魔法少女リリカルなのは~刃の行き着く先~   作:レティウス

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原作・映画版とごっちゃになってます。


第44話

 断空により出来た裂け目から飛び出ると浮遊感に襲われ慌てて飛翔魔法を発動する。

 

《ディーヴァ・レヴ、停止します》

 

 現状では使う必要がないから、エアはレヴの開放を止めてくれる。

 

「さてと、あいつ等はどこいったかね」

 

 戻ってきた場所が海上っていう、取り込まれる前とは打って変わった場所になっているのでもしかしたら変な場所に出てしまったかと心配になる。

 

「紅莉君!」

 

「紅莉!」

 

 どうやら心配は杞憂で終わったようで、後ろから声が聞こえてきたので振り返ると、なのはとフェイトが慌てた様子で俺のほうへと飛んできていた。

 

「おっと」

 

 なのはに至ってはそのまま俺に飛び込んでくる始末だ。

 

「心配かけたな」

 

「本当だよぉ」

 

「無事でよかった」

 

 フェイトも遠慮がちなのだが、コートの裾を握って安堵の顔を浮かべていている。二人の頭を撫でてやってから離れて改めてあたりを見回す。

 

「一体どういう状況なんだ?」

 

「えっと…」

 

「説明するね?」

 

 二人の説明によると、取り込まれた後、更に暴走したかのように攻撃をしかけてきた管制人格に3人で挑んでいたようだ。

 

 ただ、俺を取り込んでから動きが上がったかの如く、3人がかりでもかなり苦戦していたのだが、大きい一撃を与えてから徐々に動きが悪くなっていき、そこにユーノからの通信で強力な一撃を与えたら闇の書の暴走プログラムを分離できると教えてもらい、コンビネーション攻撃を行った直ぐ後に俺が帰ってきたらしい。

 

「漸く帰ってきたのか緋凰」

 

 説明が終わった直ぐ後に横から声が聞こえてきたのでそちらを向けばボロボロのエガがいた。

 

「おうよ」

 

「何で返事しながら頭を掴むんだ!?」

 

「テメエがいながら、何でなのはとフェイトがこんなにボロボロなんだよ!ゴラァッ!」

 

 エガに文句を言いながら思いっきり締め上げる。二人の姿はかなりボロボロで、ジャケットも所々破れてしまっている。特になのはのジャケットはかなり頑丈のはずなのにだ。フェイトの場合も元々薄い装甲でここまでボロボロということはかなりのダメージを受けているはずだ。

 

「ぎゃぁぁっ!?割れる割れる!なんか、出ちゃう!」

 

「ぐっ……ちっ」

 

「ふぅ、ふぅ……何で舌打ちしているかなぁっ!?」

 

 思った以上に力が強く、握っていた腕を掴まれ、ダメージがとおり思わず離してしまった。

 

「こ、紅莉君。エガシラ君がいたから私達闇の書さんに攻撃できたからその辺で……」

 

「そ、そうだよ。エガシラがいなかったら私達負けてたかも知れないし、ね?」

 

「なのはとフェイトの優しさに感謝して、毎日下っ端の如く頭を下げろよ」

 

「なんで、俺の評価ってそこまで低いんだよ!それに、俺のおかげって言うならせめてキチンと名前を呼んでくれないかなぁっ!?」

 

 エガがぎゃあぎゃあ騒いでいると突如、光があふれたと思ったら、光の球体が現れた。

 

「ヴィータちゃん!」

 

「シグナム!」

 

「皆!」

 

 それに呼応するかのごとく、光の周りには取り込まれたはずの守護騎士達が主を迎えるように立ち並んでいる。

 

 エガの声に歓喜の色が出ている。そういや、こいつらってつるんでいたな。

 

 なのはやフェイトも深く関わった二人が現れたことによりなにやら驚いたような嬉しそうな声色だ。

 

 俺の場合はエガの相手だったからこれといって名を呼ぶ奴いないんだよなぁ……しいて言うなら遭遇回数が多いシャマル?

