「なんだ、門の先にもまだ扉があるのか。」
ブロリーは問答無用で扉を壊し、中へ入っていく。そして辺りを見渡し、つぶやく。
「…外も赤いが中も赤いな…」
見渡す限り、半円を描くかのように扉がズラリと並んでいる。どれを選べば良いのか…ブロリーはその場で腕組みをして、しばらく悩んだ。
「まずは右から順に当たるか」
いたって単純な考えに辿り着いたブロリーは、早速気弾で扉を破壊し、中へ入っていった。
中はかなり広く、薄暗い。窓が付いていないからだ。
「ここは…?」
見渡しても棚しかない。よく見るとその棚にはギッシリと何かが並んでいる。
「紙の集まり…確か…本といったか?」
すると突然、刃物が飛んできた。その刃物はブロリーの足元の床に刺さり、止まった。
「館内の物に勝手に触られては困ります」
どこからか声が聞こえる。
ブロリーがハッと気づくと、誰かが背後に立っていた。
「!?」
ブロリーはとっさに離れ、戦闘態勢をとった。
…女だ。門番とは対称的な銀髪で、メイドのような服を着ている。
「全く…あの門番は何をしているのかしら…」
「門番か…しっかり働いていたぞ」
「あら、じゃあ貴方はどうしてここにいるのかしら?門番は働いていたのでしょう?」
「俺が倒した」
「…そう。では貴方を侵入者とみなします」
「望むところだ」
その瞬間、一本のナイフがブロリーめがけて飛んできた。
「当たらんぞ!」
ブロリーは避けようとした…が、一瞬にしてナイフが何本にも増え、ブロリーに襲いかかる。
「くっ…!」
ブロリーは予定より多く横に避けた。だが、ナイフが頰にかすってしまう。
「チッ…!」
頰についた一筋の傷から血が垂れる。ブロリーはそれを親指で拭い、ついた血を舐め、ニヤっと笑った。
「気味の悪い奴ね…」
「今度はこっちから行くぞっ!!」
ブロリーは気弾を一発打つ。メイドの女は跳び上がり避けた。そこにすかさずブロリーが突撃する。
「だあっ!!」
ブロリーは蹴りを入れるが、それは空を切る。
「なっ…!」
女は先ほどブロリーがいた場所に立っていた。それはあまりにも速く、移動する姿が全く見えなかった。少なくとも美鈴よりは遥かに速い…ブロリーはそう感じた。
「ふふ…貴方は私に触ることも出来ないわ」
「くそっ…」
ブロリーは空中からゆっくり降りた。
「ねえ、一つ聞かせて頂戴。」
「…?」
「貴方…ここへ何しに来たの?」
「さあな、取り敢えずここへ行けと言われた」
「そう…」
「さあ、続けよう。」
「待って、もしかして貴方…」
女は一呼吸置いてから言った。
「サイヤ人でしょ?」
「…!何故そのことを?」
女はふっと笑い、言った。
「たまに来るのよ、サイヤ人が。ここにね。貴方の身体能力と独特の雰囲気で分かったわ。」
「俺もその一人って訳だな?」
「ええ。まあ…みんな…」
女は少し浮き、ナイフを構えながら続けた。
「ディナーになるけどね」
言い終わると同時に大量のナイフが飛んできた。
ブロリーはそれを気のバリアで防ぎ、そのバリアとして使った気を手に集めた。そしてそれを打とうとしたその時…!
「待ちなさい!!」
良く響く声が聞こえた。ブロリーは溜めていた気を消し、女は声のした方を振り返った。
「待ちなさい咲夜。殺すのはまだ早いわ。」
「お嬢様…!」
直後、ブロリーと女の間にコウモリが集まってくる。やがてそれは人の形になり、降りてきた。
「お嬢様…一体…?」
お嬢様と呼ばれた女は、奇妙な帽子をかぶり、青い髪で黒い翼が生えていた。そして何よりブロリーを驚かせたのは、その女が大人ではなく少女だということだった。
ブロリーはしばらく唖然としていた。
「私はその男に興味があるわ。それに…ここは図書館よ?暴れてはいけないわ」
「そうよ。うるさくて本が読めないわ。」
後ろからもう一つ別の声がして振り向くと、そこには本を片手に立つ女がいた。
「どういう事だ…?」
ブロリーは少女に問う。
「お騒がせしたわね。私はレミリア・スカーレット。この館の主よ。」
少女はそう名乗り、ゆっくりと降りてきた。
やっぱり弾幕ごっこなんてしなかった…
俺も時間を操ってみたいよ…
ぱちぇ「なんで私のセリフが一つしかないのよ!」
小悪魔「……」