半神ショタと黒い雌豹が出合うのは間違っているだろうか?【更新停止】   作:ベクセルmk. 5

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今回の、バッカじゃないの?のコーナー
LV7を撒いたLV1



三人の戦い

「逃げますよ!ベル、ヘスティア様!」

三葉は焦りを含んだ声で叫んだ。ベルと三葉は途中で合流したヘスティアと闘技場の入口で脱走したと思えるモンスター、シルバーバックと遭遇した。シルバーバックはヘスティアを見つけると、ヘスティアに向かって突撃する。それを三葉が阻むために、刀を構えるが、

「・・・・・・っ!」

手枷の鎖が直撃するが、屋台ごと吹き飛ばされる。すぐに起き上がり、人の少ない通りへと向かうベルたちを追う。

加速(アクセル)

三葉の覚えている魔法の加速(アクセルターン)で踏み台した瞬間の速度を上げる。すぐさまシルバーバックの背後を取り、刀を振り下ろした。

・・・・・・キィン

シルバーバックを切り裂くはずだった刀はなにか硬い・・・・・・防具のようななにかで弾かれた。

「・・・・・・猛者(おうじゃ)!」

そこには、オラリオ・・・否!世界最強の冒険者がいた。名をオッタル。【フレイヤ・ファミリア】に所属する世界で唯一のLV7の冒険者。

「邪魔をするなぁぁぁ!」

加速!失った速度を取り戻すために、再び加速する。細い路地をいっぱいに塞ぐオッタルの左側を通り過ぎるように走る。しかし、

「・・・・・・っ!」

大剣がそれを阻んだ。そのまま大剣に衝突するわけにはいかないので、大剣の腹を蹴って、宙返りして後退する。着地した一瞬で熟考し、実行する

二重加速(ダブルアクセル)!」

道路を踏み抜き、右へと移動しながら加速する。本来ならできない二重加速、それを無茶して実行した。しかし、所詮は二倍。LV1がLV2~3の速度で動けるようになっただけだ。オッタルが左の道にしたのと同じように、大剣を突き刺す。

「舐めるなァァァァァ!!」

しかし、今回は路地の壁を二重加速の速度を維持したまま走った。

~~~

「お嬢さん、大丈夫かい?」

また助けられてしまった。と、エリーゼは片目のまま黒髪の少年を見上げた。

エリーゼはモンスターが逃げたという叫び声が聞こえた瞬間、すぐさま剣を抜き臨戦態勢となった。その数瞬真横から衝撃を受け、左側の視界が暗くなった。顔の左側に触れると、少し温めのベットリとした液体が手に張り付いた。

自分にダメージを与えたモンスターを見ると、戦慄した。

刃蛇(ブレイドサーペント)!?)

推定レベルは2~3のモンスターで、リュートがLV2に上がってから4ヶ月程後に起こった新種モンスター発見ラッシュで見つけてモンスターの一体だ。余談だが、新種モンスターの連続発見の途中でランクアップした際の二つ名は新種発見機(ダーウィン)である。

とにかく、今の自分では勝てないことを悟ったエリーゼは目を閉じる。最後に思い浮かんだのは、ベルの笑顔と、ミノタウロスから助けてくれた黒髪の少年の姿だった。

しかし、いつまでたっても約束された痛みはやってこなかった。うっすらと目を開けると、右肩から血を流す少年がいた。

・・・・・・ドクン!

心臓が揺れた。ベルの人懐っこい笑顔を見たときにも感じた胸の高鳴り・・・・・・恋である。

(そうか、私はこの人まで好きになってしまったのか)

自分の惚れっぽさに半ば呆れながら、

「失礼しますね?」

右肩に噛み付いた。傷口から血を舐め取り、目を見開く。

「え?えっと?」

「ありがとうございました」

立ち上がり、一礼する。そして、刃蛇を一瞥する。

刃で覆われた白い蛇が突進してくる。顔を片手で受け止めた。

「見えた」

もう片方の手で手刀を作り、刃蛇を真っ二つ切り裂いた。

