星崎 祈は勇者になる   作:小鴉丸

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相変わらずのグダグダです。
それでは第二話です、どうぞ


第二話 勇者の力・神の力

時間が止まった。確か聞いた話ではこの状態のときは勇者以外は動けないようになる。今頃生徒や先生、町の人々はピクリとも動かないだろう。なぜか僕は動ける理由はおおよそ分かる、夢の中で神樹が言っていたこと『勇者でありながら神の力が使える』これの影響だ。勇者達はもう行っているだろう。

 

「(確か大橋に行けばいいんだったな)」

 

僕は屋上の柵から身を乗り出して大橋へ向かおうとした、そこで異変に気づいた。

 

「うーん、もはやどこがどこなのかさっぱり分かんないね、全部木だよ……。自宅も分からない。ねぇ、鷲尾さん、イネスどこかな」

 

「こんな時にイネスの心配をしなくても」

 

「でも、来たんだ、お役目をする時が……」

 

「私たち三人ならきっとやれるよ~」

 

鷲尾さんとその友達が動いている。ということは

 

「鷲尾さん達が勇者?」

 

「誰!?」

 

思わず声が出た。普通樹海化の中では勇者しか動けない、今勇者三人はここにいる。大赦も樹海化した状態で動ける者は勇者の他にいるなんて言っていないだろう。

 

「や、やぁ。鷲尾さん」

 

「え。い、祈くん!?」

 

やはり驚いている。当然だろう、勇者である以前に僕は男だ。

 

「あれ?転入生じゃん、なんで動けるの?」

 

鷲尾さんは少し考えて。

 

「もしかして……四人目の勇者!?」

 

「(そう来たか)僕は、勇者じゃない…と思う」

 

「じゃあ君はなに~」

 

警戒されている。どう答える、ここで本当のことを言うか?だけど……

 

「乃木さん、三ノ輪さん時間が無いわ。お役目を果たしましょう」

 

二人にそう言い僕に近づいてくる鷲尾さん。小声で

 

「(後でちゃんと教えてね)」

 

「(………ごめん、ありがとう)」

 

三ノ輪さんが携帯端末を取り出した。

 

「じゃ、そろそろ……!」

 

三人は一斉にアプリの変身アイコンをタッチした。それと同時にそれぞれの花が咲いた。

 

「いこう、大橋へ」

 

変身した三人娘は、数十メートルを一気に跳躍して、大橋を目指した。三人が見えなくなって僕はつぶやいた。

 

「どうしたんだ、神樹?」

 

屋上にいたはずの僕は夢で見ていた場所に立っていた。今は神樹の目の前にいる。

 

「初めましてだな。星崎祈」

 

「こちらこそ初めまして。神樹」

 

「内容に入る前に自分で気づいてないかもしれないが、今お前は神の力を使っている」

 

僕が神の力を使っているだと?どうやって使うのかも分からないのに。

 

「私の存在に気づくことができるのは勇者だけだ。だが、お前は勇者じゃない。勇者ではないなら同じ神だけが気づける」

 

なるほどそう言う事か、納得がいく。

 

「さて、本題に入ろう」

 

「まて、僕も言うことがある」

 

なんで勇者システムが僕の端末にないのか、僕は勇者なのか。そんな疑問があったから聞いた。すると神樹は

 

「まず勇者システムがない理由だが。お前は神力が使える。役目を果たすには十分すぎる力があると思わないのか?」

 

確かに、神の力が使えるのに勇者の力が欲しいなんてよくよく考えたら贅沢だよな。

 

「先に言うが、星崎祈。お前は勇者じゃなくどちらかというと神だ」

 

は?今、神樹は何と言った。頭の整理が追いつかない、誰だって「あなたは神です」と言われて冷静でいれるわけが無い。

 

「僕が神だって?何を根拠にそんなこと…」

 

「お前は勇者システムがない、なのに樹海化の中を自由に行動できる。それに神力が体から溢れている。自分でわかるだろう」

 

そうか、だから屋上の柵を飛び越えれると思ったのか。

 

「話が逸れたが、大赦にはお前のことを言っている。勇者もお前のことを知るだろう。だが、勇者として話を通している、自分が神の力を使えることは誰にも言うな。話がややこしくなるからな」

 

神としてそれはどうかとは思うが。

 

「それで、僕はどうやって戦えばいい?」

 

「仕方ないから勇者システムの劣化版を端末に追加しておく、変身はそれを使ってくれ。戦闘に関しては神力を使えば何とかなる」

 

「ある程度は理解した。後は戦いの中で慣れていくよ」

 

とりあえず勇者システム(劣化)を使った。使ったんだけど……

 

「何も変化がないんだけど…」

 

僕は制服のままだった。なんで?

