ラブライブ!~武闘派高校生とμ's II~ 作:ステア(STER)
今日は、完全ギャグとなっています。
ご飯派とパン派に分かれて、メンバーが争うんでおます。
はい、ご覧ください。
今日、俺はスーパーにいた。この時間のスーパーは、ベン・トーのためにしのぎを削る輩どもがタムロする。
興味ないフリを装っているが一目で変態すら見抜ける俺には既に真意は分かっている。わかってるんだぜ、狼どもが…。そして、俺は財布の中身を確認する。
「…チッ。300円か。何が買えるだろうか…。」
大した金は残っちゃいなかった。毎月、親父から相当額の小遣いをもらうのだが、12月中旬にして、一日に使える額はあまり残っちゃいなかった。なぜか!? 出費が嵩張ったし、まずあのチェリー田に相当な金貸してるしなぁ。早く耳揃えて返しに来いよ…。
その時、時計がカチッと、ある時間を指す。来た!!
弁当に『半額』とのシールを押す半額神が店の奥へと消えると、自身のプライドをかけた狼たちによる半額弁当争奪戦が始まる…!
「よし、いただきっ!」
俺はなんとか、弁当を手に入れる。俺は燃費が人一倍悪い万年空腹野郎だからよ…それゆえに腹の虫も、早よ弁当くれって力をくれるワケさ。お金がなくなった最近この戦いに手を染めた時はまだ、この戦いにぼろ負けしていた。どうやら、鍛えてるとか鍛えてねぇとか関係なねぇらしいな。んでまぁ毎日経験を積んで、まあまあの強さにはなったつもりだぜ?
そんなことよりひとつ、思う事がある。いつも俺に闘いを挑むバカどもより、この戦いで猛威を振るう二つ名持ちどもが強く感じるんだが。これいかに。
戦闘がおわった戦場は、怪我した犬どもが転がっていた。っていうかコレ、いつになったら警察沙汰になるの?
「まぁいいや、弁当は手に入ったし。今夜は凌げる。」
そんなことを思って弁当を買って帰る。その帰り道に花陽から奇妙なメッセージが…。
『信翔さんは、ご飯派ですよね!?』
それを追って、次は穂乃果からメッセージが…。
『信翔君はご飯なんかよりパンの方が好きだよね!? 穂乃果信じてるから!』
俺は背筋が凍るとともに、身の危険を感じた。
*
「ご飯の方がおいしいよぉ!」
「いいや、パンだね! パンの方がお手軽でしょ?」
まだメンバーは集まっておらず、三人だけの部室。俺なんかそっちのけでこの飯キチとパンキチが論争していた。
「おい、なんでこうなったんだよ?」
「「部外者は黙ってて!!」」
「は、ハイ…。」
二人とも、すげぇ剣幕である。どうせまた、しょうもねぇことが火種なんだろうな…。
~~~~~~~~~~~~~
しばらくすると、メンバー全員が集まったようだ。
「で、喧嘩の原因は?」
「じ、実は…。」
聞けば聞くだけ、しょうもない理由だった。コンビニで、お金がないから出し合って二人一緒に一つのモノを食う事にしたらしいが、その時に穂乃果がサンドイッチ、花陽が塩にぎりを推して、双方の意見が衝突したらしい。そしてその時間は、俺が戦争をしていた時間と一致する。なるほど、あの緑のアプリに送られてきたアレはそういう事だったのか。
「「皆はどう思う!?」」
「どう思うも何も…。」
「正直どうでもいいわね。」
「どうでもいいって何なの真姫ちゃん!」
「ヴェエッ」
「そーだよ! じゃあ真姫ちゃんはどっち派なの!?」
「私は…正直どっちでもいいんだけど…。」
「そんな曖昧な答えはキンシ!!」
「え、えと…じゃあ…パンで。」
すると、穂乃果が飛び上がり、花陽が落胆する。
「だよねー! 真姫ちゃんみたいなお金持ち層は、ご飯なんて庶民的なモノ食べないもんね~!」
「それは違うよ穂乃果ちゃん! ご飯だって、魚沼産コシヒカリとか、色々な品種があるんだよ! そしてその品種の中には、高値で取引されて、お金持ち層に愛されてるご飯もあるんだよ!」
「でも、真姫ちゃんはパン派だもんね~。」
「真姫ちゃん…花陽、真姫ちゃんのこと信じてたのに…。」
「ちょ、ちょっと! なんでそうなるのよ!」
そして、俺は確信した…。どっちに転んでも、俺らには地獄しか待ってない…!!! どちらかの方に傾けば、その派閥の奴と絆は深まるかもしれんが、対立派閥の奴からは口すら聞いてもらえなくなる…!!
