死なない少年と壊す少女【完結】   作:写楽―しゃらく―

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はい。相変わらすの突貫小説です。

今回は第五話目という折り返しの部分になります。
甘甘なのはここまで。酸っぱいのはここまでです。

それでは、第五話、どうぞ。


【第五話】愛される少年と愛する少女

いよいよ来週。

僕とフランが二人で約束した、『真ん中バースデー』が開催されようとしていた。

していた……していた、のだけど。

 

 

「プレゼントどうしよう……」

 

 

僕はかなり悩んでいた。

前回の僕の誕生日にフランが僕にくれたプレゼントは――

 

 

「同じのじゃちょっとなぁ……」

 

 

フランからのプレゼントは、なんとキスであった。

それもほっぺたとかにする軽いやつじゃなく、唇に直接触れ合うやつ。

だからといって今回、僕が同じ事をしても味気ないし、それにそうそう簡単にしてもいけないだろう。

だからと言ってそれ以上?いやダメだ。僕もフランもまだ子供だから早い。

となると――

 

 

「プレゼントは僕自身――ってそれはない」

 

 

以前フランがやろうとしていたプレゼントを提案してみるも、即座に却下。

勝手に一人で言って一人で否定するのはなかなかどうして、虚しさがすさまじい。

いやホントに悩んでいるんだ。決してふざけているわけじゃない。

だから、相談すべき相手が必要だと結論付けて、僕は今日も紅魔館へと足を運んでいた。

 

 

「と、言うわけなんです。どうしたらいいですかパチュリーさん」

 

 

僕は今、フランの自室ではなく、図書館のパチュリーさんの元へやって来ていた。

 

 

「そうねぇ……」

 

 

パチュリーさんは、普段から周りの事など意にも介さない憮然とした性格をしているのだが、僕がフランとキスをした事実を伝えると飛び付くように食いついた、

 

 

「まず、貴方はどうしたいのかしら?」

「どうしたいって……。フランにはあの時のお礼も兼ねて前より楽しく出来るように――」

「はい却下」

 

 

バッサリとパチュリーさんは僕の話をぶったぎる。な、何がダメなんでしょうか?

 

 

「まず、貴方の勘違いを正しましょう。フランは貴方に感謝されたくてあの誕生会を開いたのかしら?」

「…………それは、違う、と、思い、ます」

 

 

自信がないけど、フランの性格上、僕の為に誕生会を開いてくれたとしても、それで何かしらの見返りを求めているとは思えない。

 

 

「そこよ。貴方とフランとでは、考え方の根本が違う。フランは貴方の為にやったけど、じゃあ貴方はどう?フランの為?それとも自分が満足する為?」

「………………」

 

 

 

言葉が出ない。

確かにそうだ。フランはいつだって僕の為に行動してくれた。

僕は、それじゃあ僕は、今までフランに何をしてあげたのだろう?

 

 

「別に気負う必要はないのよ。フランは今のままの貴方を好いている。だったら、貴方は別に特別なことをする必要はないんじゃないかしら?」

 

 

パチュリーさんの言うことは尤もだ。尤もなのだけど、でも。

 

 

「でも僕は、フランに感謝してるんです。今まで色褪せていた僕の毎日が、フランと一緒に居るだけで鮮やかな色になったから。だから、今までのお礼と、そしてこれからよろしくと伝えたいんです」

 

 

僕の言葉を、パチュリーさんは黙って聞いていた。

暫くの思考の後、パチュリーさんはため息を吐いて何やら紙を取り出して文を認めはじめた。

 

 

「これは紹介状よ。魔法の森にある雑貨店の店主宛の」

 

 

そう言って魔法で押印を押して、それを僕に手渡してくれる。

 

 

「あの店は外の世界の品を取り扱ってる……。交渉次第で何かが見つかるかも知れないわよ?」

 

 

 

 

 

「うー……。つまんない……」

 

 

その日、私は自室で一人で過ごしていた。

彼は何かの用事で一月ほど会えないと言うので仕方ないことなのだけど……。

 

 

「……会いたいよ……」

 

 

まだ会えなくなって一週間だと言うのに、どうにも胸のモヤモヤが払えない。

三週間後には『真ん中バースデー』の約束もあるのに、なんで会えないの?

