咲-Saki- とりあえずタバコが吸いたい先輩   作:隠戸海斗

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最後にグダりそうだと思った色々なアフター編を思わせぶりダイジェストでお送りします(
ダイジェストなんでこの回だけ台本形式です、よろしくどうぞ。
なおプロットをつぎはぎした上に今回のダイジェストの為だけに無理矢理絞り出した部分もあるので、いくらか矛盾をはらむ可能性もあります。
こんなプロットでも各話肉付けすれば本編くらいの文章にはなるんですよ(



ダイジェスト

夏休みのある日、早朝から新幹線で彼らは二人仲良く旅行に出掛けていた

 

秀介「靖子姉さん、あれもおいしそうじゃない? 一緒に食べない?」

靖子「さっきから食べすぎだろう! 全部私のお金なんだぞ!?」

洋榎「なんや、そこのたこ焼き食べようなんて、おたくら東京モンかい」

船Q「洋榎さん、あれ藤田プロですやん」

洋榎「おー、若い燕連れかいな、スキャンダルやな」

靖子「お、おいおい、よしてくれ、この事は内密にな」

秀介「靖子姉さん、何で嬉しそうなの?」

 

秀介は岩手に行って熊倉さんに軽くいじめられたことを逆恨みし、八つ当たりとして藤田プロに旅行をおごらせたのだった。

 

 

藤田プロに食事をおごらせ続ける大阪食べ歩き旅行編

 

 

洋榎「なんや兄ちゃん、ブー麻雀知らんのかいな?」

秀介「ルールは軽く聞いたことあるけど、どうも性に合わなくてね」

靖子(嘘つけ! 短期決戦とかお前の得意分野だろうが!)

 

怜「船Q、ここにおったん?」

フナ「・・・・・・あ、園城寺先輩・・・・・・」

洋榎「かっぱがれたー・・・・・・!」

セーラ「なんや、えらいへこんどるな」

 

怜(一巡先・・・・・・!)

秀介(・・・・・・やけに一発ツモが多い。

 それにあの打ち方・・・・・・少しだが山が見えてるのか?)

 

セーラ(鳴きが入ってへんのに、怜が一発で上がれん!?)

怜(な、何でや・・・・・・?

 今・・・・・・未来が変わった!?)

 

秀介(リーチ一発ツモでノミ手が満貫に。

 

 全てが見通せる俺がそういうので上がるのはな、美学に反するんだよ。

 

 お前も先が見えてるんだろう?

 ならそういう上がりをするのは見逃せない。

 

 いじめさせてもらおう)

 

 

絹恵「お姉ちゃんここにおったん・・・・・・なんでへこんどるん!?

 あの男のせいか! ちょっと蹴って来たる!」

洋榎「やめときー、あいつはいつか私が直接リベンジしたるわ」

 

怜「うちはいっぺん死にかけてん、それ以来先が見えるようになったんよ」

秀介「その時に死神に会ったとか言うんじゃなかろうな」

怜「・・・・・・死神?」

秀介「いや、何でもない、忘れてくれ」

怜「あんたは・・・・・・その死神とかいうのに会うて強うなったん?」

靖子「死神とか、どうせいつものからかいだ、気にするな。

 ま、こいつは三回入院してるけど関係ないだろう、その前から強かったし」

怜「・・・・・・あんたも大変な目に遭うたんやね」

秀介(いや・・・・・・俺、本当に一回死んだからなぁ・・・・・・)

 

怜「また機会があったら打ってな。

 そん時には10巡くらい先まで見えるようになっとるから」

秀介「無茶するなよ」

洋榎「あんた長野の人なん?

 よっしゃ! 今度はうちらがそっちに乗り込んだるからな!

 待っとけや!」

 

 

こうして大阪の旅は終わり、秀介は長野に戻る

そしてそこでまた、新たな刺客()が待ち受けていた

 

 

久「おかえり、シュウ」

秀介「何でお前はにこにこしながら怒ってるんだ?」

久「綺麗なお姉さんがシュウを訪ねて来てるわよ」

秀介「まさか、どこの誰だよ、知らないぞ」

健夜「初めまして」

秀介(知らないとは言えなかった・・・・・・)

健夜「一応自己紹介させてもらいます。

 プロの小鍛治健夜です」

秀介「噂には聞いていますよ、衝撃の美人雀士さん」

健夜「誰に聞いたの!? こーこちゃん!? こーこちゃんなのね!?

 冗談だと思ってたのに、本当に雑誌に載せたのね!?」

 

 

話を聞きつけたアラサ・・・フォー編

 

 

健夜「熊倉さんが南浦プロとお話しされているのを聞きました」

秀介(何してんのあの二人。

 いや、多分南浦が熊倉さんに言ったんじゃなかろうか。

 岩手に呼ばれたのもそれがきっかけだろう。

 なるほど、犯人は南浦か)

健夜「ともかく私と一局打って貰えませんか?」

秀介「残念ながら面子が・・・・・・っ!?」

大沼「失礼、邪魔させてもらうよ」

健夜「お、大沼プロ!? どうしてここに?」

秀介(大沼秋一郎・・・・・・新木桂()と同じ時代を生きた本物・・・・・・か)

大沼「・・・・・・君が熊倉さんが話していた・・・・・・」

秀介(またあの人絡みか・・・・・・)

大沼「新木桂の生まれ変わりか」

久「えっ!?」

秀介「何話してんのあの人!?」

大沼「こちらからすれば別に君が本物だろうが偽物だろうが構わない。

 このメンバーで4人揃えば、麻雀をするしかないだろう」

秀介「別に酒でも構いませんよ」

久「高校生でしょ、成人まで待ちなさい」

秀介(どうするかな・・・・・・本気を出したら今後面倒な事になりそうだし・・・・・・。

 しかし俺の夢の為、こう言う面子とパイプを作っておくのは悪くないだろうし・・・・・・)

 

久(出親で早くも聴牌! ここはリーチして牽制しましょう!

 しかも悪待ち! 上がれたらラッキーね)

健夜「・・・・・・」

大沼「・・・・・・」

秀介(リーチか・・・・・・プロ達から嫌な気配を感じるなぁ・・・・・・)

久「上がれず・・・・・・聴牌」

健夜「聴牌」

秀介「聴牌」

大沼「聴牌」

久(全員聴牌で誰も上がれずか。

 私のリーチで手を止められたってことかしら)

秀介(違うんだなぁ・・・・・・)

 

健夜「ツモです」

久(え、安い・・・・・・リーチもかけずに?)

秀介(始まったか、くそ・・・・・・)

健夜「ツモ、またツモです」

大沼「おっと、こっちもツモだ」

健夜「さすがですね、大沼プロ」

大沼「なぁに、現役最強と言われる君と戦う機会なんてあんまりないからな」

久(な、何これ・・・・・・二人とも安い手でしか上がってないのに・・・・・・上がれる気がしない!)

秀介(ほれ、久、上がっておけ)

久「あ、ロン」

健夜「・・・・・・!」

大沼「・・・・・・」

秀介(さて・・・・・・きつい戦いになるな)

 

健夜「・・・・・・リーチ」

久(プロのリーチ・・・・・・何が通るのか分かんないっ!

 このままじゃテレビでもおなじみの「すこやんツモ」が炸裂しちゃう!)

秀介「ツモです」

久「あれ、そっち?」

健夜(・・・・・・っ、私のリーチをあっさり流した。

 並みのプロでも容易ではないというのに・・・・・・)

大沼(今の一局で分かる。

 こいつは高校生の枠に当てはめていい存在では無い)

秀介(神経使う・・・・・・だがそれが心地いい。

 やっぱりプロの戦いって言うのはいいものだな)

久(折角プロと打つ機会だし、いい試合がしたい・・・・・・いいえ、そんな考えじゃシュウに顔向けできないわね。

 私もいずれプロを目指す。

 その為にも・・・・・・勝ちたい!)

 

秀介「ツモ、終了」

久「え、安くない? それじゃ逆転できないでしょ?」

健夜「1位」

大沼「2位」

久「・・・・・・あれ? シュウと同点?」

秀介「すみませんでした。

 でもこればっかりは譲れないんで」

健夜「・・・・・・はぁ・・・・・・」

大沼「フッ、二流だな。

 だが、いい男だ。

 大切にしろよ、お嬢さん」

久「え? え?」

 

健夜「どう見ます? 大沼プロ」

大沼「彼がプロになってくれたら嬉しいな、というのが率直なところだ」

健夜「そうですね・・・・・・。

 彼女を最下位にしない為だけに、プロの私達を相手に点数調整するなんて。

 その覚悟に免じて上がらせてあげたけど・・・・・・はぁ・・・・・・私にもあんな彼が欲しい・・・・・・」

大沼(この世代はどうしてこう男に恵まれ・・・・・・いや、余計なお世話だな、俺も年を取ったもんだ)

 

久「え、最初の私のリーチがまずかったの?」

秀介「ああ、全員聴牌で終わらせることで、お前はリーチ棒分だけ最下位になっちまったのさ。

 後は小さな上がりで確実にそれを広げていくだけ。

 小鍛治プロの普段の上がりとは違うけど、高校生レベルが相手ならそれでも十分だと思ったんだろうさ」

久「ぐぬぬ・・・・・・私だって全国出場を決めた清澄の部長なのに、あんなふうに弄ばれるなんて・・・・・・」

秀介「プロは遠いな、久」

久「・・・・・・あんたにとっても?」

秀介「さぁてね」

 

 

プロとの対局を終え数日後、のんびり過ごしていた秀介。

ある日の早朝、秀介の元に藤田プロとすこやんが訪れてくる。

そして秀介を連れ出して東京へと向かうのであった。

 

健夜「志野崎秀介君、君を紹介してほしいって女の子がいるんだけど」

靖子「可愛い女の子だぞ、会ってみればいいだろう」ニヤニヤ

 

秀介「靖子姉さん、俺が久と付き合ってるって知ってるよね?

 さすがに他の女の子に俺を紹介するとか、久が本気で嫌がるようなことをする人だとは思ってないよ。

 それに靖子姉さんもどこまで本気か知らないけど、久から俺を寝取るとか言ってるよね?