 

「我等、夜天の主に集いし騎士」

 

「主あるところに我等の魂尽きることなし」

 

「この身の命に変え、我等は御身の下にあり」

 

「我等が主、夜天の王、八神はやての名の下に」

 

 ヴィータの声の宣言と共に、光の殻が割れ、中からはやてが現れた。その姿は病院で着ていたパジャマなどでなく、どこかシグナム達と似たような格好だ。

 

「はやてぇっ!」

 

 エガが今まで一番の大声ではやての名を呼ぶ。声こそ出さなかったが、なのはやフェイトも嬉しそうだ。

 

 その声が、聞こえたのだろう。はやての顔は笑顔になっている。そして、笑顔から決意した顔になると、はやては杖を上に掲げた。

 

「夜天の光に祝福を、リインフォース、ユニゾン・イン!」

 

 はやての胸に何かが入っていった。

 

「おお、姿が変わったな」

 

《マスター、あれがユニゾンデバイスですよ》

 

 はやての姿が変わったことに驚いていたら、エアが教えてくれた。

 

「あれがか。何かが入っていったと思ったらデバイスが中に入って融合したってことか?」

 

《イエス。融合機という名が示すとおり、主とデバイスがひとつとなり、その力を増幅するものです》

 

 へぇ。何処と無く中二感がくすぐられるものだが、あれはあれで中々……

 

 変なところで感動していると、ヴィータ達がはやてが復活したことにより感動している。てか、エガもその輪に入っているのだが、いつのまにそっちにいったよお前は?

 

「すまない、水を差してしまうんだが」

 

 俺やなのは達は邪魔にならないように、黙ってみていると、クロノが現れた。

 

「よぉ、用事は終わったか?」

 

「ああ、その話は後で話す」

 

 首だけクロノに向けて、話しかける。前ほど思いつめたような顔をしてないから大丈夫かね?

 

「紅莉、一時、反応が消えて驚きましたよ」

 

「すまんね」

 

 途中で合流したのだろう、リニスが顔を合わせて早々に文句を言われてしまった。

 

 ううむ、思った以上に俺は心配される立場の人間だったのかね。

 

「あそこに見える、黒い塊は闇の書の暴走プログラムで後数分で暴走する。間違いないか?」

 

 クロノが指差す先を見てみたら、本当に黒い塊があり、そこから触手がうねうねとしていた。

 

「なんだ、ありゃ?」

 

「今頃気づいたの?」

 

「紅莉が出てきたときからあったと思ったんだけど」

 

 やべ、油断していたのかもしれん。

 

「あれを止める為のプランはいくつかある。一つは……」

 

 クロノは持っていたカードを起動すると、白と青の綺麗な杖がその手に握られ、周りにはガン・スレイヴのようなビットが浮かんでいる。

 

「この杖で凍結封印を行うことだ」

 

「それ、どうしたんだ?」

 

「託されたものだ」

 

「そか」

 

 その顔は尊いものだ。何かは聞く時間が惜しいから聞けないが、クロノの顔を見れば、それがただの杖とは思えないな。

 

「あの~、それは難しいかと。あれは、魔力の塊みたいなものですし、侵食能力も持っているので封印自体が無効化される可能性があります」

 

 シャマルが手を上げて、クロノの案を却下する。てか、侵食作用も持っているのか、めんどくせえな。

 

「二つ目はアースラに搭載されている、アルカンシェルで一掃する方法だ」

 

 アルカンシェル、ね。戦艦に搭載されているものだから、ただの武装って訳ではなさそうだ。

 

「アルカンシェルも禁止!はやての家がぶっとんじまう!」

 

 ヴィータが手でバッテンを描いて却下する。てか、はやての家が吹っ飛ぶクラスならここら一体が吹っ飛ぶんじゃね?