「凛ちゃんは私の味方だよね!!」
「もっちろんだニャ~!! なんだかよく分かんないけど凛はどこまでもかよちんについていくニャ~!!」
「ぐうっ、これで対等か…。凛ちゃんは私の妹分だって信じてたのになぁ。あーあ。今度可愛い妹分のために、ラーメンたらふく奢ってあげようと思ってたのに…。」
「ほ、本当!?」
「ダメだよ凛ちゃん惑わされちゃ! じゃあ、私がラーメン作ってあげるから!」
「本当かニャ!? かよちんのラーメン、楽しみだニャ~!」
凛は何も考えてねぇな。ただ自分にとって都合のいい方につこうとしてやがる。っていうかコレ、普通に
一目瞭然だが、部室は首を傾げる奴らをただひたすら味方につけて論争されるような泥沼の状況と化していた。
「雪穂は勿論、お姉ちゃんの味方だよね?」
「正直、どっちでもいいよ。って痛っ!」
穂乃果は、近くにあったペンを妹に投げてた。
「雪穂はお姉ちゃんと同じく、パンが好きなんだよねぇ? ねぇ?」
「もう怒った! 私はもともと家の食卓にはご飯が並ぶし、ご飯派でお姉ちゃんと戦ってやる!!」
「雪穂ちゃん…!」
「仲間だニャ~!」
「え、ちょっと!! 妹のクセに!」
穂乃果や…。バカだなぁ。
「ねぇ、海未ちゃんとことりちゃんは!? 二人とも穂乃果の大事なお友達だし、穂乃果の味方だよね!?」
「いい加減にしなさい!!!」
その時、海未が大声で怒鳴りつけた。騒がしかった部室が一瞬にして静まり返った。
「海未…ちゃん…?」
「まったく、貴女という人は! もう知りません!」
いいぞ、その調子だ! 流石は海未だ!
「私はご飯派について、穂乃果を
え、いやちょっと…。なんで参加してるの? なんでパン派叩き潰そうとしてるの? 穂乃果を懲らしめるったって、もうちょっと別の方法が…。バカなこと言ってねぇで、ご飯派も皆抑えてくれよ…。
だが、ふと海未の顔を見ると、残念なことに彼女は相当乗り気の顔だった。
「これは圧倒的不利…!! ことりちゃん…!」
「…ごめんね海未ちゃん! 穂乃果ちゃんは裏切れないよ!」
「ちょ、ことり! 事の
「ことりちゃん…。なんで…。」
「ごめんね花陽ちゃん!!」
俺は、ただただ二つに分裂しつつあるメンバーを、ジト目で腕を組んで見守るほかなかった。というより、体が動かなかった。
ご飯派(4人)vsパン派(3人)の戦いはさらに白熱していった。
ここで、
「紗奈ちゃんは!?」
「紗奈…ですか?」
紗奈は二人の先輩に睨まれ、どぎまぎしていた。
「大丈夫だよ紗奈ちゃん♪」
「そうだよぉ♪ ちゃんと素直に答えてくれれば、花陽たちも受け入れるからね♪」
いやいや、怖ぇよ…。
「じ、実は私、パンの方が好きで…。」
「だよねぇ~!!!」
「さ、紗奈! 何故なのですか! 貴女それでも日本人ですか!?」
「ひぇぇっごめんなさい! でも、パンの方が可愛いなぁ~って…。パンをむしゃむしゃ食べてる方が、なんか女の子っぽいなと思って…。」
「ガーン!!」
「よくぞ言ってくれた! よくぞ言ってくれたよ紗奈ちゃん! 流石は信翔君の
花陽は手と膝をついた。穂乃果は上機嫌で紗奈と握手する。
「さあ、あと残ってるのは…亜里沙ちゃん!」
「ひぇぇっ!!」
「亜里沙ちゃんはご飯派なのかな? パン派なのかな?」
「お、お姉ちゃん助けて~!!!」
そこへ、OG達が部室in…。しめた! 助け舟だ!!