 そんな状況で女の子に俺を紹介するとなると恋愛絡みではない、小鍛治プロも同伴している流れから言っても麻雀だろう。

 そして東京には噂の麻雀強豪校がある。

 臨海女子、そしてチャンピオンが所属する白糸台高校だ。

 プロのお二人と接点を持つ機会が多そうなのは、やっぱり大会三連覇を果たすかと期待の集まるチャンピオンのいる白糸台高校の方だと思うんだ。

 そこに好戦的な女子がいて、俺の噂をこの間の小鍛治プロみたいに聞きつけて戦いたいって言ったんでしょう。

 そして小鍛治プロが「この子なら志野崎君をぎゃふんと言わせられるだろう、私も彼がボロボロに負けるのを見たいし」とか思ってOK出した。

 そんなところですね、はい論破」

 

健夜「!!??!???!?」

靖子「推理力が神過ぎて怖いわ」

 

 

プロと同様噂を聞きつけた白糸台編

 

 

靖子「お昼も食べたところだし、さぁ向かおう」

健夜「お望みの彼、連れてきたよ」

菫「お待ちしていました、小鍛治プロ、藤田プロ」

健夜「あれ? 3人?」

菫「言い出しっぺの照はお菓子を買ってくると言って今しがた出て行ってしまいまして・・・・・・。

 賛同していた淡も付き添って行ってしまいました」

秀介「彼女達と打てばいいんですか?」

菫「よろしくお願いします」

尭深「・・・・・・いらっしゃいませ」

亦野「あれ、もう来ちゃったんですか」

 

亦野「先陣を切らせてもらいますよ。

 ポン、ポン、ポン、ツモ!」

秀介(3回鳴いて何とやら・・・・・・自慢げに上がってるけどまさかそれが能力だとか言い出さないだろうね?)

亦野「ポン、ポン、ポン、ツモ!」

秀介(・・・・・・マジか。

 単騎じゃなくていいのは豊音より優れてるが、チーではダメそうだし・・・・・・何より威圧感が全然違う)

亦野「もう一丁! ポン! ポン!」

秀介「これもいるかい?」

亦野「いいんですか? では遠慮なく、ポン!」

秀介「ロン」

亦野「え? 今自分で切った牌をロン・・・・・・ですか?

 ちょっと意味が・・・・・・」

秀介「違うよ、これから君が切る牌が俺の当たり牌さ」

亦野「いやいや、まさかそん・・・・・・私の手牌全部が当たり牌!?

 そ、そんなの偶然です! ポン!」

秀介「はいロン」

亦野「ぐはぁ!? 今度は不要牌を!?」

 

菫(・・・・・・亦野が存分に動いてくれているからな・・・・・・今の内に射抜いておくか)

秀介(・・・・・・狙われてる?

 ふむ、いい手牌読みだな)

菫(・・・・・・切らない・・・・・・?)

秀介「ツモ」

菫(私のロン牌を抑えている・・・・・・かわされたか。

 だが次こそは・・・・・・!)

秀介(悪いね)

菫(くっ・・・・・・またかわされた!?)

秀介「ロン」

菫(かわされた上に、逆に狙い打たれた!?

 こんなの初めてだぞ!)

秀介(狙いはいいんだが・・・・・・気付いてないのか?

 目と目が合うってことの意味を分かっていないんじゃ、悪いがまだまだだな)

 

手牌や捨て牌を観察することはあっても、相手の表情を観察することはあまりない。

ましてや目と目が合うということはお互いに観察をしているということ。

賭博漫画風にいうならば、「あの時、あんたオレの目を見たっ!」というやつである。

 

秀介(自分が観察されている可能性もちゃんと考えなよ)

秀介「ほい、ツモだ」

菫「く、くぅ・・・・・・!」

秀介(さて、残る一人なんだが・・・・・・)

尭深「・・・・・・」

秀介(・・・・・・ずいぶん静か・・・・・・何を狙っている?

 この学校でレギュラーを張っている以上、それらしい何かを持っているはずだが・・・・・・)

亦野(・・・・・・弘世先輩達に気が行ってるみたいだし、今の内に・・・・・・)

秀介「だがロン」

亦野「スジ引っ掛け!?」

 

秀介(さて、オーラスだが・・・・・・なっ!?)

尭深(・・・・・・収穫の時(ハーベストタイム)

 彼が連荘してくれたおかげで仕込みは国士無双12牌、十分すぎます)

秀介(まずい、このまま配牌を持って行かれたらその後のツモで上がりがあっという間だ。

 ・・・・・・不本意だが仕方ないな、彼女が俺の下家でよかった)

尭深(・・・・・・え? 配牌が・・・・・・バラバラ!? な、なんで・・・・・・!?)

菫(・・・・・・ん? 何だ? 角がずれてる・・・・・・?

 賽の目から判断して私は2山に掛かるように配牌のブロックを取っていくはずだが・・・・・・誰か少牌しているのか?

 この局面で何というミス・・・・・・いや、まさか!?)

秀介(さてお嬢様方、さぞや綺麗な麻雀ルールの中で生きてきたことだろうよ。

 世の中にはこういう汚い(ブラックな)やり方もあるんだよ)

尭深(・・・・・・配牌の最初のブロックを取る時に、4牌じゃなくて2牌だけ持って行ったの・・・・・・?

 わ、わざと少牌して私の配牌を崩した・・・・・・!?

 少牌ならチョンボにならずただの上がり放棄・・・・・・それを逆手に取るなんて・・・・・・)

秀介(多牌はすり替え(イカサマ)の可能性があるからチョンボを取られるのは当然。

 だが少牌は上がり放棄で続行とわざわざルールブックにも書いてある。

 まぁ、鳴き禁止とかツモ切り強制とかは場所によって違うけど。

 いずれにしろ君の国士は崩れたわけだ)

菫(くっ、偶然だとかただのミスだとか言い張られるだろうし指摘のしようが無い・・・・・・。

 し、しかしなんで渋谷がオーラスに配牌を仕込むと分かったのだ!?

 さすがにこの男も研究してきたということか!?)

秀介(・・・・・・問い詰められても知らんぷりしよう。

 最悪、途中があまりにも静かすぎたから最後になんかやらかすと思ったとか言おう)

菫(くっ! ラス親は私だ!

 なんとか連荘して渋谷に望みを!)

菫「ツモ!」

秀介(連荘されたか・・・・・・まぁ、さすがにもう一回ってことは・・・・・・)

尭深(・・・・・・収穫の時(ハーベストタイム))

秀介(また同じだけ仕込まれてるだと!?

 オーラス限定だけあって強固な能力だな!

 まぁ、今回は有効牌が他家や山の後半に偏っている。

 国士無双である以上鳴けないし、必要牌を他家に回してやればいいだろう)

尭深(・・・・・・あと2牌なのに・・・・・・聴牌できない・・・・・・)

秀介(・・・・・・ん? 必要牌がさっきと同じ・・・・・・ってことはただオーラスで国士無双が入る能力ってだけじゃないな。

 事前に必要牌を集めるだけの何かをやっていたってことか・・・・・・。

 さすがにこの場じゃ分からないが・・・・・・まぁ、久達にアドバイスくらいは出来るだろう)

 

秀介「ツモ、終了」

 

菫(くっ! これくらいで調子に乗るなよ!?

 うちのエース、照が戻ってくればこんなやつ・・・・・・!)

 

秀介「失礼、電話だ。

 久か? どうした?

 家に行ってみたらいないからどうしたかと?

 ああ、うん、靖子姉さん達に攫われて東京で麻雀打ってる。

 すまん、連絡できなくて・・・・・・まさか! 俺がお前を嫌いになるなんてありえない!

 今すぐ帰る! 今日は一緒に夕飯を食べよう。

 ああ、明日はデートだ、絶対だ、約束するよ。

 じゃあな、少しだけ待っててくれ、すぐに帰るから。

 

 そういう訳で帰らせてもらいます」

 

菫「ちょ! 待てぇ!」

亦野「勝ち逃げ・・・・・・やられた・・・・・・。

 こんな時、どんな台詞を言えばいいか私分からないの・・・・・・」

尭深「・・・・・・リア充爆発すればいいと思う・・・・・・」

菫「ぐぬぬ・・・・・・」

 

照「・・・・・・ただいま、お菓子買ってきた」モグモグ

菫「・・・・・・遅かったな」

淡「なんかテルがどうしても遠くのお店でお気に入りのお菓子を買いたいからって。

 あれー? みんな何でヘコんでるの?」

照「・・・・・・お客さんはまだ?」

菫「・・・・・・もう帰った」

照「!?」

淡「!?」

 

 

照「・・・・・・藤田プロ、再戦を要求します」

淡「そーだそーだ!」

靖子「悪いな、あいつ今旅行中なんだ。

 実は・・・・・・」

 

 

靖子「シュウ! 私と勝負だ!

 お前がさっさと白糸台から帰ったせいで、小鍛治プロも私も色々文句を言われたんだぞ!

 罰としてもしお前が負けたら私の家・・・・・・いや、私の部屋で一泊しろ!」

秀介「分かった」

久「ちょ! 何言ってるのよ!?」

秀介「大丈夫だ、俺は負けないよ。

 軽く追い払ってお前との絆を見せつけてやるよ」いちゃいちゃ

久「やだ、シュウってば・・・・・・」いちゃいちゃ

靖子「イラッ!

 はン! いつまでも私に勝てると思うなよ!」

 

秀介「ロン、平和のみ。

 ロン、タンヤオのみ。

 ロン、リーのみ。

 ロン、河底のみ。

 ロン、槍槓のみ。

 ツモ、嶺上のみ。

 ツモ、海底のみ。

 ツモ、のみ」

靖子「い、一翻縛りだと・・・・・・」

 

適当に流局を混ぜて二翻縛りを発生させず、そのまま押し切って勝利

 

そして勝った代償として、靖子は秀介に旅行を奢ることになってしまった

 

 

秀介(のんびり九州一人旅を楽しみますか。

 ラーメン、明太子、イカ刺し・・・・・・)

哩「おんし・・・・・・何者たい」

秀介「ん?」

姫子「・・・・・・部長?」

哩「私と麻雀ば打って貰いたい」

姫子「!?」

秀介(・・・・・・どうしてこうも麻雀に縁があるかね?

 ま、嫌いじゃないが)

 

 

藤田プロに旅行を奢らせる九州一人旅前編

 

 

秀介「ツモ、平和一通ドラ1」

安河内(な、何かこの人の打ち方変ね・・・・・・平和一通ばっかで上がっとる)

羊(何もかも政治が悪い!)

 

 

秀介(こいつ・・・・・・)

哩(こ、こん男・・・・・・)

 

((強い・・・・・・!))

 

哩(あたしにここまで喰いつきよるモンば、九州にもろくにいなかとゆうに・・・・・・。

 しかも男なんに・・・・・・何者たいね!?)

 

秀介(こいつ・・・・・・神に愛されたとか、能力が強いとか、「そういうの」じゃない。

 ただ純粋に、本当に麻雀が強いんだ・・・・・・。

 

 ・・・・・・お前が初めてだぞ、白水哩。

 能力無しで、真正面から戦ってみたいと思ったのは!)

 

作者(哩さんの台詞、マジ再現不能!)

 

姫子(私には部長との絆ばある!

 こんな男一人には負けられんね!)

秀介(どうするかな・・・・・・こいつの好配牌、ずらして破るのは簡単なんだがその後がな・・・・・・上がり放棄になるし・・・・・・)

 

秀介「え?すばらって名前じゃなかったのか?

