半神ショタと黒い雌豹が出合うのは間違っているだろうか?【更新停止】 作:ベクセルmk. 5
朝、【ロキ・ファミリア】の拠点である黄昏の館で、リュートは朝の運動をしていた。
「――――――ふっ」
「もう、起きてたんだ」
後ろから話しかけられ、振り向く。
「アイズお姉さん、おはようございます」
「うん、おはよう」
頭を下げるリュートとアイズ。その後直ぐに《デスペレート》を構える。それに合わせてリュートも
「はっ!」
大剣槍で突く。矛先の鋭い、必殺の一撃をアイズは――――――
――――――キィン
澄んだ音が響く。《デスペレート》で左上に逸らされた。咄嗟に石突を振り上げ、攻撃するも身体を僅かに逸らして避けられる。リュートは後ろに跳んで距離を取ろうとするが、アイズはその距離を詰める。大剣槍を横に薙ぐが、それを屈んで避ける。斬り上げられる《デスペレート》を大剣槍を持ち上げ、柄で受け止める。ギャンッという音と共に《デスペレート》を上に逸らし、石突を振り上げるも、また身体を逸らして躱される。
(――――――距離を開けないと勝てない!)
大剣槍は至近距離よりも中距離でその真価が発揮される武器だ。しかし、アイズはそれを知って距離を詰めている。
リュートは、アイズが脚を踏み込む場所に石突を突き刺し、押す。アイズの動きを一瞬止まるが、リュートは石突を押しながら跳ぶ事で距離を開ける。
呼吸を整え、大剣槍を右後方に構える。次に来る攻撃が丸解りだが、対処できない程の高威力の一撃を撃つ。
「やぁぁぁぁぁぁ!!」
踏み出した右脚を軸に回転し、遠心力を付けた左の横薙ぎを――――――
――――――キィン
またしても、アイズは左上に逸らした。リュートも弱いわけではない。ステイタスだけならLV5にも引けを取らない。その上、
「そこまで」
アイズの《デスペレート》が喉に突きつけられると同時にりヴェリアが止めに入った。
~~~~~
リュート達は【ロキ・ファミリア】が今回の遠征で手に入れた魔石やドロップアイテムを換金する為にバベル――――――ギルドへと向かう。その途中、
「尾行者5人。内視線4、足音5。人種は、
「ちょっとお話してくるから先に行ってて。大丈夫、5分で終わるから」
そう言って路地裏まで走る。4人の追跡者もそれを追う。アイズ達は先に行っているため、4人に阻まれる事もなかった。
偶然、追跡者の姿を見たレフィーヤが息を飲む。犬人は目を包帯で覆っていた。更に、アマゾネスは昨日リュートと戦っていたアマゾネスと同一人物だった。
「こんな朝っぱらから闇討ちなんて元気なもんね」
ティオネがのんきな口調で言う。
「え!?い、いいんですか!?」
レフィーヤや心配そうに叫ぶが、他の皆もティオネと大して変わらなかった。
ただ一人リュートを追おうとしたアイズもりヴェリアに止められる。
「安心しろ。あの子が大丈夫といったんだ」
~~~~~
「さて、何か用かな?」
細い裏路地に入ると振り返った。犬人、人間、アマゾネス、小人は答えない。もう一人いたはずの人間に至っては気配すら無くなっていた。
「そっか。じゃあ、最悪殺しちゃうけど、良い?」
「―――――――――」
犬人の少女の裏拳を紙一重で避ける。細い脚から放たれる蹴りを受け止めきれず、吹き飛ばされた。
(こいつ、LV 5!?)
数瞬の攻撃にステイタスの差を感じた。後方にいた小人の男は手に持っている斧でリュートを攻撃する。
「
着地すると同時に聖武具顕現を使い盾を右腕に顕現、小人の斧を受け止める。小人を蹴り飛ばした瞬間、犬人が目の前にいた。
縮地と呼ばれるものがある。相手との距離を急激に詰め、相手を自分の間合いに入れる移動術だ。
「―――――――――噴!!」
縮地の勢い、踏み込んだ左足、足首、腰、肘、手首の回転を利用し、放った両腕の一撃を盾で受け止め―――――――――
「がっ!!?」
腕で受けたはずなのに、身体全体が衝撃を受け、強く揺らされたような痛みが迸った。
そのまま吹き飛び、意識が遠のく。その直前で人間の男がナイフで刺し殺さんばかりに、向かってくる。
―――――――――何の考えもなく、男の右手首を左手で掴み、鳩尾に肘を当てて腰を捻りながら大地を踏み抜かんばかりに、蹴った。
(たったそれだけで衝撃が男の身体を貫いた?)
それを行ったリュートですら驚いていた。
「撤退!!」
アマゾネスが球状の何かを投げると、路地全体を煙が覆った。
「―――――――――やっぱりいない」
第三の目を使って探したが、見つからなかった。
あれ?【ロキ・ファミリア】ってこんなに薄情だっけ?
と思ったり、可笑しいなと思った人は遠慮無く言ってください