否定者とほぼ無能者も来るそうですよ?《一時凍結かつ作り直し予定》   作:tomlet

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今回こそしっかり過去回します。(しっかりしてるとは言ってない)

それでわどうぞ!


4話「二人の過去」

少年の世界は父親と広い家の中だけだった。母親は彼が物心つく前にこの世を去ったらしい。そして、彼はその広い家の中で、毎日欠かさず体に呪いをその身に刻まれていた。

父親であるはずのその男は自分の体に毎日呪いを刻み込む。

彼は壊れていた。母親が死んだその日から、彼は神を呪い、神を殺す兵器を作るため、10年間もの間、自分の息子に呪いを刻み続けた。そして、彼が13歳になった時に突如として、その姿を消した。

「その時の俺はあのクソ親父を恨んでなかったと思う。だって自分にとってそれだけが現実だったんだからな。こんなに苦しいの思いをするのは誰もが体験してることだと思ってた。俺の目の前から父親が消えた時俺は悲しいと思ってたよ。でも、それは」

白夜叉の瞳を見つめ零斗は確かにこう告げる。

「ただの地獄の始まりだった」

 

彼を保護した男は悪人だった。依頼を受ければ自分が管理する殺し屋を派遣する。ただそれだけの仕事で金を稼ぐ男。その男に彼は多くの技術を詰め込まれる。それは、人の殺し方、追っ手の巻き方、刀剣の類や銃器、素手による戦闘などだった。

彼は一年間で3桁以上の善人(普通の人々)を殺していた。泣き叫ぶ女子供も殺したし、聖女と崇められる少女も、聖人と崇められる青年も殺した。自分が普通ではないということも理解した。そして、人を殺す道具と化した彼は1人の女性の暗殺を命じられる。それが彼の鏡野 零斗の始まりだった。

「君はどうしてもっと強い力を持ってるのに使わないの?」

Tシャツにジーンズ、紺の長髪に緑の瞳。彼はそんなあまりに普通な女性に地面に倒され、彼女を殺せなかったことに驚いていた。

「だめだよ。その否定の力を使わないと、私は倒せないよ?」

少年は起き上がりワケの分からないことを話す女に刃を向ける。

「うーん。あ、そうだ。ねぇ君、私とゲームをしない?私は私の命を、君は君のこれからの人生をかける。どうかな?」

そんなものはどうでもよかった。殺せなければ殺されるその時には彼の世界はそれだけだったのだ。少年は力を込め、ナイフを強く握る。

「交渉成立だね、それじゃあ」

彼の意識は観測もできないような速さの彼女の手刀で刈り取られる

「君のこれからを少しだけもらうね」

意識が消える直前、女性は笑顔で笑ったような気がした。

 

「暗い話はとりあえずここで終わりだ。その後いろいろあって、俺はその女の経営する孤児院でその女に、鏡野 銀に苗字と自分を利用した悪人を殺すという生き方をもらって、力の使い方を教わった。否定の力と、俺の中でまだ目覚めてなかったもう一つの力もあの女が教えてくれたものだ」

零斗は自嘲気味に白夜叉に笑いかける。

「驚いたな、おんしの功績は全ての呪いに耐えたこと、というわけか?」

「あぁ、あとついでに俺が殺した悪人たちが生きていたら消えるはずだった命、それを救った功績もあるらしい」

これは銀の受け売りだがなと、零斗の言葉に白夜叉は納得したように頷く。

「なるほどの、おんしの人にしては高いスペックもそれならば説明はつく。話を聞いたところによると桜もその鏡野 銀が保護した子のうちの一人ということか。して、なぜ桜はあの時のお前を止められるほどの恩恵(ギフト)を有しておる?」

白夜叉の問いはもっともだが、その質問に答えるのは零斗にはすこし癪だった。

「分からないんだ。銀が何かをしたってのは分かる。初めは呪いを消し去る力なのかと思って調べたが、俺以外の呪いには何の反応も示さない。分かってるのは俺の力を奪う効果だけだ。役に立たなくてすまんな」

「いや、なに。気にするほどのことではあるまい。さぁ、桜の分のギフトカードも持ってコミュニティに帰るが良い。ちょうど迎えもきたようだしの」

すると店の前から黒ウサギの声がした。

「あぁ、それじゃあ。帰らせてもらうよ。このプレゼント、ありがとな」

零斗は白夜叉に感謝を述べて、白夜叉の部屋を後にする。残った白夜叉は、おもむろにギフトカードを取り出すと、再び白夜の世界に入っていき。あの時の鏡野 零斗の足元にあった石に触れた。するとその石は、その役割をすでに『否定されていた』かのように一瞬で粉々になり、風の中へと消えていった。

「おんしらは、いったい何を背負ってこの世界に来たのかの」

白夜叉の呟きを聞くものは、そこには誰もいなかった。

 

 

零斗がコミュニティに帰り着き、風呂を出る頃にはすっかり夜も更けていた。風呂に入っている頃に聞こえた爆音はきっと十六夜のものだろう。

(桜は明日のゲームに出んのかな?)

すこし気になったし、まだ白夜叉のところから帰ったことを報告してもいなかったので、零斗は桜の部屋に行くことにした。

「桜、入るぞ」

ノックしてからそう告げると、桜は。

「はぁい、空いてるよー」

と、特に緊張した様子もなない声が返ってきたので零斗は桜の部屋に入ることにした。

「あのさ、桜」

「ん?なに?」

桜は零斗以外には基本的に敬語だが、零斗にだけはタメ口で話す。零斗はそれが信頼の証だということは知っているので、ノーネームの仲間とも早く打ち明けるといいなと思った。

「明日のゲーム、桜は出るのか?」

零斗が桜に聞くと桜は首を振り。

「私はあの手の荒事には向いてないから辞退したの。零斗くんはなんでそんなことを?」

「いや、お前が出るならオレもお守りに出ようかと思ってな」

零斗は昼間は出ないと言ったが、桜が出るなら自分も出ようと思っていたので、飛鳥や春日部にわざわざ頼みごとをしなくていいと思うと、気分が楽になった。

「私としては早くコミュニティの役に立ちたいんだけどね」

悲しそうに話す桜に零斗はおどけて返す。

「お前の本業は俺のストッパーと知的な策略だろ?ストッパーの方は早速仕事させたし、力仕事は俺らに任せて、知識と頭の柔らかさがいる時だけ踏ん反り返って指示飛ばせばいいんですよ、参謀殿?」

「ハハハ、その時になったら指示を出させてもらいます。特攻隊長殿?」

「おう、なんでも頼まれてやるぜ。まぁ、今日は遅いしとりあえず寝るか?」

すると桜は大きなあくびをして。

「うん、明日の応援もあるしね。それじゃあ零斗くん、おやすみなさい」

「あぁ、おやすみ桜」

そうして零斗は電気を消して、机の上に桜のギフトカードを置くと桜の部屋を後にするのだった。




次回はガルドのゲーム省けるとこは省いて進めていくつもりです。原作見てないとわからないかもしれませんが、見てない人はぜひ買いましょう(ダイマ)

でわ今回はこの辺で
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