」

 

 

本日何度目かの空白が僕の頭の中を埋め尽くした。言葉を失っている僕を未だにキラキラとした瞳で見つめてくる南さんにやたらと深刻そうな顔をしている園田さん

 

 

「え、えっと……どう思っているかと言うと、その……」

 

 

「もちろん、一人の女の子として穂乃果ちゃんの事をどう思っているのかなって♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

海未side

 

 

「もちろん、一人の女の子として穂乃果ちゃんの事をどう思っているのかなって♪」

 

 

全く、ことりときたらこんな道端でそんな破廉恥な質問を……ああ、やはり林堂くんも困ってしまっているではないですか。反対にことりは凄く楽しそうですし、やはり彼女も女の子なのでこういった所謂『恋』の話題が好きなのでしょうね。私達三人の中で恋人と呼べる存在がいる人はいませんし

 

 

「どう思っているかと言われても、困ります……」

 

 

私の隣を歩く彼は恥ずかしいのか俯いてか細い声で答えました

 

 

「穂乃果ちゃんはただの幼馴染です。それ以上の関係になんてなれませんよ……僕からすれば、穂乃果ちゃんが友達でいてくれるだけで十分すぎますから」

 

 

そう小さな声で言った彼の横顔は寂しそうで。どうして彼がそんな顔をして答えたのかは私には分かりませんでした

 

 

「と、とにかく! 僕は穂乃果ちゃんの事を大事な友達だと思っています。それは嘘じゃないです」

 

 

「え~、ほんとに~?」

 

 

「本当です!!」

 

 

「む~…林堂くんのケチ」

 

 

「ケチって何ですか!? というよりも南さんそんなキャラじゃなかったですよね!?」

 

 

そこでこの話はうやむやになり、三人共帰る方向が分かれて私は一人で家に向かって歩いています

 

 

ことりは気づいているかどうかは分かりませんが、穂乃果と林堂くんは只の幼馴染という言葉では言い表せられないような気がします。上手く言葉にできませんが……そういえば穂乃果も林堂くんと再会してからというもの、先程の林堂くんと似たような表情を浮かべている時がありました

 

 

あの二人、一体どういう関係なのでしょうか。気になります……っと、こんな事を考えてしまっている時点で私もことりの事を言えませんね

 

 

それにしても気がかりなのは穂乃果です。今日のライブの後にもあの寂しそうな顔をしていました。そしてそれについて林堂くんが関わっているのは間違いないでしょう。あの時の穂乃果の視線は講堂を出て行く彼に向いていましたし。ライブが終わった直後はあんなにも晴れやかな顔をしていたというのに……少し心配です

 

 

「ふぅ……」

 

 

これは少し気を配らなければいけないかな、と思いながら私は一人で息を吐いた

 




ことうみはほのキチだってはっきり分かんだね
というわけでこの作品内では二人は穂乃果ちゃん大好きっ子です
本当はもう少し甘甘な話を書きたいんじゃよ…頑張ります!

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