 会った時に「すばらです!」って言ったからてっきり・・・・・・」

(すばら)「すばらくない!!」

 

秀介「機会があったらまた来る。

 その時には、また打ってくれるか?」

哩「・・・・・・機会ばあったらむしろこっちから行く。

 首ば洗って待っとるね」

姫子(部長は私のもの! 部長は私のもの!)

秀介(・・・・・・あの子には終始睨まれてたなぁ)

 

 

時に電車で九州を縦断

 

そろそろ帰ろうかなとぶらり立ち寄った海にて、また一つの出会いがある

 

 

初美「あれあれー? このお兄さん、何か憑いてますねー?」

霞「身体によくないものみたいですね。

 よろしければそれ、祓ってあげましょうか?」

 

 

藤田プロに旅行を奢らせる九州一人旅後編

 

 

「死神の力」は本来危険な物

 

今でこそロックが掛かるようになっているが、巫女たちにとってその力は祓うべき悪

 

秀介「これは俺の大切な物だ、無くすつもりはない」

春「・・・・・・その手のモノを宿す人は、皆そう言う」ポリポリ

小蒔「ダメです! そんなものを身体に宿すなんて!

 無理矢理にでも祓います!」

 

秀介(こいつら・・・・・・雰囲気が変わった・・・・・・?)

 

初美(ち、七対子!?

 しかも風牌全部押さえられてますー!?)

巴(はっ!? そ、そんなところで待つ!?)

霞(危なかったわねぇ、ふんふむ・・・・・・。

 守るのは得意なはずなんだけど、巴ちゃんが切らなかったら私が切ってたわ)

 

秀介(・・・・・・しまったな・・・・・・まだトップじゃないのに。

 

 残りの局・・・・・・全部平打ちか・・・・・・!)

 

小蒔(絶対に祓わないと、この人の為にも!)オォォォォ

秀介(これは・・・・・・守るべき絆だ。

 俺は絶対に負けない!!)

 

 

優しさが勘違いで空回り

 

神が集うこの地にて、秀介は己の絆を守る為にただ一人戦う

 

 

 

白熱の試合を終え、久達の全国大会を見守って数年後

 

秀介は自身の抱いた夢に挑んでいた

 

 

靖子「プロオーディション、まさか今年から男女混合とはな。

 負けるなよ、シュウ」

秀介「負ける気はないよ」

 

 

夢を叶えるべくプロ入りを目指す志野崎プロ編

 

 

秀介「筆記はクリアできた、問題は実技だな。

 やっぱりプロ試験ともなるとそこいらのメンバーよりレベルが高い。

 ・・・・・・見覚えがあるのもちらほらいるし」

大沼「よぅ、ずいぶんと調子がいいみたいだな」

秀介「・・・・・・あぁ、どうも」

大沼「そう嫌そうな顔をするな、同年代のよしみだろ」

秀介「いい加減転生とか言うその夢物語止めて貰えます?」

大沼「今まで女子のレベルが高かったため男子とは分けられていた。

 だがお前ならそこにも切り込んでいけるだろうよ。

 舞台は整えた、期待しているぞ」

秀介「そんな重い期待を背負わされたら潰されちゃいまいますよ」

大沼「白々しい」

 

色々ありつつ試験は続く

 

そんな中

 

秀介(久・・・・・・どこに行った?

 嫌な予感がする・・・・・・)

 

『こちらの望みはただ一つ、プロ試験を辞退して貰いたい。

 そうすれば、竹井久さんは無傷でお返ししますよ』

 

 

久が攫われたのをプロ麻雀と並行して解決する裏物語

 

 

靖子「ダメだ、会場中探したが久はいない。

 連絡もつかないし・・・・・・」

『いい加減答えは出ましたか?

 早くしないと彼女に何が起こるか分かりませんよ? ククク・・・・・・』

秀介(もし俺の予測が正しければ・・・・・・今この瞬間もこいつかこいつの仲間が俺を監視しているはず・・・・・・。

 この廊下には今俺と靖子姉さん以外いない・・・・・・。

 今の俺の立ち位置を外から観測できる場所は・・・・・・・・・・・・あのマンションが怪しい。

 と思ってたら今何かが光ったな。

 双眼鏡か何かでこちらを見ているのか)

秀介「ま、待ってくれ! せめて久の声を・・・・・・!」

『いいでしょう、それくらいなら』

久『・・・・・・シュウ・・・・・・ごめんなさい・・・・・・』

秀介「・・・・・・本当に久なのか・・・・・・」

『本人確認ができれば十分でしょう。

 また10分後に連絡しますが、くれぐれも他の人を巻き込まないように。

 それでは』プツッ

秀介「ま、待ってくれ! 何でこんなことを・・・・・・くそっ!」

靖子「シュウ! 落ちつけ! 気持ちは分かるが・・・・・・」

秀介「・・・・・・靖子姉さん、プロ麻雀試験会場西側のマンションの4階、試験会場から見て右から2番目の部屋だ」

靖子(え? ちょ、今の崩れ落ちたのは演技か!?)

 

自身よりも大切な人の命が掛かった状況

 

この後のプロ試験のことなど完全に除外して思考回路をぶん回す

 

秀介「監視が俺を追っていたら今頃俺に電話をしてきているはずだ。

 まだ会場内にいると見せかけて上手く捲けたようだが・・・・・・時間が無い。

 あんたの助けを貸してくれ、川北さん」

川北「・・・・・・確かにお前さんの打ち方は気にいっとる。

 だがワシがお前に手を貸す義理は無い、違うか?」

 

秀介「・・・・・・俺が、

 

 新木桂に(ゆかり)の者だと言っても?」

 

 

久「シュウ!」

秀介「久、無事だったようだな。

 今たくさん応援が来るから、そうしたら助けてやるぞ」

久「いやいや、今助けてくれてもいいじゃないの!」

秀介「いや、暴力とかよくないだろ。

 それに俺は麻雀打ちだ、手を怪我したら一大事だろう?」

久「シュウ? 男にはね、時に暴力を振るう事が美徳になる瞬間って言うのがあるのよ? 今とか」

秀介「どう言われようが手を出す気は無いよ。

 手は、な」

 

徒歩がメインの旅行で鍛え上げた脚力が誘拐犯を襲う!

 

久「シュウ、何で主犯は蹴らなかったの?」

秀介「あの人、女性だろ?」

久「え、一目で分かったの?」

秀介「いや、元々こんな事件を起こすのは、麻雀界における男の地位が上がるのが気に食わない人かなぁと思って。

 俺、何か期待されてるみたいだし、その為に大沼プロが色々やってくれたみたいだし」

久「大暴れしてるように見えたけど意外と冷静だったのね」

秀介「頭に血が上ったら負けだよ」

久「さすがシュウね。

 でも・・・・・・ごめんなさい、私のせいでシュウのプロ試験が・・・・・・」

秀介「いや、俺まだ諦めてないよ」

久「え? でももう時間が・・・・・・」

 

秀介「お前のせいでプロになれないなんて、俺は絶対に認めない、許さない。

 必ず今回の試験でプロになる。

 絶対にお前に負い目は感じさせないぞ」

 

久「シュウ・・・・・・ありがたいけど、じゃあ何で私を抱きかかえて走ってるの?

 一緒に走るくらいするわよ?」

秀介「・・・・・・お、お前に負い目を感じさせない為に・・・・・・」

久「このせいで遅れたらそれはそれで負い目になるんだけど」

秀介「こ、根性で」ゼェゼェ

久「ああ、うん・・・・・・まぁ、嬉しいからいいけど」

 

久を無事に取り戻し、急いで会場に戻った秀介を待ちうけていた実技試験

 

その対戦相手に、秀介は疲労困憊ながらも小さく笑みを浮かべた

 

照「・・・・・・ようやく機会が訪れた」

秀介「別に訪れてくれなくてもよかったがな。

 だがせっかくの機会だ、楽しませてもらうよ」

 

 

そして

 

 

秀介(・・・・・・まさか本当に一目で分かるとはね・・・・・・)

 

 

運命の再会(出会い)

 

 

秀介「・・・・・・いや、下の名前だけで結構だ。

 

 

 君の事は()()()()()()

 

 

 ()()()

 

 

照「リーチ」

 

 

あぁ・・・・・・本当に・・・・・・

 

 

城ヶ崎「リーチ」

 

 

麻雀って言うのは楽しいなぁ

 

 

「・・・・・・ツモ」

 

 

パタリ、と手牌が倒された

 

 

 

 

 

ええい、ダイジェストでも語り尽くせない。

こうなったら年表だ!!(

 

 

秀介18歳、大会後に宣言通り豊音を攫う。

秀介が親を説得して自宅に囲う形になり、それに納得がいかない久が秀介の家に押しかけてきた。

詳細は次話にて。

大会の結果、どの学校が優勝したかはご想像にお任せする。

もしかしたら勝ち抜いた学校も変わってるかも(

 

 

秀介19歳、高校卒業後は大学に行かず雀荘でバイトに勤しむ。

常連からは老若男女問わず慕われ、時々来る迷惑な客は静かに追い払う姿に店長から給料を弾んで貰っている。

豊音は守られているだけでは嫌だから働きたいと、まこに相談して喫茶店にバイトとして入店し、固定客が付くレベルで人気者になる。

全国出場の勢いに乗り清澄に麻雀の強い新一年生が入り、まこ部長の元で特訓しているがたまに指導を乞われて出向く。

初対面で「男子なのに」「無名」「誰この人」とか言っていた生意気な実力者達が3日で忠誠を誓うまでになった。

久は美穂子やゆみと同じ大学で勉強しながら麻雀を楽しむ。

 

 

秀介20歳、熊倉から豊音受入れの準備が出来たとの報告が入り、そちらに行くことになる。

長野、岩手から離れた場所で気軽に会えなくなることを嫌がった豊音だったが、秀介と熊倉の説得により大人しく従った。

 

秀介が唐突にバイトを辞め、貯えた給料の一部で久を誘って軽くあちこちを旅行して回る。

「プロを目指して進み始めたら遊ぶ余裕が無いと思ったから」とのこと。

ついでに豊音にも会いに行った。

旅行から帰ったらひたすら勉強に打ち込むようになる。

 

成人ということでタバコを解禁したのだが、久が「やめて、キスしたくなくなる。でもシュウとキスしたい、ぐぬぬ・・・・・・!」と激しい葛藤に悩まされた為、結局吸わない。

いつもの「タバコが吸いたいな」の口癖に、靖子から「吸えば?」との新しいツッコミが入る。

 

 

秀介21歳、プロ試験を受ける。

ここで「久が攫われたりしたのをプロ麻雀と並行して解決する裏物語」。

結果は見事合格、そしてここから新人の志野崎プロが無双を始める。

東一局八連荘を連発。

3半荘5トップは当たり前、3半荘8トップ取ることも。

 

