ラブライブ!~武闘派高校生とμ's II~ 作:ステア(STER)
今回は、穂乃果が家出します。理由? ノーコメントで(本編で描写します)。
そういえば、公式(?)設定でも、昔から両親や雪穂とのケンカでよく海未ちゃんの家へ家出してたそうですよね。今回は、高坂穂乃果の生涯最大の家出と思ってくれてよろしです。
μ's絡みで親父さんと喧嘩し家出した穂乃果が可愛すぎたんで、小説オリジナルで家出日記を綴っていきまするw 二日間だけだけどね。
こういうことで執筆意欲が湧く人間ですからお許しアレ。
ちなみに高坂の親父さんは、江戸っ子な気質で行きます。ハイ。
お色気シーンはあるぜ(小並感)
土砂降りの雨の中…私、高坂穂乃果は走ってました。バシャバシャと音を立てながら、一心不乱に…。
「お父さんのバカッ! お母さんのバカッ! 雪穂のバカッ!」
心を、荒ぶらせて…。
*
「たっだいま~!」
「ただいま~」
そういって穂むらに帰ってきたのは私たち、高坂姉妹。
「はぁ~つっかれた~!」
「お姉ちゃん。まだ一息つく暇はないよ。」
「ちょっとぐらいいいじゃんっ! 雪穂も一服しなよ~。」
「そんな暇ないって言ってるじゃん。だって、そのうちお父さんが―――」
「おい穂乃果、雪穂! 帰ってきたんなら荷物をおいて母さんを手伝え!」
「は~い。ほらお姉ちゃん。行くよ。」
「ヤダヤダヤダ~! もう少し休ませてよ!」
「ダメだよお姉ちゃん…商売なんだから…。」
「動けないよ! 今日は特別疲れたもん!」
そういって、私はバタンを寝転び、そのうち睡魔が襲った…。
次に起きたのは太陽が沈んで夜が更けてきたころ。いつの間にか雨も降っていた。…あー、穂乃果、お腹空いたなぁ~…。そう思いながら台所へ行ったんだけど、そこで言われたのは…。
「おかあさ~ん。ご飯は?」
「穂乃果の分はありません。」
「…えっ?」
一瞬、目の前が真っ暗になった気がした。
「当たり前でしょ。お店の仕事、なぁーんも手伝わないんだから。」
「そんなぁ!? 今お腹ペコペコなんだから、何も食べなきゃ穂乃果死んじゃうよぉ~!」
「何を抜かしやがる。自業自得だろうが。」
後ろからまだ作務衣姿のお父さんがしゃがれた低い声でそういってくる。
「ね、ねぇ雪穂…ちょっと分けてくれない?」
「嫌だよ。だから言ったでしょ? 私知らないよ。いつもの所でパンでも買って来れば?」
ひ、酷い…お腹ペコペコの穂乃果にそんな仕打ちはないよぉ…。
「ごめんなさいお母さん! これからは改心して精進しますんで、ご飯を作ってくださいっ!!」
「ダメなものはダメ。さあ、風呂入って早く寝なさい。」
「お姉ちゃん。働かざるもの食うべからずって
「で、でも…っ! さっきはすご~く疲れてて!!」
「言い訳は見苦しいぞ。雪穂の言う通りだ。店も手伝わねぇ怠けモンは、穂むらの娘じゃねぇ。頭を冷やせ!」
「…か。」
「あ?」
「バカ! バカバカバカ! バカ! 今日は練習を頑張って疲れただけだもん!」
「まだ言うか? 我が家のルールに付き従わねぇってんなら、出てけ!」
「もう知らないっ!!」
そして私は踵を返して、穂むらを去って、土砂降りの外へ…。
*
というわけで、家を出てきて来たんだ。もう知らないっ! 皆オニなんだからっ! そうしてやってきたのは信翔君の家でした。 え、海未ちゃんとかの家じゃないのかって? ヤダよ、海未ちゃんはどうせ―――『自業自得です! 早く家に戻りなさい』とか言って戻されるに決まってるもん!
今回ばかりは穂乃果は激おこぷんぷん丸。しばらく実家に帰りたくなかったので、うんと遠くへ行きたかった。そこで思い立ったのが信翔君の家。だって、信翔君の家って、車でこそそんなに時間はかからないけど、徒歩だとかなり遠い距離にある。さらに、2LDKのアパートの一室に住んでるわけだから、正確な室号を覚えてる人は稀だろうし。それに、信翔君は厳格そうに見えるけど、結局のところは穂乃果たちに甘いから、穂乃果をおいてくれると思うんだよね。男の人だけど、身体の危険もないしね。
インターホンを鳴らすと、ものすごいスピードで信翔君が出てきました。
「どなたですk…ってうおっ! 穂乃果!?」
「えへへ、こんばんは!」
「どうしたんだよこんな時間に…。つーか、びしょぬれだぞ…。」
「ごめんごめん…。雨降ってるのなんかどうでもよかったの。」
「…はぁ? …ま、上がれよ。あっ! その濡れた服、玄関で脱いでくれよ。」
…えっ、脱ぐの…? ここで? えええっ!? ののの信翔君、何言っちゃってるの!!?
