魔法少女リリカルなのは~刃の行き着く先~   作:レティウス

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第34話

「あの二人は?」

 

「フェイトのほうは撃破されただけで大したダメージじゃなくさっき起きてなのはの見舞いに行っているよ」

 

 アースラに回収され、会議室でクロノに挨拶をした後、二人の様子を聞く。

 

「そうか。とんだ再会になっちまったなぁ」

 

「そうだな」

 

 椅子の背もたれに体重を預けて嘆息する。全く空気を読めないやつ等だ。

 

「とりあえず、二人の様子を見てくるわ」

 

「分かった」

 

 椅子から立ち上がりクロノに別れを告げてなのはがいる部屋までやってきて入ってみると

 

「あー………そのまま続けてくれ」

 

「ちょっ!」

 

「ちがっ」

 

 なんか二人が抱き合っていたのでそのまま部屋を出て行く。

 

「いやいや、別に人の趣味にどうこう言うつもりはないし、時間を置いてくるって……2時間くらいあればいいか?」

 

「どういう意味!?」

 

「本当に違うから!」

 

 流石にまだ早いか。

 

「まぁ、なんだ。フェイトは久しぶりだな」

 

「う、うん」

 

 さっきまでのことなんて知りませんといった感じで挨拶してみたんだがまだ戸惑ったままだな。

 

「とりあえず、裁判がうまくいってよかったよ」

 

「紅莉やリンディ提督のおかげだよ」

 

「ちょっと待って!私そんなこと知らないよ!?」

 

 俺の言葉の端々に知らない情報があったのかなのはが食いついてくる。

 

「それはな、俺とクロノがわりと頻繁に連絡を取り合っていたからでな」

 

「そうなの!?」

 

 驚くなのはに頷いて肯定する。

 

「そんでもって、プレシアの病状やフェイトのことを考えてリンディさんが休暇を取ってこっちに住むことになってな、序にサプライズとして黙っておこうと決まったんだよ」

 

 いやぁ、本当なら突如の転入でなのはの呆けた顔を拝むつもりだったのにとんだ再開になってしまったよ本当に。

 

「うぅ、良かったねフェイトちゃん」

 

「ありがとうなのは」

 

 目の端に涙を浮かべて喜ぶなのはに穏やかな顔でお礼を言うフェイト。

 

「それで、アリシアとかは?」

 

「お姉ちゃんなら……」

 

「紅っちゃ~~~ん!」

 

「ぐはっ!?」

 

 アリシアの所在を聞いた瞬間、背中に猛烈な衝撃を受けてしまう。てか、曲がっちゃいけない方向に曲がった気が……

 

「だ、大丈夫?」

 

「な、なんとか……」

 

「ぶーぶー。紅ちゃんは貧弱だなぁ」

 

 背中を押さえて倒れている俺にフェイトが近寄って心配してくれるのに答えているとなんかアリシアが好き勝手言っている。

 

「えっと、アリシアちゃん。いくらなんでもそれは……」

 

「えー…でも、紅ちゃんだよ?あれくらい何でもなく耐えそうじゃん」

 

「それは……確かに」

 

 なのはも納得するなよ。

 

「ったく、久々だなアリシア」

 

「うん、久しぶりー」

 

 ため息をつきながら挨拶すればアリシアは元気よく右手を上げながら挨拶してくれる。

 

「プレシアは?」

 

「部屋にいるよー?」

 

「そんじゃ、俺は挨拶してくるからお前等はどうする?」

 

「私はまだ動くなって言われてて……」

 

「そうか、んじゃお前等はここにいろ。俺だけで行ってくるわ」

 

 なのはがまだ動けないんじゃ流石に連れ出せないし、一人ぼっちも可愛そうだからプレシアがいる部屋を教えてもらい一人で向かった。

 

「どうぞ」

 

 部屋の扉をノックすると中から声が聞こえてきたので扉を開けて入っていく。

 

「あら」

 

 俺が部屋に入るとそこにはベッドを起き上がらせて背を預けてなにやら打ち込んでいるプレシアがいた。

 

