友達の少ない僕が幼馴染達のお手伝いを頑張る事になった(凍結)   作:なんちゃって提督

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毎日投稿できる人は凄いですね、自分が小説を書くようになって改めて思いました。

そして初めて評価を頂きました。分かっていましたがやはり嬉しいものですね。本当にありがとうございます。


それではどうぞ


マネージャー就任?

前回のあらすじ!

 

 

一人で(ここ重要!)秋葉原を散策していた僕は『A-RISE』という三人組の女の子に出会い、そのステージに魅了されました! その後、家に帰ろうとした所で今時こんな奴らいるかっていう不良男子に囲まれていた女の子達を助けようとして逆にボコボコにされて病院に運ばれてしまいました……かっこつけても駄目なモノは駄目だね、うん

 

 

病院に運ばれて検査をしてもらったところ、骨に異常はなかったので簡単に治療をしてもらって痛み止めの薬をもらって病院を後にした。ちなみに病院にて僕を診察した先生に「キミ、丈夫だね」と茶化されたり、病院に来てくれた母さんに「何やってんのよ、アンタも男なら不良の十人や二十人軽くいなせるようになりなさい! それじゃあ助けたっていう女の子にも示しがつかないでしょうが!」って怒鳴りつけられた。先生の冗談はともかく、母上様、貴女の愚息はそんな大人数を片手で蹴散らせるような戦闘民族ではありませんよ。というよりも一対一でも無理です

 

 

そんなこんながありまして、名誉の負傷(?)をした僕の一日は終わったのでした。そして今日はというとーー

 

 

「スクールアイドル?」

 

 

『うん、穂乃果とことりちゃんと海未ちゃんの三人で始めることにしたんだー』

 

 

LAMEの通話機能を使って穂乃果ちゃんーー高坂さんと電話をしている

 

 

「それはまた急な話ですけど何かあったんですか?」

 

 

『それがね……実は音乃木坂って来年から生徒の募集をしなくなっちゃうんだって。それで今の一年生が卒業する時に廃校になっちゃうかもしれないの。私は音乃木坂がなくなっちゃうなんて嫌だから何とか廃校を食い止めたくて、どうすればみんなが音乃木坂に注目してくれるかなって考えたらちょうど今スクールアイドルって流行ってるでしょ?』

 

 

「それで高坂さん達がスクールアイドルとして有名になって音乃木坂の名前を広めることによって少しでも生徒を集めたいってことですか?」

 

 

『そうそう! さすがはるちゃん、話が早くて助かるよー』

 

 

気楽そうに高坂さんは言うけど、実際そんな簡単にはいかないと思う。スクールアイドルなんて昨日見た『A-RISE』くらいしか知らない僕でもそれぐらい分かる。まして有名になるだけならまだしも、学校存続がかかっているのだ。簡単なわけはない

 

 

「ところでどうしてその事を僕に教えてくれたんです?」

 

 

『そりゃあ、はるちゃんにも色々と手伝ってもらおうと思って』

 

 

「……具体的には?」

 

 

『え?』

 

 

少しの間、電話の向こうの声が沈黙した

 

 

「考えてなかったんですか……」

 

 

『か、考えてたよ! 例えば……そうだ、一緒にダンスを考えてもらったりだとか曲を作ってもらったりとか、あと衣装を作ってもらったり!』

 

 

この人は僕が同じ高校に通っているとでも勘違いしているんだろうか? それとも彼女達のスクールアイドルのマネージャーにでも気づかないうちに就任していたんだろうか。どちらにしろ僕が手伝える事などたかが知れている

 

 

だけどまぁ、そんな事は関係ないんだけどさ

 

 

「僕にできそうな事なら喜んでお手伝いします」

 

 

『ほんとに!? やったー!!』

 

 

握っている携帯の向こうから一段と大きな声が聞こえて思わず耳から少し遠ざける。そんなに喜んでくれるのは僕としても悪い気はしないけれど

 

 

「応援してますから頑張ってくださいね。時間があればライブとかも見に行きます」

 

 

『ライブは絶対来てくれなきゃ駄目だよ』

 

 

僕のライブ観戦は絶対なのか。相変わらず強引だけど、それがこの人らしさでもあるんだよね

 

 

『ていうかさー』

 

 

ん? 急に声のトーンが低くなったぞ

 

 

『はるちゃんどうして敬語で喋ってるの?』

 

 

「え?」

 

 

どうしてって言われても、貴女が年上だからとしか言えないんだけど。他に理由はいらないと思います

 

 

『禁止』

 

 

「は?」

 

 

『はるちゃんは穂乃果に対して敬語使っちゃ駄目だからね』

 