 

「どんなものなんだ?」

 

「広域型戦略兵器だな」

 

 それって、核と同じなんじゃないのか?そんなもんを地上にぶっ放すとか洒落にならんけど。

 

「しかし、それ以外の手となると、な……」

 

 全員が沈黙する。まぁ、話によると再生能力も高そうだし、早々手が思いつかないものかもしれないな。

 

「まぁ、出来る限りのことをやってみようか。いざとなれば、俺の切り札を切ればいいだろ」

 

 アルカンシェルとどっちが安全かと問えば……どっちもどっちだがな。

 

「いいのか?君のあの力はあまり知られたくないようだが」

 

 クロノがこちらを窺いながら尋ねてくる。

 

「知られたくないって訳じゃないさ。使う必要がないだけだ。それに、切り札ってのは適切な場所で切らなきゃ、後に残るのは負けだけだ」

 

 出し渋って、後悔してからじゃ遅い。切り札の切る場所の見極めは出来ているさ。

 

「分かった。やってみよう」

 

 俺の言葉を聞き、クロノも納得したのだろう。強く頷き、皆を見回した。

 

「守護騎士やその皆は闇の書の呪いを終わらせるため。なのはやフェイトたちはこの町を、この世界を守るため。協力して終わらせよう」

 

「おうよ」

 

 クロノの言葉に頷き空へと上がる。

 

「エア、エグゼで行くぞ」

 

《いいのですか?》

 

 エグゼで行くという言葉に驚きと歓喜の声を洩らす。

 

「ああ。お前の札はまだ残っているからな……出し惜しみはなしだ」

 

《イエス!エグゼ、スタンバイ!》

 

 俺の言葉に力強く返事をしたエアは俺の服を、甲冑へと変える。

 

「あ、なのはちゃんにフェイトちゃん。結構ボロボロやな」

 

「にゃはは……」

 

「これぐらいなら、大丈夫」

 

 はやてがなのは達の状態に気づき、心配そうにするが、二人の目は闘志を宿しており、引く気はないようだ。……てか、ここまで来てあいつ等待機ってなったらそれはそれで、メンドクサイ状態になるんだろうなぁ。

 

「それでもな。シャマル」

 

「は~い」

 

 はやてに呼ばれたシャマルがなのは達の前に躍り出る。

 

「クラールヴィント、本領発揮よ」

 

《はい》

 

 シャマルが指輪にキスをすると、指輪についている宝石が一瞬光、なのは達を暖かい光が包んだ。光が収まると、ボロボロだった二人がいつもの姿に戻っていた。

 

「凄い」

 

「湖の騎士シャマルと、風のリング、クラールヴィント、癒しと補助が本領です」

 

 なのはが呟いた言葉ににっこりと笑みを浮かべて説明するシャマル。うんうん、補助系ってやっぱりどこにいても必要だな。

 

「俺がフルケア使えば早くないか?」

 

「私の出番がなくなっちゃいます!だからクロード君は黙っていて!」

 

 しかし、エガは空気を読まずそんなこというもんだから、穏やかな笑みを浮かべていたシャマルだったが、目を吊り上げて怒ってしまった。……てか、あいつフルケアもっているのかよ。

 

「空気読めや!唯でさえ地味なシャマルが、余計に地味になるやないけ!」

 

「ご、ごめん!」

 

「は、はやてちゃん……」

 

 流石に空気を読まなかったことに怒ったはやてだったのだが、フォローが全然できてないぞ?シャマルなんて涙目だし。

 

「君達、漫才できるぐらいリラックスしているのはいいことだが、始まるぞ」

 

 流石に、緊張感が足り無すぎたのか、クロノから注意が入る。

 

「やれやれ……」

 

「紅莉、今回は珍しく混じってないようですが、その台詞を吐く資格は無いですよ」

 

「え?マジで?」

 

「はい」

 

 はやてたちのやり取りに呆れていたら、リニスからツッコミが入った。てか、俺はどんな顔をしていたんだ?