無双開始後まもなく、久が秀介を支える為に同居を提案。

秀介が久の大学近くのアパートを借りて、そこで二人の同居がスタートする。

その際、美穂子が非常に激しく反対したとか何とか。

一つ下の後輩にその時の事を聞くと、「あの時のキャプテンは聖母じゃなくて阿修羅だったし・・・・・・」と教えてくれる。

 

岩手の山中で謎の大地震が発生。

土砂崩れも発生して地図にも無い様な小さな町や村がいくつか消滅し、人が生活していた痕跡だけが何ヶ所か発見されるが生存者はいなかった。

宮守メンバーは、揺れが怖かっただけでそれ以上の被害は無く全員無事。

 

 

秀介22歳、久が体調不良。

病院の検査で妊娠が判明する。

 

「責任はとる・・・・・・いや、こうなる前に言うべきだった。

 久、結婚しよう」

「うん!」

 

その後、指輪を購入して差し出す際に、べったべたなシチュエーションで非常にあまーい台詞で改めてプロポーズをしたらしい。

だが久には超高評価。

その年の内に、麻雀仲間やら清澄メンバーやらを集めて簡単に結婚式を上げる。

プロポーズのエピソードを聞くと大概の人は胸やけを起こすのだが久は構わず話を続ける為(しかもちょっともじもじしていて可愛い)、久にその話題を聞くのは仲間内で禁止されるようになる。

結婚する二人の姿を見た衣が笑顔で祝福しつつ突然ポロポロと泣き始め、「祝福したいという気持ちがいっぱいなのになんだか胸の奥が痛い」と言って透華に頭を撫でられる。

同時にハギヨシに「衣様を泣かせたらどうなるか、言いましたよね?」と詰め寄られ、秀介は仕方なく「ごめんなさい、俺は久を愛すると誓ったんです。お詫びに気が済むまで殴ってください」と返す。

その後人目のないところでどうなったかは誰も知らないが、なんだかんだ二人の間に遺恨は残らなかった。

 

同日の夜、靖子と美穂子が大量の酒を空けて酔いつぶれている姿が目撃された。

 

豊音が一時的に岩手に帰り、宮守メンバーと再会する。

故郷の村は前年の地震で完全に無くなっていたが、何故か姉帯家の墓石だけが無傷で発見され、熊倉の提案で引き取ることになる。

ついでに村からの追手がいなくなったと判断出来次第、豊音がまた岩手に戻ってこれるよう手配を始める。

本人は「長野でもいいよー」と言ったのだが笑顔で却下。

 

 

秀介23歳、女の子が生まれる。

両家の家族総出で大騒ぎ、久が退院してしばらく後、すっごい豪華そうな店で料理をごちそうになる。

 

京太郎から「結婚します」と連絡が届く。

出来婚でもう子供もいるらしい。

相手は秀介も知る人物だったが仲人は京太郎の友人と彼女の友人に任せた。

なお秀介は大会で忙しかったので久と娘だけが出席してお祝いの言葉を贈るのみとなった。

 

秀介、大会中にアナウンサーの声が聞こえていないにもかかわらず、「あのアナウンサーならこのタイミングでこう言ってるに違いない」とトークを予想して流暢に返答するという神業を見せる。

 

 

秀介24歳、短期間で上り詰められるだけ上り詰めると言わんばかりにハイペースで大会に参加し、上位の成績を取り続ける。

おかげで国内男子でも上位を譲らない超ベテラン勢と並ぶ高評価。

男女混合試合時も、一部の本当にどうしようもないメンバーとの対戦を除き勝利。

お陰で麻雀における男子の地位も徐々に上がっていく。

 

靖子と試合をすると未だに執拗にロン上がりを狙い続ける。

試合終了時に靖子は毎回魂の抜けた表情で卓に倒れこむ為、そういう表情が好きだというコアなファンが付くようになる。

また晴絵もプロになっていたが、どんなに絶好調でも秀介との試合だけはボロボロにやられる。

コアなファンが付いたかどうかは知らない。

 

秀介が地元長野の人々から生きる伝説として「レジェンド」と呼ばれ始める。

 

秀介が娘に冗談で「麻雀」という言葉を教えたら、「ママ」の次に口にした言葉が「まーじゃん」。

「マジでスマンかった」と反省しつつも、しばらく「パパ」と呼んで貰えなかったので久も責められなかった。

 

 

秀介25歳、娘を麻雀牌に触れさせる。

積み木代わりにいじる程度だったが、秀介は「こんな年から麻雀牌に触れていれば相当な麻雀打ちになるに違いない」と親バカっぷりを披露する。

そして久は母親でありながら、溺愛されている娘に軽く嫉妬する。

 

子供が両親達に任せられるくらいになったので、久がマネージャー的な立ち位置で秀介を支えつついちゃいちゃする日々が始まる。

上位の年配ベテラン勢が引退していき、とうとう秀介が男子プロランクのトップに躍り出る。

時々靖子が遊びに来て酒を飲んだり子供と遊んだりした後に、「絶対お前よりもいい男を見つけてやるんだからな! バーカ!」と言って帰る日々が続く。

 

秀介の試合を間近で見ようとやってきた豊音が久と再会。

結婚して子供がいることを教えると笑顔で祝福する、マジ天使。

 

地元長野の高校生麻雀県大会決勝の解説を任される。

地元の町中を歩き回っただけで景気が上がったらしい。

母校に寄ったところ学食でタコスを作っている優希と遭遇。

大会では女性アナウンサーとの軽快なコントで会場を笑いに包みつつ、的確な解説と指摘で活躍する。

元々地元民には有名だったがこの一件でより一層親しみを持たれ、仕事前、仕事後に地元民に囲まれる姿が目撃されている。

なお半数が女子高生だった模様。

グッとガッツポーズしただけでファンが5人くらい失神した。

帰宅後、久に笑顔(目以外)で迎えられしどろもどろになる。

 

まこが突如、秀介を主人公にした漫画「大三元戦隊白發中!!!」のネームを持ち込み、ヤングガン・・・何とかという雑誌に読み切りが掲載される。

大盛況すぎて連載を求められたのだが喫茶店の経営がてらでは間に合わないので、ネタだけ振って別の漫画家に書いて貰う形になる。

 

 

秀介26歳、世界大会の代表に選抜。

対戦相手国の応援団からのヤジにも流暢な外国語で返事をしながら八連荘を決める。

男子団体3位、個人で初出場ながら日本代表の中では最上位。

だが準決勝に進出したものの相性の悪い相手との対局で決勝戦に上れず。

その時の対戦相手に試合後「またいつか戦おう」と言われ、「いいのかい? 俺はホイホイと挑発に乗って返り討ちにしちまうような男だぜ?」と返し握手を交わす。

 

まこの「大三元戦隊白發中!!!」がコミックに。

期待を込めた出版社が初回生産100万冊を発行したが売り切れて追加でさらに100万冊発行、完売。

まこにも印税が入り一気に大金持ちに。

 

 

秀介27歳、久と家にいる時に突如吐血。

久がパニックになりながら病院に連れて行くと、疲労とストレスで胃に穴が開いたと診断。

龍門渕製ペンダントの事は忘れられていた模様。

命に別条は無いがしばらく休養をとるように告げられる。

原因は無茶し続けたプロ麻雀。

 

 

秀介28歳、早すぎる引退を表明。

その後一年かけて療養しつつ、付きっ切りで久の麻雀を鍛える。

 

「大三元戦隊白發中!!!」がファンに惜しまれつつ完結。

咲がこっそり「大三元戦隊白發中!!!」の二次創作小説を書いていたのを知ったまこが「ネットに投稿してやんよ」と、小説投稿サイトのハー・・・何とかというサイトに投稿する。

そこそこ人気らしい。

 

 

秀介29歳、久が遅めのプロデビュー、初年度から好成績を残す。

同年、秀介は講師として麻雀教室を開く。

 

娘が小学校に上がる。

麻雀を基礎から教えていくとそこそこ好反応。

 

何者かの手によりB級グルメに長野からイカクレープが応募されたが落選。

 

 

秀介30歳、秀介自身の知名度に加えて教え子の久がプロとして活躍しているので、麻雀教室は大繁盛。

プロの賞金には及ばないが安定した稼ぎを得る。

また久は秀介ほど根を詰めて大会に出場しているわけではなく、時間に余裕が出来たので、一人もしくは久と二人、または家族三人で旅行に出掛けてリフレッシュするようになった。

なお一人で旅行している時には、以前その地を訪れた時に再戦の約束をした人物を探す為に雀荘で連勝を重ねて噂を流すという荒技を披露したりした。

 

娘にクラスで仲のいい男子はいるのかと聞くと「みんなこどもだもん。わたし、パパとけっこんする」と言われて軽く身悶える。

同時になんか嫉妬したらしい久が秀介をぽかぽかと叩く。

 

まこが「大三元戦隊白發中!!!」で儲けたお金をつぎ込んで、「roof-top」を全国に展開させ始める。

経営者が「大三元戦隊白發中!!!」の原作者と言うことに加えて、麻雀が出来る喫茶店というのがウケたらしく大繁盛、龍門渕家をも超える日本有数の億万長者になる。

謎の男たちに神輿ごと担がれながら「先輩のおかげじゃからのぉ! 些細なお礼じゃ!」とか言って志野崎家に1億円持ってきて、ポカーンとする秀介達に笑い掛けながら去っていった。

 

 

秀介31歳、靖子が年下の男と結婚する。

コアなファンの一人ではない。

麻雀の腕前は中の下くらいらしいが、靖子曰く「スジはいいし教えがいがあるし、甘えてくれるし甘えさせてくれるし、どことなく昔のシュウに似ている」とのこと。

秀介も久も「旦那さんには言うなよ」と釘を刺したが、旦那さんは既に察していて笑顔で「いつかその面影を振り払ってやりますから」と答えたらしい。

旦那さんマジ天使。

なお秀介より年下の模様。

 

「roof-top」の人気が収まり、そこそこ人が来る喫茶店程度になる。

売り上げが大きく落ちたので従業員をガッツリ減らさざるを得なくなり、畳む店もかなり出てくる。

結局高校生の頃のような落ち着いた雰囲気の喫茶店が全国のあちこちにある程度に収まった。

まこが涙目で志野崎家に「あの時の1億ちょっと返して」と言ってきたので、叱りつつ全額返す。

 

 

秀介32歳、娘に「そろそろ一緒にお風呂入るのは終わりにしよう」と言うが拒否られる。

怒った久が娘に本気で勝負を挑む。

「返り討ちにする!」と意気込む娘だが、勝負の種目が麻雀なので勝てずにお風呂タイムは終了する。

なおその後、「私がお母さんに勝ったらまたお父さんとお風呂に入る!」と喧嘩を売ったとか何とか。

 

