否定者とほぼ無能者も来るそうですよ?《一時凍結かつ作り直し予定》 作:tomlet
それでは、どうぞ。
翌日、”ノーネーム”はペルセウスの本拠にいた。
『ギフトゲーム名 "FAIRYTALE in PERSEUS
・プレイヤー一覧
逆廻 十六夜
久遠 飛鳥
春日部 耀
鏡野 零斗
・"ノーネーム"ゲームマスター ジン=ラッセル
・"ペルセウス"ゲームマスター ルイオス=ペルセウス
・クリア条件 ホスト側のゲームマスターを打倒
・敗北条件 プレイヤー側のゲームマスターによる降伏。
プレイヤー側のゲームマスターの失格。
プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
・舞台詳細・ルール
・ホスト側のゲームマスターは本拠・白亜の宮殿の最奥から出てはならない。
・ホスト側の参加者は最奥には入ってはならない。
・プレイヤー達はホスト側の(ゲームマスターを除く)人間に
・姿を見られたプレイヤー達は失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う。
・失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけでゲームを続行することはできる。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、"ノーネーム"はギフトゲームに参加します。
"ペルセウス"印』
”
「”名無し”風情が”サウザンドアイズ”の幹部に逆らうとどうなるのか、しっかり教えてあげるよ。二度と逆らえないほど叩き潰してね」
ルイオスの挑発を零斗は全く気にしなかったようで、ルイオスが腰につけた刀を見ながらルイオスに問う。
「それが神霊殺しの武器か?」
「いや、これは僕が金を出して買ったものだ」
「つまりペルセウスの伝承には関係ない武器ってことか。ネタは割れてると思ったが、気をつけさせてもらうよ」
零斗が皮肉を込めてルイオスに返す。
「気にする必要はないよ。君たちは僕と直接戦わないんだから。最悪宮殿の最奥にたどり着いたとしても」
そう言うと、ルイオスは首のチョーカーについた細工を触る。
「コイツがいるしね」
「なるほど、隷属ささた元・魔王が相手じゃ分が悪いかもな。それじゃあ”名無し”風情は裏をかいて暗殺でもさせてもらいましょうかね」
「期待せずに待つとするよ、さぁ、ゲームを始めよう」
すると場面が切り替わる。零斗にとっては初めての本格的なギフトゲームがその幕を開けた。
※
「みんな、少し聞いてほしいことがある」
零斗はゲーム開始前に全員を集めた。
「俺の
零斗は全員に自分のギフトの説明をした後こう続けた。
「ただ、お前らもルイオスだけに痛い目見させる程度じゃすっきりしないだろ?飛鳥と耀には外に残って”ペルセウス”の戦士と戦っていてほしい。」
「それはわかったけど、零斗達は大丈夫なの?飛鳥の”威光”が効かないような相手なんだよね?」
耀は零斗と十六夜に尋ねる。
「本来なら十六夜一人で問題ないはずなんだが・・・俺はあの剣が少し気になってな。まぁ、そんなことはいいんだ。それじゃあ、ジン、十六夜行くぞ」
そう言うと、零斗はジンと十六夜に手のひらを向ける。
「一人ずつじゃないと無理だから、一人ずつやるぞ。一切の者がジン=ラッセルを視認することを任意の間『否定する』。次は十六夜だ、一切の者が逆廻 十六夜を視認することを任意の間『否定する』。んで、最後に一切の者が俺を視認することを任意の間『否定する』っと」
そういうと、ジン、十六夜、零斗の順に姿が消える。
「それじゃあ、お嬢様、春日部。兵隊共の掃除は任せたぜ」
そういうや否や、零斗達は足音を殺し、宮殿の最奥を目指して進んでいった。
※
「水樹よ、まとめて吹き飛ばしなさい!」