「ぬ…脱ぐ…の…?」
「そりゃあたりめぇだろ。そんなずぶ濡れな状態で上がらせるわけにはいかんだろ? ………あっ、誤解させちゃったか? ゴメンゴメン…じゃ、このタオルに包んで、とりあえず洗濯機の中へ放り込んでおけ。心配するな。俺は向こう向いとくから。」
そういうと信翔君はちゃぶ台の方へ戻って、アイマスクをしてイヤホンを耳につけ、向こうの方を向いて寝転んだ。そ、そこまでするのかな? とりあえず、その場で下着もろとも脱ぎ、急いで濡れた服をタオルに包んで洗面所へ…。
「信翔君、もういいよ!」
「そうか。よし、風呂場でシャワーも浴びろ。雨の中来たんだろ? そりゃ汚ぇわ。ほれ、早く入れ。洗濯機回すから。バスタオルも用意しといてやるから。」
私は言われるがまま浴室へ。意外と狭い浴室の中で、しばらくシャワーを浴びた。
*
「さて、話を聞こうか。」
シャワーを浴び終えた私は、信翔君とちゃぶ台を挟んで対面。
「…どうしたんだ穂乃果? ちゃんと俺の顔見ろよ。」
「か…顔上げれるワケないでしょ! こ、こんな格好で…///」
今の穂乃果の格好はというと、服は洗濯中だから、バスタオル一枚…。は、恥ずかしすぎるよぉ…。
「しゃーねぇだろ。服の替えを持ってねぇんだろ? 大体、あんな大雨の中突っ走ってくるお前がバカなんだろうが。」
「で、でも…。信翔君の前でこんな格好だなんて…は、恥ずかしいよぉ…///」
「ハァ…。ハワイにいたころとか、さんざん俺を色気でイジり倒しておいて、何が恥ずかしい~だ?」
「だ、だって…穂乃果だって…お、女の子なんだもん…。」
「何を今さら、一目見りゃ分かるじゃねぇか。取り敢えず、しばらくはその格好でいてもらうぞ。」
「そ、そんなぁ~…。」
「心配するな、俺がムラムラしてお前を押し倒すだなんて、万が一にもないから。」
うええぇ~ん…信翔君のイジワル~…。穂乃果だって女の子なんだから、男の人の前でこんな格好だなんて、恥ずかしいに決まってるでしょ…! というか、恥ずかしいって問題じゃないよ! 恥ずかしいなんて規模じゃ収まらないくらい、顔が熱いよぉ…。
「さて、では話を戻して、ここに来た理由を語ってもらおうか。」
「実はね…お父さんやお母さん、雪穂とケンカしちゃったんだ。んで、家出を実行したの。」
「家出って…ガキだなお前は…。」
「もう、言うと思ってたよ!!」
もう、なんで信翔君はいっつも穂乃果のことを子供扱いするの!? 信翔君と穂乃果って、同い年じゃん! それに穂乃果はもう女子高生なんだよ?
「そりゃそうだろうな。ガキだから。」
「穂乃果はもう子供じゃないよー! 知識だって、思考だって、身体だってオトナだもん!!」
「本当にそうか? 海未が『穂乃果は、小学生の頃から変わってませんよ』とか言ってたぞ。」
「違うよ! 変わってるもん!」
「そうか? 言動はガキそのものだが。」
「違うったら違うもん!! もうっ、今日の信翔君イジワルだよぉ~…。」
信翔君は腹を抱えながら大笑い。うぅ~…悔しい…。
…よぉ~し、仕返ししちゃおう☆
「証拠、示してあげよっか?」
「はぁ?」
「穂乃果、バカだし子供っぽいかもしれないけど、身体には自信あるもん…。だから…穂乃果のありのままの姿、見て♡」
穂乃果は、バスタオルに手をかけた。それを見た信翔君が顔を真っ赤にして大焦り。
「わわわっ! 穂乃果、早まるな!! お、俺はそんなの望んだ覚えはねぇよ…!!」
「うふふっ、うっそ~! 穂乃果の裸、期待した? もぅ~、信翔君のエッチ♪」
わぁ~…怒ってる怒ってる…。からかわれて顔を真っ赤にしながら怒ってる~☆ やったね、仕返し大成功♪
「…お前って、そんなハレンチな女だったのか。」
「…っえ? ち、違うよ! あれは信翔君をただからかうために…!」
「何が身体に自信あるだ。希や絵里にはボロ負けするじゃねぇかよ。」
「うぅ…。」
「それにここでバスタオルを取っちまったら、そのプクッとしたお腹が俺に露呈されることになるんだぜ?」
「むぅ…穂乃果、お腹出てないもん! なんでそんなに
