咲-Saki- とりあえずタバコが吸いたい先輩   作:隠戸海斗

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03新子憧 動揺と大差

誰が予測できただろうか。

東一局、秀介による玄への倍満振り込み。

この開幕に龍門渕一同の表情は驚愕に染まった。

 

「嘘だろ・・・・・・?

 志野崎先輩が倍満振り込みなんて・・・・・・」

 

秀介が振り込んだ玄の手牌はこの形。

 

{四[五]六九④[⑤]⑥(ドラ)114[5]6} {(ロン)}

 

「た、確かにヤオチュー牌の単騎は狙いやすいとは言え、あの人が振り込むとは思えないよ・・・・・・。

 ましてやリーチかけてたわけでもないのに・・・・・・」

 

龍門渕メンバーと秀介は合宿の後も何度か招待して共に麻雀を打った仲だが、その間秀介に振り込みと呼べるものは無かった。

あるにはあるのだがその後の逆転ぶりを見ると、振り込みというよりは差し込みというのが正確だろう。

今回もそれか?と思ったが、さすがに東一局で倍満振り込みは大きすぎる。

 

「まぁ、落ち着きなさい皆さん」

 

そんな一同の動揺を透華が抑える。

 

「たまにはそういうことくらいありますでしょう。

 彼も人の子と言うことですわ。

 私はむしろ少し安心しましたけれどもね」

 

おほほほほと笑う透華。

だがその唇がわずかに震えていることに気付かないほど付き合いは短くない。

 

一方衣は自身の動揺を必死に抑え込んでいた。

 

(い、いや、しゅーすけのことだ、きっとまた何か考えてやっているに違いない!)

 

このメンバーの中でおそらく一番秀介を気に入っている衣。

そんな衣だからこそ、合宿の最後の試合と比べて現在の秀介が弱体していることを一番よく痛感している。

それでも透華すらが今でも「衣と渡り合う実力者」との評価を下しているほどだ。

いくら衣も打っていて楽しかったとはいえ、阿知賀とかいう今までろくに聞いたこともないような学校の生徒にやられるほど秀介は弱くない、はずだ。

 

(しゅーすけ・・・・・・大丈夫、だよね・・・・・・?)

 

動揺を押さえ込みながらも、衣は不安そうに秀介を見守ることしかできなかった。

 

そして智紀は。

 

「・・・・・・」

 

(と、ともきー怒ってるよね? あれ怒ってるよね!?)

(ああ、多分怒ってるぜ!)

(おそらくですが物凄く怒っていますわ!)

 

今までに無いほどの怒りの圧力(プレッシャー)を周囲に放っている。

秀介を一方的に敵視している智紀、だが普段は子供でもあしらうかのようにあっさりと追い払われてしまっている。

そんな扱いを受けている智紀だからこそ、秀介があっさりと倍満に振り込んだことが許せないのだろう。

自分以外の誰かに負けるなんて許さない!とか、どこぞのライバルキャラみたいなことでも思っているのかもしれない。

ともかく智紀は怒っていた。

 

 

そんな龍門渕一同とは打って変わって、阿知賀メンバーの間では少しばかり弛緩した空気が流れていた。

 

「玄ちゃん、先制決まったよ」

「玄はさっきの試合で手牌をさらしてないし、まだ志野崎さんに打ち方バレてないから」

 

宥と灼はそう話し、一先ず玄の上がりを喜ぶ。

 

「まだ喜ぶのは早いよ、一撃当てただけだからね。

 とはいえ・・・・・・」

 

晴絵はまだ油断していないが、それでもやはり嬉しいのだろう。

 

「ツモじゃなくてロン上がり出来たのは幸いだね。

 一人沈みをひっくり返すのは容易じゃないよ」

 

そう言ってにやりと笑った。

 

「振り込んだ本人も、そんな表情してるしね」

 

 

そして実際に試合をしている当人達の方、秀介は点箱から1万点棒を一つと1000点棒6本を対面の玄に渡していた。

 

「・・・・・・いきなり倍満かい、破壊力あるね。

 それともさっきまで打ってたから肩があったまっているのかな?」

「いえいえ、さっきのオーラスは上がれませんでしたし。

 運が良かっただけですよ」

「そうかい、てっきり普段からドラがたくさん寄ってくるのかと思ったけど運か」

「そ、そうです、運ですよ」

 

秀介の言葉に一瞬ギクッとしたが、なんとか平静を装って点棒をしまう玄。

何にしてもこのリードは大きい。

それはいいのだが・・・・・・玄はちらっと秀介の様子をうかがう。

軽口を叩いて平静を装っているようだが、右手が少しばかり震えているように見える。

 

(・・・・・・いきなり上がっちゃったのは悪かったかな・・・・・・?)