 

「しいて言うと……『m9(^Д^)』こんな感じです』

 

「わ~お」

 

 律儀にディスプレイにまで表示してくれたリニスなのだが、確かにこれなら資格ないわ……つか、完全に無意識だったわ。

 

「始まるぞ!」

 

 クロノの声と共に黒い塊のほうを向けば、そこにははやてが復活したときと同じように黒い殻を破り、中からデカイ化け物が現れた。

 

「つっ」

 

「ぐっ」

 

 現れたと同時に襲ってきた鈍い頭痛。一体なんだ?エガも似たような症状が出ていたが、他の皆は出ていないようだった。

 

「大丈夫ですか?」

 

「問題ない」

 

「分かりました。では、私もサポートに回ります」

 

 俺を心配したリニスであったが、俺の言葉を信じてユーノたちのほうへと向かっていった。

 

「俺はお前とのコンビだ」

 

 大剣を携え、俺の近くへとやって来たエガ。

 

「頼むぞ、肉壁」

 

「ひでぇなおい!」

 

 軽口を叩きながらも、相手からは視線を逸らさない。どうやら、ユーノたちの捕縛が始まるようだ。

 

「ケージングサークル!」

 

「チェーンバインド!」

 

 ユーノが暴走体を囲むように光の環を作ると、アルフがそれに繋がるようなバインドを作る。宛ら猛獣が暴れないように繫ぐようだ。

 

「囲え、鋼の軛!」

 

 繋がり、動かなくなった暴走体にこれでもかと極太の針を打ち込むザフィーラ。

 

「あれ、実はバインドなんだぜ?信じられるか?」

 

「嘘だろ?」

 

 エガからの告白に驚愕してしまう。いや、確かに串刺しにして動けなくするっていうのは無くはないけどさぁ……

 

「大分、暴れん坊みたいですね……獣は大人しく檻に入っていなさい。ライトニングプリズン!」

 

 リニスが呆れた様に暴れている暴走体に何かを呟くと、暴走体の周りには雷で出来たもので囲われる。それでもなお、暴れようとしているが、雷に触れたとたん、そこから電撃により焦げていく。

 

「なぁ、緋凰」

 

「なんだ?」

 

「あのリニスってのはお前の使い魔だよな?」

 

「贅沢すぎるぐらい優秀な、な」

 

 エガが顔を若干青くしながら、尋ねてくる。言いたいことは分かる。あんなのを人間相手に使えばどうなるかなんて想像したくない。てか、リニスよ。檻は檻でもそれは監獄だぞ。

 

 しかし、サポート係による足止めもあまり功を成さず、当たり一体に無差別に攻撃しながら拘束を解除しながら進軍しだす。

 

「先陣突破、なのはちゃん、ヴィータちゃん!」

 

 シャマルが指示を出し、なのはとヴィータが動き出す。

 

「ちゃんとあわせろよ、高町なのは!」

 

「ヴィータちゃんもね!」

 

 ヴィータの持っているハンマーがより大きく、より力強く変化する。

 

「何度見ても、あいつの武器はロマンあふれているな」

 

「お前もそう思うか?」

 

 こちらに向かってくる攻撃をセイバーで弾きながら、ヴィータのハンマーに感動する俺とエガ。ぶっちゃけ、ゲームなら分かるがリアルでハンマーってのは使い勝手悪そうなのだが、ヴィータはそれを難なく振り回すからなぁ。それに、男ならやっぱりああいうデカイ武器ってのもあこがれを抱くもんだ。

 

「轟天爆砕!ギガントシュラーク!」

 

 ヴィータの持つハンマーがより大きくなり、力業で暴走体の障壁を叩き割る。

 

「エクセリオン・バスター!」

 

 ヴィータに負けじとなのははなのはで今までのバスターよりも強力な砲撃で更に障壁を貫いた。

 

「おい、クロード」

 

「江頭だ……って、え?」

 

 なのは達の姿を見て、俺も準備を開始するためにエガ改め、クロードに声をかえるも、なにやら呆けている。

 

「ちと、溜めに入る。悪いが防御は任せた」

 

「お前の分が残っていたらな。紅莉!」

 

 俺の名を呼び、不適に笑ったクロードは大剣を握りなおしていた。

 

「トロニウム・レブ、フルドライブ!」

 

《了解!》

 