「ゴメンゴメン、仕返しさ。じゃ、じゃあもうこれ以上は双方ナシにしようぜ? な? これ以上騒いだら、絶倫の隣人が介入してくるから。そうなったらお前、格好の獲物だぜ?」
あ、そうか…。信翔君の隣人さんは、晃太君なんだった…。今、晃太君が乱入して来たら、間違いなく私、食べられちゃうね…。自重しよ…。
「ちなみにケダモノと化したアイツは俺でも止められないから、外野からカメラ回してるぜ。」
「もぅ! ちゃんと助けてよ~…。っていうか、信翔君ってそういう趣味あったの…。」
「冗談だよ冗談。アイツを地獄にブチ堕としてでもお前の貞操はちゃんと俺が守ってやるから…。ちなみに俺はそんな趣味はねぇよ。俺にそんな趣味があったら今頃お前の貞操は俺のモンだ。」
「だよね! はぁ~焦った~…。」
ビックリした…。まあ、そうだよね! 信翔君が変態だったら、今頃私―――
「話がだいぶそれてしまったな。んで、お前は家出をして、俺の家まで来て…どうしたい?」
「信翔君、お願い…。」
「なんだ?」
「泊めて! ここに泊めてください!」
「…っまあ、いいんだけどさ。なんで俺の家なんだ?」
「最高の条件だったんだよ! 海未ちゃん家は近すぎるし、ことりちゃん家も大体予測されるし、凛ちゃん家、花陽ちゃん家、絵里ちゃん、亜里沙ちゃん家、紗奈ちゃん家は知らないし、にこちゃん家は大家族だし、希ちゃん家に行ったら何されるか分からないし…。」
「で、俺ん家か。」
「うん! 家から歩きだと遠いし皆知らないし♪ それに信翔君、私に淫らな事は何もしないでしょ?」
「と、当然だ! お前の貞操を奪うということは、お前の将来を奪うのと同じことだ! 恋人関係じゃねぇしな。」
「じゃあ、恋人同士だったら、するの…?」
「…うるせぇっ! 知るかそんなもん!! もうお互いからかうのはなしっていっただろ!」
…えっ? いや、からかうつもりはなかったんだけど…。
「ま、まあ泊まりてぇなら好きにしろ。俺はゴチャゴチャというつもりはねぇ。」
「やった~!ありがとっ♪ 信翔君ならそういってくれると思ってたんだよ~!」
「…畜生、俺、完全に使われてるな…。」
そういうと信翔君は起き上がり、押し入れを漁り始めました。
「これでも使っておくがいい。」
そういって布団を敷いてくれました。布団を見るとダイブしたくなるのが穂乃果。きっちりダイブしちゃいました♪
「ぼっふ~ん!」
はぁぁ~…♪ 気持ちイイ~♡ なんていうか、お日様の香りがする~。
「気持ちイイだろ? 夕方まで晴れてただろ? 天日干ししてたんだ。」
「えっ? いつもこの布団使ってないでしょ?」
「ああ。でも、いつでも使えるようにしとかないとな。俺がいつも使ってる布団ほど頻度は高くないが、稀に天日干しするんだぜ? いやぁ~、今日しておいてよかった。お前っつー客が来たんだからな。それにしても危なかったな。取り込むのが遅かったらびしょ濡れになるところだった。」
「気持ちイイ~。これは安眠できちゃう…♡」
信翔君は服を脱ぎながらお風呂へと入っていった。ふわぁぁ~、眠たくなってきたよぉ~…。そして穂乃果はそのまま―――
*
朝。日差しが差し込んできて、それで穂乃果は目が覚めました。そして自分の姿を見てビックリしちゃった…。
「わわっ、バスタオル取れてる!」
焦っちゃった…。まあでも布団の中だったし大丈夫か。一瞬、知らない間に信翔君に襲われちゃったのかとまで考えたけど、それなら起きない訳がないし…。信翔君が…そんなエッチなこと、穂乃果にする訳ないしね…。
その時、ふと信翔君の方を見た。の、信翔君、無防備だ~…。こんな信翔君、なかなか見れないよ! …いたずらしちゃおうかなぁ~? いや、やめとこう。家、追い出されちゃうかもしれないから…。
…今日は土曜日、か。練習はなかったハズだけど…。信翔君、どこか連れて行ってくれるかなぁ~? とりあえずお腹ペコペコだよぉ~…。そういえば、昨日の晩御飯、結局何も食べなかったんだよね。
昨日干した制服を着て冷蔵庫を開けてみると…あれ、食パンがない? 信翔君…朝ごはん、何食べるつもりだったんだろう? そ、そんなことより! 穂乃果、お腹がすいてたまらないよぉ~…。これは、信翔君に起きてもらうしかないね!