 

玄はそんなことを思った。

 

何せあの天江衣さんがわざわざ「会っていかないのは損なのだ!」とまで言って呼び出した人物だ。

相当慕われていると考えて間違いないだろう。

にもかかわらずその最初の試合でいきなり倍満振り込み。

後で龍門渕さんから「期待して呼び出したのにあの有様(ザマ)は何ですか!?」とか怒られたりするのではなかろうか。

そ、そんなことで後々この志野崎さんと龍門渕さん達との間に亀裂でも入ってしまったら!

先日は天江さんも龍門渕さんも「志野崎さんとは付き合っていない」と言っていたが、実は周囲に秘密でお付き合いをしている可能性もある(憶測

いや、あの二人に限らずもしかしたら他の三人と?

いやいや、まさかまさかの二股、三股、あわよくばハーレムとかも!?(思春期特有の妄想

それだけの付き合いがあるにもかかわらず、倍満に振り込んだのがきっかけで別れ話になんて発展しちゃったりしちゃったら!!

「この責任、君の身体で払ってくれよ」とか言われちゃったりするんでしょうか!?

いやいや! 待つのです!

この龍門渕さん達はどちらかといえばお胸様(おもち)があまり多くない(無意識の誹謗中傷

私のおもちにはきっと興味無いですよ、この志野崎さんと言う方は。

はっ!? ま、まさか!

「ここのメンバー、あんまりおもちが無くて飽き飽きしてたんだよね。

 このたまったストレス、君のおもちで晴らさせてくれないか?

 あ、君のお姉さんもいい身体(おもち)してるよね」

いやぁー! ダメですそんなの!

初めては好きな人って決めているのですー!

ま、ましてやおねーちゃんも一緒だなんて!

ゆ、許さないのですよー!

 

「玄さん、早く配牌持ってってよ」

「はう!? おもちがどうかしましたか!?」

「・・・・・・え? お餅がどうかしたの?」

 

穏乃の指摘にようやく我に返った玄は、「あわわ」と慌てながら配牌に手を伸ばしていった。

 

 

秀介  9000

穏乃 25000

玄  41000

憧  25000

 

 

 

東二局0本場 親・穏乃 ドラ{⑥}

 

「おっと・・・・・・失礼」

 

配牌を取る時、不意にカシャッと音がした。

秀介が一つ転がしたらしい。

誰にも見えていないのでそのまま手牌に回収したが、もしや倍満を振り込んだ影響だろうか。

 

憧配牌

 

{七八③③⑦15699東東中}

 

配牌を受け取った憧もやはり秀介が気になるようでチラッと視線を向ける。

 

(あれだけ注目されている中で東一局に倍満振り込み・・・・・・まぁ、ショックだよね。

 気持ちは分かるけど手加減なんてしたら失礼だし、そもそも・・・・・・)

 

が、すぐにタンッと切られた玄の{東}に手牌の一部を倒す。

 

(練習試合に来た意味が無いしね!)

 

「ポン!」

 

第一打から仕掛ける憧。

 

「チー!」

 

そのまま流れに乗って一気に上がりを取った。

 

「しず、それロン!」

「えっ!?」

 

{七八九99中中} {横①②③横東東東} {(ロン)}

 

「東中チャンタ、3900!」

 

高目で上がれた!と小さくガッツポーズをとる憧

仲間から上がるのは少し気後れしたが、それでも穏乃と秀介との点差はまだ12000以上。

穏乃ならまだまだ平気だろうという信頼と、やはり練習試合で手加減できないという思いからさっさと上がりを取ったわけだ。

 

 

秀介  9000

穏乃 21100

玄  41000

憧  28900

 

 

 

東三局0本場 親・玄 ドラ{三}

 

そしてこの局も憧は流れに乗った。

 

{四五七八①③④⑦⑦289中}

 

このような配牌が順調に牌が重なり、8巡でこの形。

 

{四五六七八①②③④⑦⑦⑦⑧(横⑧)}

 

「リーチ!」

 

平和がつけられなかったのは残念だが構わずリーチをかける。

{三-六-九}の三面張。

だが{九はタンヤオが消えるし、(ドラ)}は玄が押さえているだろう。

理想の上がり牌は{六}のみ、果たして引けるか。

 

(安目は勘弁ね)

 

次巡引いてきたのは{五}、おしい。

それを手放すと。

 

「・・・・・・チー」

 

秀介から声が上がった。

{五六七}の鳴きだ。

 

(動いた! 何か狙ってる!?)