 エアの持つ、二つの心臓のうち一つを全開放すると、俺の纏う甲冑に紅いラインが入っていく。

 

「翔けよ隼!」

 

《シュツルム・ファルケン》

 

「貫け、雷刃!」

 

《ジェット・ザンバー》

 

 溜めに入っていると、次の番が来ていたシグナムとフェイトの攻撃により、障壁がまた、叩き割られていた。

 

「テヒル・デレット!」

 

《ゲマトリア修正》

 

 甲冑のラインから抜けた光が面前に収束し、魔法陣を描く。掌に力が集まり、それを魔法陣の中へと放つと魔法陣は輝きを増していく。

 

「あいつ、まだ!」

 

 アルフの叫びで暴走体に注視したら、あろうことか暴走体は割られた障壁を再構築し再び張り巡らそうとしたが、それをさせるかとザフィーラが突っ込んでいこうとしていた。

 

「どけ、ザフィーラ!」

 

 突っ込んでいこうとしていたザフィーラをどかし、クロードが割り込むと、あいつは頭の上で剣を回転させ力を収束しだす。

 

「ロード・カートリッジ!」

 

《リミットブレイク》

 

「破晄撃!」

 

 溜めていた力を剣を振り下ろすことによって一気に解き放ち強烈な斬撃と飛ばす。飛んでいった斬撃は触手などを切り裂きながら障壁にぶち当たる。

 当たった、斬撃はそのまま一枚目の障壁を切り裂いたが、二枚目の障壁までは破れなかったようだ。

 

「まだだっ!」

 

《リロード。リミットブレイク!》

 

 素早くカートリッジを装填したクロードは再び剣をまわし、今度は一気に近づき障壁に剣を突き刺した。

 

「はぁっ!」

 

《クライムハザード》

 

 突き刺した剣を担ぐようにクロードはそのまま障壁を切り上げ破壊した。

 

「でかした!後は任せろ!」

 

《グラビトン・ライフル転送》

 

 クロードの功を労うと同時にエアが最後の準備を行う。魔法陣にライフルが転送され、ライフルにも紅いラインが浮き上がってくる。先端からは今か今かと力を解き放つのを待つように、力がたまっていく。

 

「アキシオン・アッシャー!」

 

 技名を叫びながらトリガーを引く。銃口からは幾重もの砲撃が暴走体へと襲い掛かり、重力の檻へと閉じ込める。

 

「デッド・エンド・スラッシュ!」

 

 銃をしまい、腕についているセイバーを力強く抜き放ち、重力の檻ごと横一線に斬り放った。

 

 重力の檻から出てきた暴走体はその身を半分に分かたれたのだが、それでもまだ再生を続け暴れようとしている。

 

「はやてちゃん!」

 

「《彼方より来たれ、やどりぎの枝。銀月の槍となりて、撃ち貫け。石化の槍、ミストルティン!》」

 

 はやてと、もう一人の声が重なりながら白い矢が次々と暴走体に突き刺さり、刺さった部分から石化させていく。ミストルティンの名が示すとおりの技だな。

 

「クロノ!」

 

「ああ、任せろ!」

 

 クロノに声をかけると、既に準備をしていたのか、海上がクロノを中心に凍っていた。

 

「悠久なる凍土 凍てつく棺のうちにて 永遠の眠りを与えよ 凍てつけ!」

 

《エターナル・コフィン》

 

 杖から発せられる強力な魔力は斜線上の下にあった海を凍りつかせながら、真っ直ぐに向かっていき凍らせていく。弾かれるものも、ビットが反射し無駄なく凍らせていく。

 

「さぁ、お前等準備はいいな?」

 

「紅莉君もやるの?」

 

「最後の手札が残っているからな」

 

「紅莉が砲撃……あの時以来かも」

 

 なのは達の下によって行き、声をかけると意外そうな顔をされた。まぁ、普段ガチガチの近接だからな。

 

「てか、この姿だと遠距離が本領なんだぞ?」

 

「うそ!?」

 

「え、本当に?」

 

 エグゼの本来の使い方を教えてやると再び驚かれる。そんなに、おかしいことなのか?