「おい絵里、こいつらをどうにk―――」
「絵里ちゃん! 絵里ちゃんはパン派? ご飯派?」
「えっ、私はパン派だけど…。」
お、遅かった…。立ち上がってた俺は失望し、再び静かに座り込む。
「えっそれがどうかしたの?」
「いいえ~別に。」
「じゃ、じゃあ亜里沙もパン派でお願いします…!」
「チッ…。」
あ~っ、花陽! 今お前舌打ちしただろ! っていうか亜里沙は、お姉ちゃん側に身を投じた!! お姉ちゃんに丸投げしやがった!!
「アンタ達、何やってんのよ…。」
しめた! まだコイツがいる! 意外と
「何って、にこちゃん…。」
「な、何よ?」
「ご飯とパンの人気投票してるんですよ…。でぇ、スーパーアイドル矢澤にこにーは、歌って(ご飯を)作れるアイドルだから、勿論ご飯派ですよねぇ~?」
花陽が、これまで見たことないような
だが最悪なことに、にこのアイドルスイッチが入ってしまう。
「そうそう~! にこにーはぁ、歌って踊って、ご飯まで作れちゃう女子力高い宇宙一のスーパーアイドルだからぁ~、自炊するし、やっぱりご飯派だねぇ~♪」
そういって、まんまとご飯派に呑み込まれてしまったのだった。
ご飯派(5人)vsパン派(6人)。残るは、東條希ただ一人。この戦争に巻き込まれた奴らも狼となって、皆希に迫る。俺はただただ、希がパン派に行くことを願っていた。なぜか!? 希がパン派に行けば、パン派の勝利で事が収束に向かい、俺は終始空気でいれる。だが、もしも希がご飯派になるようなことがあれば…全員対等でこれまで空気だった俺に12人の矛先が向く。それだけは避けたい! しかもこれで勝敗が決する超重要ポジションに立たされるのだ…。
その時、希と目が合った。希は、こちらにグッドサインを出す。やった! これですべて収まる!!
―――と思いきや
途端に希はこれまで見せたことのないようなゲスい顔になり、
「う~ん、ウチはご飯派かなぁ~。だって、一応神様に仕える身で、お米に触れることも多いし、家帰ったら
と…皆に告げた。
この戦争が、俺に飛び火することを決定づけた瞬間であった。
これで、この戦いは
~ご飯派~
○小泉花陽(筆頭)
○星空凛(花陽の親友ゆえ)
○高坂雪穂(姉と喧嘩)
○園田海未(
○矢澤にこ(おだてられて)
○東條希(ゲス)
~パン派~
○高坂穂乃果(筆頭)
○西木野真姫(富裕層ゆえ?)
○南ことり(穂乃果の親友ゆえ)
○南原紗奈(パンの方が可愛いから)
○絢瀬絵里(帰国子女ゆえ?)
○絢瀬亜里沙(姉に丸投げ)
と、綺麗に別れた。そう、6:6に…。
「ちょっと! パンの方がお手軽じゃない!」
「待ちなさい! ご飯こそ和食の基本です! Rice is Japanです!!」
「パンはTHE☆洋食って感じでオシャレじゃない? ご飯が好きだなんてそんなシブい…まるでおばあちゃんみたいな…。」
「おばあちゃんですってぇ!? 日本人は遺伝子的にご飯を欲するのよ!」
やべ、綺麗に別れた所為で、いよいよ本格的な論争が…! もう丸投げだ! 戦線離脱だ!
