魔法少女リリカルなのは~刃の行き着く先~   作:レティウス

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まだまだ続く幼少期


第3話

「いやぁ、まさか三年間も眠っているとは思わなかったよ」

 

 目が覚めた士郎さんが家に帰れる日に俺と母さんは桃子さんにお祝いに呼ばれた。最初母さんは嫌がったのだが、桃子さんのスイーツが食べられると知るとうきうきと出かける準備を始めた…単純な母だ

 

「そのせいで、長男は膝を怪我して末の娘は変な風に我慢強くなっちゃってるけどね」

 

「ぐっ、相変わらずきっついなぁ」

 

「事実でしょ」

 

「ねえ、こうり君」

 

 母さんと士郎さんのやり取りを無視しながら桃子さん謹製のスイーツを食べていたらなのはに話しかけられたのでフォークを置いてなのはの方に振り向く

 

「おとーさんとこうり君のおかーさんって仲悪いの?」

 

「詳しくは知らないよ俺も」

 

 本当に俺も何であんなに敵視しているのかを知りたい

 

「それにしても【通り魔橙璃】に息子が出来ていたとはなぁ」

 

「あんた、その名で私を呼ぶってことはまた病院で寝たいってことでいいのよね?」

 

 なにその寒いギャグは

 

「スマンスマン。なのはにも寂しい思いさせたし、何より俺はこれ以上は戦えないだろうからな」

 

 士郎さんの一言に恭也さんの顔が曇る。まるで何かをなくしたようなそんな感じの顔だ

 

「えっと、紅莉君だったかな?」

 

「あ、はい」

 

 士郎さんに呼ばれて慌ててそちらを向く

 

「これからもなのはと仲良くしてくれないかな?」

 

「もちろんです」

 

 此方からなのはの領域に入っていたからな、拒絶されない限りは仲良くしようと思う

 

 母さんも別段それに対してはなにも言ってこないし

 

「橙璃はこれからどうするんだ?」

 

「どうするって何がよ」

 

「紅莉君も幼いし今までのようにやるつもりかってことさ」

 

「あんたにだけは言われたくないわねぇ」

 

 今までのようにってのは、ボディーガードとか裏組織潰したりとかに俺を連れて行くということかな?

 

「まぁ、あいつにも言われて考えているのよね。紅莉のおかげでかなりの蓄えはあるし、緋凰の剣を教えるつもりではいるけどね」

 

 母さんの金の管理能力の無さは酷いの一言だ。それゆえに俺がしっかりとしないとと思って前世の知識を総動員してできるようになったさ…

 

「こうり君?なんで、そんな遠い目をしているの?」

 

 気にしないでくれなのは

 

「緋凰の剣か…なぁ、ものは相談なのだが」

 

「嫌よ?御神を育てるなんて」

 

「そうか…」

 

 母さんが士郎さんの言おうとしたことを遮って断る。大方、一緒に見てやってくれとでも言おうとしたのかな?

 

「目下の目標は2年であんたの息子を抜かせることね」

 

「む…」

 

 母さん余計な挑発しないで!?ほら、恭也さんがこっちを睨んでいるじゃないか!

 

「そう上手くいくかな?親馬鹿じゃないが、こいつは俺以上だぞ?」

 

「ぬ…」

 

 さっきから恭也さんは一文字しか喋ってないな。寡黙なのか、なんなのか…しかし、明らかに今の士郎さんの言葉に異を唱えたいって顔だな

 

「紅莉こそ血は引いてないけど、緋凰に相応しい魂は持っているわ」

 

 やっべ、母さんがベタ褒めだ。てか、魂って何だ?

 

「ん?お前、結婚したんじゃないのか?」

 

「するわけないじゃない。誰が好き好んで自分より弱い男によりそうのよ」

 

「…お前のその部分がなければ引く手数多だったろうに…」

 

「黙れ」

 

 おおう、母さんの殺気が士郎さんに直撃する。士郎さんも士郎さんで母さんからの殺気を受けても飄々としているし…

 

 御神の中でも1.2位を争う実力を持っているというのは強ち嘘じゃないようだ

 

 てか、ね?母さんの殺気を感じ取れる俺や恭也さんがさっきから震えと冷や汗が止まらないんですが…

 

「へぇ、あんたがいったことも強ち嘘じゃないようね。私の気を敏感に感じ取っているし」

 

