英雄(姫)が異世界から来るそうですよ?   作:エクスタ

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書いてる途中で落ちて書き直しに


落ちる英雄(姫)

「し、信じられないわ!まさか問答無用で引き摺り込んだ挙げ句、空に放り出すなんて!」

 

「右に同じだクソッタレ。紫髪の美少女のお陰で助かったが、場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。石の中に呼び出された方がまだ親切だ」

 

「………いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

 

「俺は問題ない」

 

「………そう。身勝手ね」

 

金髪学ランの少年と黒髪制服の少女はフン、と互いに鼻を鳴らして少女の方が顔を背けた。

 

「此処………何処だろう?」

 

「さあな。まあ、世界の果てっぽいモノが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」

 

茶髪に簡素な服を着た少女の呟きに、金髪の少年が応える。

 

(これって問題児が異世界から来るそうですよの世界じゃね

自己紹介系だったらどうしよう男口調はやばい気がする

原作読んどいておけばよかった)

 

「ま、んなことより………まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。もしかしてお前達にも変な手紙が?」

 

「そうだけど、まずは〝オマエ〟って呼び方を訂正して。

私は久遠飛鳥よ。以後は気を付けなさい。それで、其処の猫を抱き抱えている貴女は?」

 

「………春日部耀。以下同文」

 

「そう。よろしく春日部さん。次に、そこの石に座っている貴方は?」

 

「私か、木葉月 凛劉、後は同じでいい」

 

「そう。よろしく楓さん。最後に、野蛮で凶暴そうな其処の貴方は?」

 

「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃った駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれよお嬢様」

 

「………そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」

 

「ヤハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

心からケラケラと笑う逆廻十六夜。

傲慢そうに顔を背ける久遠飛鳥。

我関せず無関心を装う春日部耀。

呆然と上を見上げる木葉月 凛劉

 

(うわぁ………何か問題児ばっかりみたいですね・・・

あとは彼らが黒ウサギ達の協力をしてくださるかどうですかだけでございますねえ………)

 

「で、呼び出されたはいいけどなんで誰もいねえんだよ。この状況だと、招待状に書かれていた箱庭とかいうモノの説明をする人間が現れるもんじゃねえのか?」

 

「そうね。何の説明も無いままでは動きようがないもの」

 

「………この状況に対して落ち着き過ぎているのもどうかと思うけど」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハァ。」

 

(全くです、って最後の人その溜息はなんなのですか)

 

 黒ウサギはこっそりツッコミを入れた。パニックになっておらず、冷静過ぎる彼らを前に出るタイミングが見つからないのだ。

 

(まあ、悩んでいても仕方がないデス。これ以上不満が噴出する前にお腹をくくりますか)

 

 だが黒ウサギが動く前に、十六夜が呟いた。

 

「―――仕方がねえな。こうなったら、“其処に隠れている奴にでも話を聞くか?」

 

(―――――っ?!)

 

 物陰に隠れていた黒ウサギは、心臓を鷲掴まれたように飛び跳ねた。そして、それが切っ掛けで四人の視線が黒ウサギに集まった。

 

「かくれんぼじゃ負けなしだぜ?そっちの三人も気づいていたんだろ?」

 

「風上に立たれたら嫌でも分かる」

 

「・・・・・・・・・耳がっ出てる」

 

「………へえ?面白いなお前ら」

 

 軽薄そうな笑みを浮かべる十六夜だが、目は笑ってなどいない。理不尽な招集を受けた三人は、腹いせに殺気の籠った冷ややかな視線を黒ウサギに刺す。黒ウサギはやや怯みながら、

 

「や、やだなあ御三人様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じて此処は一つ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」

 

「断る」

 

「却下」

 

「お断りします」

 

「今日はうさぎの丸焼きかな」

 

「あっは、取りつくシマもないですね♪

って最後の方物騒過ぎます。」

 

 バンザーイ、と降参のポーズを取る黒ウサギ。しかしそんな状態でありながらも冷静に四人を値踏みしていた。

 

(肝っ玉は及第点。この状況でNOと言える勝ち気は買いです。まあ、扱いにくいのは難点ですけども)

 

(というか、さっき自分が来てたのよりはエロくないね)

 