論争の影響で部屋はごちゃごちゃ。もはや俺のことなんか気にしてるヤツなど一人もいまい。よし、
だが、またもやゲス野郎が口を開く…。
「あれれ~? そういや信翔君、まだなんとも答えてへんやん。信翔君はどっちなん?」
その言葉に俺は反応して、背の方を向く。皆が注目していた。希は、ゲス顔でグッドサインを…。
ドちくしょおおおおおっ!!!! 折角、せっかくっ!! 空気になってやり過ごそうとしてたのにぃぃぃぃ!!!!
「あっ、本当だ! ねぇねぇ信翔君はどっちなの? もちろん、穂乃果の意見に賛同してくれるよね…♡」
「兄さんは、紗奈たちの味方ですよね! 信じてますから!!」
「違うよ~! 信翔くんは間違いなくご飯派だニャ! かよちんのご飯、うまいうまいって食べてたんでしょ(※「花陽先生のお米講座!」参照)?」
「それに、信翔の生まれた織田家も、元は由緒正しき武家ですからね。さぞかしお米の方が好きでしょう。」
俺はカチンときて、机をブッ叩いた。
「いい加減にしろよテメェら!! ご飯だどったらパンがどったらって…!
「何だって!」
「うるせぇぞ! 反論はさせねぇ!! いいから聞きやがれ!!」
俺は再び、机をブッ叩いた。
「そんなもん、人それぞれだろうが!! 討論するなら別に構わんが、取り上げて喧嘩するほどのモンではなかろう!! 人間の考えは千差万別なんだからこそ互いの意見を尊重するのが大切なんだろうが!!」
言い切った。俺が言いたい事を、全て。
「うぅっ…。まぁ、確かにそうだよね…。」
「そうですよね…。信翔さんの言う通りです。」
よし、大将が…!! これで解決の方向に進むぞ! でかした俺! 流石俺! やるときゃやる
「「で、結局信翔
「えっ」
俺は、返答に詰まった。
え!!? まだ終わってないの!!!? あんなに騒がしかった教室が再び一瞬で静まり返り、皆が期待の目線を俺に向けた。
「お、俺には決められん…!」
そういって逃亡を図ろうとしたが、既に退路は海未によって
「逃げちゃダメだよ信翔君♪」
「そうだよぉ。さあ、早く答えてください!」
「お、俺は…。」
「「俺は?」」
「俺は…米粉パンが好きかなぁ…?」
「「はぁ?」」
皆が呆気にとられた。あれ? いいじゃん米粉パン…。
「何言ってるのかニャ? 確か凛達、ご飯かパンかって尋ねたんだよね?」
「そうそう。」
「米粉パン…? あんなの、小麦じゃないからパンと呼べないわ!」
「信翔に訊いた私たちがバカでした。」
「何でそんなに非難されるの!? いいじゃんかよ! 米とパン、相寄れぬものの融合! 平和的じゃねぇかよ!?」
「あんなの、米でもパンでもないよ。」
「まず、ご飯としてのカタチがないし…。」
「小麦粉使ってないから、パンとは呼べないわぁ。」
「そういうのは、邪道って言うねんで?」
「織田信翔 これより両者の
「何怖い事言ってんの海未!?」
「花陽ちゃん。ここは一時休戦だね!」
「そうだよね! ご飯とパンを融合させたものを持ち出す邪道者を成敗しないと!」
「ヘッドバッドは凛に任せるニャ~!」
「お、おいちょっと…待ってくれ…な? ただ俺は自分の意見を言っただけで…ホラ、人の意見は尊重しねぇと…!!」
「「邪道な意見に賛同できるわけないでしょうっ!!!!」」
そして、音ノ木坂学院に野太い男の悲鳴が
後日、購買部にパンが増えたことをうけ、ご飯派が生徒会長の真姫に問責する形で第二次主食戦争が勃発したのはまた別の話。
【本日の教訓】
選択肢で聞かれたとき選択肢にないような、邪道な意見を持ち込んではいけません。
じゃあどうすんの? この場合どっちにしろ地獄じゃんって思った作者。仕方ないね♂
ちなみに、私は超ご飯派でぇす☆ 花陽と同じくご飯が大好物なもので…。
前半のは、知ってる人は知ってるネタ。