 そんな状態の俺達を見逃さなかった母さんが少し驚いた顔をしながら褒めている

 

「だろ?」

 

 士郎さんは悪戯っ子みたいな顔で自慢している

 

「そういえば、さっきから桃子さんは何しているの?」

 

「あ、夕飯の準備ですよ。お菓子は先に作っていたんですけどこっちはまだだったんで」

 

「手伝うわ」

 

「いえ、恩人にそんなことさせるわけにはいかないから座っていてください」

 

「それはこのお菓子で十分よ。それにじっとしているのは好きじゃないし、こいつと顔を合わせるよりは桃子さんとお喋りしながら料理したほうがとても有意義よ」

 

 そういって母さんは席を立って桃子さんの手伝いに向かう。ひい、ふう、みい…シュークリーム5個にケーキを6個か…相変わらずお菓子に目がないなぁ…

 

「ねえ、こうり君って普段何をしているの?」

 

 母さんが席を立って少し静かになったと思ったらなのはが話かけてきた

 

「普段?」

 

「うん。ほら、私と会ったときは何か走っていたって言うし」

 

「う~ん、普段は6時に起きて8時まで母さん監修のもと鍛錬して8時に朝食。

 朝食後に戦い方に対しての授業を1時間くらい行ってそれからまた13時までは同じように鍛錬。

 13時に昼食を食べてからは昼寝をして。夕方に起きてから町内のランニングをしてから帰ってクールダウン。

 夕飯までは基本的に自由時間で夕飯食べてから少し鍛錬して就寝かな?」

 

「「「「………」」」」

 

 俺が喋り終わると高町家(桃子さん除く)が全員唖然としていた

 

 まぁ、自分で言っていてこの歳の子供がやるには過酷過ぎるからなぁ

 

 まあ、そこはチート転生者(らしい)だから大丈夫だろ…たぶん、きっと、メイビー

 

「あいつは、この歳の子にそんなことやらせていたのか…俺のこと言えないだろ…」

 

「あ、でもそこまできつくないんですよ?俺の限界前に母さんは的確に休憩を挟んでくれるんで」

 

「そうか。そういえば、緋凰の連中ってそういうところはやけに上手かったな。

 あれか、天地のやつらが教えているのかな?」

 

「…父さん…緋凰ってのは?」

 

 今まで黙って聞いていた恭也さんが士郎さんに興味深げに聞いている

 

 美由希さんなんかも隣でこくこくと頷いており、なのはも武術については分からないが父親の話が聞けるとうのに期待して目を輝かしている

 

 かくいう俺も別の人から見た緋凰の意見と言うのを聞いてみたい

 

 母さんはあまり緋凰については語りたくないようで、そこらへんははぐらかされてしまう

 

「そうだなぁ…昔から御神と不破、緋凰は協力関係にあったんだよ」

 

「聞いたことないが…」

 

「まぁ、お前が御神にいた当時は結構ごたごたあったからなぁ…

 ちなみにごたごたっていうのが、あいつが緋凰家から飛び出したというのだがな

 そのおかげで緋凰と色々とあってね、当時はそのことをいうやつはいなかっただけだな」

 

「なるほど…」

 

「まぁ、それは置いておくとして。完成された御神の剣士がたとえ火器100人相手でも負けることはないと言われているように緋凰もまた同様といわれていた」

 

「じゃあ、緋凰も俺達と同じような戦闘スタイルなのか?」

 

「違う。御神が小太刀二刀を主にし、飛針や鋼糸を使うのに対してあいつ等は己の身一つまたは己が手にもつ武器のみで戦うスタイルだ」

 

「…無理が無いか?」

 

「そこを可能にしているのが緋凰だ。奴等の奥義にて基礎となる歩法により、緋凰は捕らえられないからな」

 

 そういって、俺を見てくるが俺は慌てて手と首を横に振る。まだ、できましぇん。

 

「まぁ、その歳で出来たら天才を通り越して鬼才だな」

 

 当然でしょうが。てか、鬼才でも無理があると思う

 

「兎に角だ、何とか理由をこぎつけても一度仕合ってもらえ」

 

 士郎さんが挑発的な目を横に向けるとそこには料理を手に持つ母さんと桃子さんが立っていた

 

「何つまらないこと言っているのよ」

 