 

晒した牌の中に憧の待ち牌{六}が入っていることから察するに、こちらの上がり牌を使い切って不要牌で狙い撃ちをする気か。

 

(まずっ・・・・・・リーチしたのは早計だったかも)

 

前日から注意していたというのに東一局の倍満で注意を切ってしまっていたか。

少しばかり後悔したがそれも束の間。

 

「あ、ツモ!」

 

{四五六七八②③④⑦⑦⑦⑧⑧} {(ツモ)}

 

数巡後、憧は上がり牌を手にすることが出来た。

裏ドラは乗らず。

 

「リーヅモタンヤオ、1000・2000!」

 

喰いずらされてもツモ上がり、ナイスチー!と言って煽るのは憧の好みではない。

結果ラッキーと思っておこう。

 

 

 

東四局0本場 親・憧 ドラ{西}

 

(ようやくやってきた親番)

 

憧は点差を確認しながら玄に視線を向ける。

ここで連荘して少しでも玄との点差を縮めておきたいところだ。

 

憧 32900

配牌

 

{三四六七④⑥⑥⑦⑧1125} {7}

 

幸い配牌はこの形、上がりは容易そうに見える。

 

(さて、まずは・・・・・・)

 

リーチをしてもいい、鳴いてもいい、ツモってもいい、ロンでもいい。

 

(ひとつ、和了(あが)る!)

 

{1}を雀頭に固定、タンヤオは消えるがこれが一番早いだろう。

第一打には{2}を選んだ。

 

秀介 8000

配牌

 

{二五八九①⑨⑨347(横5)9南北}

 

まさかの、子の満貫に振ったら即終了という事態。

さすがに険しい表情で{北}を切り出した。

 

穏乃 20100

配牌

 

{四①②⑤(横④)⑨248東北白發中}

 

良くない配牌だ。

どうしようかと悩むが、一人へこみがいる状況でネガティブに打つわけにはいかない。

まずは字牌整理、{北}を捨てる。

 

玄 39000

配牌

 

{一二二三四七[⑤]⑨66(横西)西(ドラ)發}

 

憧が追い上げてきているが現在トップの玄。

配牌ではドラが少ないが第一ツモも{西(ドラ)}でドラ3。

おそらくこれからツモにドラが寄ってくるのだろう。

 

(おかーさん・・・・・・私、今日もドラを大事にしてるよ)

 

ドラを見る度に、幼い頃亡くした母親を思い出す玄。

ドラを大事にしているうちにドラが寄ってくるようになったという体質。

例え手役が縛られようとも彼女がその体質を疎ましく思うことは無い。

手牌のドラを眺める玄は今日も笑顔だった。

 

(・・・・・・{發}は寄ってくるかもしれないし)

 

一応手牌に{一二二三四}と二面子になりそうな候補はあるが、赤ドラを手放せない玄としてはリーチを掛けなくても役が確定する役牌は欲しいところ。

幸い役牌暗刻あるいは明刻(ポン)と、三種類の赤は二面子と頭、そして{西(ドラ)}暗刻もしくは槓子で上がりの形まで持って行ける。

まずは端牌から、と{⑨}を切った。

 

「ポン」

「ふぇ?」

 

同時に秀介から声が上がる。

1巡目から{⑨}をポン、一体何を狙っているというのか?

ましてや鳴きを入れたことで秀介の手牌はこの形。

 

{二五八九①34579南} {⑨横⑨⑨}

 

ピシッと{南}を切り出す。

実際に打っている三人も意図が不明ながら、見学しているメンバーの方が理解不能という打ち筋。

 

「・・・・・・ハルちゃん、今の・・・・・・」

「・・・・・・いや、分かんない」

 

晴絵に解説を求めた灼だったが首を振って断られた。

 

「流れを変える、とかいう鳴きかもしれないよ。

 その辺は各々の感性だからね」

「・・・・・・そう・・・・・・」

 

むーっと卓上を眺める晴絵。

灼も今の秀介の鳴きの意図を探そうと目を凝らすがヒントになりそうなものは転がっていない。

二人とも彼の打ち方は理解できなかった。

 

それはもちろんである。

何故なら普段からよく打っている龍門渕メンバーですらよく分からないのだから。

 

「透華、今の・・・・・・」

「あの男の打牌を私に聞かないでくださいまし!」

 

純に声を掛けられた透華は即座にそれを拒否した。

それを苦笑いしながら見ていた一は智紀に聞いてみる。

 

「あはは・・・・・・ともきーは何か・・・・・・」

「・・・・・・新子さんの流れを止めるもので間違いないかと」

 

こちらはあっさりと答えが返ってきた。

 

「確か合宿でもありました。

 風越の福路さんの流れを止めて透華さんに有効牌を入れていた鳴きが。

 今回対面の松実玄さんの牌を食い取ったところを見ると、新子さんの有効牌は対面の高鴨さんに流れるはず・・・・・・」

「うむ、衣も今回はしずのの上がりだと思うぞ。

 しかしあの思い切りの良さは相変わらずだな、しゅーすけ」

 

やられっぱなしなだけではないのだと言うことが分かり、智紀も衣も些か機嫌が直ってきたようだ。

そして両者の考えていた通り。

 

「リーチ!」

 

その穏乃からリーチが入る。

一方の憧の手牌は、あれからツモが字牌やら既に切った牌やらに偏りろくに進まなかった。

 

(やば、しずに先制取られた・・・・・・1巡目の鳴きのせいか)