 

 

「……うー!気晴らしにぶらぶらしよっと!」

 

 

これまでの私だったら、このモヤモヤを払う為にそこらの玩具や家具を片っ端から壊していただろう。

けど、彼と出会ってからはそういった衝動的な行動を取らなくなっていた。

出会ってからと言うよりは、あの日に『約束』をした時からか。

とにかく、私は前とは違い、手当たり次第に当たり散らさなくなっていた。

 

 

「まずはー、咲夜の所にでも行こっと」

 

 

そう言って部屋から飛び出して咲夜の元へと向かった。

 

 

 

 

 

「あら、フランドール様。如何なさいましたか?」

 

 

廊下の窓を鼻唄混じりで掃除しながら私に気付いた咲夜が話しかけてきた。

 

 

「つまんなーい。脅かしてあげようかと思ったのに」

「あらあら。それは残念ですわ」

 

 

クスクスと微笑む咲夜は、綺麗だった。

咲夜は私が憧れる人の一人だ。

私も将来、こんな感じのエレガントな素敵な女性になれるかなぁ?

 

 

「あら?」

 

 

と、一人考えていた私に、咲夜が何かに気付いたように小首を傾げて、私の横に立った。

 

 

「どしたの?咲夜」

「いえ。フランドール様、少し身長が伸びましたか?」

「え?」

 

 

咲夜は私の横に立って背を測っている。

 

 

「やはり少し伸びていますね。一応採寸をしてみましょうか」

「うん。お願い」

 

 

そう言って私は咲夜の管理するドレスルームに連れられて来た。

私は取り合えず来ている服を脱いで、ショーツにドロワーズ姿になった。

咲夜はそれを見て巻き尺を使って、私の頭から爪先までを事細かに採寸していった。

最後に身長を測る。

 

 

「148.2㎝……。以前から3㎝近く伸びていますね」

「ホント?」

「えぇ。最近、服がキツくて苦しかったりはしませんでしたか?」

 

 

そう言えば、苦しいとはいかないまでも、妙に胸辺りがモヤモヤする。

それを咲夜に伝えると、咲夜は言った。

 

 

「バストも成長なさっていますね。なるほど確かにお召し物が小さくなっているのでしょう」

「おっぱいが!?やったー!」

「フランドール様。淑女が軽々しくおっぱいなどとは言ってはいけませんよ」

 

 

思いがけない出来事に喜ぶ私を、咲夜は柔らかな微笑で眺めながら宥めたのだった。

 

 

 

 

 

 

ユサユサユサユサユサユサユサユサユサユサユサユサ――

 

私は今日、何故か無性に苛立っていた。

妙な運命を見てしまったからか、と一人で貧乏揺すりをしていると、自室の扉が勢い良く開かれた。

 

 

「お姉さまーー!」

 

 

元気のいい声で私の部屋に飛び込んで来たのは私の妹、フランドールだった。何故か表情は輝かんばかりの笑顔を張り付けている。

 

「どうしたの?フラン」

「えへへー。あのねー」

 

 

ニコニコと顔を綻ばせながら、フランは私に近寄って傍に立つ。

 

 

「さっき咲夜に体の採寸をしてもらったんだけど、身長が伸びてたの!」

「なん……ですって……?」

 

 

私は呆然とする。バカな!私でさえ未だに成長期に入っていないと言うのに!

そう言って私は立ち上がってフランと並んで立つ。

確かに……以前まではフランは私より少し小さい程度だったのが、今では同じぐらいの目線になっていた。

 

 

「うそ……。妹に身長で並ばれるなんて……!」

 

 

がっくりと項垂れる私に、フランは更に追い討ちをかけてくる。

 

 

「それとねー、おっぱいもおっきくなってた」

「ウソをつくなあああああああああああ!?」

 

 

ついつい怒鳴ってしまった。え?マジで?私身長どころか胸の大きさでも負けてるの?