「信翔君! 起っきろ~!」
早速私は信翔君が寝てる布団の近くにまで来てそう叫んでみる。
「何や、朝っぱらから騒がしいのぉ…。」
玄関の方で物音がすると思ったら、晃太君が信翔君の部屋に乱入してきた。
「何や、その顔? まあええわ。ホンマ、休みになったら途端に寝込む奴っちゃのぉ~。ほな、いっぺんカマしたろか。」
「…どうするの?」
「こいつを起こすときはのぉ、こうするんや!」
「痴漢や! 痴漢がでおったど!!!」
「何だと!?」
晃太君の叫び声を聞いた信翔君は飛び起きた。寝起きの信翔君は、目はパチクリ、ボサボサ頭。晃太君はドヤ顔を決める。
「ち、痴漢はどこだ!? 被害者は穂乃果か!? 己、俺の知らん間に穂乃果に手ぇだしやがったんか!」
「んなワケあっか! 痴漢は嘘やから、早う起きなはれや。」
「んだよ、ウソかよ…。」
「おいおい! なんで二度寝しようとするんじゃ!」
「だって、眠てぇし…。」
「おい穂乃果、このアホンダラになんか言う事あるんちゃうんかい?」
そういうと晃太君はのそのそとフェードアウト。信翔君はボリボリと頭を掻く。
「んで、なんだよ? 家に帰るのか?」
「違うよ! ご飯は? ご飯はないの?」
「はぁ? 食材ならいっぱいあっただろ?」
「食パンは?」
「んなもんあるか。飯が食いたきゃ作れ。調理しろ。まさか、自炊できねぇってか?」
「穂乃果、お腹ペコペコだよ~…。そんなことできる余裕なんてないよぉ…。」
「やかましい。男の前でそんなことを堂々とホザいているようじゃ、嫁の貰い手がなくなるぞ。」
「もぅ~…。そんな嫌がらせ言わないで、何か用意してよ…。」
「俺はやることがいっぱいある。お前が自炊したら、早くて30分以内に食える。だが俺の用事を待つなら、2時間かかるだろうことは覚悟しとけ。」
「うぅ…。わかったよ…。自分で作ればいいんでしょ!」
「その通りだ。」
「だけど、信翔君の分は知らないからね! 自分で用意して食べてね!」
「はぁ!? え、それは困る。」
もう自炊しますよーだ! 信翔君の分? そんなの知らないよ!
「知らないよーだっ!」
「それは困るんだが、なあ………わかった! じゃあ昼からどこか連れてってやるから! 頼むから飯を作ってくれ!」
「本当!?」
「あぁ。男に二言はねぇ。」
え、嘘…やったぁ~!! よし、作るぞ~!
「見ててよね、信翔君のほっぺ落としてみせるから!」
「おっ、それは期待大だな。じゃあ、早速頼むぜ。」
そうして作り始まること三十分。簡単だけど、朝ごはんが完成しました。
「えへへ、どう…かな?」
「おっ、飯に味噌汁、これは…あぁ、冷蔵庫に入れて半ばほったらかしだった
「じゃあ、いただきま~す!」
「俺も食うか。いただきます。」
そういって信翔君はご飯を食べだした。じゃあ、私も…うん、うまい♡ お腹が極限の時に食べるご飯は一味違うね~♪
「さて、じゃあ信翔君、約束だよ♪ 約束通り、穂乃果をどこかに連れてって~!」
「お、おう…。じゃあ、まあどこか行くとするか。先に出ておけ。」
そういうと信翔君は鞄を持ち、外へ出てきた。
「ハァ…んで、ドコへ行こうか?」
「どこにしよっかな~?」
はぁ~どこがいいだろう? 信翔君と行きたいトコ、いっぱいあるんだよな~♪ 今からちょっと楽しみだなぁ。
「行きたいトコ、いっぱいあるの! そうだ、まずお買い物に付き合ってくれる?」
「あ…ああ。なら、車で行こうか。な? 歩くの面倒だろ?」
「…うん。」
そういって、信翔君は私を車へと誘導してくれた。信翔君も静かに乗り込むと、発進。あっ、そういえば…。
「そういえば…信翔君、二人っきりでどこか行くのって…初めてだよね?」
「…ん? ああ、まあそうだな。」
「ってことは…デートだよね♡」
「…何言ってやがんだ。」
「もう! なんでそんなにリアクション薄いの!?」
「もっとリアクションする方がよかったか? 俺らはそんな関係じゃないだろ?」
「信翔君の薄情…。信翔君は穂乃果と二人いるのは嫌なの?」
「…いつそんな事言ったんだよ。楽しくないわけねぇだろ…。」
もう、信翔君ったら…………どっちなの!? イヤなのか嬉しいのか…。まあ、きっとアレなんだよね。愛情表現が下手なんだね。まるで真姫ちゃんみたいに!
まあ、信翔君と穂乃果はその…恋人、とかじゃないけど…。でも…やっぱりさ、意識しちゃうじゃん? だって、穂乃果だって、女の子だもん。こんな男前な男の人が隣にいたら、少しは意識しちゃってもしょうがないでしょ…。
「どうしたんだ?
「え、えええいや! なんでもない、なんでもないよ!? あー信翔君見て! スカイツリーが見えるよ!」
「さっきから見えてるじゃねぇか。何を今更。挙動不審になって…。」
「わ、わかってたよ!」
あーでも、スカイツリーかぁ…。オトナの男の人と女の人のカップルは…そういうところで夜景を見ながらお話するものなのかな…。あぁ憧れる♡
「でも今は昼だしなぁ…。」
「ん? 何か言ったか?」
「い、いや! なんでも!」
「そうか…。そろそろ着くぞ、シッピングモールにな。」
そして…私たちが乗った車はとあるショッピングモールへと到着しました♪
*
「ねえ、ショッピングモールでお買い物するカップルって…オトナじゃない?」
「そうだな…って、俺らはカップルじゃねぇだろ…!!」
「あっ、もしかして…照れた?」
「て、照れてねぇって…///」
「うふふ♪」
「笑うんじゃねぇ! つーかよ、お前どうせ買い物が終わったら―――」
「うん! もちろん、ゲーセンだよっ♪」
「ははは、やっぱりな…。」
そんな漫談をしながら服屋さんに行ったりなど、二人でゆったりとお買い物に興じ、お昼ご飯もここで食べました。
穂乃果、制服で来てたからかっこ悪かったし…服屋さんで信翔君に買ってもらった服を早速着てみたの! もうこれでビクビクしなくて済む…。
一方、信翔君はというと…服屋で何か買ったわけではなく、CD屋でCDを漁っていました。多分、10個ぐらい買ったんじゃないかな?