 

憧も龍門渕メンバーと同様の考えに至ったのか秀介に視線を向ける。

だがいくらなんでも思い切りが良すぎるし、そこまで都合よく牌がはまるだろうか? そこが疑問だ。

疑問は疑問のまま、しかし一応の答えは出る。

 

「ツモ!」

 

{四四②②③④⑤223344} {(ツモ)}

 

穏乃の上がりだ。

 

「リーヅモタンヤオ一盃口、2000・4000!」

 

いよぅし!とガッツポーズをとる穏乃。

 

(上がられたか・・・・・・まぁ仕方ない)

 

憧は小さく一息つき、点棒を差し出す。

が、それを秀介が止めた。

 

「・・・・・・? 何ですか?」

「符が足りないよ、それ。

 満貫じゃなくて2000と3900(ざんく)だ」

 

その指摘に穏乃が「あっ」と声を上げる。

 

「ご、ごめんなさい、ついテンションが・・・・・・」

「もう、穏乃ちゃんしっかりしないと。

 これから全国で戦うんだよ?」

 

てへへと笑いながら憧に100点棒を返す穏乃。

玄は苦笑いしながらもそれを軽く叱った。

憧は点棒のやり取りを終えて点箱を閉めると、ちらっと秀介に視線を向ける。

 

(・・・・・・落ち着いてる・・・・・・)

 

 

それに気付いたのは智紀も衣も同じだ。

 

「・・・・・・落ち着いていますね」

「おそらく倍満を振り込んだ直後の震えとか配牌を落としたりしていたのも演技だ。

 今もしゅーすけの計算通りに事が進んでいるに違いない」

「・・・・・・手の込んだことです」

 

嬉しそうに秀介を見守る衣と、少しばかり不敵な笑みを浮かべる智紀。

二人の考えが正しければ。

 

「・・・・・・ということはつまり」

 

透華の言葉に頷く二人。

 

「そうだ! この次は南一局、しゅーすけの親番!

 ここで・・・・・・いつもの大連荘が始まるのだ!」

 

 

 

南一局0本場 親・秀介 ドラ{九}

 

そうして普段の秀介の腕前を知っている龍門渕メンバーの期待が集まる中、また秀介の動向に不安を持つ阿知賀メンバーが見守る中、その南一局は瞬く間に終わりを迎える。

 

「玄さん、それロン!

 ダブ南で2000!」

「あうー、速いよ穏乃ちゃん」

 

「「「「「あれー!?」」」」」

 

上がりを取った穏乃と振り込んだ玄以外の全員から声が上がった。

 

「な、なんだ・・・・・・何かあるかと期待してたのに」

「びっくりしましたー」

 

晴絵と宥はほっと一息つく。

 

「ちょ、ど、どういうことですの!?」

「いや、ボクに聞かれても・・・・・・」

「連荘狙いじゃないのか!?」

「・・・・・・志野崎さんにも計算外の事が・・・・・・?」

 

龍門渕一同は龍門渕一同でおろおろしていた。

秀介が連荘狙いじゃない!?

なら一体・・・・・・一体何を狙っているのか!?

まさか本当に秀介にも計算外の事が!?

 

そんな中、衣は見た。

秀介が軽く口元に右手を持って行った仕草を。

 

(あれは・・・・・・)

 

確かそう、普段からたまにやっている、100点棒をタバコに見立てて一息ついているような仕草。

 

「・・・・・・違う・・・・・・」

 

そうだ、間違いない!

100点棒こそ銜えていないがあの仕草が出るということは!

 

「・・・・・・衣?」

「・・・・・・た、多分まだ、この展開はしゅーすけの思惑の内なのだ」

 

透華の言葉にそう答える衣。

だがしかし。

 

「で、でも・・・・・・それでは志野崎さんは何を狙っていると?」

 

そう、その答えが分からない。

だからこそ一同はこうして不安になっているのだ。

南場の親も捨てて、秀介は一体何を狙っているというのか。

 

「分からない・・・・・・でも・・・・・・!」

 

信じてるぞ、しゅーすけ。

お前の力を。

衣が友と認めたお前の力を!

 

 

 

南二局0本場 親・穏乃 ドラ{⑨}

 

秀介 6000

配牌

 

{二三七八①③④⑧8東西白中}

 

残りはたったの6000点、ダントツの最下位だ。

トップの玄との点差は29000点もある。

何とか差を詰めなければならないというのに配牌はこの形。

一体どうしろというのか。

後ろで見ていた晴絵もさすがにため息をこぼしてしまう。

 

(こりゃ逆転するのは厳しいね。

 逆に言えばここから逆転したらそれは大したものだけど・・・・・・ちょっと期待外れかな)

 

誰しも調子のいい悪いはあるので一概に責める気はない。

それでもわざわざ期待させるべく呼び立てた人物がこの有様ともなれば落胆するのも仕方ないだろう。

 

そう思っていた晴絵の目の前で。

 

「チー」

 

第一ツモを待たずに秀介は動いた。

 

{二三①③④⑧8東西白中} {横九七八}

 

「は?」

 

鳴いて一面子完成、だがそれがどうしたというのか。

今の鳴きで上がる可能性があるとしたらチャンタか役牌バックのみ、早くも手に蓋がされてしまった。

 

(・・・・・・いやいやいや、焦ってたのか知らないけど、ダントツの4位が1巡目からそこ鳴いてどうするのよ?