 

「まぁいいか」

 

《マスター、面倒になると考えを放棄するのは悪い癖ですよ》

 

 放棄するんじゃなくて、直感に頼っているだけだ。ぐちゃぐちゃ考えすぎるのは俺の性に合わん。

 

「皆、後は頼むぞ!」

 

 クロノの攻撃が終わり、暴走体は完全に凍りついたかに見えるが、それでもなお動く気配は残っていた。

 

「全力全開!スターライト」

 

「雷光一閃!プラズマザンバー」

 

「……響け終焉の笛!ラグナロク」

 

 クロノの言葉を受けて、俺達は直ぐに行動を開始する。なのははカートリッジをフルに使い、溜めに時間がかかるSLBの準備に入り直ぐに放てるようにしていた。

 

 フェイトも新しいモードでかなり勝手は変わっているはずだが、こちらも雷雲を作り刀身に雷を落として魔力を溜めていた。

 

 はやても詠唱を行い、白と黒の交じり合った魔力の塊が3つ作られ、凄まじい威力が留まっている。

 

「リミットブレイク!星よ降りそそげ!」

 

 クロードが再び剣を頭上に上げて振り回した後、テンプレートに剣を突き刺そうとしていた。

 

《BBCシーケンス。BBCマテリアライズ》

 

 目の前に巨大な砲身が現れる。ライフルなんていう可愛いものではなく、宛らバズーカの如く太いものだ。

 

「超重獄に落ちろ」

 

《ブラックホール・バスター・キャノン》

 

 俺達5人のタイミングが完全に重なった瞬間……

 

「「「ブレイカー!」」」

 

「メテオレイン!」

 

「デッド・エンド・シュート!」

 

 5つの攻撃が暴走体にすべて降り注ぎ、その身全てを消し炭に変えていく。

 

「捕まえ……た!」

 

「長距離転送」

 

「目標軌道上」

 

「転送します」

 

 コアが露出した瞬間、シャマルがそれを見つけ、ユーノ・アルフ・リニスによって軌道上に待機していたアースラの前まで運ばれていく。

 

「なんだ、嫌な予感が……」

 

「紅莉もか!」

 

 アースラからアルカンシェルが放たれ、暴走体へと直撃した瞬間に分かった。これで終わらないと。

 

「まだだ!」

 

「皆、気をつけろ!」

 

 俺と、クロードの声に皆が戸惑いを見せるが、直ぐにそれは分かったことだろう。

 

 俺達の目の前に光の玉がゆっくりと降りてきて、それが二つに分かれた。

 

『目標反応……現存!?しかも、皆の近くに!?皆、気をつけて!』

 

 エイミィから通信が入る。皆も先ほどまでの緊張感を持っているようだが、恐らくもう限界に近いだろう。俺も切り札を切るときがきたようだな。




†久遠放送局†

久遠「おい、前回の更新速度はなんだったんだよ。ってツッコミたいです」

アリサ「まぁ、一週間以内だからいいじゃない」

久遠「まぁ、そうだね。因みに作者はかなり好き放題やっているね」

アリサ「そうなの?」

久遠「アキシオン・アッシャーは敵の技だったのに使っちゃったんだよ?」

アリサ「すき放題ね」

久遠「だよねー。ん?カンペ?何々……態々使うために名称をレヴにしてました。なんというご都合主義」

アリサ「それよりも、トリプルブレイカーを放ったときに一緒に使った技のほうが酷かったと思う件について」

久遠「まあね。メテオ(隕石)にブラックホールだからね」

アリサ「あれで、コアを壊せない暴走体って(汗)……って、感じるんだけど」

久遠「そこはほら、紅莉とエガを吸収しているせいだし」

アリサ「チートキャラを吸収したらダメよっていういい例ね」

久遠「だからチートだからね」

アリサ「さて、終わったと思ったらまだ続くわね」

久遠「だね。では、次回もお楽しみに!」
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