「ねぇ、信翔君。何買ったの?」
「こ、これは…」
「ちょっと見せてよ♡」
「わ、わわちょっとやめろって!」
そうして穂乃果は買い物袋を信翔君から奪い取って中身をご拝見…。
うわぁ…しっぶーい…。80年代から90年代くらいに活躍したアーティストの名前が軒を連ねている。ロックもあるし…。でも、最近はやりの曲とかも混じってる。あ、このCD…。
「μ'sの…。」
「おい、勝手に見るなよ…。」
「信翔君、これ…。」
そういって私は彼にそのCDを突きつける。
「これ…μ'sの新曲…。」
「あ、ああ…。だって、お前らの曲だろ? まあ、μ'sの曲は一通り揃えてあるぜ。」
「聞いてくれてなかったと思ってた…。お世話してくれてるだけで…。」
「んなワケねぇだろ。俺はお前らと一緒にいてるんだから…。まあアイドル系のCDはμ's以外にねぇんだが、俺はお前らのファンでもあるんだよ…。」
信翔君、そんなのにまったく興味ないと思ってたから…うっ、そう思うと涙が…込み上げてきたよぉ…。
「ぐ…ぐすっ…。」
「ほ、穂乃果!?」
「の…のぶどぐぅん…。ありがどう…。」
「お、おう…! おい、もう泣くなよ、な? じゃ、じゃあゲーセン行こうぜ? 一緒に何かしようぜ、な?」
「…うん…。」
「ゲーセンだぁー!!」
「お前、いきなり元気になりやがったな…。さっきのはなんだったんだ。」
「もう泣き止んだ♪」
「切り替え早っ!! 心配して損したじゃねぇか…。」
「で、でも…。嬉しかったキモチは本当で…。うっ、うぅ…。」
「お、おいもうやめろよ!」
「うっそー。もう泣きませんー♪」
「…ハァ。」
信翔君は、子供用のゲームやレーシングゲームなど、色々なゲームに興味を示さなかった。そんな中私は、クレーンゲームをプレイ…。3回だけやって1個だけだけど、取れたよ♪
「信翔君見て見て!」
「ああ? なんだそれ…。」
「クレーンゲームで当てたんだ♪ 3回目で!」
「おっ、やるじゃねぇか。穂乃果はかなりのラッキーガールだな。」
「でもまあ、希ちゃんには敵わないけどね…。」
うん…希ちゃんは、クレーンゲームはお手の物、運任せなものをした時には、必ず勝ち取ってきたんだもん…。あれは…反則だよね…。胸も大きいし…。
「あっ、信翔君!」
「何だ?」
「あれやろうよ、あれ!」
「ありゃあ…ぷ、プリクラか…。」
「ねぇねぇ、やろうやろう!」
「わかったわかった…。」
こうして私は、人生初・男の人とのプリクラに挑戦! まあ多分、信翔君はプリクラ初めてなんだろうけど。これだけソワソワしてたら…ね♪
「ほら、信翔君。ここに立って。」
「お、おう!」
『はい、撮りますよ~!』
よぉ~し…えい、今だ~っ!
「もっぎゅ~♡」
「おおおおい! 穂乃果ぁっ!!」
パシャリ
「っ~…。」
「の、信翔君!?」
「お前なあ…俺たちって、恋人か?」
「違うよ♪」
「じゃあなんでこんなことを…///」
「だって~、信翔君のその顔、面白いんだもん! えへへ☆」
「そ…それだけかよ?」
「そ、それだけじゃあ…ない、けど…。」
「ん? 声小せぇよ。」
「い、いや…なんでもない///」
「あっそ。あ、そうそう…落書きは俺、参加しねぇから好きに描け、ウン…。」
「す、すごい落ち込みよう…。」
た、多分…色々カルチャーショックだったんだね…。まあこれまで彼女はいなかったみたいだし、しょうがないよね。わ、私も…男の人とプリクラしたの初めてだけど…。
「な、なんじゃこりゃあ~!!!」
「えっ、どうしたの?」
「目がデケェ、なんかヘンに効果が付いてる! は、ハズい…///」
「さあて、これをことりちゃんと海未ちゃんに送ろうっと♪」
「やめろやめろやめろ!!!」
「どうしたの?」
「ば、バラまいたら…許さねぇからな…!!」
「じょ、冗談だよぉ~…。」
「そうは見えなかったがな…。」
そして、私たちは再び車に乗り込みました。
「はぁ~♪ いい買い物したぁ~♪」
「お前は一銭も出してねぇじゃねぇかよ…。」
「あっ、そうだった…。家飛び出した時、財布持ってこなくて…。その…ありがとう、ね。」
「うむ、よろしい。どういたしまして。さて、じゃあ穂乃果。次はどこへ行こうか?」
少し弾んだ返しの言葉…ふふ、やっと信翔君もノッてきたみたいだね♪
「温泉…とか、どうかな…?」
「温泉か。フッ、そういうだろうと思って、既に予約してるところがあるんだぜ!」
「えっ、嘘!?」
「本当さ。それにしてもお前、本当に温泉が好きだな。」
「それはお互い様でしょ? 私が言わなかったら、スネて自分から切り出すつもりだったくせに…。」
「ばれちまってたか…。流石穂乃果だわ。ウン。」
そうして、『Shangri-La Shower』の流れる車は、少し緑の多い郊外へ…。
*
「んん~! 空気が新鮮っ!」
「気に入ってもらえて光栄だぜ。さあて、ここが予約した所さ。一度も行ったことはなかったんだけどな。」
「早く入ろうっ!」
「おう。じゃあ、お互い日頃の疲れを癒そうぜ。」
タオルの入った巾着袋を受け取って信翔君と別れ、更衣室に来たはいいものの…これ、コインロッカーじゃんっ! どうしよう…穂乃果、お金ないよぉ~…。
…あっ、そうか。逆に考えれば穂乃果、盗られるものなんてないんだった…。大事なものと言えばケータイくらい…でもそれは信翔君が一緒に貴重品ロッカーの中に入れてくれたし…このままでいっか…な…?