 

「え? ちょ、ちょっと高坂さんーー?」

 

 

『その高坂さんってのいうも禁止! 穂乃果って呼んでくれなきゃ嫌!』

 

 

僕はそれを聞いてしばらくマヌケにも口をぽかーんと大きく開けたまま固まってしまった

 

 

この人は何を言っているんだ。先輩に対して敬語を使うのは当たり前じゃないのか? いかに今まで先輩と呼べる存在と無縁だった僕にだってそれぐらいの事は分かる

 

 

『はるちゃん返事は!?』

 

 

「は、はい!」

 

 

鬼気迫る感じで返事を求められて思わず反射的に返事をしてしまう。こういった強引さもあの頃と変わっていないなぁ、なんて思ってしまう

 

 

「で、でも本当にいいの?」

 

 

『いいったらいいの!……はるちゃんに敬語使われるなんて距離を置かれてるみたいで何か嫌だから』

 

 

最期になるにつれて高坂さんーー穂乃果ちゃんの言葉は小さくなっていった。なんだか別に悪いことなど一切していないのに罪悪感を感じさせるような声だった。なので僕は素直に折れることになった

 

 

「それじゃあ、今まで通り穂乃果ちゃんで……」

 

 

『穂乃果って呼び捨てでもいいんだよ?』

 

 

「そ、それは流石にハードルが高いよ」

 

 

『むぅ、遠慮なんかしなくてもいいのに』

 

 

不満そうな声を発する穂乃果ちゃんだけど、一応これで納得してくれたみたいだ。僕もこれぐらいフレンドリーに他人と接する事ができれば友達増えるのかなぁ。いやいや、これはこの人が特殊なだけで他の人間がやっても上手くいくとは限らない

 

 

穂乃果ちゃんには昔からそういう所があった。信じたくなるというか、ついていきたくなるというか

 

 

『それでね、明日から朝練を始めるって二人と相談したんだけど』

 

 

「ん?」

 

 

朝練? いきなり話が飛んだ。僕が少し考え事をしている間にも穂乃果ちゃんの話は続いていたようだ

 

 

『はるちゃんも明日一緒にやらない? 朝練』

 

 

「え」

 

 

なん、だと……っていうベタなボケは口には出さない。けどそれぐらい驚いたのは確かだ。別に早起きが苦手なわけでは無い。そりゃ朝が辛い時もあるけれど、驚いた理由はそこじゃない

 

 

「えっと、どうして僕が穂乃果ちゃん達と一緒に朝練しなきゃいけないの?」

 

 

『そんなのはるちゃんが一緒の方が楽しそうだから決まってるじゃん!』

 

 

とんでもない理由だった。僕は思わず頭を抱えながら

 

 

「朝練するのに楽しさを求めちゃっていいの? 」

 

 

『練習だからこそ真面目に楽しくやるべきだと思うの!』

 

 

なるほど、もっともらしい意見だ。確かにどうせやるなら楽しいに越したことは無い。でも仮に僕が参加して穂乃果ちゃんが楽しくなったとしても、他の二人はどうなんだろうか。ほぼ初対面の人間がいると何かとやりづらくなりそうだけど

 

 

『それなら大丈夫だよ。ことりちゃんは良いよって言ってくれたし、海未ちゃんに関しても人見知りを直す練習だっていうことにしたから』

 

 

それだけ聞くと園田さんが可哀想だ。どうやらあの三人組のリーダーはなんとなく分かっていたことだが穂乃果ちゃんらしい。この人は一度言い出したら止めづらいから……それを知ってる僕は園田さんと南さんに少しだけ同情した

 

 

「けど、そこが面白いとも言えるんだよね」

 

 

『? 何の話?』

 

 

「ううん、なんでもない。とりあえず朝練やる時に顔くらいは出すよ。どこに何時に集合なの?」

 

 

『えっとね、神田明神に七時だよ』

 

 

七時か。妥当な時間だけどかなり早い。そうなると前の日に学校の準備を終えていたとしても余裕を持って六時前には起きたいな

 

 

「分かった。僕は見てるだけだけどいいんだよね?」

 

 

『うん! だけど、もし変なところとかあったらどんどん言ってほしいかな』

 

 

運動が得意ではない僕ではアドバイスできることなんてないと思うんだけどな。いや、待てよ? 良い機会だから、身体の効率的な鍛え方とか勉強してみるのもいいかもしれない。そういった面でなら穂乃果ちゃん達の役に立てる気がする

 

 

『それなら明日のメニューは海未ちゃんが考えてくれるらしいんだけど、今度からははるちゃんもメニュー考えるのを手伝ってあげてくれるかな?』

 

