ラブライブ!~武闘派高校生とμ's II~   作:ステア(STER)

42 / 63
どうも、STERです。

今回は、海未視点の回です。あと、オリキャラが一人増えます。
こんなにオリキャラ出されたら覚えられない? オリキャラぶっ込みたい病なんです許してください←

今日は、海未がメインで、信翔と絵里も出てきます。
駄文ですが、ぜひご覧ください。


【36th Live!】園田家の“長女”

 九月の中旬あたり…私は、久しぶりにあの人に会った気がします。

 

 それは、練習を終えて、絵里、信翔と歩いて帰っているときのことでした。

 

「まったく…穂乃果と凛は…どうかしなければなりません。二人もそう思いますよね!?」

「そ…そうね…。」

「あの二人だけ無人島に送り込むか?」

「それもいいかもですね。」

「ほ…本気で言ってないわよね…?」

「でしたら、絵里も二人と一緒に行きますか?」

「お前もイカダに放り込んでやるぜ?」

「ちょ…なんでそうなるのよ…!」

 

 こうして、まあなんの変哲もない漫談をしているところ、後ろからのただならぬ気配を私は感じていました。

 先ほどからつけてくる気配…一体何なのでしょう? ストーカーでしょうか? 私は次第に不安を感じ、信翔に相談することにしました。

 

「の…信翔…」

「言わんでもわかっている。後ろからつけてくる野郎のことだろ?」

「…流石ですね。気づいてましたか。」

「え…何のこと?」

 

 絵里が訝しげに感じ、後ろを振り向こうとした途端、信翔に顔を両手で抑えられて止められてしまいました。

 

「ちょ…信翔さん、何するの!?」

「やめろ、後ろは振り向くな。気づかれる。」

「でも、いつかは気づかれるかと…。」

「今気づかれたら、逃げられるだろう?」

 

 信翔はそういうと、近くの裏路地に入りました。私も絵里も、信翔について裏路地に入りました。すると、やはり私たちをつけてきた人も同じく裏路地へ…。

 

「いいか、お前ら二人で挟み撃ちにしよう。」

 

 フードをかぶった人が裏路地をきょろきょろ見渡しながら近づいてきました。定位置についたところで私たちはばっと出て、その人の逃げ道を封じました。その人はとても驚き、立ち往生。

 

「お前、何者だ!?」

 

 信翔が声をかけるも、反応はなく、ただ呆然としていました。しびれを切らした信翔が、声を荒げて催促しました。

 

「おい聞いてんのか!? ここまで俺たちをつけておいて、何が目的じゃ!? 返答次第じゃタダでは返さんぞ。」

「………」

「ゴラァ、いい加減にしねぇとテメェ…!」

「…海未」

「何?」

「海未!!」

 

 いきなりその人が私の名前を呼びました。これには私たちは唖然…というよりかは、何故この人が私の名前を呼び捨てで呼んでるのかなど、意味が分かりませんでした。

 

「…失礼ですが、アナタは?」

「フードを脱げっつってんだよ、おら!」

「信翔、もういいです。」

「あ、そうか。」

 

 催促をやめた信翔は後退し、私がその人の前に立ちました。するとその人はフードに手をかけ、私と同じ海色の髪を私たちの前にさらけ出しました。

 

「う…海未とそっくり…!」

「あ、ああ…。」

 

 それは私から見ても分かりました。同じ海色の髪を持ち、身長は多少違えど、顔は瓜二つ…。こ、この方はまさか…姉さん?

 

「後をつけてしまうなどと不逞な行為を致してしまい、申し訳ございませんでした。」

「アンタ…誰ですか?」

「申し遅れました。この方は園田渚沙。私の六つ上の姉です。」

 

 そう、この人は私の姉、園田渚沙。私が中学に入学するとほぼ同時に音ノ木坂学院を卒業して家を出た方です。私の紹介を受けて姉は軽く二人に会釈致しました。二人は私たちの顔をギョロギョロと交互に見ながら口を開けて、驚いていました。

 

「こ、こちらこそ申し遅れました。ぼ、僕は織田信翔と申します。先ほどの失礼、大変申し訳ございませんでした。」

「先ほどご紹介にあずかりました通り、園田渚沙と申します。海未がお世話になっております。」

「いえいえとんでもない。」

 

 そういって姉と信翔は互いに頭を下げ合っていました。

 

「それにしても姉さん、何故ここへ…?」

「ごめんなさいね海未。二年も顔を合わせられなくて。去年、スクールアイドルなるものをしていたのでしょう?」

「な…なぜそれを? 外国を回っている姉さんが知っているのです?」

「父さんからの手紙で知ったのよ。ラブライブなるアイドルの祭典にも出場して、優勝を勝ち取ったそうじゃない。」

「ええ、まあ…。」

「ごめんなさい、私も行ってあげたかったけれど、どうしても行けなくて…。最近になってやっと暇ができたから、帰国できたのよ。」

 