そして穂乃果は、浴場に来て、浴場にザッパーン! …とはいっても、飛び込んだワケじゃないからね!! そんなことしたら信翔君にこっぴどく叱られちゃうし…!
「ふぅ~…。」
…あぁっ!! ろ、老若男女じゃなくて…その…老若女? 違うよね…。そ、そう! お年寄りからちっちゃくて可愛いらしい子供まで!! 男の人は壁を挟んだ向こう側にいるんだよぉ…。っていうか、本当に老若男女だったら…信翔君もここにいることになるんだよね…。
か、考えちゃだめだ穂乃果…! か、顔から火が出ちゃう!!
「それにしても、風情があるねぇ~…。」
あまりの気持ちよさに、屋外で色づく紅葉を見ながらそう独り言を漏らしちゃいました…。えへへ、もしかしたら信翔君に聞かれてたかな?
私が着替えて外に出ると、信翔君が既に出てて、待っててくれていた。
「どうだ、気持ちよかったか?」
「うんっ!」
「そりゃあよかった。じゃあ行こうか。」
「ちょっと待って…! 牛乳、飲んでもいいかな?」
「おおっ、温泉後の一服をキメこもうってか。わかった。じゃあ俺の分も買ってきてくれ。俺はコーヒー牛乳で。休憩室で待ってるから。」
そう言って信翔君は280円を穂乃果に渡すと、袋を持って行ってしまった。
「はいこれ、信翔君。」
「サンキュー。」
「そうそう聞いてよ…。ロッカー、100円いるんだよ?」
「あっ、そうそう…。すまなかったな…。一度外に出てきて5分待ったんだけど、全然来る気配なかったんだ…。」
えっ、そうだったんだ…。それなのに穂乃果ったら、鍵をかけずにお風呂へ…。
「っていうか…それならお前、どうしたんだ?」
「実はね…。鍵、かけずに入ったんだ…。」
「はあああっ!? よ、よく盗られなかったな…。」
「だって、貴重品とか入ってなかったもん。」
「いや…そうじゃなくて…。まあ、とりあえず、すまなかったな…。100円渡すの忘れて…。」
「い、いやいや! これは穂乃果の所為だよ!」
「…すまんな…。今、6時か。よし、そろそろ帰るか!」
えぇ…もう帰っちゃうの…? で、でも…今日は色々な所へ連れてってもらったし…夕陽は傾いてきたし…もう我儘は言えないか…。
*
…と思って車に揺られて1時間後、信翔君に揺さぶられて起きた。信翔君が言うので車を降りてみると…。
「スカイツリー…。」
「お前、寝言でこんなこと言ってたぞ。『スカイツリーの展望台から、夜景を見ながらご飯を食べてるカップルって、最高にオトナだよね…。』ってな。それを聞いた俺は急いで予約したさ。どうせお前、そんな夢見てたんだろ?」
「う…うん。」
「実現してやるよ。さあ来い。」
私は信翔君に腕を引っ張られそのまま、大きな塔の足もとへと連れて行かれました。そんな中、私は腕を掴んで走る信翔君の凛々しい様を見て、胸が熱くなって、ぎゅう~っと締め付けらる感じに襲われました。もう夜分は冷え込む時期なのに、それすら感じさせないくらい体が火照って…。まるで恋煩いみたいに…。
そして穂乃果は悟りました。あぁ、きっと、恋に落ちちゃったんだな…って。スクールアイドルというものに恋心のようなものを覚えて、一生懸命取り組んできた自分がいたけど、それすら凌駕してしまうほどの…おそらくこれは、穂乃果の初恋…♡
まあ、前から好意はあったけど、それはあくまでも友達としての話。でも今は、一人の男性として…。でも、よく考えたら、信翔君って男前だし、勉学にも運動にも精通する文武両道だし、背は高いし、腕っぷしは強いし、お金持ちだし、羽振りはいいし、言動は冷たいけど女の子に優しいし…いいところを挙げればキリがない人だよね…。まあでも、少し口が悪くて、ぶっきら棒な言動に、更には血気盛ん、年頃の男の子のはずなのに、エッチな話にもまるで興味を示さないし…。そこんところが玉に