「久々だな」

 

「ええ、そうね」

 

 部屋に入りながら挨拶すると前のプレシアとは想像もつかないくらい穏やかな顔で挨拶してくれる。

 

「顔色……更に悪くなっているな」

 

「貴方には隠せないものね」

 

 化粧で誤魔化してはいるけど、それでもなお悪いと分かる。

 

「管理局も甘いわね。死に損ない故に温情をかけてきたわ」

 

 ベッドの近くの椅子に座ろうとしたらプレシアが自虐ともつかないような言葉を言って来る。

 

「だから、リンディさんのような人もいるんじゃないか?」

 

「ふふ、そうね」

 

 前みたいな一方通行のような会話でなくキチンと会話が成立することのほうが俺としては驚きだよ。

 

「とりあえず、針打っておくか」

 

「ああ、前に貴方が不意打ちでやった奴ね」

 

 不意打ちとは失礼な。まぁ、不意打ちで打ったけど。

 

「あれをされた後、少しの間体が軽くなったわ」

 

「まぁ、そういう風に打ったからな。あれは、人間が生きようと、元気になろうとする力を促進する効果があってだな……専門的すぎるからどうでもいいか」

 

「そうね。私も専門外だわ」

 

 プレシアに楽な格好をさせてから針を打っていく。

 

「目に見えて太い針なのに傷みを感じないのね」

 

「日々の努力と犠牲の上で完璧になったからな」

 

 主に自分と兄さんと美由希という犠牲の元、ついに俺は針を打っても痛みを感じさせないようになった。

 

 まぁ、痛みを感じさせようとすることも出来るんだが、それは罰ようだな。

 

「これで少ししたら体が軽くなると思うぞ?」

 

「もう、気持ちが楽になってきたわ」

 

 そりゃよかった。

 

「聞いたわよ。なんでも襲われたそうね」

 

「ああ。リニスも来ているんだがレイジングハートとバルディッシュが壊されてな、今は技術室で修理を手伝っているよ」

 

「あの子はバルディッシュの生みの親だから直したいのでしょうね」

 

 なんだかんだでリニスも学者肌って感じだからな。

 

「とりあえず、こっちにいる間は定期的に針を打ってやるからあまり無茶をするなよ?」

 

「しないわよ。また、子供を一人にしたくないわ」

 

「それを聞いて安心したよ」

 

 プレシアの回答に満足したので別れを告げて今度はリニスとエイミィさんがいる技術室までやってきた。

 

「いよぉーっす」

 

「よーっす!」

 

「何をやっているんですか……」

 

「こうりー」

 

 技術室に到着して片手を上げながら挨拶をすればエイミィさんがノリよく挨拶を返してくれたのだが、そんな俺達を理解できないのかリニスはため息をつく。

 

 因みにリニスに久遠を預けていたので尻尾を振りながら久遠は俺の元へと抱きついてきた。

 

「それで、2機の調子は?」

 

「損傷が激しいですね。ここまで来るとフレームのパーツを交換しないといけないです」

 

《軟いですねぇ》

 

《《貴女と一緒にしないでいただきたい!》》

 

 エアが余計な一言を呟いたらレイジングハートとバルディッシュからツッコミが入った。

 

 てか、デバイス同士で漫才とかシュールすぎるわ。

 

「つってもお前だって何回か壊れているだろ」

 

《あんなのと戦うことは想定してません!それにマスターの扱いが……悪いとは言えないですね》

 

 当たり前だ。刀を使っているものが適当にできるか。刀の脆さを理解してなきゃ直ぐに歪むか欠けるかしちまうし。

 

《あと、マスターの全力に耐えられないというのも何とか改善しないといけませんね》

 

 ああ~、前にプレシア助けたときに俺の力を受け止めきれずに罅はいったな。

 

「まぁ、それは追々だな。俺自身も力の使い方を考えんと」

 

 あまり使い込んでないからか今一力の込め方ってのも理解してないし。

 

「後は、エガ相手にどうするかだなぁ」

 