ペタペタとフランの胸を触る。

以前と同じように未だにまな板ではあるが、しかしこの僅かな柔らかい感触は――!?

 

 

「……マジ?」

「フフン!」

 

 

エッヘン!と言う効果音が聞こえる程に胸を張るフランに、ガチで床に膝をつく私。

そ、そんな……。妹に体の発育で負けるなんて……。予想だにしていなかった。

 

 

「それじゃあねーお姉さまー」

 

 

項垂れる私を余所に、フランはそのまま出ていった。おい、姉に対する慰めの言葉とかないのかよ。まぁ慰められても虚しさが募るばかりなのだけれど。

 

 

「……はあ」

 

 

五分程項垂れていた私は漸く平常心を取り戻し、再び椅子に座って人心地つける。

 

 

吸血鬼に限らず、妖怪という存在は成長が遅い。

それは、人間が歳を重ねることでその精神を昇華させるのに対して、妖怪は精神を基盤に肉体が成長していくからだ。

精神的な成長が肉体に反映される、とでも言えば分かりやすいだろう。

 

その上、妖怪は己の本能に従って行動するものが多い。

分かりやすいのは霧の湖近くの森に住む宵闇の妖怪だろうか。

彼女を例にしてみる。

あの宵闇の妖怪の少女は、私たちより更に子供のような性格をしている。

それは、彼女の本能、『人食い』の性質が、その姿のままの方がより人間から怖れられることを知っているからだ。

だからあの宵闇の妖怪は、実に子供らしい性格と口調のまま人間を襲う。

 

私たち吸血鬼も妖怪ではあるけれど、しかしその種族の特性上、他の妖怪とは一線を画す存在だ。己の本能には人一倍、いや妖怪一倍忠実に生きている。

それが、成長する。

これはつまり、フランドールの精神が成長するに足る『何か』があったと言うことだ。

 

言わずもがな、それは『あの少年』の事だろう。

確かに、フランは成長している。

以前のような所構わない狂気は鳴りを潜め、今では只の爛漫な子供のように振る舞っている。

自己の抑制は、精神を成長させる大きな要因だ。

フランドールの成長を喜ばしく思う反面、私は少しの不安を抱いた。

 

 

「……何かの拍子で、心を傷つけなければいいけど……」

 

 

私はそう言って咲夜を呼ぶ。

用事はなくなった紅茶の催促と、私の体の採寸だった。

 

 

 

 

 

あれから三週間が経った。

彼はそれ以来、週に一度は私に会いに来てくれたけれど、それでも今何をしているのかは教えてくれなかった。

で、今日は彼は来ない日。

私は明日に控えた『真ん中バースデー』の為に咲夜に用意してもらったドレスを眺めながら、一人で自室でぼーっとしていた。

 

明日が楽しみな反面、少し不安な気持ちを抱いていた。

 

 

「明日……来るのかな……?」

 

 

もしかしたら、私と遊ぶのが詰まらなくなったのかもしれない。

他に友達が出来たのかもしれない。

私が『あんなこと』をしちゃったから、嫌われたのかもしれない。

 

不安は止めどなく胸を過っては通りすぎ、再び新たな不安が押し寄せる。

ブンブンと頭を振って思考を変えようとしても、一度考え出してしまったら止まらない。

 

 

「……会えなくなるのは、イヤだなぁ……」

 

 

また一人ぽっちになってしまうのがこわい。

また何かを壊してしまうのがこわい。

彼を――忘れてしまうかもしれないのが、堪らなくこわい。

私は彼が好きだ。

お姉さまや咲夜。パチェや小悪魔。美鈴に抱く『好き』とは違う『好き』。

これがどういうものなのかは分からないけれど、でも、それを考えると胸が苦しくて、体が熱くなっていく。

ドキドキが止まらず、そして会いたいと思う気持ちが段々強くなっていく。

 