「どうした穂乃果?」
「…ハッ!」
気づけば、私はエレベーターの中にいました。
「この扉が開けば、350mの世界が待ってるぜ。」
「そ、そうだね…。」
「ん? 興味ないのか?」
「い、いや全然、そんなことないよ!!」
そうしてる間に、目の鼻の先にある扉が開く。そこからは、ビルの明かりで彩られた、キレイな夜景が…。
「わぁ~…。」
「うおぉ…すっげぇなオイ…。」
私たち二人は、一瞬にしてその光景に目を奪われ、しばらく二人揃って東京の夜光に
「まだ時間まで1時間ほどある。どうだ、展望回廊を登って、450mの夜景を目の当たりにしないか?」
「いいね! 行こう行こう!」
そうして数分の移動の後、スカイツリー最高の高さから最高の景色を望んだ。
「…ふっ、すげぇな。」
「まるで、東京のダイヤだよね!」
「そうだな…。綺麗だ。色々なモノを見てきた俺だが、こんなのは初めてだ。人工で作られたものだが、それも一興。」
「ねぇ、せっかくだし、一緒に写真撮らない?」
「お、おう。」
「はい、ピース! もっぎゅ~!」
「お、おいお前! また抱き着いてきやがって…この甘えため!」
そういうと信翔君はそっと、腰に手を添えてくれた。
パシャリ
舞台は移り、信翔君が急いで予約したレストランで、レッツディナー♪ ここで楽しくおしゃべりできればいいんだけど、穂乃果が物凄い意識しちゃって、離せずにいました…。
「どうしたんだ穂乃果…? 顔が火照ってるぞ。」
「う、うん…。」
「わかった。お前、恋煩いを起こしてるな。」
「ビクッ!」
あ、あれ…? もしかして…穂乃果が信翔君のことが好きな事…もうばれちゃったの…?
「じ、実は…そうなんだ。想い人ができちゃって、いてもたってもいられなくなってて…。」
「そうか。」
「穂乃果、アイドルなのに…アイドルは、恋愛禁止なのに…。」
そうつぶやくと、信翔君は眉をひそめた。
「おい…。誰がいつ、メンバーは恋愛禁止だって言ったんだ?」
マジメな顔になった信翔君が返してきた返事は、意外なモノだった。
「にことか花陽がホザいてたかも知れねぇが、少なくとも俺は言ってねぇわな。アイドルと言う前に、お前らは一人の年頃の女なんだ。慕う男ができても、何の不思議もなかろう? 俺はそれを配慮して、恋愛のことに関しては一切触れてなかった。」
「でも、アイドルって普通恋愛禁止でしょ?」
「それは別のグループの話だ。俺に一つだけμ'sをきまりを作れる権利があるなら俺は『恋愛は好きにしろ』って言うぜ。普通じゃ考えられねぇだろうがな。にこも花陽も頭を抱えるだろうが、俺のこの活動の一番のポリシーは、最高の青春をお前らに味わってほしいんだ。お客さんを喜ばせるアイドルにさせるのもそうだが、それは二の次だ。」
「の、信翔君…。」
「だからな…穂乃果…。」
「…は、はい!」
あぁ…これってもしかして、こんなロマンティックなムードを出したところで、告白っていうものかなぁ…? だから、これほど穂乃果の我儘も聞いてくれたんだね…。信翔君も、穂乃果のことが―――
「お前の恋愛、俺は全力で応援するぜ。」
…え?
え? 告白…じゃない? すすすす、すっごく恥ずかしいんだけど!? 信翔君とこんな綺麗な所で結ばれる妄想をしちゃって、すっごく恥ずかしいんですけど!!?