 ゴミを見るような冷ややかな目で士郎さんを睨む母さんだが士郎さんはそんなの何処吹く風である

 

「さぁ、漸く料理が来たな!桃子のお菓子もいいが、久々のご飯だ!さっきから腹が減って仕方なかったんだ!」

 

「もう、士郎さんったら」

 

 桃子さんは満更じゃないのか、頬を軽く染めて照れる

 

「こうり君。おかーさんの料理美味しいよ」

 

「ああ、上手いな」

 

「でも、こうり君のお母さん料理も美味しいね」

 

「だろ?」

 

 うちの母さんってただの武人かと思っていたら思いのほか料理などが上手いのだ

 

 出来ないのは金勘定だけだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「桃子さん、今日はありがとう」

 

「いえ、本当にありがとうございました」

 

 母さんが礼を言ったが、桃子さんはそれ以上に深くお辞儀して礼を言う

 

「俺からも言わせて貰う。ありがとう」

 

「だったら、二度と家族を悲しませるんじゃないわよ」

 

「分かっているさ。これからは喫茶店のマスターだ」

 

 そういってシニカルに笑う士郎さん

 

「それじゃ、帰るわよ紅莉」

 

「あい」

 

 母さんに連れられて俺は高町家を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シッ!」

 

「遅い!相手を倒すのにいちいち斬る場所を斬りかかってから定めるな!行動に無駄があるから遅くなるんだ!」

 

「はい!」

 

 母さんとの鍛錬は日に日に熾烈さを増す中、今までと違うことがある

 

「大丈夫?」

 

「ああ、サンキュ」

 

 一本終わった後になのはがタオルを渡してくれたのでそれで汗を拭う

 

 あの日、士郎さんが目が覚めた後でもなのはが午後から一人でいることは変わらなかったので業を煮やした母さんがブチ切れてなのはを午後から預かることにしたのである

 

 近い年齢の子が一緒にいるというのはある意味でなのはの救いになるだろうという考えなのだろうが、幼い女の子にこんな殺伐としたものを見せていいものか?

 

 まぁ、なのはが来るのは午後からなのであまり激しいことはしないし普段は昼寝をしているか趣味に費やせる時間なのでいいのだが、今日は日曜と言うことで朝からきていたのである

 

 本来は修行はお休みにして、どこかに出かけようとしたのだがなのはが俺が普段どんなことをやっているか見てみたいと申したことにより普段と同じことをしている

 

 てか、この歳の子と言うのは色々興味が出ているのでいいのかと自分を無理やり納得させた

 

 だってこいつ、何故か知らんが引かないときはとことん引かないのだもの

 

「さとお昼にしましょうか、なのはちゃん、紅莉」

 

「うん」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紅莉、今度の仕事なんだけど貴方は士郎の家にいってもらうわ」

 

「どうしたの?いつもなら連れて行くのに」

 

 本当にどうしたんだろう?何時もは連れて行くのに、今回に限っては連れて行かないって

 

 なのはのことに対してもここ最近に晶が来たから、なのはのことを任せておけるから俺も土産を上げられる意味でも毎回ついていくのが不謹慎ながらも楽しみだったのに

 

「今回の仕事は本当にヤバイのよ…正直、紅莉を背に守っている余裕が無いわ」

 

「いつだったか、そういってホテルに残していったじゃん。それじゃ、ダメなの?」

 

 いつだったか、流石に踏み込むにも俺が邪魔だからと言ってホテルに残していったのに

 

「ええ、前みたいな状況ならよかったんだけど…」

 

 なんか、母さんが思いつめたような顔をしている…正直、こんな表情の母さんの顔は初めてみる

 

 拾われたときのような憂いを帯びた顔でも、俺を育てている時に見せてくれる柔和な顔でも、士郎さんと対峙しているときのような顔でもない

 

「今回は弱みを見せるわけにはいかない相手なの…」

 

「そっか、なのはの土産を選んでやりたかったけど母さんに迷惑をかけてまでついていこうとは思わないよ」

 

「ふふ、本当に仲良しね。大切にするのよ」

 

「ああ、分かっているよ」

 

「それじゃ、お願いね」

 

 そういって、母さんは急いでしたくして日本を飛び出していった




因みに年齢に関して明記していないのは単純に後でネタに使いたいからぼかしています

ただ、一つ…かなり幼いですよ紅莉となのはは…
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