「どういうこと?」

 

 今まで黙ってみていたエイミィさんが尋ねてきた。

 

「あいつの実力から考えると俺が相手するしかないってことですよ」

 

《彼の実力はおおよそSSSです》

 

「SSS!?」

 

 エアからの報告に目を丸くして驚く。まぁ、そうだよなぁ、驚くよねぇ。魔力感知がよろしくない俺ですら感じるくらい強い魔力だったし。

 

 なにより、俺の索敵範囲外から一気に近づいてきて俺を吹き飛ばしたくらいだし。

 

「それに、まだあいつの手札は腐るほどありそうだ」

 

《そうですね》

 

 俺の予測が正しければ魔法一つとっても腐るほど使えるはずだし。

 

 ただ、あいつが俺を吹き飛ばした攻撃はあいつの姿では使えないはずなんだが……

 

「これは、艦長とクロノ君に報告しなきゃ」

 

「ああ、そこらへんはお願いしますね」

 

 新情報にあわただしくエイミィさんは出て行ってしまった。

 

《エア、少し相談が》

 

《どうしました?》

 

 エイミィさんが出て行った後、レイジングハートからなにやらエアが相談を受けたのでエアをリニスに預けて久遠を連れてなのはたちの元へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

「訓練を?俺がお前等に?」

 

「どう、かな?」

 

 部屋に戻るとフェイトからなにやら特訓して欲しいと頼まれた。なのはと一緒に相談したからなのかなのはも頷いている。

 

「なんでまた」

 

「うん。さっきの戦いでいいようにやられちゃったからそれで…」

 

「紅莉君ならあの子達との戦いも有利に進められたから何かいい方法があるんじゃないかなって」

 

 なるほどね。どうやらなのはもフェイトもこのまま泣き寝入りってのは嫌のようだ。

 

「まぁ、かまわんけど……ただ、俺の場合も少しスタイルを変えるつもりなんだがなぁ」

 

「そうなの!?」

 

 俺の言葉に一番驚いたのはなのはであった。昔から一緒に暮らしているから俺がスタイルを変えるというのは衝撃だったようだ。

 

「お兄ちゃんみたいな二刀流?」

 

「いんや。全く違うスタイルだな」

 

 エガを逃がした後、エアがなにやら病んだようにぶつぶつ呟いていたんだが、そのあと元に戻ったと思ったら変えられますかと相談を受けたのだ。

 

 まぁ、そのスタイルが何かと聞いて返ってきた答えに面白そうだったからついOKを出してしまったんだが。

 

「まぁ、それは別としてもあいつら対策の特訓は承った。まぁ、セットアップしなくても何とかなるし」

 

 正直に言えばピンクと赤あたりは兄さんでも撃破できそうなくらい剣筋読みやすいし。

 

「つっても、まず二人は確りと治してからだけどな」

 

 なのははまだ体がふらついているし、フェイトの左手は包帯が巻かれている。

 

 そんな状態で特訓云々は流石に出来ないし、流石にばれたら俺が殺されかねない。

 

 その後、管理局本部に案内されることとなり、とーさん達に色々誤魔化すのが大変だった。




†久遠放送局†

久遠「皆さんお久しぶりです。今回はつなぎ的な感じでお送りしたよ。そして、今回は告知をするよ」

作者「どうも、レティウスです。このたび、もう一つ小説を出すこととなりました。タイトルは【リリカルなのは…いや、なんか違う】です」

久遠「この小説は厨二な男の子がハーレム目指して転生したけど、転生先のヒロインたちが何故かTSしているという小説だよ」

作者「にじふぁん時代にネタが浮かんで活動報告に乗せたら思いのほかやってほしいという意見があって別サイト様で掲載していたのですがネタが思い浮かばずに止まっていたものです」

久遠「最近、見たいという方が現れてこっちのサイトに乗せることとなったんだよ」

作者「もし見てもらえるなら、m9(^Д^)といった感じで見てもらえると嬉しいです」

久遠「では、次回もお楽しみに」
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