 素人でもそんなことしないでしょ・・・・・・)

 

チラッと{九}を捨てた憧の手牌を覗いてみる。

 

憧 29000

手牌

 

{三五①②②④⑥⑥26789}

 

(字牌が無い・・・・・・確かに切るなら{九}が妥当か)

 

また流れを食い取るとかいうやつだろうか?

いや、だとしたら憧のツモを食い取ってどうする。

東場は確かに憧に流れがあっただろうが、その後は穏乃の上がりが続いている。

狙うならそちらではないのだろうか?

 

(それともさらに動くつもりか・・・・・・)

 

2巡目。

 

秀介手牌

 

{二三①③④⑧8東白(横白)中} {横九七八}

 

{白}対子、これで役牌バックの目は出てきた。

ここからさらにチャンタを付けるなら{④}切り、役牌のみを目指すなら{①}を切ってしまってもいいか。

だが秀介はここから{三}に手をかけた。

 

(な・・・・・・なんで!?)

 

鳴くにしてもツモを待つにしても好形の両面待ち、それを払ってどうするよ!?

 

「・・・・・・ハルちゃん、今の・・・・・・」

「ごめん、無理、分かんない」

 

灼の言葉にもあっさりそう答えて自身の考えに没頭する晴絵。

やっぱり流れを弄ってる?

いや、でももう親番の残っていない南二局だ。

トップが欲しくないのか? ビリが怖くないのか?

それを()()()()()()()()()()正しいのかどうかも分からない。

得体が知れなさすぎる、直後の3巡目。

 

「ポン」

 

{二①③④⑧8東中} {白横白白横九七八}

 

対面の玄が切った{白}をポン。

先程の打牌は理解できなかったが一先ず役牌確保、それに加えて結果的に穏乃のツモの流れが秀介のところに来た。

結果オーライなのか、と晴絵が見守る前で秀介は{⑧}を切る。

 

(さっき切った余りの{二}は!?)

 

先程{三を捨てたのだから続いて二を切るかと思いきや唐突に⑧}切り、その打ち筋が全く理解できない。

出来ればこの場で今すぐ問い質したいがそういう訳にもいかない。

そんな晴絵の動揺を捨て置いて、秀介は手を進めていく。

 

次巡、{①をツモって東}切り。

さらに次巡、{中}が重なった。

これも鳴ければ白中で2000、チャンタが絡めば3900。

秀介は{8}を切る。

そして。

 

{二①①③④中(横④)中} {白横白白横九七八}

 

{二}を切って一向聴。

とても東一局に倍満を振り込んだ人間のツモとは思えないほど順調な流れの中。

 

「ポン」

 

{①①③④④} {中中横中白横白白横九七八}

 

穏乃から{中を鳴いて④}を切り出し、あっさりと秀介は聴牌した。

その様に晴絵は少しばかり秀介を見直す。

 

(・・・・・・驚いた、流れに乗るとこんなにスムーズに手が進むのね、彼は。

 憧みたいに鳴きも上手いみたいだし)

 

これくらいの姿を見せてくれれば、わざわざ衣が呼ぶと言った理由も納得するというもの。

とはいえそれでも、最初の倍満と合わせてどっこいどっこいだが。

直後、手牌に筒子が無い穏乃からあっさりと{②}がツモ切りされる。

 

「ロン」

 

{①①③④} {中中横中白横白白横九七八} {(ロン)}

 

ジャラッと手牌が倒された。

 

「白中、2000」

 

スピーディーな2000の上がり、見事なものだ。

 

(・・・・・・とはいえ、ねぇ・・・・・・)

 

そう、とはいえ、である。

この上がりを含めても未だ所持点棒が1万点に届いていない秀介。

実力者かと問われれば首を傾げたくもなる。

 

(まぁ、とりあえず終わってからね)

 

晴絵は自分にそう言い聞かせる。

終わってからなら「あの時の一打はどういう考えで?」など聞くこともできる。

が、この有様を見るとそれだけの記憶力もあるかどうか。

何なら自分が指導するのもやぶさかではない、そう思いながら秀介の動向を見守ることにした。

 

 

 

南三局0本場 親・玄 ドラ{③}

 

玄 35000

配牌

 

{一二四(ドラ)[⑤]⑨⑨15[5]東南西} {西}

 