 

園田さんが練習メニューを考えるって事は、あの人は運動が得意なのかもしれない

 

 

『海未ちゃんはねー、弓道部のエースだし家が道場をやってて、えーと、なんだったけ……伝統的な踊りの……日舞? をやってて小さい頃から剣道とか柔道とか色々習ってて凄いんだよ!』

 

 

なんて穂乃果ちゃんが懇切丁寧に説明してくれた。どうやら園田さんは運動が得意とかというレベルではなくスーパーマンであるらしい。あり得ないとは思うが、彼女とケンカにでもなったら瞬殺されそうだ……僕は絶対に園田さんを怒らせない事を心に誓った

 

 

「へぇ~…そんな人がいるなら僕の仕事はなさそうだね」

 

 

『あはは……そんな事言わないで、ね?』

 

 

「分かってるよ。言ってみただけ」

 

 

どうせ部活にも参加していないわけだし、彼女達のサポートをする時間ぐらいは作れるだろう

 

 

「それじゃあ明日も早いんだしもう切るよ」

 

 

『もうこんな時間かー。寝坊したら海未ちゃんに怒られるだろうから気をつけなきゃ』

 

 

「だったらちょっと長電話しすぎちゃったね」

 

 

時計の針は既に十一時を指していた。明日六時に起きるという事を考えれば若干遅い気もする時間である

 

 

『いやー、ついついはるちゃんと話すの楽しくて喋りすぎちゃったよ』

 

 

「僕は話聞いてただけなんだけど……」

 

 

幼馴染の穂乃果ちゃんに対してでも上手く話題を作り出す事ができない僕のコミュ力のレベルはかなりヤバめだ。絶望的なまでに低い。どうして穂乃果ちゃんが僕に話しかけてくれるのかがいまいち分からない。僕としては嬉しいんだけどね

 

 

とりあえずそれで通話を切り上げて僕は充電がかなり少なくなってしまったスマホに充電器を接続してから机に向かった。そこに置いてあるパソコンの電源を入れてインターネットに繋ぎながら棚に並んでいた身体の仕組みについて小難しくまとめられている参考書を手に取った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、目を覚ました僕は下に降りて行って朝食を取ってシャワーを浴びて身支度を整えてから家を出た。ちなみに母さんに穂乃果ちゃん達の朝練の手伝いに行くと言ったら「そういえば久しぶりに穂むらの饅頭が食べたいわね。今日の放課後買ってきて♪」とおつかいを命令された。僕が学校に行っている間に自分で買って来れば早いのに。もちろん大人しく母の言葉には従っておく。母は強し

 

 

「う~…今日も良い天気だなぁ」

 

 

大きく伸びをしながら小さい声でそう言った

 

 

僕は雨が嫌い

 

 

じめじめしているし、気が滅入ってくるような気がするし、傘を持ち歩かなくちゃいけないし。そして何よりーー

 

 

 

 

あの日の事を思い出してしまう

 

 

 

 

「……なんて、ね」

 

 

やっぱりこの街に来ると思い出してしまう。嫌な記憶だ。しかし今は頭をこれから行われる穂乃果ちゃん達の朝練の事に切り替えて集合場所である神田明神へと足を向ける

 

 

「あ」

 

 

「あ……」

 

 

神田明神のかなり近くまで来たところで穂乃果ちゃんの友達の園田さんと鉢合わせた。この前見た制服ではなく、動きやすそうなジャージを着ている

 

 

「お、おはようございます……」

 

 

「おはようございます……」

 

 

互いにそれだけしか言葉を発する事ができず、気まずいような空気が流れたまま同じであろう目的地に向けて歩き続ける

 

 

(き、気まずい……ッ!よりにもよって園田さんと鉢合わせになるなんて何か話さないといけないんだろうけど何も思いつかないよー頭が真っ白にーー)

 

 

(き、気まずいです……よりにもよって一人でいる時にこの人と鉢合わせてしまうなんて穂乃果の話では年齢は私より一つ下だということでしたしここは私がリードしてあげなくてはならないのは分かっているのですがほぼ初対面の男の子と喋ることなんてーー)

 

 

「「はぁ……」」

 

 

二人の溜め息が完璧に重なった。その事に二人は気づかない

 

 

「「あ、あの」」

 

 

「「……」」

 

 

外側から見ると意外と息が合いそうな二人なのだが今はまだまだぎこちないままである

 

 

((き、気まずい……ッ!!))

 

 

結局ろくな会話もできないまま、神田明神に到着した

 




ハーレムにはならないと思います(多分)

良かったら評価、感想等よろしくお願いします。
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