友達の少ない僕が幼馴染達のお手伝いを頑張る事になった(凍結)   作:なんちゃって提督

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少しいつもより早めの投稿です。物語が進まない? ごめんなさい、反省はしています

そして今回も全く進みません

あ、UAが5000に近づいてきました! こんな拙い小説を読んでくださってありがとうございます。これからものんびり頑張ります

少し長くなってしまいましたが、それではどうぞ


お悩み相談室?

 

僕は今、呼び出されてとある喫茶店に来ている。僕一人だったら一生入る事はなさそうなお洒落な内装の喫茶店だ

 

 

誰に呼び出されたのかというと、目の前で綺麗な赤色の髪の先を指先でクルクルと弄っている幼馴染

 

 

「それで、こんな所にまで呼び出して何の話?」

 

 

真姫は運ばれてきたコーヒーやケーキには手もつけず、そっぽを向いている。コーヒーが飲めるなんて大人だなって思う。ちなみに僕の目の前にあるのはオレンジジュースとショートケーキ。何さ、悪い?

 

 

「……ちょっと悩みっていうか、相談があって」

 

 

しばらくしてから真姫はようやく口を開いた

 

 

「悩みか。僕でよければ何でも聞くけど、何があったの?」

 

 

「実は、私にしつこく付きまとってくる人がいて困ってるの」

 

 

なん、だと……まさか真姫がストーカー被害に遭っているというのか。確かに可愛いし昔から男からの告白は絶えなかったと噂されていたし華のJKになった今、あり得ない話ではないけども……

 

 

「とは言ってもストーカーとかじゃなくて学校での話よ」

 

 

「あ、そうなの?」

 

 

真姫の言葉に若干拍子抜けした。学校でしつこい人がいるとなると部活とか課外活動の勧誘か何かだろうか

 

 

「なんかウチなんかでスクールアイドル始めたって言ってる人がいて、そのリーダーっぽい人が『私達と一緒にスクールアイドルやろう!』ってしつこいのよ」

 

 

真姫は少し疲れたように小さく息を吐いた。って、スクールアイドル? 真姫の言うしつこい人物に心当たりがありすぎて困るんですが

 

 

「私は勉強で忙しいからそういうのはいいですって言っても『練習だけでも見に来て』なんて言われちゃったし」

 

 

「えっと、真姫? ちなみにそのしつこい人の名前って分かる?」

 

 

僕は九割九部九厘の確立で分かりきった事を確認の為に聞いてみる

 

 

「名前? んー…確か、高坂先輩、とかいったかしら。それがどうかした?」

 

 

ビンゴだ。僕は思わず頭を抱える。数少ない僕の知人がこういった形で関わる事になるなんて何か奇妙な縁を感じてしまう

 

 

「その高坂さんって人、僕の知り合いなんだけど」

 

 

「え、そうなの!? 初耳よ、そんな話」

 

 

「だって言ってなかったからね」

 

 

「貴方ね……」

 

 

そんな僕の交友関係を真姫に報告しているわけないじゃないか。友達が少ないから言うまでもないってのはあるんだけど。やべ、考えたら泣きたい

 

 

そんなネガティブな考えはどこかへ放り投げて、ひとまずは真姫の相談に答えよう。強引過ぎるくらいの穂乃果ちゃんに対するフォローぐらいはしてあげなきゃ

 

 

「その人を知ってる僕から言わせてもらえば、真姫を誘ってるのは単純に一緒にやりたいからだよ。それ以外の理由はきっとないと思う」

 

 

「……どうして私なんかを」

 

 

「穂乃果ちゃん……高坂さんのインスピレーション、直感じゃないかな」

 

 

「なにそれ、意味分かんない」

 

 

「あの人ってそういうとこあるからさ。少し強引な所もあるけど、支えてあげたくなるというかついていきたくなるというか……」

 

 

話しながら穂乃果ちゃんとの幼少時のエピソードを思い出す

 

 

あの頃は完全にインドア派だった僕の腕を引っ張って外に連れ出すなんてのは当たり前。妹の雪穂ちゃんも一緒に遊んだこともあったっけ。「星が見たい!」なんて突然僕の家に突撃してきて僕の家の屋根に登って一緒に星を見たりもしたっけな。他にもーー

 

 

「ちょっと、悠くん」

 

 

真姫の呼びかけによって思考から現実へと戻される

 