 

「……はやく来てよ……。ばか」

 

 

そう呟いた時だった。

コンコン、と、部屋の扉がノックされた。

私はベッドに突っ伏していた体勢からガバッと起き上がり、そちらの方へと目を向けた。

 

 

「誰?」

「咲夜でございます。フランドール様」

 

 

その声はよく聞き慣れたもので、しかし私が今求めているものとは違った。

内心でがっくりと項垂れていると、扉が開かれ咲夜が入ってくる。

 

 

「どしたの咲夜。何か用?」

「はい。フランドール様宛に手紙が届きまして」

 

 

手紙?一体誰だろう?

私は咲夜が懐から出した手紙を受けとる。

彼女はそのまま一礼して、能力を使ってその場から消えた。

 

 

「差出人は――!」

 

 

その便箋の表には『フランドールへ』と書かれ、裏には呼び慣れた彼の名前が刻印されていた。

私はワクワクに支配された心を出来るだけ落ち着け、便箋を開いて中を見る。

 

そこには

 

『フランドールへ。

明日十二月二十四日。午後七時に迎えに行くから待ってて欲しい』

 

とだけ簡潔に書かれた手紙が入っていた。

僅か二行の少ない文字ではあったけど、しかしそれは確かに彼の字で、私は喜びの余りベッドの上で跳ね回っていた。

 

 

「……楽しみだなぁ」

 

 

踊る心を押さえきれず、私は更に部屋を駆け回るのだった。

 

 

 

 

十二月二十四日。

この日は待ちに待った、僕とフランの『真ん中バースデー』の開催日だ。

今日僕は咲夜さんに頼んで用意してもらった洋装に身を包み、フランを迎えに紅魔館へとやって来た。

時刻は午後七時。約束の時間だ。

紅魔館に着いて美鈴さんに挨拶をし、咲夜さんにフランの部屋へと案内される。

 

 

「準備は万端でしょうか?」

「はい。時間的にパチュリーさんに挨拶出来ないので、申し訳ないんですがお礼を伝えておいてください」

「フフッ。畏まりました」

 

 

咲夜さんは上品に笑いながら、そうこうしている内にフランの部屋まで辿り着く。

 

 

「では、私はこれで」

「ありがとうございます」

「えぇ。では、良い夜を」

 

 

そう言って消えた咲夜さんを見送って、僕はフランの部屋の扉をノックする。

コンコン、と響いた音の後に、「入っていいよ」と言う返事があったので、僕は扉を開けて部屋に入る。

 

相変わらず広く、しかし窓がないため閉塞感たっぷりのその部屋に、フランは立っていた。

 

 

「…………ぁ」

 

 

フランは綺麗な純白のドレスに身を包んでいた。

以前のような扇情的な真っ赤なドレスとは違い、露出は少なく、清楚な印象を受ける丈の長いドレス。

首もとにはモフモフのファーが付いていて暖かそうだ。

心なしか、軽く化粧もしているようだった。

 

 

「お待たせ」

「ホント。待ちくたびれたわ」

 

 

大人っぽいドレスに身を包んだからか、普段のフランのような子供らしさはなく、大人の女性のような上品な笑顔を浮かべている。

 

 

「それじゃ、行こうか」

「どこに連れていってくれるのかしら」

「着いてからのお楽しみ」

 

 

そう言ってフランの手を握って、僕らは紅魔館を後にした。

 

 

 

 

彼に連れられてやって来たのは、満点の星空が浮かぶ、紅魔館から少し離れた小高い丘の上だった。

 

 

「……綺麗……」

 

 

輝く星たちに、私は魅せられていた。

吸血鬼を魅了するなんて、星はやっぱり凄い。

空にかかる星の川の下には、絨毯が敷かれ、その上にテーブルと椅子が用意されていた。

 

 

「ここでパーティーをするの?」

「うん。こないだは皆でやったけど、今日は二人きりで」

 