 

秀介33歳、娘が麻雀大会小学生の部で好成績を残す。

秀介も久も自慢げだったが、「いつか優勝したら一日お父さんとデートする!」と言った娘と久が火花を散らせることになる。

 

「大三元戦隊白發中!!!」が朝7:30から放送開始、初回視聴率20%オーバーを記録。

 

 

秀介34歳、貯めたお金で一軒家に引っ越し。

娘用の部屋を用意したが「お父さんと一緒に寝る」と拒否られ、再び久と戦う。

 

「大三元戦隊白發中!!!」が放送終了。

瞬間最高視聴率は45%、戦いの後に意識を失った主人公が目覚めてヒロインに告白するシーン。

再びまこが億万長者になるが、さすがに懲りて全額貯金に回し、時々家族やかつての仲間達と少し豪華な食事に出掛ける程度の生活を送る。

 

 

秀介35歳、娘が麻雀大会小学生の部で優勝、秀介とのデート権を行使する。

娘は未だに「お父さんと結婚したい」と言っており、久と激しく取り合いをしている。

その真ん中で「ははは、よさないか」とにやける秀介には是非とも爆発してもらいたい。

勝負は未だ久が勝ち続けている、プロだし。

 

 

秀介36歳、娘が中学に入る。

 

「初めまして、私は志野崎。趣味は麻雀」

「初めまして、私は須賀っていうの。趣味は麻雀だよ」

 

そしてそこで新たな麻雀の物語が始まる。

 

と思う。

 

 

同時に作者が、「女の子がメインキャラだと苗字が引き継げなくて次世代予告が盛り上がらない」と嘆く(

 

 

 

END

 

 

 

 

 

追加

 

この物語のその後、原作名シーンダイジェスト

 

 

 

まこ「志野崎先輩と京太郎は?」

久「須賀君は隣の棟の一人部屋に入って貰ってるわ」

まこ「ああ、そう・・・・・・一人部屋?」

久「さて、今から明日の開会式までは自由時間にしましょう。

 各自ハメを外さず疲れない程度にね」

タコス「おー」

久「さて、それじゃ・・・・・・」

咲「部長? 荷物持ったままどこに行くんですか?」

まこ「それから部長、志野崎先輩はどうしたんじゃ?」

 

久「あ、あの・・・・・・わ、私ね、その・・・・・・シュウと二人部屋・・・・・・取ったから・・・・・・」テレテレ

 

まこ「もしもし、志野崎先輩か? 部長は預かった。

 大人しく一人部屋に移れい」

久「離してみんな! シュウが! シュウが私を待ってるのよ!」

和「何してるんですか、学校のお金だからって余計な出費を・・・・・・」

 

京太郎が秀介と二人部屋になることで解決しました。

 

 

 

憧「あ、あの制服・・・・・・清澄!」

穏乃(同い年・・・・・・なんて言ったっけ名前・・・・・・確か・・・・・・

 咲・・・・・・宮永咲・・・・・・!

 確か志野崎さんが言ってた・・・・・・

 

 今の和の親友で、泣き顔が似合う文学魔王少女!!)

 

咲(・・・・・・何か気分が良くない・・・・・・気のせいかな・・・・・・?)

 

 

 

咲「決勝まで行かないとお姉ちゃんと戦えない。

 だから・・・・・・

 

 全部・・・・・・ゴッ倒す!!」

 

和「咲さん・・・・・・」

 

咲「・・・・・・実際私達を鍛えてくれた志野崎先輩より強い人いないと思うし・・・・・・」

和「・・・・・・それには概ね同意しますが」

咲「あの人に比べれば、もう誰も怖くない!」

和「お姉さんもですか?」

咲「お、お姉ちゃんは別だよ!

 お姉ちゃんの方が強いと思う! だってお姉ちゃんなんだもん!

 志野崎先輩よりきっと強いよ! うん!」

和「あ、はい」

咲「お姉ちゃんが何て呼ばれてるか知ってる!?

 チャンピオンだよ! チャンピオン!

 日本で一番強い高校生なんだよ!

 全国のプレッシャーに揉まれてきたお姉ちゃんなら、志野崎先輩のプレッシャーなんて大したことないよ!」

和「・・・・・・その理屈で言うと全国の常連はみんな志野崎先輩より強いってことになりますよ?」

咲「・・・・・・あれ?」

和「「あの人に比べれば、もう誰も怖くない」とおっしゃいましたが、その理屈で言うと・・・・・・」

咲「う、うるさいな! いいんだよ!

 私は決勝でお姉ちゃんと戦うんだ!」

和「咲さんのお姉さんは先鋒で、咲さんは大将・・・・・・」

咲「うるさいうるさいうるさい!

 わーん! 京ちゃーん! 和ちゃんが屁理屈で苛めるー!」

タコス「京太郎なら荷物持って先に行ったじょー」

咲「わーん! 京ちゃんのいけずー!」

 

 

 

憧「荒川憩さんが、白糸台の宮永照はヒトじゃないって言ってた・・・・・・」

玄「ゴクリ・・・・・・」

宥「・・・・・・!」カタカタ

 

穏乃「・・・・・・でも志野崎さんよりも強いのかな?」

 

憧「・・・・・・いや、そう言われると何とも」

宥「!!」ガタガタブルブル

玄「志野崎さんかぁ・・・・・・赤土さんから見てどうですか?」

晴絵「ハハハ、サー、ドウダロウネー」白目

灼「あ、あんな人が強いわけないよ!」

穏乃「宮永照が魔王だとしたら、志野崎さんは・・・・・・魔神・・・・・・いや、魔帝とか」

憧「あんまり恥ずかしい二つ名考えるのやめなよ」

 

 

 

洋榎「む、まだ他の部屋やってるん?」

のよー「長野がすごいのよー」

洋榎(長野・・・・・・あいつ確か長野の人間やゆーてたな。

 あんだけ強かったら地元で有名やったりせんやろか・・・・・・聞いてみたい・・・・・・。

 っていうかあの中堅の連荘力・・・・・・あいつみたいやわ・・・・・・。

 うち、あいつみたいな女と当たるんやわ・・・・・・!)ソワソワ

絹恵(長野・・・・・・あの男思い出しちゃった・・・・・・!

 お姉ちゃんをあんなにへこまして・・・・・・きっとなんか卑怯な手を使ったに違いないねん!

 次に会うたら許さへん!)ギリギリ

末原(・・・・・・何や知らんけど今日の愛宕姉妹様子がおかしいわ・・・・・・)

漫「うわ、中堅でトバしちゃった。

 一回戦突破ですよ」

のよー「三人とも聞いてないのよー」

 

 

 

小蒔「県予選決勝の3校の中に、あなどっていい相手がいたでしょうか。

 すべての相手に・・・・・・敬意をもってあたりましょう」

霞「そうですね・・・・・・」

初美「コクコク」

春「ポリポリ」

小蒔「・・・・・・まぁ、あの人の悪い気を払うので強い神様使っちゃいましたけど・・・・・・」

巴「・・・・・・結局払えてなかったみたいですしね」

霞「試練だったとでも思いましょう」

初美「この私が一回も上がれませんでしたし・・・・・・。

 でもあの人、私を見るのをちょっと躊躇ってたみたいですし。

 もしかしたら私のプレッシャーに当てられて、あの人もギリギリだったのかもしれませんよー」

フンス

霞「そう言われれば、あの人あんまり初美ちゃんの事見てなかったみたいだったわね」

小蒔「そういえばそうかもしれませんね」

巴「何ででしょうね?」

春「・・・・・・ポリポリ」

初美「ま、まさか私みたいな体型の女の子が好きなんでしょうか・・・・・・?」

 

 

 

豊音「2回戦の相手決まったよー」

胡桃「南大阪の姫松、鹿児島の永水女子、長野の清澄・・・・・・清澄?」

シロ「長野の清澄・・・・・・確か熊倉さんが呼んだあの人がいるところ・・・・・・」

塞「し、志野崎、さ・・・・・・あうあうあう・・・・・・」プシュー

エイ「・・・・・・」カキカキカキブルブル

熊倉「そうだね、頑張ろうね」

豊音「絵が震えて歪んでるのによく分かりますねー」

シロ(・・・・・・エイスリン、そんなにあの人の事苦手になっちゃったのか。

 ・・・・・・私はまた打ちたいと思うけどなぁ・・・・・・)

豊音(志野崎さん・・・・・・志野崎さんに会えるんだ!

 会場うろついてたらばったり遭遇したりしないかなー?)ソワソワ

 

 

 

怜(1回戦の不自然な打ち回しを見る限り・・・・・・彼女はドラを捨てられない・・・・・・!)

 

怜「ロン、1300」

玄(私を狙い打ってる・・・・・・?

 よし、それなら・・・・・・!)

怜(な、なんや? 序盤から中張牌連打・・・・・・?

 これじゃ狙い打てん・・・・・・)

玄(志野崎さんに教わった通り・・・・・・ドラが来る前提で中張牌から整理していく打ち方!

 私だって成長するんです!)

 

玄「よし、ツモ! 4000・8000!」

怜(打ち方が変わった・・・・・・やっかいやな。

 しゃーない、普通にツモ狙いで行こか。

 こっちもあの時打った彼のおかげで、疲労は大きいけども・・・・・・

 

 2巡先まで安定するようなったさかいな)

 

 

憧(くっ、やっぱり強い・・・・・・でもこっちだって)

セーラ(3900を3回刻むより、12000を上がる方が・・・・・・)

憧「チー!」

セーラ(うげっ、喰いずらされた!)

憧「それロン!」

セーラ(くっ、やるやんか!)

 

 

穏乃(玄さんや憧の上がりもあったし、皆も頑張ってたから点はたくさん!

 頑張ればもうちょっとで1位通過だよ!)

竜華(・・・・・・思ってたよりやるやん。

 うちら相手にここまで喰らいつくなんて・・・・・・)

 

カチャカチャッ

 

穏乃(よし、聴牌っと)

竜華(ん? なんや今の?)

 

 

アナ「阿知賀女子の高鴨穏乃、手が進みませんね、ツモ切り・・・・・・え?」

咏「おおっ、小手返し、なかなか早いね。

 そこいらの高校生レベルじゃ見切れないんじゃねーの? 知らんけど」

 

 

竜華(仮に振り込んでも2位になるだけでうちらの予選通過は崩れへん、けど・・・・・・)

 

怜『阿知賀さん達、打ち方変わっとる。

  まぎれが起きんよう堅実に打った方がええかも』

 

竜華(2位通過なんて千里山の名に傷がつく。

 怜も言うてたし、ここは確実な安牌を・・・・・・)

安福(まぁ、大丈夫でしょ♪)

穏乃「ロン!」

安福「!? こ、これ・・・・・・!!」ゾゾクッ

竜華「なっ!?」

 

 

アナ「準決勝進出は、まさかの1位阿知賀女子学院!! 2位千里山女子!!」

 

 

 

熊倉「プロ行きの話はどーするの?

