ラブライブ!~武闘派高校生とμ's II~ 作:ステア(STER)
今回は不幸な信翔に襲いかかるハプニングの話です。
信翔の乱れようをご覧ください。
「はぁ~っ、疲っかれたなぁ~…。」
夕方、俺は練習で疲れ切った体を、この常夏アイランドとは一線を画す和風な雰囲気に包まれた大きな風呂場に、呑気に、気楽に浸かっていた。
にこを筆頭に、メンバー達はキッチンにて腕を振るっている。そろそろ、買い出しに行った穂乃果や凛たちが戻る頃だな。大丈夫かな、あいつらだけで行かせて…晃太も、セクハラに走らないか心配だ。まあ、あいつらは裸エプロンとかしてる訳じゃねぇし、大悟ら他の男連中もいるし一応は安心か。
さて、俺はさっきまで練習の片づけもあり、事務仕事もあった。それにとりかかっており、さっきようやく終わったところなのである。あとは寝るだけだなぁ…。
さて、そろそろ上がろうかと思い始めたその時、更衣室へと繋がる扉がガラガラッと開いたかと思うと、同時に聞きなれた鼻歌が聞こえてきた。俺はそちらの法に注目した。
「ほ…穂乃果っ!!!?」
そう、それは買い出しに行ったはずの穂乃果だった。お互いともに一糸纏わぬ生まれたままの状態だ。目線が合ったので俺はそっぽを向き、頭に乗せていたタオルで男のシンボルを隠し、顔を抑えながら湯船の奥へ這うように去って行った。
…どうしよう! これじゃあ出ようにも出れねぇじゃねぇかよ…!
一方、穂乃果はというと、頭を沸騰させ、そのまま地へ座り込んでしまったようだ。
「の…信翔君…? なんで…?」
「それはコッチの台詞だ。なんでお前、入ってきたんだ? ま、まさかお前…俺がいるのを知ってて入ってきて俺に何か要求する気じゃ…?」
「そんな訳ないでしょ!」
そういうと穂乃果は耳を突くような声で返した。それを聞いた俺はほっと一息。まあ、穂乃果はそんなエロい女じゃないのはわかってたし、さっきのリアクションで一目瞭然だったんだがな。だが、俺の頭の中は疑問で埋め尽くされていた。アレを反り勃たせていられる余裕はなかった。
「更衣室に俺の服があったはずだぞ?」
「いや、なかったよ。」
「えっ? じゃあ、誰か俺が入ってることを言わなかったのか?」
「誰も言ってなかったよ…。むしろ、早く入れと言われたくらいだし。」
その言葉に俺は反応した。もしや…。
「なるほど。大体察しがついたが一応聞いておこう。誰が催促したんだ?」
「晃太君。」
「ハイ処刑決定!!!!!」
やっぱりアイツかっ!!!と言わんばかりに俺は憤慨し立ち上がる。
「あの歩くタネまき万年発情期ピンク金髪サルがぁっ!!!! 今すぐに全身の毛という毛をむしりとってソーセージは薄切りにして玉は取ってプレス機にかけてヤツの本体はイカダごと太平洋に沈めてやる!!」
「の、信翔君っ! 下、下!」
ヤツとお話しすべく歩き出そうとしたその時、穂乃果に言われたので下を見てみると…。俺はすかさずジャブンと再び湯に浸かった。
「クソッ、これじゃあ迂闊には動けねぇ…。」
動くと嫌でも一糸纏わぬ穂乃果の身体が視界に入るし、また下が…という展開になりかねないので動けない。俺はやるせない気持ちに襲われ、湯船にもたれかかった。あのサル野郎…。いつかあの調子に乗った金髪をシュレッダーにかけてやる。
「あ…あの…。信翔君…、ごめんね?」
しばらくすると、後ろから穂乃果の声が聞こえてきた。俺たちは背中をお互いに向けて、湯船の端と端にいて浸かってる。
「お前が謝る必要はねぇだろ。逆に俺が謝るべきだ…。その…すまなかった。お前の…見ちまって…。それに…俺のを…。お前が望むなら俺は腹を切ろう。」
「い…いやいやっ! 信翔君こそ謝る必要ないよ! 悪いのは周りを見なかった穂乃果だから…。」
俺は、そういわれながらも、穂乃果の華奢な身体を見てしまったことに深い罪悪感を覚えていた。まるで穂乃果を穢したような感触だ。やはりあのケダモノは別荘に入れるべきじゃなかったな…。いつかこの部がヤリサーみてぇになりそうで震える。
その後は、湯が湯船に流れ込む音しかしなくなってしまった。落ち込んでいるのだろうか…?