 …申し遅れましたが、私の姉は高校を出ると海外を飛び回って、日舞を始めとした日本の伝統を世界に発信してるのです。彼女が家を飛び出した理由は、自分より私の方が日舞の才能があると思い、私に園田流を継がすため…だそうです。実を言うと、そんなことないのですよ! あの方は弓道の世界大会で優勝をしたり、剣道三段の腕前を持ってるのです。私などまだまだ…。

 

「そ…そうでしたか。」

「それで、グループ名は何だったかしら?」

「ミューズです。」

「石鹸かしら?」

「え…えあっ、いやそうじゃなくて…」

 

 その時、信翔がプッと少し吹き、笑いをこらえながら絵里がいきなり口を開きました。

 

「ぷっ…失礼。“μ's(ミューズ)”ですよ。μ'sとは、ギリシャ文字のミューと…アポストロフィとSです。」

「ああ、そうでしたか…!」

 

 その後は四人で我慢できずに大笑いをしてしまいました。

 

「ねえ、海未…。父さんと母さん、顔を出さないことに関して、ご立腹じゃないかしら?」

「いえ。手紙を出されてるぐらいでしたら、寧ろ心配されてるのかと思うのですが。」

「そう…? なら、家に行きましょうか…。」

 

 やはり、姉さんも家に顔を出さないから心配してたのでしょうか…。でも、大丈夫…もし怒られるようなことがあっても、私が…。

 

 

 *

 

 どうこう言っている間に、家へ着いてしまいました。

 

「うおっ、ここが園田家か!? でっけーなー。」

「信翔さん…貴方が言っても、嫌みにしか聞こえないわよ…。」

「あっ…いや海未…。別にイヤミで言ったわけじゃねぇからな…!」

「そうですか…。」

「ふふっ…海未には、穂乃果ちゃんやことりちゃん以外にも、いいお友達ができたみたいね。」

「やめてください…。」

 

 そして、私たちは普段、私が稽古を行っている道場へときました。ここは、姉にとっても思い出の場所なのでしょう。家に入ると、無意識に体が動いたそうです。

 

「…姉さん?」

「あっ…ごめんなさい。すこし昔を思い出しちゃってね…。」

「ん? 昔は何かをされてたんすか?」

「信翔。姉は、昔…剣道の達人だったのですよ。」

 

 私がそう説明した。姉は少しはにかんでいる。それを聞いた信翔は、目の輝きを増した。

 

「ほうほうなるほど。」

「失礼ですが、武道経験がおありで?」

「ほう、俺のことを知らない? “武闘王”、ご存じないですかね?」

「ちょ…信翔!?」

「の、信翔さん!?」

「いいえ、ご存じないですが…。」

 

 な、何を考えているのですか信翔は!? 信翔は姉さんに勝負を挑もうというのですか!? まったく、信翔ったら…。裏路地なんて危険なところで喧嘩に明け暮れて…果てには暴力団にも目を付けられて…。ハァ。男の人ってどうしてこんなに…。

 

「俺は、東京で幅を利かせてるんです。ゆえに、武闘王と呼ばれてます。」

「ほう…そうですか…。」

「武道家の端くれとしての血が、少し騒ぎ出してしまいました。」

 

 信翔はパキッ、ポキッと指を折って姉の前へと佇みました。姉もすこしほくそ笑むと、竹刀を手に取りました。

 

「いいものを見せてあげましょう。」

 

 信翔はそう言うと、道場に飾ってある太刀を取り出し、姉の前へ突き出しました。の…信翔は本当に何を考えているのですか!? あれはタダの飾り物でなくて、真剣なのですよ!?

 

「これを使って。」

「…そ、それは!? それは模擬刀ではないですよ!!」

「いいから。それを抜いて、俺を斬りつけてください。」

「…はぁ?」

 

 信翔は真顔、迷いがありませんでした。一方、そんな信翔を見る姉は困惑の甚だしい様子です。

 

「の、信翔さん!? 何を考えているの!? それ、本当に切れるのでしょう?」

「俺は武器がなくても構わん。武器を持たずとも、真剣を持った相手に勝てる。俺はそれで、裏東京を暗躍してきた。」

「ふざけないでください信翔! それは業物なのですよ!」

「構わん。」

 

 信翔は、まったく恐れをなしていませんでした。ハァ…、もう何がしたいのか私にはさっぱりわかりませんでした。

 

「…十分自身がおありのようで。」

 

 気づくと、姉はその太刀の鞘を抜いて、信翔に向けていました。

 