はぁ…なんだかものすっごく疲れたよ…。
「あ…あぁ、うん。ありがと…。」
「ところで、そいつは誰なんだ? お前の想い人ってのは? ガキっぽいお前が惚れた男、すっげぇ知りてぇんだけど。」
信翔君だよ!! …って言ってやりたかったけど、もう穂乃果にそんな気力は残されてませんでした。顔が火照って噛みそうだし、まず信翔君が穂乃果をどう思ってるかもわかんないし…とりあえず、怖かったから…。
「い、言わない!」
「おいおい、いいじゃねぇかよ教えてくれたって…。」
「もう! この……鈍感………。」
「なんて? ったくお前、声小せぇんだよ…。もっと声張れっての。お前らしくねぇ…。あ、そうか…照れたんだな…。」
「も、もぅ…! からかわないで!」
「フッ、照れてやがる。」
「…///」
*
信翔君の家に帰ってきたのは、午後11時のことでした。帰る途中に突然雨が降り出して、穂乃果、ちょっと濡れちゃった…。
「…遅くなっちゃったね…。」
「そうだな。まあ本当は俺たちみたいな学生がこんな時間にうろついてたらダメなんだがな…。」
「ははは…そ、そうだね…。」
本当ならお巡りさんに捕まって、補導されてもおかしくないんだけど…。まあ、あれか。信翔君背が高いし、オトナに見間違われたんだろうね。なんだか嬉しい♪
「ところで…本当によかったのか…? 実家まで送ってやったのに…。」
「いいんだよ。穂乃果、お父さんかお母さん、雪穂が来るまでは絶対に帰らないって決めたもん!」
「そ、そうか…。って、あぁー!!!」
「ど、どうしたの!?」
「布団があああああっ!!!」
そう言って信翔君はピシャッと窓を開けた。そこにはビショ濡れになった信翔君の布団が…。
急いで取り出すも、どうしようもできず、濡れた布団を床においてしまう。
「…しゃーねぇ。今日は畳の上で寝るか…。」
そう言って、信翔君は穂乃果の布団を敷くと、穂乃果の布団の掛布団に包まって寝ようとした。
「の…信翔君?」
「…なんだ?」
「その…よかったら、添い寝…する? そのままだったら…その…。さ、寒いでしょ?」
「うおっ、マジで? いいのか?」
「ほ、穂乃果にエッチなことをしないって誓うなら…。いい…よ?」
「おいおい、俺がお前にエッチなことを仕掛けたことがあるか?」
そういうと信翔君は包まってた掛布団を捨てて、ものすごいスピードで穂乃果の布団に…。
「はぁ~あったけ~!」
しばらくは、沈黙が流れた。
「今日は、楽しかったか?」
「うん…。」
「そうか、そりゃあよかった。お前に喜んでもらえて。あんだけ金を費やした甲斐があったってもんだ。」
「そうだね…。」
「そういや、温泉の話だけど、女の方って意外と若い女の入浴者多いんだな。声がずっと響いてた。」
「何言ってるのよ…。もう…エッチ。」
「バカ、自然と聞こえてくるんだよ…。」
すると、二人一緒に
「フッ、どっちも眠たいんだな。」
「そうだね…。じゃあ、お休み…。」
「おう、お休み…。」
こうして私は、名目上の初デートをした日を終えたのでした…。
*
「お姉ちゃん、おねえちゃ~ん!」
翌朝、聞き覚えのある声が耳から入ってきました。
「ゆき…ほ?」
「やっと起きたか、この寝坊主。」
「信翔さんも人のこと言えませんよ~。私に電話をくださるまで起きてらっしゃらなかったらしいじゃないですか…。」
「それはだなぁ…。」
「あ、あれー!? なんで雪穂がこんなところに!?」
「さあ、お姉ちゃん…。迎えに来たよ。」
雪穂がそう言った。どうやら私を迎えに来てくれたそうだ。
「で、でも…お父さんもお母さんも怒ってるでしょ?」
「まあ、最初のうちは怒ってたけど、昨日の夜なんか心配しまくってたよ。」
「でもどうして、ここにいることが分かったの?」
「実はね…。一昨日の夜に信翔さんから連絡が来たんだ。『お宅の娘さんは落ち着くまで私が責任を持って預からせていただきます』ってね。で、今日は信翔さんに来いって言われたから来たんだ。」
「の、信翔君…。」
「落ち着いただろ? もう怒ってねぇらしいし、帰ったらどうだ? お前の居場所はここじゃねぇ。帰るべき“家”があるだろ?」
「…信翔君。」
「なんだ?」
「また我儘言うけど、いいかな?」
「言ってみろ。」
「一緒についてきてくんない?」
だ、ダメかなぁ…? そう思ってたけど、答えは全然違いました。
「おう、わかった。じゃあ、帰る支度をしろよ。あ、その服についてはくれてやるから。」
「うん…ありがと。」
こうして、信翔君と雪穂に連れられ、私は帰路へとつきました。
家に着いた後、信翔君は一緒に謝ってくれたけど、お父さんとお母さんは怒ることはなく、寧ろ面倒を見てくれた信翔君に平謝り。その後、お詫びやら何やら言って、お父さんの仕事を一日中手伝ってました。
信翔君って、あれだけ誠実なんだね…。初恋をして、信翔君のいいところをもう一つ見つけられた家出週末でした…♡
合計文字数:14400文字(十の位を四捨五入してます。)
はい、終了しました。
メインヒロインは誰だ? という感想が来たのですが、今後の展開のこともあるので、示しておきます。多分穂乃果です。
これからは、信翔と穂乃果の絡みは、恋路が云々という目で見てもらえればと思います。
信翔は穂乃果をどう思ってるか? 知らねぇな。
ちなみに一つ警告しておきます。穂乃果は俺の嫁という思考をお持ちの方向けです。
当作品は私の自己満足の設定が、約5割を占めている状況です。
ゆえに、穂乃果は俺の嫁という方。当作品はあくまで私の設定ですので、そういうことを感想欄に書いたりするのはお控えしていただきたいのです。
他の読者様もいらっしゃいますので、感想欄にてそんなあなたの設定を押し付けるような言動を慎むよう、ご協力お願い申し上げます。
また、当作品の閲覧は自己責任ですので、予めご了承ください。
閲覧したことに関しての苦情は一切受け付けかねるつもりでございます。
さて、次回の予定ですが、間違いなく凛ちゃん特別編となります。
それと、今回は自分で思うにかなりの自信作でございます!
ぜひとも、ご感想をどしどしお寄せ下さいませ!
乞うご期待!
ちなみに…
シブいアーティスト≒矢沢永吉あたり
ロック≒B'zあたり
μ'sの新曲≠Shangri-La Shower