相変わらずドラが寄ってくるが、今回はそれ以外の部分はあまりよろしくない。

南場で親番なので対子で欲しいのは{西ではなく東か南}。

さっさと{西}を捨てても構わないだろうが一先ず{1}を手放すことにする。

 

憧 29000

配牌

 

{二四七①①②④⑥2233(横7)北}

 

玄に比べればずっといい配牌だ。

上手く牌が重なればタンピン三色まで見える。

迷いなく{北}を捨てた。

 

秀介 8000

配牌

 

{二五六⑤⑥⑦⑧136(横3)9西發}

 

早くはなりそうだが安い手だ。

南三局で8000しかない身としてはもっと高い配牌が欲しかったのではなかろうか。

とはいえドラを玄が押さえている以上それも難しいか。

第一打には{發}を選ぶ。

 

(第一打から役牌手放すのか・・・・・・)

 

晴絵は相変わらず意図が理解できなさそうな表情で秀介の手牌の睨んでいた。

後から役牌が重なったらどうするかとか考えないのだろうか。

それともさっさとタンピン手に進める為?

いや、だったら{9}を切ってもいいのではないだろうか。

よく分からない、思い切りがいいのかヘボなのか。

 

穏乃 28000

配牌

 

{一五八(横六)④⑦⑨115東白發中}

 

役牌が三つあるだけの手牌、さすがの穏乃も悩む。

 

(・・・・・・どーしよ、この手・・・・・・)

 

とりあえず{東はいらないとして、あと候補に上がるのは一}くらいか。

その辺を整理している間に面子の種が出来ますようにと祈りながら{東}を切る。

 

この局、好配牌だった憧が意外に伸びず、代わりに秀介と穏乃がどんどん伸びていった。

 

7巡目。

 

穏乃手牌

 

{四五六七八九④⑦(横⑤)⑨1145}

 

あのバラバラだった手牌がどういうわけかこの形。

ほとんど無駄ツモがなかったのだ。

{⑨}を切って一向聴に取る。

 

そして8巡目を迎える。

 

玄手牌

 

{二四六八(ドラ)③[⑤](横④)[⑤]⑨⑨5[5]}

 

ドラ6、まだツモっていないのは{[五]}と残り一枚の{(表ドラ)}だけか。

{八}を切る。

 

憧手牌

 

{二四②④⑥22335(横北)778}

 

無駄ツモが重なって未だこの形。

その流れのままにツモってきた{北}もツモ切りする。

おまけに上家玄の捨て牌がこの形。

 

玄捨牌

 

{1西西一南東中} {八}

 

鳴けるところが一枚も出てこない。

最下位ではないとはいえトップでもないので、何とかここいらでもう一度上がっておきたかったのだが。

半ば諦めかけながら場の流れに目を向けた。

 

そして。

 

秀介手牌

 

{二五五⑤⑥⑥⑦⑦⑧3(横⑧)366}

 

タンピン一盃口を目指していたのかと思いきやここで聴牌、タンヤオ七対子だ。

一応リーチをかけてツモれば1600・3200、裏が乗れば跳満。

だが玄の支配力を考えれば裏ドラを乗せるのはきつい。

実際に裏ドラ表示牌は{二}で裏ドラは{三}になる。

それにタンピン一盃口ならリーチツモで満貫だ。

こちらの方がいいのではなかろうか。

しかし秀介はそのまま{⑤}を切って聴牌に取る。

リーチはかけないようだ。

仮テンのタンヤオ七対子。

 

直後の穏乃。

 

{四五六七八九④⑤⑦(横⑥)1145}

 

聴牌、高め三色だ。

 

「リーチ!」

 

あの悪い配牌が一気にこの形、「流れは来てる!」とばかりに迷わずリーチをかけた。

 

穏乃捨牌

 

{東發中北白一⑨} {横⑦(リーチ)}

 

(リーチ・・・・・・さっきは安かったけど穏乃ちゃんに振り込んじゃったから気を付けないと)

 

一応まだトップを維持している玄は穏乃に気を向けながら牌をツモる。

ツモったのは自分が一度捨てている{南}、残念がりながらツモ切りした。

憧はやはりツモがはかどらない{⑨}ツモ。

穏乃の捨て牌にあるので気にせず切る。

そして秀介の手番。

 

秀介手牌

 

{二五五⑥⑥⑦⑦⑧⑧3(横⑧)366}

 

自身の手牌に対子である{⑧}だ。

リーチを掛けなかったのが他の待ち頃な牌を待つためだとしたら失敗である。

が、秀介はその{⑧を手牌に収めると、それとは別の初めから手牌にあった⑧}を取り出し。

 

「追っかけさせてもらうよ、リーチ」

 

横向きに捨てると同時にチャリンと1000点棒を出した。

 

(今テンに見せかけた空切りリーチ!?)