~~~

「無茶をするなあ」

リュートは自分の目の前で倒れている少女に声をかける。少女は答えない。眠っているのだ。

「『我吐息を持って汝の渇きを癒す<天使の吐息(エンジェルブレス)>』」

軽い回復魔法をかけておく。スキルによるものだろうか、左目はもうすでに治っていた。刃蛇によって付けられた傷も治りつつあるから問題ないだろう。

少女を安全な場所に避難させたあと、第三の目(サードスコープ)で捉えた大きな敵意まで走る。そこには、

『ぐおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!』

黄色と赤の二つのドラゴンの頭の付いた二足歩行で歩く、巨大なドラゴンだ。

「でけえええええええ!ゴライアスとかカドモス位あるんじゃねーの!」

絶叫した。【ガネーシャ・ファミリア】が連れてきたとは思えない怪物である。ツインヘッド(仮)の右がブレスを放つ。竜巻を大剣槍(カルナ)を回して受け流す。しかし、もうひとつの頭がブレスを放った。炎だ。空を赤く染めるほどの炎が竜巻と合わさり、勢いが増す。大剣槍の先端が赤く染まり、溶け出す。

聖武具顕現(リアライズ)盾!強化展開」

大剣槍を置いて、左手で聖武具顕現の盾を展開。そのままシールドバッシュの要領で突進する。右手に大剣を4重展開し、胴体の左側を切り裂いた。

ボフン!

(こいつ、ウィンドリザードの進化系だったのか!)

空気の爆弾に炎が組み合わさり、はるか上空に飛ばされる。上に手を伸ばす。今は見えないはずの星が見え・・・・・・それを掴んだ。

「こんな奴一体倒せなくて、なにが最終兵器(リーサルウェポン)だ!」

聖武具顕現で槍と鞭を複合顕現、地面に突き刺し無理矢理着地する。

(奴があのトカゲと同じなら、空気の装甲を纏うはずだ。なら有効なのは魔法攻撃と聖武具顕現)

しかし聖武具顕現はカウンターの爆弾を喰らい、攻撃可能な魔法は<ドラゴンブレイズ>だが、元々火を放つドラゴンに火の耐性がないわけがない。

星に手が届いた瞬間、頭に浮かんだ詠唱式を唱える。

「『5つの力、5つの心、5つの思想、5つの根源をその手に収める<フィフス・オリジン>』」

リュートの背後に五色の魔法陣が展開される。色は白、赤、青、緑、黄色だ。

「『神聖なる白き星光よ、束ね、紡ぎ、魔を穿て』」

白い魔法陣が輝く。魔力が貯まったのだろう。

「『赤き灼熱の意志よ、紅蓮の炎で点を焦がせ』」

赤い魔法陣が輝き、炎の形に揺らめく。

「『蒼き清浄なる冷氷の剣よ、天を射抜け』」

青い魔法陣が輝き、冷気を帯びる。

リュートの魔法を脅威だと判断したのか、ブレスの準備をする。三回ほど大きく息を吸い込み、放つ。間に合わない。そう思っていたが、

(時間が、止まった・・・・・・!?)

正確には動いている。限りなく停止に近いが動いている。よくわからないが、詠唱を続ける。

「『偉大なる深緑の風よ、嵐を穿て』」

緑の魔法陣が輝き、竜巻が魔法陣を包む。

「『重厚なる黄金の大地よ、崩壊と万力の牙を剥け』」

最後に、黄色の魔法陣が輝いた。

時間が正常に動き出す。放たれたブレスに五つの魔法が衝突した。

「<スターライトカノン><インペルブレイズ><アイスバーグストライク><ストームダウン><ガイアカタストロフ>!」

白い極太光線が赤い竜巻を吹き飛ばし、赤黒い火球が正面からぶつかり、ドラゴンを燃やす。氷の剣山がドラゴンを貫き、竜巻がドラゴンの半身を削る。最後に大地そのものが牙のような形になって、ドラゴンを噛み殺した。

リュートはそれを見届けると、深い眠りについた。

 




いよっしゃああああああああああ!
誕生日投稿~~~~~~~!!
かなりハイペースで進めちゃって申し明けございません!
感想、批評、ご指摘、意見、称賛、お待ちしております!
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