そんなことを考えていると、耀が不思議そうに黒ウサギの隣に立ち、黒いウサ耳を根っこから鷲掴み、力一杯引っ張った。

 

「えい」

 

「フギャ! って、ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

 

「好奇心の為せる業」

 

「自由にも程があります!」

 

「へえ?このウサ耳って本物なのか?」

 

「………え?」

 

「………じゃあ私も」

 

「ちょ、ちょっ待っ・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 十六夜が右から、飛鳥が左から力一杯引っ張られた黒ウサギは、言葉にならない悲鳴を上げ、その絶叫は近隣に木霊した。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・ハァ・・・・・・・・・・・・・・・暇」

 

 

「―――あ、あり得ない。あり得ないのですよ。まさか話を聞いてもらうために小一時間も消費してしまうとは。そちらの方も黒ウサギを助けてくれませんでしたし………はあ。学級崩壊とはきっとこのような状況を言うに違いないのデス」

 

「いいからさっさと進めろ」

 

 黒ウサギは涙目になりながらも、何とか話を聞いてもらえる状況を作れた。

 

三人は彼女の前の岸辺に座り込み、一応聞こうという程度に耳を傾けている。

 

その説明の間に、

ステータスを見てラストエンブリオの概要を知る凛劉。

 

 黒ウサギは気を取り直して咳払いをし、両手を広げて、

 

「それではいいですか、御四人様。定例文で言いますよ?言いますよ?さあ、言います!ようこそ、箱庭の世界へ」

 

 

黒ウサギによる長い箱庭の説明が始まった。

 

ギフトゲームとは、様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵を用いて競い合う為のゲームで、

 

 この箱庭はそんな力を持つ者達がオモシロオカシク生活出来る為に造られた世界。

 

 箱庭で生活するにはコミュニティに必ず属さなければならない、拒否権はないらしい

 

主催者とは、暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練と称して開催されるモノや、コミュニティの力を誇示するために個々で開催するモノで、

 

前者は自由参加が基本であり、主催者が修羅神仏な為に凶悪、難解なモノで、命の危険もある。だがそれをクリア出来れば主催者次第で新たなギフトが手に入ることもあるというもの

 

後者は参加の為にチップというモノが必要で、そのチップは様々で、金品・土地・利権・名誉・人間………そして〝恩恵〟を賭け合うことも可能。だがギフトを賭けてギフトゲームに敗北してしまうと自身の才能が奪われてしまうので簡単に賭けられるモノではない

 

そして参加者が敗北すれば相手が賭けたもの全て主催者のコミュニティのモノになるシステム

 

ギフトゲームの始め方や、この箱庭も強盗や窃盗等の犯罪行為は禁止である

 

だがギフトゲームの場合は、一方の勝者だけが全てを手にするシステムな為、クリア出来れば商品をタダで手に入れられるというものだった。

 

 

「さて。皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭の世界における全ての質問に答える義務がございます。が、それら全てを語るには少々お時間がかかるでしょう。新たな同士候補である皆さんを何時までも野外に出しておくのは忍びない。ここから先は我らのコミュニティでお話させていただきたいのですが………よろしいです?」

 

「待てよ。まだ俺が質問してないだろ」

 

静聴していた十六夜が威圧的な声を上げて立つ。

 

黒ウサギは軽薄な笑顔の消失に気づき、構えるように聞き返す。

 

「………どういった質問です?ルールですか?ゲームそのものですか?」

 

「そんなのはどうでもいい。腹の底からどうでもいいぜ、黒ウサギ。俺が聞きたいのは………たった一つ、手紙に書いてあったことだけだ」

 

十六夜は視線を黒ウサギから外し、他の三人を見回し、巨大な天幕によって覆われた都市に向ける。

 彼は何もかもを見下すような視線で一言、

 

 

「この世界は………面白いか?」

 

 

「―――――」

 

 他の三人も無言で返事を待つ。

 

『家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨てて箱庭に来い』

 

 それに見合うだけの催し物があるのかどうかこそ、三人にとって一番重要な事だった。

 

(でもその前の憑依転生で全てを失ったけど・・・)

 

 そして、十六夜の問いに、黒ウサギは満面の笑みを浮かべて答えるのだった。

 

「―――YES。『ギフトゲーム』は人を超えた者達だけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」




つっ疲れたぁ
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