 

晴絵は秀介の捨て牌に目を向ける。

 

秀介捨牌

 

{發西六19中8⑤} {横⑧(リーチ)}

 

萬子は一牌、筒子も二牌しか捨てられていないが、序盤にポツンと捨てられた{六よりも⑤やリーチ直前の⑧}の方が気になるだろう。

{①-④-⑦、③-⑥-⑨の}裏スジ、またぎスジをより注意してしまう。

そう考えるとこの{二}待ちも決して悪くない。

 

続いて先にリーチをしていた穏乃。

ツモったのは{八}、上がり牌ではないのでそのままツモ切りする。

そして玄。

 

玄手牌

 

{二四六(ドラ)③③④[⑤][⑤]⑨⑨(横6)5[5]}

 

穏乃の上がり牌{6}を引いた。

{4-7受け入れで5}切りを選択すれば押さえられるが、そのままツモ切りする選択肢もある。

 

(どうしよう・・・・・・とりあえずは・・・・・・)

 

玄は一先ずツモった{6}を抑え、萬子に手を伸ばす。

 

先程秀介も見学していた試合のオーラス。

 

玄手牌

 

{(ドラ)二二三五(横三)五六[⑤]⑦⑨4[5]6}

 

ここで玄は{⑨}を取り出して切っていた。

それは赤ドラを切れない玄としては当然の選択。

{⑧をツモっても[⑤]が切れないのだから⑦⑨}の受け入れを残しておく必要はない。

 

今回もそれと同じ考え、{三をツモった後に[五]を引いたらいずれにしろ二}は捨てるのだ。

ならこの{二四六の二を残しておいても}意味は無い。

そう考えて玄は{二}を切った。

 

それを、秀介は見逃さない。

 

「ロン」

 

{二五五⑥⑥⑦⑦⑧⑧3366} {(ロン)}

 

「リーチ一発タンヤオ七対子、8000。

 東一局の分は返してもらうよ」

 

「あうぅ・・・・・・」と少しへこむ玄にそう言い放つ秀介。

別に東一局の玄は狙ったわけではなく、ツモ狙いの仮聴牌だったわけだが。

 

(やっちゃった分をやり返されただけだから。

 うん、落ち込んじゃダメダメ!)

 

玄は自分にそう言い聞かして点箱から8000を取り出して秀介に差し出す。

が、そこで秀介が差し出した2000点が目に留まる。

 

「ああ、ごめん、1万点棒でお願いできるかな?

 次の人の為に」

「え? あ、はい」

 

別にいいですけど、と玄は点棒を仕舞い直して1万点棒を秀介に差し出し、お釣りの2000点を受け取る。

 

晴絵と憧はその様子を見ながらわずかに疑惑を抱いていた。

 

(・・・・・・今、なんて言った?)

(・・・・・・次の人の為・・・・・・?)

 

どういうこと?

今の発言は何を意味しているのか。

 

それが理解できる終局まで、あと1局。

 

 

 

南四局0本場 親・憧 ドラ{七}

 

3巡目。

 

穏乃手牌

 

{二四六①③④⑧(横⑤)12南發中中}

 

(もうオーラス・・・・・・トップとの差はたったの2000!

 {中}は鳴けるとしてもう一つくらい役牌欲しい!)

 

あとはチャンタが付けば最高なんだけど、と考えながら手牌で浮いている{⑧}を切る。

 

「ポン」

 

カシャッと秀介は牌を晒す。

 

(オーラスだし、さすがに足掻いてきますね!)

 

果敢に仕掛けてくる秀介に、穏乃は楽しげに視線を送った。

 

6巡目。

 

玄手牌

 

{五六(ドラ)七七②[⑤][⑤]⑧(横⑦)⑨2[5]7}

 

早くもドラ6で上がれば跳満、タンヤオでもなんでもさらに一翻つけば倍満確定だ。

 

(さっきの振り込みでトップから落ちちゃった・・・・・・。

 でももう一回上がればまたトップだよ!

 頑張れ、私!)

 

{②}を捨てる。

 

「ポン」

 

またしても秀介から声が上がった。

この時点で秀介の手牌はこの形。

 

秀介手牌

 

{⑤⑦336668} {②横②②⑧⑧横⑧}

 

そして秀介はここから{⑤}を切る。

 

(む、{8}を切ればタンヤオのみとはいえ聴牌なのに聴牌取らず・・・・・・?)

 

晴絵は秀介の後ろで腕組みしながら思考を働かせる。

確かに今更タンヤオのみを上がっても意味は無いのだが、聴牌にも取らないとは。

おそらく対々もつけたいのだろう。

{[⑤]}は玄が一枚か二枚押さえるだろうから捨てるのは決して悪い選択ではない。

後は上がれるか否か。

 

直後の7巡目。

 

憧手牌

 

{一一三①②④(横③)④6789東東}

 

({④}の頭はちょっと邪魔だけど・・・・・・でもチャンタまで行ける!)

 

強気にチャンタを狙い、憧は{6}を切る。

 

「ポン」

 

三度秀介は動いた。

む、と晴絵の表情が険しくなる。

 

(ポン? 動くならカンじゃ・・・・・・?)