申し訳ないことをしてしまったなぁ…本当ならば将来の旦那に見せ、その身を旦那に委ねるだろうものを…。
そう思っていたとき、後ろから背骨をツーっと伝う刺激が…。
「…!!!」
「ふふっ、ビクッてした♪」
「お前、自分の状態をわかってるのか?」
「やっぱり信翔君て、こういうところ可愛いよね♪」
「…うるせぇぞ。」
しばらくして風呂を出ると、柱に縛り付けられている晃太を発見した。どうやら、のぞき見していたのを雪穂が目撃したらしく、ソルゲ組や他の男連中を引き連れ、晃太をフルボッコにしたそうだ。今回は雪穂GJ。
*
さて、就寝時間である。俺は早く眠りについたものの、他の奴らは夜になっても騒ぎ立てて、去年の合宿の話になり、挙句の果てには枕投げを始めた。
「それ~!」
「よくもやったニャ~!」
「やるじゃないの~!」
始めは無視していたが、引き止めようとしていた真姫や絵里、雪穂も参戦。海未はなぜか蚊帳の外であった。そのうち、だれかに大切なアレを…
「いっでぇぇぇぇっ!!!!!」
一瞬痛みに悶えた後、邪気が俺の周りに…。
「あ…信翔くん…?」
「今、俺のタマを踏んだヤツ、正直に名乗り出ろ。」
「…誰よー。早く名乗り出なさいよ。穂乃果じゃないの?」
「わっ…私じゃないよ! 凛ちゃんなんじゃないの?」
「凛じゃないニャー! きっと希ちゃんだニャ!」
「えっ、なんでウチなん? っていうか、マッキーはどうなんよ!?」
「私なわけないでしょ!」
しかし、誰も名乗り出ようとしなかった。それどころか、擦り付け合いを始めた。
「もういい…よかろう。ではまとめて制裁を加えてやる。」
俺は怒りで歪んだ顔で枕を静かに装備。凛が投げてきたが、ひょいと半身になって避ける。続いて穂乃果が枕を放つ。俺はその枕を手で受け止めて、後ろから攻撃してきた真姫と絵里の枕を高く跳んで避け、二人に向かって俺が投げた枕はそれぞれの顔にクリティカルヒット。
「の…信翔君、ごめんなさい! もう暴れないから、許して…?」
「却下する。寝てるヤツがチラホラいるのにやるってことは、覚悟できてるんだろう?」
俺は邪険な笑みを浮かべた後、後ろからきた雪穂の攻撃を避けた。するとその枕は穂乃果の顔へ…! よほど力をいれたのか、穂乃果は倒れた。
「お…お姉ちゃん!!」
「ユッキー…。標的は穂乃果じゃないよ…。」
「よそ見してていいのか? 雪穂…!」
雪穂が後ろにいた俺に気づく。だが時既に遅し。俺は構えていた枕を雪穂の頭へ…!
「雪穂に何するです!」
「甘いぞ亜里沙。下手な鉄砲数撃ちゃ当たる戦法を使うようでは…!」
亜里沙はストックしていた四つの枕を投げてきたが、俺はそれをことごとくパンチとキック。果てには枕で弾き返した。その流れ弾の一つが凛の顔面に直撃した。
「む…無念ニャ…。」
「り…凛ちゃん…!」
「防御姿勢をとらないという前提では、だめだなあ。」
「ならば、防御を崩すまでやで!」
希が枕を投げてきた。俺はそれを避けたが、それとほぼ同時に背中に硬い枕の感触が…。
「…なにっ!?」
俺が振り向くと、そこには紗奈が…。
「…兄さん! 落ち着いてください!」
「紗奈…兄に手を上げるとはな…。」
そういって、紗奈にものすごい速さで近づいてチョップをかまして枕を強奪。希に豪速球を放った。そこでにこが隠れていたところから出現したが、すかさず投げた俺の枕がヒットしてパックがとれ、敗退。
さて…。俺は残りの二人に標的を絞った。さっきから震えておどおどしていたことりと花陽だ。
「さて…。次はお前らか。」
「ひいっ!」
二人は吹っ切れたようで、ありったけの枕を闇雲に投げてきた。俺はそれを受け取っては投げ返しを繰り返して、二人は疲れて倒れてしまった。
「フン…。こうなる事くらい予測できなかったのか? 一寸先は闇…。ふるまいには気を付けることだ。」
「それは貴方じゃないですか………?」
後ろを振り向くと、俺と同じく邪気をまとった海未が枕を持って佇んでいた。どうやら、さっきの流れ弾が何発か被弾したようだった。
「俺とやるのか…? へぇ…面白ぇじゃねぇか。」
「私の睡眠を邪魔したこと…後悔させてあげますから…!!!」
この後、お互い睡魔に呑まれて寝落ちするまで何時間も枕を放ち続けたのだった。おかげで俺たちは明日の練習に寝坊。あー! ツイてねぇっ!
…え? お風呂は逆に幸運じゃないのかって?
わからなくもないですが…結局そのあと玉を踏まれて、練習に遅れたのだから差し引いてもマイナスですよね。
まず、あれは信翔にとっては不幸なんですよ…たぶん。
ちなみに、この物語は新しいパソコンで初めて作った物語です(プチ記念
そうそう、パソコン買ったんですよ。高いの。
では、また次回!