 教え子を準決勝に導いたのもプラスの・・・・・・」

晴絵「ごめんなさい、あと5年くらい修行させてください・・・・・・」カタカタカタ

熊倉(・・・・・・この子はまたトラウマ増やしたのかしら?)

 

 

 

タコス「この試合に・・・・・・東二局は来ない!」

シロ(メンドくさいのがきたなぁ・・・・・・ん・・・・・・?)

タコス(志野崎先輩に許可貰ったし・・・・・・お力お借りしますじょ!)

シロ(100点棒・・・・・・銜えた・・・・・・?)

 

 

洋榎「あっ! あの癖・・・・・・やっぱりか!」

末原「え? 何ですか?」

 

 

初美「100点棒銜えましたよー!?」

春「・・・・・・あの人の癖・・・・・・」ポリポリ

 

 

小蒔「・・・・・・あ、ごめんなさい、少し寝てました。

 点減ってる・・・・・・100点棒銜えてる!?

 あ、あの時はやられてしまいましたが今日はそうはいきませんよ!」

漫(寝ぼけてるとかウソやろ・・・・・・?)

シロ(・・・・・・メンドくさいのはヤだなぁ・・・・・・)

タコス(・・・・・・天然さん(咲ちゃんみたい)な感じがするじょ・・・・・・)

 

 

まこ「ツモ、300・500」

エイスリン(キ、キヨスミ・・・・・・シノザキサンミタイデ、コワイ・・・・・・!)

まこ(嫌いな顔なら好きな顔にゆがませりゃええ。

 志野崎先輩が藤田プロをいじめとる時のように)クククッ

久(・・・・・・最近のまこ、シュウに悪い影響受けてないかしら・・・・・・)

まこ「ん、メガネ外すの忘れとった。

 後これも・・・・・・」

エイスリン(!!)

巴(・・・・・・彼女も100点棒を!?)

のよー(清澄はパフォーマンスが好きなのかしらー)

まこ(永水の反応が面白かったからやれと志野崎先輩に言われとったが・・・・・・なるほど、今回は対面の留学生が面白いことに)ゾクゾク

久「・・・・・・シュウ、まこに何を吹き込んだの?」

秀介「いやぁ、別に」プククク

 

 

久「早く打ちたくてね、気が急くのよ」

咲「なんだか部長、おかしな感じ・・・・・・」

秀介「久、ちょっと待て」

久「え、何?」

 

チュッ

 

和「なっ!? き、き、キス!?」

タコス「お、おでこだけど確実にしたじぇ!」

久「しゅ、シュウ・・・・・・?」

秀介「緊張してるな、楽しんで来いよ」

久「・・・・・・うん!」

咲「・・・・・・部長、元に戻った感じ・・・・・・」

まこ「愛じゃよ、愛・・・・・・」(遠い目

 

 

洋榎「清澄はん、あんたらみんな100点棒銜えてたみたいやけど」

久「ええ、そうね」ポヤァ

洋榎「100点棒銜える強い男、知らんか?」

久「・・・・・・!?」

洋榎「知っとるみたいやな」

久「・・・・・・何? あいつの知り合いなの?」

洋榎「以前大阪で会うたんや。

 めっちゃ強かったから興味持ったんやよ。

 今日も来とんのか? よかったら紹介してんか?」

久「・・・・・・悪いけど私、自分の彼氏を他の女の子に紹介できるほど人間が出来てないのよ」

洋榎「か・・・・・・!?」

胡桃「!?」

春「ポリッ・・・・・・!?」

久「今のはそう・・・・・・ケンカ売ってるってことでいいのね?」パクッ

洋榎「ひゃ、100点棒!」

 

 

久「リーチ」チャッ

洋榎(・・・・・・なんや点棒がホンマにタバコに見えてきよる・・・・・・いや、気のせい気のせい)

9巻120P2コマ目参照

春(・・・・・・黒糖・・・・・・私も口に銜えようかな・・・・・・)

 

 

洋榎「どやった!?」

末原「思ってたより稼げてませんね。

 せやけどあのノってる清澄を相手にしてることを考えたら十分、さすが主将です」

洋榎「せやろー、さすがやろー?」

末原「・・・・・・そういえば試合開始前に何か話してたみたいですが?」

洋榎「あの男、清澄のの彼氏なんやと」

末原「いや、あの男が誰なんか知りませんけど・・・・・・」

絹恵「あ、あんな男に彼女が!? 信じられへん!

 なんや卑怯な手使うたか、あの女も卑怯な手使うんやー!」

洋榎「・・・・・・絹恵?」

絹恵「お姉ちゃん! 気ぃ付けるんやで!」

 

 

シロ「・・・・・・」

胡桃「充電! 充電!」

シロ「・・・・・・そういえば100点棒の事、何か聞いたの・・・・・・?」

胡桃「ああ、志野崎さんの事話してたよ。

 竹井さんの彼氏らしいね」

シロ(・・・・・・彼女いたんだ・・・・・・)ヘェー

豊音(・・・・・・彼女いたんだ・・・・・・)ショボーン

塞(か、彼女がいたのに私にあんなことを言ったの!?)

 

 

絹恵(あの男の事話してる時のお姉ちゃん、楽しそうやわ・・・・・・。

 それが・・・・・・気に入らない!)

久「永水の副将の子よ、知らないの?」

和「知りませんよ!」

絹恵(ペンギン・・・・・・)

 

ドカッ!

 

和「え、エトペ―――ン!!!」

絹恵「それ私物やったん?

 なんや不気味やったさかいに思わず、堪忍な」シレッ

和「ゆ、許さない!」

塞「体温上昇・・・・・・? 何?」

 

 

初美「{北}ポン! {東}ポン!」

絹恵(来たか・・・・・・)

塞(そうはさせないよ!)

初美(上がれない!? この人・・・・・・ホントにですかー!!)

和(小四喜・・・・・・偶然極まりないですが・・・・・・。

 ・・・・・・そうだ、志野崎先輩に教わったアレ、試してみますか。

 えっと、確か・・・・・・)

 

 

久「シュウ、和に小四喜対策教えた?」

秀介「ああ。

 ただ彼女にも今まで培ってきたデジタルとしてのプライドがあるから、この場で使ってくれるかは分からないぞ」

久「・・・・・・使ってくれるか、ってどういうこと?

 {北と東}に気を付けてって言うだけじゃないの?」

秀介「え? それだけでよかったのか?」

久「え?」

秀介「え?」

久「え? ちょ、何教えたの!?」

秀介「俺が昔使っ・・・・・・げふん。

 いやなに、ちょっとした公式をいくつか・・・・・・」

 

 

初美「{東}ポン! {北}ポン!」

和(えーと、捨て牌とそこから導き出される手牌、牌を鳴いたタイミング。

 それからあれとこれとそれを代入して・・・・・・うー、頭がパンクしそうです・・・・・・。

 ・・・・・・この局の上がりは・・・・・・宮守さん? でしょうか?

 役は七対子、待ち牌は・・・・・・)

塞「ロン、6700」

初美「・・・ッ!」

和(・・・・・・ホントに当たった・・・・・・。

 まさか今までの志野崎先輩の上がり全部が、こんなデジタルに染まったものだと・・・・・・?

 い、いえいえいえ、さすがにそこまでは・・・・・・そんなオカルト・・・・・・)

 

和(・・・・・・この手牌とツモの流れ、他家の捨て牌、ドラ・・・・・・。

 まだ序盤だからはっきりはしないけれど、上がれる確率は低いかもしれません)

塞(キツイ・・・・・・塞ぐのやめるか。

 役満を警戒していない清澄の方が死に近いはず・・・・・・!

 やられちゃえ! 全中王者(インターミドルチャンプ)!)

和(この局は志野崎先輩の公式に従うなら永水さんが上がる・・・・・・。

 あ、えーと、ここで鳴けば崩せるのでしょうか?)

和「ち、チーします」

絹恵(ここで鳴いた? なんでや?)

和「ノーテン」

塞「ノーテン」

絹恵「ノーテン」

初美「・・・・・・上がれず・・・・・・聴牌ですぅ・・・・・・」

和(小四喜・・・・・・部長の言っていたこともあながち嘘じゃない・・・・・・。

 それに志野崎先輩のコレは・・・・・・いえ、そんなオカルト・・・・・・オカルト・・・・・・ではないのかもしれませんね、コレは)

 

 

絹恵(薄墨最後の北家、ここさえ無事にすませば・・・・・・)

和「リーチ」

絹恵(また・・・?)

初美「{東ポン}!」

絹恵({北}が来ても捨てへんで)

初美「{北カン}!」

絹恵(暗槓もアリなん!?)

塞(塞ぐわけがない)

絹恵(し、凌ぐで・・・・・・!)

初美(小四喜聴牌! 今度こそ上がりますよー!)

 

和「ロン」

 

初美「え?」

塞「え?」

絹恵「え? な、何やその待ち・・・・・・!」

和(永水さんに聴牌が入る確率90%。

 志野崎先輩に教えて貰った公式に当てはめると、手牌から察していずれ{③}が切られる確率45%、{④}が切られる確率10%。

 予測と外れて他の牌が切られる確率は残りの45%。

 なるほど、理解はしがたいですし納得もできませんが、どうやらこれはデジタルだと認めざるを得ませんね)

初美(あ、上がれなかった・・・・・・私の小四喜・・・・・・ぐすっ)

塞(こ、この打ち回し・・・・・・志野崎さんに似てる・・・・・・!)

和(・・・・・・でも、100点棒は銜えませんからね)

 

 

副将戦、永水女子薄墨初美は役満を一度も上がれず、大将戦へ!

 

 

霞(あの人を相手にした時に強い神様使っちゃったけど、元に戻るまで自分の実力だけで打ってたのよね。

 その時の経験はきっと役に立つはず。

 それに神様の力も加えれば、この試合きっと勝てるわ)

 

豊音(少しでも勝ち進んで、皆と長く一緒にいたい。

 それに志野崎さんにもいいところ見せたいし。

 ・・・・・・彼女がいたのはちょっと残念だけどー・・・・・・)

 

咲(お姉ちゃんと戦う。

 その為に・・・・・・負けない!)ゴッ!

 

末原(・・・・・・なんや戦う前からものすっごいプレッシャーが・・・・・・めげるわ)

 

 

 

末原「よろしくお願いいたします」

霞「よろしくお願いしますね」

豊音「よろしくねっ!」

咲「よろしくお願いします」

 

 

 

霞(私が降ろした神様・・・・・・この六曜の子との相性が・・・・・・

 

 イイッ!!)