 

秀介手牌

 

{⑦3368} {横666②横②②⑧⑧横⑧}

 

{⑦}を切る。

 

(どのみち喰いタンのみ・・・・・・それならさっき聴牌取っても同じだったと思うんだけど)

 

いまいち彼の考えはよく分からない、と晴絵は頭を悩ませる。

 

そして、8巡目。

 

秀介手牌

 

{3368(横8)} {横666②横②②⑧⑧横⑧}

 

「カン」

 

{8}をツモった秀介はここでカンを宣言した。

手牌から倒した{6}を横に晒した牌に加える。

 

そして嶺上牌をキュッとツモり、手牌の横で表にした。

 

「・・・・・・ツモ」

 

{3388} {横6(横6)66②横②②⑧⑧横⑧} {(ツモ)}

 

「タンヤオ対々嶺上開花、2000(にー)4000(よん)で終了」

 

ふぅ、と秀介は大きく息を吐いた。

さすがに疲れたようだ。

 

「ありがとうございました!」

「ありがとうございましたー」

「ありがとうございました」

「あぁ、ありがとうございました」

 

 

 

(親っかぶりで最後に削られた・・・・・・)

 

それを悔しく思いながら憧は点棒を確認する。

 

「おー、25000ピッタリだ!」

 

不意に穏乃の声が聞こえる。

どうやら原点ピッタリだったらしい。

 

「危ない危ない、原点確保!

 あはっ、凄いよ、点棒の数も最初とおんなじだ!

 1万点棒が1本と5000点棒が1本、1000点棒が9本と100点棒が10本!

 玄さんは・・・・・・ん? あれ?」

 

そんな台詞が聞こえると同時に憧は凍り付いた。

 

(原点・・・・・・?

 点棒の数も・・・・・・同じ!?)

 

憧はとっさに自分の点棒、特に1000点棒の数を数え始めた。

 

「あ、私も原点だよ、25000・・・・・・え?」

 

答えた後、玄もそれに気付く。

1万点棒が1本と5000点棒が1本で同じ点数ということは、当然1000点棒の数も同じはず。

各々の手元には点差が一目でわかるようにと、全員分の点数を表示する場所がある。

穏乃も玄も自分の点数だけを見ていたようだが。

 

「・・・・・・私も同じよ、25000。

 点棒の数もね」

 

震えながら放たれた憧の台詞に、全員が同じく凍り付いた。

 

「・・・・・・え?」

「・・・・・・ま、まさか・・・・・・」

 

バッと全員の視線が秀介に集まる。

 

「・・・・・・まぁね、俺だけ違う点数ってことは無いよ」

 

受け取った点棒を点箱に仕舞いながら答えた秀介の言葉に、見学していただけのメンバーを含めた全員が動きを止めた。

 

 

全員が原点、25000で終了。

 

そんな事態があるのか?

 

どれだけの低い確率だと言うのか!?

 

 

「えっと・・・・・・あ、じゃあこの場合って全員引き分け・・・・・・ですかね?」

 

若干震えながら問いかけた穏乃に答えたのは同じく秀介だ。

 

「上家取りって言ってね、同点のメンバーがいた時は出親に近い人から順位が上になるんだ」

 

出親、東一局目の親は秀介。

つまり、そういうことだ。

 

秀介はそれを告げると席から立ち上がる。

 

 

同時に晴絵は理解した。

先程の秀介の意味不明な発言、その意味を。

 

「ああ、ごめん、1万点棒でお願いできるかな?

 次の人の為に」

 

次の人の為に。

 

全員が原点で点棒の数も同じなら、次にその卓を使う人の為に点棒をセットし直す必要が無い。

そういえば東一局の倍満振り込みの時に支払ったのは、5000点棒を使わない1000点棒6本だった。

その理由は? ただの嫌がらせ?

玄の点棒の推移は最初に16000ロン上がりし、その後は憧のツモで-2000、穏乃のツモで-2000、穏乃への振り込みで-2000、秀介への振り込みで-8000と同じく秀介のツモで-2000、結果±0。

 

もしやツモや振り込みで2000点ずつという細かい点数を払わせる予定が、東一局の時点からあったから!?

 

(まさか・・・・・・今のを故意に!?)

 

発言や行動を考えればそうとしか思えない。

 

けれども、しかし、そんなことが人間にできるとは思えない!

 

 

 

その実力を見せつけた神業、圧倒的()()()()()()

 

 

「楽しんで貰えたかな?」

 

 




いやぁ、点数計算めんどくさかった(
秀介さんマジ策士。
手元に全員分の点数表示する機能があるせいで最後の驚き表現がちょっと難しい。
誰だよあんな機能作ったの、どーなってんだ。
毎局点数打ち込んでるのか、それとも点棒の重さで計算してるのか、どっちにしろハイテクだわー。

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