 

「随分と高坂先輩と仲が良いみたいね。だらしなくニヤニヤしちゃって」

 

 

「に、ニヤニヤなんてしてないよ」

 

 

「してたわよ。それで、結局高坂先輩とはどういう関係なワケ?」

 

 

「関係って……そんな大袈裟なものじゃないって」

 

 

「もしかして彼女とか?」

 

 

「ち、違うよ!」

 

 

慌てて否定する。確かに穂乃果ちゃんは可愛いしとっても魅力的な人だけど、僕なんかじゃ……ね

 

 

「ふーん……」

 

 

それにしても穂乃果ちゃんの話題になって時から真姫がやたらと不機嫌だな。これはひょっとして

 

 

「もしかして真姫、妬いてーー」

 

 

「ふんっ!」

 

 

「ぎっ!?」

 

 

少しからかってやろうと思った僕の言葉は真姫の鋭い脛蹴りによって最期まで言えなかった。僕が出した変な声によって店の中にいた他のお客さんの視線が向けられるが、痛みに悶える僕はその事を気にする余裕などない

 

 

「ッーー!! じょ、冗談じゃん。そんなに怒らなくても……」

 

 

「悠くんが変な事言おうとするのがいけないのよ!」

 

 

そう言って顔を逸らす真姫の横顔はかなり赤い。きっと照れているんだろう。彼女はこういう話題には弱いという事を知っている僕はそう決めつける

 

 

「それで、話を元に戻すけど真姫はどうしたいの?」

 

 

脛の痛みがそれなりに引いた所で僕は話を戻す

 

 

「わ、私は……」

 

 

「どうしてもやりたくない?」

 

 

「だって、勉強頑張らなくちゃいけないわけだし、アイドルなんて軽い音楽私には合わないもの」

 

 

「そうかもね」

 

 

一応、真姫の言葉に同意しておく。彼女が普段聞いている音楽はジャズやクラシックといったものが多い。真姫はあまりテレビなども見ないタイプだったはずだからアイドルの音楽にそういったイメージを持っているのも分かる

 

 

僕自身も音楽なんてヴァイオリンが少し弾けるくらいだし、アイドルの良さなんて素人知識程度にしか知らない

 

 

「でもさ、音楽って感動するよね」

 

 

「え?」

 

 

意味が分かっていないのか、真姫は少しだけ目を丸くした。だけど僕の言葉の意味はそのままの意味

 

 

「良い音楽って心に響くよねって話。それはアイドルも同じなんじゃないかなって思ってさ」

 

 

先日偶然見た『A-RISE』の路上ライブの時、僕は確かに感動していた。涙を流すとか分かりやすい表現ではなかったけど、とにかく心を打たれていた

 

 

ステージで軽快な音楽と共に華麗に踊る三人の少女に

 

 

「もしアイドルの音楽が軽くて嫌いだって思ってるなら、真姫が変えればいい話だよ。穂乃果ちゃん達のグループを軽くない音楽に、さ」

 

 

「……そもそも私はやらないって言ってるんだけど」

 

 

「良いじゃんちょっとくらい寄り道したって。勉強ばっかりで息苦しく感じてるんでしょ? 息抜きも兼ねて試しにやってみるのも悪くないと僕は思うな」

 

 

言い終わると真姫は凄く驚いたような顔をしていた。僕、そんな変な事言ったつもりないんだけど

 

 

「私、勉強ばかりで息苦しいなんて言ったかしら」

 

 

「いや、言われてない。ただ今の真姫見てたら何かつまんなそうにしてるからそうなのかなって思っただけで」

 

 

「……こういう事にはすぐに気づくのね」

 

 

「地味に長い付き合いだからね」

 

 

笑いながら言うと、何故かまた呆れたように溜め息を吐かれた

 

 

「悠くんって……いや、やっぱりなんでもないわ」

 

 

「な、何さ。気になるじゃん」

 

 

「なんでもないって言ってるじゃない。しつこい男は嫌われるわよ?」

 

 

「うぐっ……」

 

 

それは困る。非常に困る。ただでさえ友達が少ないと言うのに真姫に嫌われてしまっては僕の人生は詰みだ。そこまで言うのは大袈裟かもしれないけど、それぐらいショックを受けることは間違いないだろう

 

 

「ほんと。締まらない人ね」

 

 

「言い返す言葉もございません……」

 