 

豊音(後半戦、出し惜しみ無しとは思ってたけど来てくれたなんてねー。

 

 全国お披露目しちゃうよー、「仏滅」!!)

 

咲「・・・・・・ツモ、嶺上開花」

 

末原(普通の麻雀させてーな)

 

 

 

勝ち残るのはどの学校か!?

 

 

 

 

 

穏乃「そういえば和は今日の試合勝ったのかな?」

憧「あー、どうなったんだろ」

灼「それ知らない方がいいんじゃ・・・・・・」

憧「そっか、もし和が負けてたりしたらうちらのモチベ下がっちゃうかもしれないしね・・・・・・」

穏乃「・・・・・・そうだね、ホテルに戻ったらちょっとのんびりテレビでも見ようよ」

憧「いや、テレビってあんた・・・・・・」

 

『勝ち抜いた長野代表の清澄高校、100点棒をタバコのように銜えるパフォーマンスが人気ですね!』

 

憧「思ってた通り麻雀番組やってるし・・・・・・酷いネタバレを見た。

 やっぱ志野崎さんの指導を直接受けてれば強いか」

穏乃「・・・・・・」

憧「・・・・・・しず、真似しようとか考えてないよね?」

穏乃「え!? か、考えてるわけないじゃん! あはははは!」

 

 

 

煌「みなさんおそろいですね! すばr・・・・・・新道寺の花田です」

怜(なんで自己紹介したねん)

玄(・・・・・・な、何故このタイミングで自己紹介を?)

煌(また私の名前が「すばら」だと思われたら嫌ですからねぇ・・・・・・)

照(この間叩き潰したのに様子が変わらない・・・・・・心が強いようね、花田(すばら)さん)

 

 

怜(たった4巡目で・・・・・・!?)

照「ツモ、6200オール」

怜(想像以上やこの人・・・・・・せやけど・・・・・・あの人みたいに、未来が変わる訳やあらへん!

 1巡先であかんかったら2巡先まで読んだる!)

玄(う、打ち方をちょっとでも変えて・・・・・・チャンピオンにプレッシャーを!)

照(・・・・・・いつもと何か空気が違う・・・・・・。

 ・・・・・・ちょうどいい、彼と戦えなくて最近溜まってたストレス、ここで発散させてもらう)

 

 

怜(2巡先まで読んどってもきつい・・・・・・さすがチャンピオンや。

 ・・・・・・今なら1回くらい耐えられるかもしれへん・・・・・・。

 

 トリプル! 3巡先へ! ここや!)

 

煌「またポン!」

怜「ツモ! 2300・4200!」

 

 

照(・・・・・・思ったほど稼げていない・・・・・・厄介。

 ・・・・・・でも!)

煌(ま、またですか!)

照「ツモ、4100オール」

怜(みんなゴメン、もう一段無理させてもらうわ・・・・・・!)

 

四巡先(クワトロ)!!

 

怜(くっ・・・・・・さすがにきっつい・・・・・・!

 けど・・・・・・まだや! まだやられはせんよ! クワトロだけになぁ)フフッ

照(・・・・・・っ、この状況で笑顔?

 リーチをかけたのはミスだった・・・・・・?

 でも私は能力の制約上、こう打たざるを得ない・・・・・・)

玄「ロン、16600です!」

照(・・・・・・絡めとられた)

 

 

 

穏乃「な、何でここにいるんだ!?」

憧「和・・・・・・!」

玄「うわわ・・・・・・」

和「穏乃、憧、玄さん・・・・・・お久しぶりです」

穏乃「和、お前・・・・・・」

和「ああ、観戦に来たのですが観客席が立ち見だったもので・・・・・・」

穏乃「・・・・・・おっぱいおっきくなったな」

和「何で第一声がそれなんですか」

玄「ホントに見事なおもち・・・・・・志野崎さんが言った通り・・・・・・」ワキワキ

和「ちょっと待ってくださいあの人とどういう知り合いなんですか何を話したんですかあの人ただじゃおかない詳しい説明を要求します」

 

 

 

泉(弘世菫が狙うとしたら新道寺やんな)

菫「ロン」ドシュッ

泉(はっ!? こっちかい!)

 

宥(赤土先生が教えてくれた通りなら・・・・・・指が動いた!

 次のターゲットは・・・・・・私だ! かわす!)

 

宥「ロン」

菫(何!? こっちの狙いがかわされた上に振り込むなんて・・・・・・。

 くっ、あの男の事を思い出してしまう!

 あれから普段の打ち方をチーム虎姫総出で確認したが癖らしいものは見つからなかった・・・・・・。

 だがこうも続くと・・・・・・やはり私に何か癖があるのか?)

 

 

照「・・・・・・やっぱり、菫に癖があるのかな?

 もう一度全部調べてみよう」

亦野「・・・・・・そうですね」

照(・・・・・・菫達の話を聞く限り、志野崎秀介と言う人は菫の狙いを回避していた。

 初対面の男に見破れて、普段から打っている私に見破れないはずがない・・・・・・!

 何か・・・・・・何か癖があるはず・・・・・・間に合うかな・・・・・・)

 

 

菫(もう一度、射掛けてみる!)

宥(・・・・・・また私狙い・・・・・・ふぅ・・・・・・)

菫(っ! またかわされた!)

 

宥「・・・・・・()()、ですね」

 

安河内「え?」

泉(・・・・・・そりゃ夏にその恰好は暑いやろ・・・・・・)

菫(・・・・・・な、なんだ、この気迫・・・・・・ッ!)

 

 

玄「あ、嘘、おねーちゃんが・・・・・・」

穏乃「まさか! 宥さんが!」

憧「・・・・・・マフラーとコートを、脱ぎ捨てた!?」

 

 

宥「・・・・・・私はもう、寒くない」

 

 

安河内(阿知賀の人、怖かぁ・・・・・・!)

菫(くっ、強い!

 だがこちらも最強校としてのプライドがある、ナメられたままってのも癪だ!)

泉(なんやこれ・・・・・・全然上がれへん!

 それどころか・・・・・・こ、この人たちから上がれる気がしーひん!)

 

 

照「・・・・・・あ」

淡「テル、どうかした? 癖見つかったの?」

照「・・・・・・菫が狙い打とうとした局の初めに、右手の指がピクッてなってる、拡大しないと見えないけど・・・・・・」

亦野「まさか・・・・・・そんな些細なのが癖!?」

尭深「・・・・・・でもそれだけじゃ、自分が狙われているかどうか分からないはず・・・・・・」

照「・・・・・・他にも何かあるんだと思うけど・・・・・・見つからない。

 とりあえずこれだけでも菫に伝えておこう」

 

 

泉(最速で上がりに向かってんのに・・・・・・聴牌すらできひん!)

安河内(なんとかまた細かい上がりでつないでいかんと・・・・・・)

宥「・・・・・・ふぅ・・・・・・」

菫(さっきの休憩で右手の指を動かす癖があると照に指摘されたが・・・・・・それだけでは私が誰を狙うか分からないはず。

 一体阿知賀の松実宥は何を見ているというのだ・・・・・・)

宥(・・・・・・また指が動いた、狙ってるのは・・・・・・新道寺さんだ)

菫「ロン」

安河内「・・・・・・っ!」

菫(・・・・・・今の上がりも、何かを見抜かれているというのか?

 ならもう一度、阿知賀狙い・・・・・・!)

宥(・・・・・・私狙い、かわさないと)

菫(・・・・・・ん? なんだ今の、何か違和感が・・・・・・)

宥「ツモです」

菫(も、もう一度、今度は千里山狙い・・・・・・)

泉(もう堪忍してや! 点棒が残っとっても私のライフはとっくに0やで!)

菫(そして再び阿知賀を・・・・・・)

宥(千里山の人狙い・・・・・・そしてまた私・・・・・・)

菫(!! これか! 違和感の正体は!

 私の癖を読んでいるであろう阿知賀とだけ目が合った!

 そうだ、思い返せばあの志野崎と言う男とも何度か目が合った・・・・・・。

 そうか、目が合ったということは、私が相手を狙っていることを向こうも観察していたということか!

 そうと分かれば次の局で・・・・・・!)

 

菫「阿知賀、ロンだ!」

宥「えっ!?」

 

穏乃「宥さんが振り込んだ!?」

晴絵「まさか! 今の局は視線が新道寺の方を向いたはずだ!

 試合中に自分の弱点に気付いて修正したってこと!?」

 

宥(癖は赤土先生の指摘通り、今のは新道寺の人を狙ったはずなのに・・・・・・!)

菫(くっ、おしいな、もう少し早く気付ければ・・・・・・!)

 

 

憧「宥姉、どうしたの?」

宥「・・・・・・なんか、試合終ったら急に寒くなって」カタカタ

憧「試合終ったら元通りか・・・・・・まぁ、何か安心した。

 頑張った宥姉をあっためてあげるよ」

宥「あ、ありがと」ギュッ

 

 

 

憧(この前半戦は江口セーラにも連荘を許してない、上手く流せてるわ。

 もしかしたら協力してくれてるのかもしれないけど・・・・・・)

セーラ(上がれるなら極力上がりたいけど・・・・・・渋谷尭深がおるし無茶はせーへんよ)

憧(前半戦のスロットは7、さすがにこれじゃ役満まで持って行けないでしょ)

 

憧「ツモ!」

尭深(上がれなかった・・・・・・後半戦には巻き返さないと・・・・・・)

 

 

晴絵「流局と連荘が多いと、渋谷尭深にはオーラスに入る有効牌が増える」

穏乃「じゃあ、連荘しなかったり、流局時に親が聴牌してなければいいんだね!」

憧「そ、対策自体は簡単でしょ?」

 

 

セーラ「よっしゃ、出親いただきや」

憧(渋谷尭深を抑えてても、江口セーラに初っ端から親で連荘されたらかなわない、速攻で流す!)

 

晴絵「な、出親が江口セーラ!?」

灼「え、ハルちゃんどうしたの?」

晴絵「・・・・・・まずいかもしれない」

 

照「・・・・・・ラス親が・・・・・・」

菫「尭深か、勝ったな」

淡「ああ」フッ

亦野(なんだろう、淡のあのゲンドウ的なポーズは・・・・・・)

 

 

憧(南四局(オーラス)、渋谷尭深の配牌・・・・・・ガチやばい!

 しかも親番だし、上がられたらダメージ大きい!)

 

淡「いつもは有効牌が多い国士無双狙うのに、今回は大三元だね」

菫(鳴きにも対応できる役満に狙いを変えたか・・・・・・。

 あの男に一度崩されたのがトラウマになっていないかと心配していたが、克服は出来なかったみたいだな・・・・・・)

 

羊「リーチ」

尭深「ポン」

憧(ふきゅっ!

 渋谷尭深に上がられるのも江口セーラに上がられるのも困る・・・・・・。

 できれば私自身が上がりたいけど、無理は出来ない!)