 

「見た目のことは文句を言うな。少しだけだか加護をかけているから別にいいだろ」

 

それならいいか。神力を使えばどうにかなるらしいし。

 

「とりあえず役目を果たせ。大橋に転送させるから目をつぶれ、目を開けたら大橋にいるはずだ」

 

「分かった」

 

僕は目をつぶる。さっきとは違い人の声が聞こえる、多分鷲尾さんたちだろう。そして目を開けると……

 

「わぁ、すごいよ、ミノさん!」

 

「ミノさんって……やめてよ!それよりこいつ、意外とモロいよ、いける!」

 

灰色の髪の女の子、あれが三ノ輪銀だろう。もう一人は乃木園子。大赦の中でも発言力が高い方だ。

 

銀は踊るように斧を振るった。敵がスライスされていく。

 

「油断したら駄目、三ノ輪さん。それは―」

 

斬ったはずの敵…バーテックスの傷口が完全に再生していた。

 

鷲尾さんはすかさず、弓を構える。

 

「うわっと……まずい!」

 

三ノ輪さんが言い、鷲尾さんが矢を放とうとする。

 

僕はその時半ば無意識に体が動いていた。気付けば右手には剣があった。僕はその剣で……

 

「……はっ!!」

 

バーテックスに斬りかかる。敵は体勢を崩し攻撃が止まる。三人の勇者は誰が攻撃したのか分からないから戸惑っている、普通なら乃木さんと思うだろう。

 

「ありがとう!乃木さん!」

 

だが……

 

「私じゃないよ~ミノさん~」

 

「?じゃあ、鷲尾さん?」

 

「私でもないわ」

 

全員は混乱する。敵が急に体勢を崩す訳はない、自分たち以外の誰かが攻撃したからだろう。では、誰が攻撃したのか?混乱が大きくなる前に僕は顔を出す。

 

「無事?三ノ輪さん」

 

「「転入生(くん)!?」」

 

「祈くん!?」

 

当然驚いている。後で適当に誤魔化すか……

 

「乃木さん、三ノ輪さん。僕に合わせて」

 

敵は攻撃の準備に入ってる。それにすかさず。

 

「危なかった……ありがとう転校生。この、敵めえ……!!」

 

「えぇぇぇい!」

 

乃木さんと三ノ輪さんが左右から攻撃を仕掛ける。鷲尾さんの援護もある。それに……

 

「くらえっ!」

 

神の力で素早さを強化している僕は、僅かなすきを見つけてそこを叩いている。四人の勇者による怒涛のラッシュ。しかし敵は時間が経てば完全回復する。

 

「うわぁキリがないけど……負けない~!」

 

「こっちだって、まだまだできるんだから!でも本音を言うと、そろそろキツい!」

 

「その意気よ、二人とも。三ノ輪さん、本音は敵に言わないで!」

 

それでも少女達は、己の役目、ここは通さぬと、橋の中央で身構えた。すると敵は、くるりと進行ルートをかえて、そのまま引き返した。

 

「「「ヤッターー!」」」

 

三人ともすごく喜んでいる。自分のお役目を果たしたのだ、とても名誉なことをした。終わった今だからそれぞれ本音を言っている。

 

「(これで終了か。先に戻るか)」

 

僕は三人に気づかれないように学校に戻った。

 




終わらせ方は無理やりですがあまり気にしないでください。


次回予告

「わっしーどうしたの?」

「またか、神樹」

「一緒に行こうよ!」

「眠い……」

「お前はどうする?」

次回 勇者との関わり
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