飛鳥が水樹を使い、大量の水でペルセウスの兵隊をなぎ倒す。その後ろ、耀が何もない空間を蹴り抜く。どうやらそこには不可視の兜をつけた戦士がいたらしく、耀はそれを踏み抜いた後、再び飛鳥の背後に戻る
「飛鳥、見えないのは私がどうにかする」
そのあと耀はイルカのエコーロケーションの原理で不可視のギフトを装備する敵を探す。
「せっかくメインを譲ったんだもの、早く叩き潰してよね十六夜君たち」
飛鳥と耀はお互いに連携をとりつつペルセウスの兵士たちの蹂躙を続けた。
※
最奥にたどり着いた十六夜とジンと零斗。すると、零斗が三人にかけた不可視化を解除した。
「驚いたな、不可視のギフトを持ってるなんて。”名無し”には過ぎた力じゃないかな」
「ぬかせ、お前は今からその”名無し”に叩き潰される」
すかさず零斗が答えるとルイオスは。
「ハハハ、随分と妄言をたれるんだね。ともあれ、ようこそ白亜の宮殿・最上階へ。ゲームマスターとしてお相手しましょう・・・あれ、この台詞言うのって初めてかも」
そう言うとルイオスは首元に手をかけそこについていた細工を空に掲げる。
「目覚めろ____アルゴールの魔王!」
ルイオスが呼び出したのは一体の怪物だった。クラーケンよりは小さいが、その迫力は、あの程度の幻獣よりははるかに強いことを感じさせた。
『ra・・・・・Ra、GEEEEYAAAaaaa!!!』
絶叫をあげ光を放つアルゴール。
すかさず零斗が前に出る。
「石化の呪いが”ノーネーム”メンバーに届くことを『否定する』」
零斗はアルゴールの光に対して否定を放ち、石化を完全に無効化する。
その光景に驚くルイオス。
「なッ!?」
「十六夜!アルゴールは任せる!このゲスは俺に任せろ!」
零斗は声を張り上げると十六夜はアルゴールを殴り飛ばす。
「メインを譲ってくれるってか、いいぜいいぜいいなオイ!楽しくなってきやがった!」
十六夜に任せればアルゴールは大丈夫だろうと判断した零斗はルイオスに向き合う。
「なぁ、ルイオス。そろそろ武器を出してもも良いんじゃないか?あ、その剣はやめろよ?俺にそれは効かない」
零斗にはその剣の効果の察しがついていた。
(あの光と同じように石化の呪い?つまりあの剣で切られると石になるのか?まぁ、呪いであるのならそんなものは脅威には値しない)
だがルイオスはそんなことは関係ないとばかりに剣を掴む。
「確かに君には石化の呪いは効かないみたいだ、だけどこれなら」
ルイオスが剣を手に取った瞬間、ルイオスの周辺の空気が石化する。そして、その石化した空気はルイオスに張り付くようにして防具の形を取った。
(なるほどな、岩石の鎧という訳か)
「随分とゴツくなったじゃねぇか。さて、その姿でどれだけ出来る?試してやるからかかって来いよ」
「焦らないでほしいな、僕の手の内がこれで終わりだなんて言ってないよ」そう言うとルイオスはギフトカードから炎の弓を取り出し、鎧と同化させる。
「ほぉ、さながら燃える大地ってところか?いや、お前みたいな小物に大地なんて大げさだな、燃える小石だ」
「調子に乗るなよ!名無しがっ!」
ルイオスが剣を地面に叩きつけるとそこにあったタイルが数十もの岩となり、炎を纏って零斗に迫る。
爆音。
タイルが蒸発するほどの熱量と視界を埋め尽くす質量が零斗を襲う。
「ハハハハ!これが僕の力だ名無し!」
燃え盛る岩石に埋まった敵だったものにルイオスは目を背け、アルゴールを見る。すると、アルゴールは十六夜に殴り倒されていた。
「チッ、何を押されているんだ!さっさと起きろアルゴールさっさと起きてそいつをつぶ」
ゾクッ、ルイオスはアルゴールへと命令を出そうとして威圧感を感じ、後ろを振り返る。
(バカな、アイツは不可視の呪いを持っていて石化の呪いを防いだんだ、どう考えてもサポート役の恩恵だろう!ならなぜ、あそこから、あんなレベルの圧力が放たれる!?)