 

憧「チー!」

セーラ(ふはっ、また鳴いてずらすか)

憧(できれば新道寺さんに上がって貰いたいけど・・・・・・)

 

尭深「・・・・・・ツモ、16000オール」

羊「うぐぅ・・・・・・!」

憧(やっぱダメだったか・・・・・・ん? あれ? 親で連荘・・・・・・ってことは!?)

セーラ(さて、俺の心配が的中するかどうか)

 

尭深(・・・・・・収穫の時(ハーベストタイム))

 

晴絵「やっぱり! また配牌に役満手が入ってる!」

 

尭深「ポン」

セーラ(まずいで、今回も上がられたらもう追いつけんくらいに突き放される!)

羊「負けじとリーチ!」

尭深(聴牌・・・・・・これでこの局も貰います)

セーラ(く、追いつけん!)

羊(多面待ちだから上がり牌を早くー!)

 

憧(・・・・・・!? 何この牌、なんか・・・・・・引きたくない?)

 

憧「・・・・・・失礼、チーします」

 

セーラ(・・・・・・?)

尭深(・・・・・・不要牌)

羊「ロン」

尭深(!! つかまされた・・・・・・!?)

 

憧(不思議な感覚だったな・・・・・・。

 ひょっとしたら私があの牌をツモって抱え込んでいたら、誰かが手を崩さない限り新道寺さんの上がり目は0になってたりして・・・・・・まさかね)

セーラ「よっ、最後はええ鳴きしたやん。

 またその内打とうや!」ガシッ

憧「ちょ! やめてよ!」

セーラ「えー、参加校同士の美しいスキンシップやんか・・・・・・」

羊(なんもかも政府のせい・・・・・・)

 

 

 

哩(2位を捲らんとな。

 その中で白糸台も削っとかんと、姫子が追いつけんくなる・・・・・・ッ!?)

 

警備「そこ、関係者以外は立ち入り禁止だ」

「ああ、失礼、すぐに行きますよ」

 

哩(あの後姿・・・・・・! あんときの男か!)

 

秀介「・・・・・・」

 

哩(・・・・・・こりゃぁ・・・・・・下手な麻雀見せられなかいな)

 

 

久「どこ行ってたのよシュウ、折角見に来たのに私を放っておいて」

秀介「飲み物を買いに行ってただけさ、ほら」

久「別によかったのに・・・・・・でもありがと」

 

秀介(さて、白水哩。

 「能力」においては知らんが、「麻雀」においてはお前の方が宮永照よりもいくらか強いと思ってるぞ。

 どんな試合運びをするか見せて貰おうか)

 

 

 

亦野「ポン、ポン、ポン、ツモ!」

哩(まずは1上がりか)

灼(親っかぶり、キツ・・・・・・)

 

船Q「ロン、2000」

亦野(ポンの余剰牌を狙われた・・・・・・?

 ・・・・・・リードはあるんだ、無理はしないで行こう)

 

哩(普段の相手ない3900辺り連発すっだけで楽勝やった。

 ばってんこの点差ば考ゆっきそいばっかじゃおられん。

 そいにそんな麻雀・・・・・・あん男に見せられん!

 

 東三局0本場・・・・・・無茶は承知・・・・・・。

 

 こん試合ばよか配牌なん全て満貫以上の縛りで行く!

 

 リザベーション! 4翻(フォー)!)

 

姫子「・・・ッ!」ビビクン

 

哩(東四局、この親番も稼ぐ!)

 

姫子(部長、さっきから凄い攻めてる・・・・・・!)ビビクン

 

哩「リーチ」

船Q(リーチ?)

亦野(さっきからよく攻めてくる・・・・・・迂闊に動けない)

哩「ツモ、4000オール」

 

亦野「ポン!」

哩(釣り人さん、あなたが上家でよかった。

 また先制できる!)

 

哩「リーチ!」

亦野(鳴ける・・・・・・けど先制を取られたなら無理は出来ない、ここは安牌として使わせてもらおう)

船Q(二鳴きからでも降りるんか、思ったより慎重やな)

灼「追っかけ、リーチ」

船Q(二人リーチ・・・・・・まぁ、振り込み合ってくださいとしか)

亦野(降り降り・・・・・・)

灼「ツモ! 3100・6100!」

船Q(やっぱそういうやつか。

 グリークチャーチ!)

 

 

淡「亦野先輩、ずいぶん慎重になってますね」

菫(・・・・・・あの男にずいぶん狙い撃ちされてたからな)

照「失点が減るのはいい。

 その代わりリズムを崩してないといいけど・・・・・・」

尭深「・・・・・・練習してたし、見守りましょう・・・・・・」

 

哩「ツモ、裏一つで3000・6000」

船Q(さっきから上がりすぎやろ、福岡の。

 しかも打点が高い!)

哩(まだまだ、貪欲にキーば稼ぐ)

 

姫子(部長・・・・・・無理ばせんとってくださいよ・・・・・・)ビクン

 

亦野「ポン、ポン!」

船Q(お、スジひっかけ・・・・・・親やしとりあえず、リーチしとこか)

亦野(ぐ、来た! 三鳴き出来れば突っ込んだけど・・・・・・二鳴きから無理は出来ない、降りる!

 あれだけ降り打ちの練習もしたんだ、少ない手牌からでもかわし切る!)

船Q(む、そろそろ出てきそうなもんやけど・・・・・・あの手牌から降りたんか、白糸台)

哩(亦野は降り気味、聞いてたより攻めっ気がなか。

 ・・・・・・いや、ギリギリまで攻めてから回避に回ゆあん姿勢は十分攻撃的。

 親リー相手じゃけん、普通ば降りも考ゆところ。

 ばってんそんな麻雀見せられんとよ!

 それにこれは、姫子との二人の上がりになるとやけん!)

 

姫子(ぶ、部長! またですか!?)ビビクン

 

船Q(追ってきた・・・・・・まだ稼ぎ足りひんのかこの人は)

亦野(リーチ二軒! やっぱり攻めなんて考えてる場合じゃない、降り降り!)

船Q(上がり牌が出て来ん・・・・・・見誤ったか!)

哩「ツモ!」

船Q(ぐぅー、点棒持ってかれた!)

 

灼「リーチ」

船Q(阿知賀がリーチ・・・・・・とりあえず阻止せんとな)

亦野(鷺森灼には筒子以外通るはず・・・・・・)

灼「ロン! 8000!」

哩(な、{八九}待ち!?)

亦野(なんだそりゃ!?)

船Q(スタイル変えて・・・・・・いや、混ぜてきよったんか!

 やっかいな、良形ならそのままツモ狙っとけよ!)

亦野(攻めが少ないとは言え直撃も多くは無いはず。

 なのにここまで追い上げられるなんて!)

 

哩(それなりに稼いできたばってんまだまだ足りん。

 ここに来てこん配牌!

 

 麻雀の役は最大でも数え役満の13翻、つまり7翻(セブン)までしか縛る意味は無か。

 

 じゃけんこいは・・・・・・不撤退の意思!

 

 こん手はリーヅモ面前混一白赤までいかる!

 そいに裏一つでも乗らば・・・・・・

 

 リザベーション!

 

 8翻(エイト)!!)

 

姫子(ひにゃぁんっ!!)ビクンビクン

 

哩「ツモォ!!」

 

亦野(ば、倍満!?

 もし鶴田姫子がこの倍の上がりでくるとしたら・・・・・・数え役満!!)

 

姫子(部長・・・・・・ほんにやるなんて、すごかぁ!

 翻数的には意味ん無かばってん、部長の意思引き継ぎますよ!

 16翻キー、ゲット!)

 

哩(オーラス、ここでも上がっておきたいが・・・・・・!)

船Q(そうはいくかい)

灼(さっきの局で引き離されちゃったけど、負けない!

 リーチを掛けて少しでも差を詰めておく!)

亦野(降り降り・・・・・・)

 

灼「ツモ! 1300・2600!」

 

 

哩(稼げはしたけん白糸台まではまだ差があるか・・・・・・)

船Q(うちが最下位やなんて・・・・・・。

 データよりも全員成長しとったし・・・・・・皆に合わせる顔がないなぁ・・・・・・)

灼(追いつけなかったけど、差は詰めた。

 後は大将に任せる)

亦野(守り通した・・・・・・けど失点が大きい。

 くそ、あんな攻め方じゃチーム虎姫の名折れもいいところだ。

 決勝までには改善しないと!)

 

 

哩「姫子、後は任せた」

姫子「はい、部長がキーを全部倍満以上で稼いでくれましたけん、負けられませんよ」

 

船Q(部長、後は頼みます)

竜華(怜、見ててや・・・・・・)

 

灼「あとはよろしく、阿知賀の大将」

穏乃「はい、精一杯やってきます!」

 

淡「ハンデ付け、お疲れ様でーす」

亦野「相変わらず容赦ないな。

 頼むから勝ってくれ」

 

淡「フフフ、

 

 私に負けはありえませんよ」ゴォォ

 

 

 

姫子「よろしくお願いします」

竜華「よろしくお願いします」

穏乃「よろしくお願いします」

淡「よろしくお願いしまーす」

 

 

 

姫子(おいでませ、三度目の倍満キー!)

 

怜(怜ちゃんの膝枕パワー、全開やでー!)

 

淡(やっちゃってもいいよねっ!)

 

 

穏乃(うん、視界良好!

 

 見てて、みんな。

 

 志野崎さん、先生も)

 

 

 

 

 

ダイジェストはここで途切れている

 

 

かゆ

うま

 

 




え? ダイジェストじゃなくてちゃんと書け?
さすがに収拾つかなくなるしおんなじことの繰り返しだし、何より話が掘り下げられてないしまとまらんし思いつかんし(
まともに書いたらこれらの話は・・・・・・グダる(かくしん
あと長い、多分次の咲アニメが始まるくらいまでかかるね!
逆にそこまで続けてたら「咲アニメが再開するまで皆のモチベーションをつないだ二次創作」とかで有名・・・・・・無理だな(
中途半端なところで「もう無理!エタる!」ってなるより、こうしてバッサリ終わりにします。

死神は明らかに生きてるままのルートも考えてたんですけどね。
その場合は天使から死神の姿に戻って、別れ際に飛びついて抱きついてキスをしておいて、恥ずかしくて照れ隠しで秀介の魂を殴り帰す感じで。
でもそうすると巫女さん達と出会った時に秀介が能力を手放す方向に思考が流れるかもなーと思ったり、秀介のファーストキスの相手が久ちゃんじゃないよ!とか思ったので(
あ、温泉でこっそり久が寝ている(振りをしていた)秀介にキスしておけばよかったのか!

次回はダイジェストの中に書いてある通りに。
あ、ダイジェストじゃなくて年表だ(

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