「アナタを信じましょう。ただし、この刀はよく切れますし、更に、自分で言うのも私も相当の腕を持ってますよ。」

「構いません。俺は死にません。もし斬れても、それは俺の心に乱れがあるということ。

 

 すると、姉の剣幕が一変。すごい勢いで信翔に迫り、斬りつけました。しかし、信翔の身体は既にそこにはなく、気が付くと、信翔は姉の背後をとってました。

 

「やぁっ!」

 

 その後、姉は後ろへ追撃。信翔は、態勢を低くしてかわしました。更に追撃を加えていますが、信翔には当たりません。

 

「やはり、思った通りですね。でもまだ、真価を見せておられないでしょう?」

「流石、剣道歴が伊達に長いワケじゃないですね。」

 

 そういうと、姉が最後の追撃を行いました。次に私が見た光景は、信翔が刀を奪って、姉に向けていたのでした。

 次の瞬間、信翔は刀をおろし、近くにあった鞘に納めました。

 

「…本当に無茶をされる人ですね。」

「本当に申し訳なかった。だけども、楽しめました。」

「いえいえ、こちらこそ。いいものを見せていただきまして…。」

 

 さ…さっきのはもしかして、柳生新陰流の無刀取り…? まさか、信翔がそんなものを使えるとは…いや、まさか…。でも…修羅場を数々と潜り抜けていた信翔だからこそ成しえたのでしょうか…? いやあ、私もまだまだ修行が足りませんね。これでは姉さんどころか、信翔にも負けてしまいます…。

 

「な…何が起こったのかしら? は、ハラショーな展開が垣間見えた気がするのだけども…。」

「絵里…やはり信翔は、闘う事に天賦の才を持ってますよ…!」

「?」

 

 絵里は怪訝な表情を見せ、首を傾げました。姉は静かにうなずきました。信翔も訝しげな表情をしました。それを見た私は、ふと微笑んでしまいました。

 

「海未さん~? 稽古はいいことですが、あまり騒がないでくださいよ~? 何をしているのですか~?」

 

 母の声が家の方から聞こえました。

 

「はい! 申し訳ありません…! そんなことより、会ってほしい人が数人いるのですが…!」

「海未…。」

 

 戸惑う姉の手を取り、私は歩き出しました。

 

「信翔も、絵里も是非ともいらしてください。」

「え…ええ…。」

「おう…まあ、とりあえず…行くか。」

 

 そして、信翔達も、ゆっくりと私たち姉妹の後を追い始めました。姉はまだ戸惑いを隠せないようでしたが、私は、「大丈夫ですよ」と静かにつぶやき、姉を両親のもとへ…。

 

 母は信翔たちも、姉も受け入れてくださり…姉は母と、夜が更けるまでお話をしていました…。何年ぶりに見ただろう、こんな微笑ましい光景…。懐かしくて、不思議な気持ち…。思わず、微笑んでしまいますね。




そういえば、渚沙さんの簡単なプロフィールを出してませんでしたね。

名前:園田渚沙(そのだ なぎさ)
年齢:満24年

海未の姉。高校卒業と同時に家を出た。
現在は日舞を始めとした日本の伝統を世界に発信しており、そのために世界を飛び回っている。実家にはしばらく帰ってない。


ところで、私のキャラ設定と致しましては、キャラの兄弟構成はこうなっております。
信翔 :弟一人(大翔)、妹一人(清華)
晃太 :姉一人(裕子)、妹一人(春華)
大悟 :兄一人、弟一人
稜  :一人っ子
政武 :一人っ子
穂乃果:妹一人(雪穂)
海未 :姉一人(渚沙)
ことり:一人っ子
真姫 :一人っ子
花陽 :一人っ子
凛  :姉二人(夏夜、綺乃)
絵里 :妹一人(亜里沙)
希  :一人っ子
にこ :妹二人(こころ、ここあ)、弟一人(虎太郎)
雪穂 :姉一人(穂乃果)
亜里沙:姉一人(絵里)
紗奈 :一人っ子

ちなみに、夏夜さんや綺乃さん(凛ちゃんのお姉さん達)、そして今回の渚沙さんなどのキャラは…自由に使っていただいて構いませんよ。
ただし、私にご一報いただけると嬉しく存じます。

しかしながら…輝穂(穂乃果、雪穂ママ)、飛鳥(ことりママ)、瑞姫(真姫ママ)、えみ(にこママ)に関しましては、『ママライブ! 彼女たちの軌跡』をご完結なさいました結郎氏(ID:86328)から頂いた名前ですので、結郎氏にご相談ください。


さて…次回は、『ラブライブ! ~μ’sとの新たなる日常~』を執筆されている藪椿氏の主人公が登場するコラボになるか…穂乃果回、または真姫回になるかと思います。

ではでは、次はいつになるか分かりませんが、ごきげんよう。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。