「オイオイ、零斗。油断しすぎだろ?とっとと本気を出せよ。お前はまだ
すると。岩石の山がガラガラと崩れ去る。そこから立ち上がった零斗の髪は、白銀で作られたのかと思うほど、白く輝いていた。
「もちろんだ。白夜叉の部屋で桜もゲームを見てるらしいし、これ以上ダサいところは見せられないからな。ルイオス!すまんな、謝らせてくれ。お前は今から俺に対して何もできない。」
「なに?」
怪訝そうな顔をするルイオス。
「彼我の距離を『否定する』」
は?ルイオスがそう反応するよりはやく、零斗はルイオスの前に迫り拳を構える。
「ハッ、それじゃあ俺も、この元・魔王を殴り飛ばすとするかッ!」
「悪いが防御をはがせてもらう。その呪いの効力を『否定する』ッ!」
ルイオスが剣で防ごうとするが、そんなものは彼の拳の前では何の意味も持たない。剣はへし折れ、岩石と炎の鎧は否定の力で消し去られた。その上で、十六夜と零斗がアルゴールとルイオスを同じ方向に殴り飛ばす。
「ガハッ!?」
ルイオスとアルゴールは壁に叩きつけられる。さっきの零斗の否定により鎧も剣も崩れ去っていた。
「もういい!アルゴール!宮殿の悪魔化を許可する!奴らを殺せ!」
瞬間、宮殿が胎動する。黒く染まったその壁から、数多の蛇が生み出される
「『否定領域・・・展開』」
零斗の言葉とともに白銀の光が宮殿を包む。
「宮殿の悪魔化を『否定する』!」
すると、胎動し始めていた宮殿は一瞬で元の姿へと戻る。
「ま、まだだアルゴール!石化の恩恵を使え!奴らを石像にしろ!」
瞬間、アルゴールから放たれる光の束、それに対して、零斗は何の反応もしない。
「ハッ!ゲームマスター様が!今更セコいマネしてんじゃ、ねぇ!」
ただ代わりに、十六夜がその光の柱を
目の前で起こった数々のイレギュラーにルイオスは思考と勝利を放棄しかけていた。
「な、なんなんだ・・・何なんだ!お前たちは!?」
ルイオスの反応は当然だ、彼らは二人ともが、ギフトを砕く力と山河を砕く力、その両方を有しているのだから。
「まぁ、んなことはどうでもいい。さあ、続けようぜゲームマスター。”星霊”の力はそんなものじゃないだろ?」
「残念ですが、十六夜さん」
「あぁ、多分あいつにもう手の内はない」
するとルイオスは悔しそうな顔をする。
「そうなのか?」
「あぁ。アルゴールが拘束具に繋がれて現れた時点で察するべきだった・・・ルイオスは、星霊を支配するには未熟すぎる」
そう聞くや否や、十六夜はルイオスの元へと歩み寄る。
「ああ、そうだ。もしこのままゲームで負けたら・・・お前達の旗印。どうなるか分かっているんだろうな?」
「何だと!?お前達の目的はあの吸血鬼じゃないのか!?」
同じゲームを申し込む。______そうだなぁ。次はお前たちの名前を戴こうか」
ルイオスの顔から血の気が一気に引く。だが、十六夜はそんなことはおかまいなしだ。
「その二つを手に入れた後は”ペルセウス”が箱庭で永久に活動できないほどに名と、旗印を、徹底的に貶めてやる。コミュニティの存続ができないほどにな」
「やめろ・・・止めてくれ・・・」
ことここに至って、ルイオスは始めて自分の間違いに気づいた。
「嫌か。だったら来いよ、ペルセウス。命懸けで______俺を楽しませろ」
その言葉に、ルイオスの瞳に覚悟が灯る。
「負けない・・・・負けられない、負けてたまるか!!奴を倒すぞ、アルゴオォォォル!!」
ここに快楽主義者の問題児は笑みを浮かべ。もう一人の問題児は。
(アイツ、エゲツないなぁ)
そう思って、彼には要らない喧嘩を得るのはやめようと、密かに決めた。
次で一巻の内容終わりです。
では、今日はこの辺で