 

真姫はおかしそうにクスクスと笑っている。からかわれていると分かっていても実際に何も言い返せない、辛い

 

 

「でも、ありがと。少しは気持ちが楽になった気がする」

 

 

そう言う真姫の顔は最初にこの店に入った時よりも穏やかだった。どうやら少しは悩みの解決の手助けにはなったらしい

 

 

「これぐらい、お安い御用だよ。さ、そろそろケーキ食べよ?」

 

 

「そうね。せっかくここに来たんだから。結構美味しいんだから味わって食べなさいよ」

 

 

僕は目の前に置かれてそのまま手を付けずにいたモンブランをスプーンですくって口に運ぶ

 

 

「ん、美味しい」

 

 

丁度良い甘さで僕の好きな味だった。こんなお店を知っているだなんて流石としか言えない。これからもたまに来たいくらいにはケーキは美味しかった

 

 

「でしょ。ここのケーキ結構好きだからたまに来ちゃうのよね。一人で考え事するのにも悪くないし……ってほんとに幸せそうに食べるわね」

 

 

呆れるような声で言われるが、仕方ないじゃん。甘いもの大好きなんだもん

 

 

ケーキはすぐに食べ終わってしまい、それからは真姫と話をお互いのカップの中身が空になるまでお喋りを楽しんだ

 

 

「……そろそろ帰りましょうか。すっかり話し込んじゃったわね」

 

 

「そうだね。でも、たまにはいいんじゃない? 真姫とこんなにゆっくり話すなんて久しぶりだったし僕は楽しかったよ」

 

 

「そうね、中学校の時よりは確実に会う機会が少なくなってる」

 

 

そう言う真姫の顔が寂しそうだったのは僕の見間違いだったかもしれない。僕の見間違いかもしれないけど、もし事実だったら? こんな時なんて声をかけてあげればいいんだろう。こういった経験の皆無と言ってもいい僕の頭では答えは出そうにない

 

 

「また、何かあればいつでも言ってよ。できる限りで力になるからさ」

 

 

その為、当たり障りの無さそうな言葉しか出てこなかった自分が少しだけ情けなく思った

 

 

「……ありがと」

 

 

それでも真姫はそっぽを向いて髪の毛の先を指で遊びながらそう言ってくれた。やっぱり照れてる真姫は可愛いな。これを言ったら拳の一つや二つが飛んでくるだろうから言わないけど

 

 

僕は伝票を手に取り席を立つ

 

 

「自分の分くらい出すわよ。むしろ話を聞いてもらったんだから私が」

 

 

「いいからいいから。たまには僕にも格好良い事させてよね」

 

 

男というのは単純な生き物なのでついつい女の子の前では見栄を張ってしまう。というよりも僕に関して言えばこういう時ぐらいしか真姫相手に自分の良い所をアピールできないのだから

 

 

真姫が何か言う前に会計を済ませて喫茶店を出た

 

 

「さ、いこ? 今日は家まで送っていくからさ。ボディガードの代わりとして」

 

 

「ふふ、随分頼りないボディガードね」

 

 

「うぐっ……面目ないです」

 

 

冗談よ と言って真姫は歩き始める。肩を落としていた僕も慌てて追いつき彼女と肩を並べて歩く

 

 

並んで歩いて帰るだなんて恋人みたいで少しだけ気恥ずかしかったけど、たまにはこういうのも悪くないよね。真姫はいつも通り素っ気ないから僕の妄想での話でしかないっていうのが少しだけ悲しかったけど仕方ない

 

 

「悠くん」

 

 

「ん?」

 

 

「ありがと」

 

 

何のお礼かよく分からなかったけど、こう答えなきゃ駄目だと思った

 

 

「どういたしまして」

 

 

その後、無事に真姫を家まで送り届けて僕も自宅に向けて歩き出した。ここから地味に遠いんだよね。しかし真姫と一緒に帰れたご褒美だと思えば安いものである

 

 

「明日は朝練にも顔出さなきゃ、あと帰ったら宿題も……」

 

 

忙しいな、と思いながらも充実しているような感じがする。部活と勉強を両立している人はこんな気持ちなんだろうか

 

 

ちなみに喫茶店の会計が予想以上でびっくりしたのは真姫には絶対に内緒にしておこう……お嬢様恐るべし

 




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……いつも一番悩むのはタイトルだったり
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