 

恥ずかしそうな頬を掻きながら言う彼は、ちょっと可愛かった。

テーブルの上には料理が置かれていたのだけど、この寒空の下でも冷めている様子はなく、暖かそうな湯気がたっている。

と言うか、この絨毯の回りに薄い結界のようなものが見えた。

 

 

「料理は咲夜さんにお願いして作ってもらったんだ。結界はパチュリーさんに」

「そうなの?」

 

 

二人は知っていたのか。今日彼がやろうとしていたことを。

そう思うとなんだがちょっぴり複雑な気持ちになったけど、でも、今日ぐらいはいいか。

 

結界内は思ったよりも暖かかった。

彼が引いてくれた椅子に腰掛け、私の対面に彼が座る。

用意された二つのグラスにシャンパンを注いで、二人で構える。

 

 

「それじゃ、二人に」

「二人に」

 

 

乾杯。

グラスを合わせた甲高い音が、誰もいない丘の上で響いた。

 

 

 

 

「フラン。渡したいものがあるんだ」

 

 

食事もそこそこに、僕はフランに話しかけた。

 

 

「渡したいもの?」

 

 

首を傾げ、フランは表情を明るくする。

期待を胸に膨らませ、フランは彼が取り出した小さな小箱を見た。

 

 

「それ、もしかしてプレゼント?」

「もしかしなくとも」

 

 

そう言って彼女はその小箱を開ける。

そこには、小さな小さな指輪が入っていた。

 

 

「わぁ!綺麗!」

「喜んでもらえたかな?」

「うれしい!ありがとう!」

 

 

フランはそれを受け取って、中の指輪を取り出す。

銀ではなく、おそらく白金の指輪であろうそれには、一切の宝石の類いはついていないシンプルなもの。

 

 

「これ、どうしたの?高かったんじゃない?」

「香霖堂にあったものをもらったんだ。そこまで高くはなかったよ」

 

 

それでも、一月ほど香霖堂で働いた見返りとしてもらったものだ。そこそこの値段はした。

フランはそれを指に嵌めようとした……のだが。

 

 

「あ」

「あ」

 

 

なんとサイズがあっていなかったらしく、指輪は少し隙間が空いていた。

やってしまった……。と内心で落ち込む僕に、フランはクスッと笑って僕を見て言った。

 

 

「大丈夫よ。そのうち嵌められるようになるわ」

「そのうちって……」

 

 

吸血鬼の成長の遅さは、僕も知っている。495年生きた彼女ですら今の姿なのだ。この指輪が嵌められるようになるにはあとどれ程かかることやら。

 

 

「あのね、こないだ咲夜に採寸してもらったんだけど、私、身長が少し伸びてたの」

「え?ホントに?」

 

 

顔を上げる僕に、やさしい柔らかな笑みを浮かべながらフランは言った。

 

 

「えぇ。だから、きっとすぐにこの指輪が嵌められるようになるわ」

「そっか……。ならよかった」

 

 

きっと、僕が生きている内には拝めないだろうけど、それでも嬉しかった。

 

 

「……ありがとう、フラン」

「私こそ。ありがとう」

 

 

お互いにそう告げて、そして沈黙が訪れる。

話したいことや言いたいことがたくさんあったけど、それらはもう何処かへと消えてなくなってしまった。

黙ったまま微笑み続ける僕らは、二人で星を眺める。

 

 

「……綺麗ね」

「……うん。本当に」

 

 

綺麗だね。

それは星に対してか、それともフランに対してか。

僕はそれを、語らない。

僕の――僕だけの、たった一つの宝物を心に大事にしまって、暫くの間二人で星を眺めていたのだった。

 

 




如何でしたでしょうか?

私は体が痒いです。
それにしてもパチュリーの女子力の高さよ。

しかし、折り返しです。

これより、少年に一体何が起こるのでしょうか。
残り五話、精一杯頑張らせていただきます。
ではでは。
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